入門編 |
1章 序論 1 |
1.1 物質の存在形態を支配する熱力学 1 |
1.2 物質の三態と状態図 2 |
1.3 状態図と相律 8 |
2章 熱力学の基本概念 11 |
2.1 エネルギー保存則 11 |
2.2 可逆過程,不可逆過程と断熱過程 15 |
2.3 エントロピーと熱機関の効率 17 |
2.4 自然に起こる現象の方向 20 |
本編 |
3章 エネルギーと熱力学第一法則 23 |
3.1 基本的な用語の定義 23 |
3.1.1 物質の状態と状態量 23 |
3.1.2 系と周囲 23 |
3.2 内部エネルギー 24 |
3.3 熱力学第一法則 24 |
3.4 熱と仕事 25 |
3.4.1 体積変化による仕事 25 |
3.4.2 無限小の変化に対する熱力学第一法則 28 |
3.4.3 準静的過程 28 |
3.4.4 仕事と熱が経路に依存すること 29 |
3.5 状態関数の性質 31 |
3.5.1 完全微分と不完全微分 31 |
3.5.2 偏数分と全微分 33 |
3.6 熱が状態量となる場合 34 |
3.6.1 体積一定の場合(定容過程または定積過程) 34 |
3.6.2 圧力一定の場合(定圧過程) 35 |
3.7 エンタルピー 35 |
3.7.1 エンタルピーの導入 35 |
3.7.2 エンタルピー変化の例 36 |
3.8 内部エネルギーとエンタルピーの温度依存性 熱容量 38 |
3.9 理想気体の準静的な体積変化による仕事 41 |
3.9.1 等温過程 41 |
3.9.2 断熱過程 42 |
4章 エントロピーと熱力学第二法則 45 |
4.1 熱力学第二法則へのアプローチ 45 |
4.1.1 理想機体の等温体積変化 45 |
4.1.2 理想気体の定容温度変化 50 |
4.2 エントロピーと熱力学第二法則 54 |
4.3 熱力学第二法則の解釈 55 |
4.3.1 断熱条件下における熱力学第二法則 55 |
4.3.2 エントロピーと確率 57 |
4.3.3 不可逆過程において系が吸収する熱 59 |
4.4 エントロピー変化の求め方 61 |
4.4.1 エントロピーと内部エネルギー 61 |
4.4.2 エントロピーとエンタルピー 62 |
4.4.3 温度によるエントロピーの変化 62 |
4.5 理想気体のエントロピー変化 63 |
4.5.1 温度によるエントロピー変化 63 |
4.5.2 体積によるエントロピー変化(等温過程) 64 |
5章 熱力学第二法則の運用 67 |
5.1 定容過程と定圧過程における熱力学第二法則 67 |
5.2 ヘルムホルツエネルギーとギブズエネルギー 68 |
5.3 熱力学関係式 70 |
5.4 熱力学関数と物質量 化学ポテンシャル 74 |
6章 熱力学関数の測定と熱力学第三法則 77 |
6.1 物質のエンタルピー 77 |
6.1.1 標準エンタルピー変化 79 |
6.1.2 化合物の標準生成エンタルピー 80 |
6.1.3 標準エンタルピーの温度変化 83 |
6.2 物質のエンタルピーの圧力変化 85 |
6.3 物質の熱力学関数の測定 86 |
6.3.1 反応エンタルピー(生成エンタルピー)の測定 溶解熱,燃焼熱 86 |
6.3.2 物質の熱力学関数の温度変化の決定 熱容量測定 87 |
6.3.3 転移エンタルピーの測定 融解熱,蒸発熱 89 |
6.4 熱力学第三法則 89 |
6.4.1 エントロピーの温度変化 89 |
6.4.2 熱力学第三法則 90 |
6.4.3 第三法則エントロピー 91 |
6.4.4 残留(残余)エントロピー 92 |
7章 熱力学と統計力学 95 |
7.1 熱力学:平均値の相互関係 95 |
7.2 分布関数の普遍性 96 |
7.3 温度の微視的意味 97 |
7.4 ボルツマン分布 99 |
7.5 ボルツマン因子と分配関数 101 |
7.6 エントロピーとボルツマンの式 102 |
7.7 簡単な例:2準位系と調和振動子 104 |
7.8 理想気体の統計力学 106 |
発展編 |
8章 相転移と相平衡 111 |
8.1 相の安定性と相転移 111 |
8.2 系の自由度とギブズの相律 114 |
8.3 一次相転移 116 |
8.3.1 相の境界線を決定する因子(クラペイロンの式) 116 |
8.3.2 固相/液相平衡 117 |
8.3.3 液相/気相平衡および固相/気相平衡 117 |
8.4 臨界点 119 |
8.5 一次相転移と二次相転移 119 |
9章 溶液 123 |
9.1 部分モル量 123 |
9.2 ギブズーデューエムの関係 125 |
9.3 混合関数 126 |
9.3.1 混合ギブズエネルギー 126 |
9.3.2 混合エンタルピー 127 |
9.3.3 混合エントロピー 127 |
9.3.4 混合による体積変化 128 |
9.4 理想混合気体の化学ポテンシャル 128 |
9.5 理想溶液の化学ポテンシャルと混合関数 130 |
9.6 実在溶液の化学ポテンシャル 133 |
9.7 実在溶液の混合関数 135 |
9.7.1 異種分子間の親和性が同種分子間の親和性よりも高い場合 136 |
9.7.2 同種分子間の親和性が異種分子間の親和性よりも高い場合 137 |
9.8 混合ギブズエネルギーと活量係数 137 |
10章 多成分系の相平衡 141 |
10.1 溶液中の化学ポテンシャルと蒸気圧 141 |
10.2 理想溶液の蒸気圧と溶液組成の関係 ラウールの法則 142 |
10.3 2成分系の気液平衡相図 143 |
10.4 理想溶液と理想混合気体の平衡 145 |
10.5 実在溶液の気液平衡 146 |
10.6 希薄溶液の気液平衡 149 |
10.6.1 溶質が気体の場合 149 |
10.6.2 溶質が不揮発性の場合 149 |
10.7 希薄溶液と固体の平衡 152 |
10.8 ギブズの相律の導出 153 |
11章 熱化学と平衡計算 157 |
11.1 平衡条件と計算法 157 |
11.1.1 未定乗数法による計算 157 |
11.2 ギブズエネルギー最小化法 162 |
11.3 質量作用の法則 165 |
11.4 図を用いる方法 169 |
11.5 平衡の温度変化とエントロピー,エンタルピー 173 |
11.6 化学的ネットワーク(ヘスの法則) 178 |
11.7 平衡の圧力変化と体積 178 |
11.8 化学反応と仕事 180 |
索引 183 |