はじめに 3 |
第1章 細胞の発見者は誰か? 12 |
細胞の発見者はロバート・フックか? 13 |
レウエンフックが見つめたもの 16 |
細胞核の発見者、ロバートブラウン 21 |
細胞学説の誕生 25 |
病気が起きるのも細胞 26 |
「細胞」という日本語の創始者は誰か? 27 |
第2章 生物学に革新をもたらした電子顕微鏡 30 |
ルスカによる電子顕微鏡の発明 30 |
日本における電子顕微鏡の開発 35 |
世界を席巻する日本製電子顕微鏡 40 |
黒船来襲か? 42 |
第3章 細胞生物学と「膜」の発見 47 |
細胞は膜でできている-電子顕微鏡の最大の功績 47 |
細胞の中にも広がる膜構造 50 |
厚さわずか7.5nmの基本構造 52 |
3層構造の分子モデル 55 |
膜の新しい分子モデル-流動モザイク説 57 |
膜に浮かぶタンパク質 60 |
第4章 ゴルジ装置は細胞の魚河岸 64 |
カミロ・ゴルジによるゴルジ装置の発見 64 |
ゴルジ装置は人工産物?-ヨーロッパを二分した真贋論争 67 |
電子顕微鏡誕生前夜のゴルジ装置 69 |
ゴルジとカハールの論争-神経細胞のニューロン説と網状説 74 |
第5章 ミトコンドリアの反乱 78 |
ミトコンドリアは細胞の発電機 78 |
食物がエネルギーになるまで 80 |
ミトコンドリアは細胞への闖入者 86 |
ミトコンドリアの大反乱-ミトコンドリア脳筋症 88 |
もうひとつの反乱か?-ミトコンドリアが引き起こす細胞の死 89 |
第6章 伊東細胞をめぐるミステリー 96 |
日本人の名前がついた細胞 96 |
肝臓で見つかった星細胞 99 |
伊東俊夫による脂肪摂取細胞の発見 102 |
ビタミンAを貯蔵するのはどの細胞か 103 |
クッペルの誤謬と伊東細胞の確定 107 |
伊東細胞は肝繊維化の張本人 108 |
第7章 唾液に潜む謎の物質を探せ 112 |
膵臓と唾液腺 112 |
国を挙げてのパロチン研究 114 |
神経成長因子の発見 118 |
パロチンの運命はいかに!? 122 |
第8章 病気が教えてくれた細胞の働き 125 |
予言された小体-リソソーム 125 |
リソソームは細胞の胃袋 129 |
細胞の消化不良-リソソーム病 134 |
リソソーム酵素の細胞内輸送 135 |
アイ細胞病が教えてくれたこと 137 |
ペルオキシソームの発見 139 |
ペルオキシソームができない病気-ツェルウェガー症候群 141 |
第9章 発見に貢献した不思議な細胞たち 144 |
永遠にいき続けるヒーラ細胞 144 |
世界中を巻き込んだ“汚染”問題 148 |
ヤリイカの活躍 151 |
秒速120mで伝わる神経情報 152 |
肉眼でも見えるヤリイカの巨大神経線維 155 |
ナトリウムチャンネルが生み出す神経興奮 157 |
クラゲも一緒にノーベル賞-緑色蛍光タンパク質とは何か? 159 |
蛍の光は蛍光にあらず 161 |
下村博士によるGFPの発見 162 |
GFP遺伝子で発光生物を作る 164 |
色とりどりの発光物質 168 |
第10章 生命をつかさどるモーターを捉えた 171 |
細胞の中にも骨がある 171 |
細胞の運動装置-線毛と鞭毛 174 |
線毛の微細構造と微小管の発見 175 |
直径25nmの長い筒 179 |
神経軸索で起きる物質輸送 181 |
分子モーターの発見-軸索輸送の仕組み 183 |
線毛運動の不全で発生する疾患 186 |
モーター分子の異常が生み出す内臓錯位症 189 |
第11章 夢の細胞 iPS細胞の誕生 193 |
幹細胞とは何か? 193 |
受精卵からヒトの体へ-多能生幹細胞 197 |
ES細胞の開発 199 |
ES細胞がかかえる重大な問題 201 |
山中教授が挑んだiPS細胞 202 |
ヒントはクローン羊にあった 203 |
激化する競争 207 |
エピローグ 210 |
参考図書 216 |
さくいん 222 |