第1章 固体材料の熱伝導率および熱拡散率の測定法 1 |
1.1 熱伝導率および熱拡散率の定義とその測定法 1 |
1.1.1 定義と測定法の基本原理 1 |
1.1.2 測定方法の種類 2 |
(1)定常法による測定原理とその特徴 3 |
(2)非定常法の特徴 4 |
1.2 レーザフラッシュ法 5 |
1.2.1 はじめに 5 |
1.2.2 レーザフラッシュ法の原理 5 |
1.2.3 レーザフラッシュ法の現状と課題 6 |
(1)測定温度範囲 6 |
(2)測定精度 7 |
1.2.4 測定装置の改良 8 |
(1)パルス加熱技術 8 |
(2)測温技術 9 |
1.2.5 データ解析技術 9 |
(1)有限パルス幅の補正 9 |
(2)放射熱損失の補正 9 |
(3)カーブフィッティング法 10 |
(4)対数法 11 |
1.2.6 実用材料の測定 11 |
(1)黒化薄膜の影響 11 |
(2)多層材料,傾斜機能材料 12 |
(3)複合材料 12 |
(4)透光性材料 13 |
1.2.7 おわりに 13 |
1.3 ステップ状加熱法 14 |
1.3.1 はじめに 14 |
1.3.2 ステップ状加熱法による熱拡散率測定の原理 14 |
1.3.3 ステップ状加熱法の特徴,適用範囲,問題点 17 |
(1)金属のような熱拡散率および熱伝導率の大きい固体試料に対する測定法 17 |
(2)れんがや断熱材のような熱伝導率が小さい固体試料に対する測定法 18 |
(3)円筒状試料および層状試料に対する測定法 18 |
(4)ふく射透過性試料に対する適用 19 |
1.4 非定常熱線法 20 |
1.4.1 はしがき 20 |
1.4.2 比較法による非定常熱線法 22 |
1.4.3 非定常熱線法による異方性物質の測定法 25 |
1.4.4 比較法による原位置での測定 28 |
1.5 連続加熱法 29 |
1.5.1 はじめに 29 |
1.5.2 非金属固体を対象とした測定 29 |
(1)連続加熱による熱拡散率の測定法 29 |
(2)繰返し計算による同時測定法 31 |
1.5.3 溶融塩を対象とした同時測定 31 |
1.5.4 凍結点を含む範囲の測定 33 |
1.5.5 まとめ 34 |
1.6 ラプラス変換法 34 |
1.6.1 まえがき 34 |
1.6.2 熱拡散率の測定原理 35 |
1.6.3 熱拡散率と熱伝導率の同時測定の原理 37 |
1.6.4 方法の性質と使用法の説明 38 |
1.6.5 測定誤差について 40 |
1.6.6 測定例 41 |
1.6.7 あとがき 44 |
文献 44 |
第2章 液体の熱伝導率および熱拡散率の測定法 49 |
2.1 液体の熱伝導率測定の問題点 49 |
2.2 非定常細線法その①測定技術 50 |
2.2.1 はじめに 50 |
2.2.2 非定常細線法の原理・特徴 50 |
2.2.3 非定常細線法の適用範囲の拡張,改良 52 |
(1)電気伝導性液体への適用 52 |
(2)測定の自動化 56 |
(3)熱伝導率と熱拡散率の同時測定 57 |
2.2.4 今後必要な研究 57 |
(1)高温電気伝導性液体への適用 57 |
(2)ふく射の影響の実験的検討 57 |
(3)簡易液体熱伝導率計 57 |
2.3 非定常細線法その②精度向上のための理論的検討 58 |
2.3.1 誤差の要因とその解析的研究 58 |
2.3.2 ふく射の影響(誤差要因(C)) 62 |
2.3.3 自然対流の影響(誤差要因(D)) 65 |
2.3.4 絶縁被覆層の影響(誤差要因(G)) 67 |
2.4 ステップ状加熱法 68 |
2.4.1 はじめに 68 |
2.4.2 金属薄板をステップ状に電気抵抗加熱する方法(プローブ法) 69 |
2.4.3 薄い層内の試料をステップ状に加熱する方法 70 |
2.4.4 試料を満たした金属薄板容器表面をステップ状にふく射加熱する方法(三層セル法) 72 |
2.5 ステップ状加熱による比較測定法 75 |
2.5.1 はじめに 75 |
2.5.2 測定原理 75 |
(1)熱浸透率√(λCρ)2の測定方法 76 |
(2)熱拡散率a2の測定方法 76 |
(3)熱伝導率λ2および熱容量(Cρ)2の測定方法 77 |
2.5.3 測定例 77 |
2.5.4 まとめ 78 |
2.6 強制レイリー散乱法 79 |
2.6.1 はじめに 79 |
2.6.2 強制レイリー散乱法の原理 79 |
2.6.3 誤差要因の理論的検討 81 |
(1)試料容器壁の影響 81 |
(2)染料の影響 81 |
(3)レーザ光強度のガウス分布の影響 82 |
(4)回折格子としての試料の厚さの影響 83 |
(5)最適測定条件 84 |
2.6.4 測定装置 84 |
2.6.5 今後の発展 86 |
文献 86 |
第3章 ふく射率(放射率),粘性率および拡散係数の測定法 90 |
3.1 ふく射率その①放射測定法および反射測定法 90 |
3.1.1 はじめに 90 |
3.1.2 放射測定法 91 |
(1)分離黒体法 92 |
(2)組込み黒体法 93 |
(3)反射鏡黒体法 94 |
(4)試料移動法 95 |
3.1.3 反射測定法 96 |
(1)加熱空洞法 96 |
(2)積分鏡法および積分球法 97 |
3.1.4 おわりに 98 |
3.2 ふく射率その②熱量測定法 98 |
3.2.1 はじめに 98 |
3.2.2 定常法による全半球ふく射率の測定 99 |
3.2.3 非定常法による全半球ふく射率の測定 100 |
3.2.4 定常法による全半球ふく射率と太陽光吸収率の同時測定法 101 |
3.3 粘性率 104 |
3.3.1 粘性率の定義と測定原理 104 |
3.3.2 常温常圧付近での液体の高精度絶対測定法 105 |
(1)毛細管法 105 |
(2)振動円筒法 106 |
3.3.3 気体の高精度測定法 107 |
(1)振動円板法 107 |
(2)毛細管法 108 |
3.3.4 高温の気体または液体の測定法 109 |
(1)振動容器法 109 |
(2)毛細管法 109 |
3.3.5 高圧流体の測定法 110 |
(1)毛細管法 110 |
(2)超高圧での落球法 110 |
3.3.6 その他の特殊条件下での測定 111 |
(1)低温流体に対する結晶振動法 111 |
(2)臨界点近くの流体の粘性率測定法 112 |
3.3.7 最近の特異な測定法 113 |
(1)細線振動法 113 |
(2)微小球散乱法 113 |
3.4 拡散係数 113 |
3.4.1 拡散係数の定義と測定原理 113 |
3.4.2 代表的な拡散係数測定法 114 |
(1)ロシュミット法(閉管法・拡散槽法) 114 |
(2)二室法・隔壁容器法 115 |
(3)シュテファン法(蒸発管法) 115 |
(4)毛細管法(開管法) 115 |
(5)点源法 115 |
(6)自己拡散係数の測定法 116 |
3.4.3 テイラー法(クロマトグラフィー法) 116 |
(1)歴史 116 |
(2)測定原理 116 |
(3)特徴 119 |
(4)測定装置の構成 119 |
文献 120 |
第4章 平衡物性の測定法 125 |
4.1 高圧相平衡 125 |
4.1.1 はじめに 125 |
4.1.2 高圧相平衡の測定法 126 |
4.1.3 組成分析をしない高圧相平衡の測定法 126 |
4.1.4 組成分析をする高圧相平衡の測定法 128 |
4.1.5 相平衡と密度の同時測定 130 |
4.2 表面張力 132 |
4.2.1 表面張力の定義と測定原理 132 |
4.2.2 通常液体に対する測定法 133 |
4.2.3 高圧液体の表面張力測定法 133 |
(1)毛細管法 133 |
(2)懸滴法 134 |
4.2.4 高温液体の表面張力測定法 135 |
(1)静滴法 135 |
(2)泡圧法 136 |
4.2.5 その他高温または低温における測定法 137 |
(1)表面波法 137 |
(2)その他の方法 138 |
4.2.6 表面張力の標準物質 138 |
4.3 比熱 138 |
4.3.1 はじめに 138 |
4.3.2 断熱法 139 |
4.3.3 投下法 141 |
4.3.4 示差走査熱量測定(DSC) 142 |
4.3.5 直接通電加熱法 143 |
4.3.6 レーザオートクレーブ法 143 |
4.3.7 レーザフラッシュ法 144 |
4.3.8 ac法 145 |
4.4 熱膨張率 146 |
4.4.1 熱膨張率,熱膨張係数の定義 146 |
4.4.2 熱膨張の測定条件 147 |
4.4.3 熱膨張測定法の種類とその比較 148 |
4.4.4 押し棒法 149 |
(1)測定原理 149 |
(2)押し棒法の長所と問題点 149 |
(3)熱機械分析または熱機械測定と熱機械試験機 150 |
4.4.5 望遠測微法 151 |
(1)望遠測微法測定の自動化 152 |
(2)自動化望遠測微法の長所と問題点 153 |
4.4.6 光干渉法 154 |
(1)フィーゾー型光干渉法 154 |
(2)ベネットによる二重光路型干渉計法 154 |
(3)光干渉法の問題点 155 |
(4)光干渉法熱膨張計の発展 155 |
4.4.7 静電容量法による熱膨張測定 158 |
4.4.8 熱膨張測定の誤差 158 |
(1)押し棒式熱膨張計の場合の誤差 158 |
(2)光干渉法による熱膨張測定の誤差 159 |
4.4.9 熱膨張のデータ 159 |
4.4.10 熱膨張測定のニーズ 161 |
文献 162 |
第5章 先端技術材料への応用 166 |
5.1 薄膜の熱伝導率および熱拡散率 166 |
5.1.1 はじめに 166 |
5.1.2 面に平行方向の熱伝導率および熱拡散率測定 167 |
(1)定常法 167 |
(2)パルス加熱法 168 |
(3)周期加熱法 171 |
5.1.3 面に垂直方向の熱伝導率および熱拡散率測定 172 |
(1)パルス加熱法 172 |
(2)周期加熱法 173 |
5.1.4 おわりに 175 |
5.2 複合材料の熱伝導率 176 |
5.2.1 はじめに 176 |
5.2.2 繊維複合材料 177 |
5.2.3 粒子複合材料 181 |
5.2.4 積層複合材料 183 |
5.3 生体の熱伝導率とふく射率 184 |
5.3.1 熱伝導率の測定 184 |
5.3.2 赤外ふく射率 187 |
5.4 農産物・食品の熱物性 191 |
5.4.1 現状と調題 191 |
5.4.2 ニーズの特色 193 |
5.4.3 文献情報 195 |
(1)最初に参照すべき文献 195 |
(2)周辺情報の重要性 196 |
5.4.4 比熱とエンタルピー 197 |
(1)測定法 197 |
(2)推算法 199 |
5.4.5 熱伝導率と熱拡散率 199 |
(1)測定法の概略と問題点 199 |
(2)最新の測定技術 201 |
5.4.6 研究の将来展望 205 |
5.5 氷雪および海氷の熱物性 206 |
5.5.1 はじめに 206 |
5.5.2 氷 207 |
(1)氷の熱伝導率 207 |
(2)氷の定圧比熱 207 |
(3)氷の密度 208 |
(4)氷の熱拡散率 208 |
(5)氷の融解潜熱 208 |
(6)氷の熱膨張係数 208 |
(7)氷の吸収係数 209 |
5.5.3 雪 211 |
(1)雪の熱伝導率 211 |
(2)雪の定圧比熱 212 |
(3)雪の熱拡散率 213 |
5.5.4 海氷 213 |
(1)海氷の熱物性の必要性とその特性 213 |
(2)海氷の熱伝導率 214 |
(3)海氷の定圧比熱 215 |
(4)海氷の熱拡散率 216 |
(5)海氷の融解潜熱 218 |
(6)海氷の熱膨張係数 218 |
5.5.5 あとがき 218 |
5.6 断熱材のふく射物性 218 |
5.6.1 はじめに 218 |
5.6.2 ふく射物性値と輸送方程式 219 |
5.6.3 測定各論 220 |
(1)透過量による測定 221 |
(2)反射量による測定 222 |
(3)放射量による測定 223 |
5.6.4 今後の課題 223 |
5.7 断熱材の熱伝導率 224 |
5.7.1 断熱材の熱伝導率測定における問題点 224 |
5.7.2 断熱材の熱伝導率測定法 225 |
(1)平板絶対法 225 |
(2)平板比較法,熱流計法 226 |
(3)ステップ状加熱法 226 |
5.8 超伝導物質の熱物性 230 |
5.8.1 はじめに 230 |
5.8.2 比熱 231 |
5.8.3 熱伝導率 233 |
5.8.4 熱膨張係数 234 |
5.8.5 おわりに 235 |
5.9 溶融半導体の粘性率と熱伝導率 236 |
5.9.1 まえがき 236 |
5.9.2 バルク単結晶成長の代表的方法 236 |
(1)CZ法 236 |
(2)LEC法 237 |
(3)IIB法 237 |
(4)FZ法 238 |
5.9.3 熱的観点からみた結晶成長 239 |
5.9.4 半導体融体の熱物性値情報の必要性 240 |
5.9.5 粘性係数と熱伝導率の測定 242 |
5.9.6 今後の展望 243 |
文献 244 |
第6章 特殊条件下への応用 253 |
6.1 極低温 253 |
6.1.1 はしがき 253 |
6.1.2 熱伝導率測定装置 253 |
(1)平板法 254 |
(2)円筒法 256 |
(3)球法 257 |
6.1.3 その他の装置および熱拡散率測定装置 258 |
6.1.4 比熱測定装置 258 |
6.2 化学反応を伴う系 260 |
6.2.1 はじめに 260 |
6.2.2 従来の研究 262 |
6.2.3 化学反応を伴う物質の熱物性値測定法 262 |
6.2.4 現状の問題点 270 |
6.2.5 ニーズ 272 |
6.2.6 今後の動向 272 |
6.3 超高温気体の熱伝導率 274 |
6.3.1 はじめに 274 |
6.3.2 衝撃波管法による従来の研究例 275 |
6.3.3 衝撃波管法 275 |
6.3.4 本測定による解析法 278 |
(1)熱伝導率λの解析法 278 |
(2)熱伝導率λの算出手続き 279 |
6.3.5 混合気体への適用(混合則の適用) 281 |
6.3.6 本測定法の問題点と限界 282 |
文献 283 |
第7章 先端技術における熱物性値測定の重要性 287 |
7.1 電子デバイスにおける熱物性値測定のニーズ 287 |
7.1.1 まえがき 287 |
7.1.2 LSIの製造プロセス 287 |
(1)単結晶成長 288 |
(2)ウェハ作製 288 |
(3)ウェハプロセス 288 |
(4)組立工程 288 |
(5)検査 288 |
7.1.3 薄膜の熱物性値測定技術の必要性 288 |
7.1.4 ふく射率の測定 291 |
7.1.5 薄膜の物性値とシミュレーション 293 |
7.2 航空宇宙産業における熱物性値情報の需要 294 |
7.2.1 概要 294 |
7.2.2 輸送系 294 |
(1)輸送系概要 294 |
(2)エアターボラムジェットの燃焼ガス熱物性値 294 |
(3)液体ロケット用炭化水素系燃料の熱物性値 295 |
(4)固体燃料ロケットの噴出ガスの熱物性値 295 |
(5)燃焼器の熱遮断層の熱物性値 295 |
7.2.3 衛星系 296 |
(1)概要 296 |
(2)二相ループ冷媒の熱物性値 296 |
(3)接着剤の熱物性値 297 |
(4)蓄熱材の熱物性値 297 |
(5)金属結晶の熱物性値 297 |
(6)固体の熱物性値(放射率) 298 |
(7)強度を示す熱物性値 298 |
(8)熱分解時の熱物性値 299 |
7.2.4 将来の予測 299 |
7.3 ガラス・セラミックス 300 |
7.3.1 ガラスの製造 300 |
(1)ガラスの成形プロセス 300 |
(2)溶解槽 300 |
(3)曲面ガラス 302 |
7.3.2 建材の熱物性測定 303 |
7.4 プラスチック 303 |
7.4.1 はじめに 303 |
7.4.2 プラスチックの成形と熱物性 304 |
(1)プラスチックの軟化(可塑化)と熱物性値 304 |
(2)プラスチックの賦形と熱物性値 306 |
(3)プラスチックの固化と熱物性値 306 |
7.4.3 プラスチックの熱物性値の測定 308 |
(1)圧力-体積-温度線図(P-V-T線図)の測定 308 |
(2)粘性率(粘度)の測定 308 |
(3)比熱,融解温度,融解潜熱の測定 310 |
(4)熱伝導率の測定 311 |
7.4.4 まとめ 311 |
文献 312 |
索引 315 |
第1章 固体材料の熱伝導率および熱拡散率の測定法 1 |
1.1 熱伝導率および熱拡散率の定義とその測定法 1 |
1.1.1 定義と測定法の基本原理 1 |