第I部 序論 |
1. 細胞と細胞研究法の全体像 3 |
細胞の起源と進化 3 |
最初の細胞 4 |
代謝の進化 5 |
現存の原核生物 6 |
真核細胞 7 |
真核生物の起源 7 |
多細胞生物の出現 10 |
実験モデルとしての細胞 12 |
大腸菌 12 |
酵母 13 |
線虫 14 |
ショウジョウバエ 14 |
シロイヌナズナ 15 |
脊椎動物 15 |
細胞生物学で用いる実験法 17 |
光学顕微鏡 17 |
電子顕微鏡 22 |
細胞成分の分画 23 |
動物細胞の培養 26 |
植物細胞の培養 29 |
ウイルス 29 |
Key Experiment 動物細胞培養 28 |
Molecular Medicine ウイルスとがん 30 |
2. 細胞の構成成分 35 |
細胞を構成する分子 35 |
炭水化物 36 |
脂質 38 |
核酸 39 |
タンパク質 42 |
生体膜 49 |
膜脂質 49 |
膜タンパク質. 51 |
生体膜を通り抜ける輸送 53 |
プロテオミクス : 細胞のタンパク質の大規模解析 55 |
細胞内タンパク質の同定 55 |
タンパク質局在の網羅的解析 56 |
タンパク質間相互作用 58 |
Key Experiment ポリペプチド鎖の折りたたみ 46 |
Key Experiment 生体膜の構造 50 |
3. 細胞の代謝 61 |
生体触媒としての酵素の中心的役割 61 |
酵素の触媒活性 61 |
酵素触媒の反応機構 62 |
補酵素 65 |
酵素活性の調節 65 |
代謝エネルギー 67 |
自由エネルギーとATP 67 |
グルコースからATPの産生 69 |
他の有機分子からのエネルギーの誘導 73 |
光合成 74 |
細胞構成成分の生合成 75 |
炭水化物 76 |
脂質 77 |
タンパク質 78 |
核酸 80 |
Molecular Medicine フェニルケトン尿症 81 |
Key Experiment 代謝桔抗薬と化学療法 82 |
4. 分子生物学の基礎 85 |
遺伝,遺伝子,そしてDNA 85 |
遺伝子と染色体 85 |
遺伝子と酵素 86 |
遺伝物質としてのDNAの同定 88 |
DNAの構造 89 |
DNAの複製 90 |
遺伝情報の発現 90 |
遺伝子の塩基配列とタンパク質のアミノ酸配列の相関 91 |
メッセンジャーRNAの役割 92 |
遺伝暗号 93 |
RNAウイルスと逆転写 95 |
組換えDNA 96 |
制限酵素 96 |
組換えDNA分子の作製 100 |
組換えDNA作製のためのベクター 100 |
DNA配列決定 103 |
クローン化遺伝子の発現 103 |
核酸とタンパク質の検出 105 |
ポリメラーゼ連鎖反応によるDNAの増幅 105 |
核酸ハイブリダイゼーション 107 |
タンパク質のプローブとしての抗体 110 |
真核生物における遺伝子の機能 113 |
酵母の遺伝学的解析 113 |
植物や動物への遺伝子導入 115 |
クローン化DNAへの変異導入 116 |
細胞内遺伝子への変異導入 118 |
細胞内遺伝子発現の阻害 120 |
Key Experiment DNAプロウイルス仮説 96 |
Molecular Medicine HIVとエイズ 99 |
第II部 遺伝情報の流れ |
5. ゲノムの構成と塩基配列 127 |
真核生物ゲノムの複雑性 127 |
イントロンとエキソン 127 |
反復配列 133 |
遺伝子重複と偽遺伝子 135 |
高等真核生物ゲノムの構成 136 |
染色体とクロマチン 136 |
クロマチン 136 |
セントロメア 140 |
テロメア 143 |
完全なゲノム配列 144 |
原核生物のゲノム 145 |
酵母のゲノム 146 |
線虫とショウジョウバエのゲノム 148 |
植物のゲノム 150 |
ヒトのゲノム 151 |
他の脊椎動物のゲノム 156 |
バイオインフォマティクスとシステム生物学 158 |
遺伝子機能の系統的スクリーニング 158 |
遺伝子発現の調節 159 |
個体差とゲノム医療 159 |
Key Experiment イントロンの発見 130 |
Key Experiment ヒトゲノム 154 |
6. ゲノムDNAの複製、保守、再編成 165 |
DNA複製 165 |
DNAポリメラーゼ 165 |
複製フォーク 166 |
複製の正確さ 171 |
複製の起点と開始 173 |
テロメアとテロメラーゼ : 染色体末端の維持 175 |
DNA修復 177 |
DNA損傷の直接修復 177 |
除去修復 180 |
損傷乗越えDNA合成 184 |
組換え修復 185 |
相同DNA配列間の組換え 186 |
相同組換えのモデル 187 |
相同組換えにかかわる酵素 188 |
DNA再編成 190 |
部位特異的組換え 191 |
DNA中間体を介する転位 197 |
RNA中間体を介する転位 199 |
遺伝子増幅 203 |
Molecular Medicine 大腸がんとDNA修復 184 |
Key Experiment 免疫グロブリン遺伝子の再編成 192 |
7. RNA合成とプロセシング 207 |
原核生物における転写 207 |
RNAポリメラーゼと転写 207 |
リプレッサーと負の転写調節 210 |
正の転写調節 213 |
真核細胞のRNAポリメラーゼと基本転写因子 214 |
真核細胞のRNAポリメラーゼ基本転写因子 214 |
RNAポリメラーゼⅡによる転写の開始 215 |
RNAポリメラーゼⅠとⅢによる転写 217 |
真核生物における転写調節 219 |
シス作用性配列 : プロモーターとエンハンサー 219 |
転写因子結合部位 222 |
転写調節タンパク質 223 |
アクチベーターの構造と機能 225 |
真核細胞のリプレッサー 228 |
クロマチン構造と転写の関係 229 |
非コードRNAによる転写調節 232 |
DNAメチル化 233 |
RNAプロセシングとRNAの代謝回転 234 |
rRNAとtRNAのプロセシング 234 |
真核細胞におけるmRNAのプロセシング 236 |
スプライシング機構 239 |
選択的スプライシング 244 |
RNA編集 246 |
RNA分解 247 |
Key Experiment 真核細胞の転写因子の単離 224 |
Key Experiment snRNPの発見 240 |
8. タンパク質の合成、プロセシング、制御 253 |
mRNAの翻訳 254 |
転移RNA 254 |
リボソーム 257 |
mRNAの構造と翻訳の開始 259 |
翻訳過程 261 |
翻訳の制御 267 |
タンパク質の折りたたみとプロセシング 271 |
シャペロンとタンパク質の折りたたみ 271 |
タンパク質の折りたたみを触媒する酵素 273 |
タンパク質の切断 274 |
グリコシル化 275 |
脂質の付加 277 |
タンパク質機能の制御 279 |
小分子による制御 280 |
タンパク質のリン酸化 280 |
タンパク質間相互作用 282 |
タンパク質分解 283 |
ユビキチン-プロテアソーム経路 284 |
リソソームにおけるタンパク質分解 285 |
Key Experiment リボソームRNAの触媒としての役割 260 |
Molecular Medicine 抗生物質耐性とリボソーム 263 |
第III部 細胞の構造と機能 |
9. 核 291 |
核膜と核-細胞質間輸送 291 |
核膜の構造 291 |
核膜孔複合体 294 |
タンパク質の選択的核輸送 296 |
核タンパク質の核への輸送の制御 301 |
RNAの輸送 302 |
核の内部構造 303 |
染色体とクロマチンの高次構造 304 |
核内の区画 306 |
核小体とrRNAプロセシング 307 |
リボソームRNA遺伝子と核小体の組織化 307 |
rRNAの転写とプロセシング 308 |
リボソーム形成 310 |
Molecular Medicine 核ラミナ病 294 |
Key Experiment 核局在化シグナルの発見 298 |
10. タンパク質の選別と輸送 : 小胞体、ゴルジ体、リソソーム 315 |
小胞体 315 |
小胞体とタンパク質分泌 315 |
小胞体へのタンパク質輸送 317 |
タンパク質の小胞体膜への挿入 321 |
小胞体でのタンパク質の折りたたみとプロセシング 325 |
小胞体での品質管理 327 |
滑面小胞体と脂質合成 327 |
小胞体からのタンパク質と脂質の輸送 331 |
ゴルジ体 333 |
ゴルジ体の構成 333 |
ゴルジ体でのタンパク質のグリコシル化 334 |
ゴルジ体での脂質と多糖の代謝 336 |
ゴルジ体でのタンパク質の選別とゴルジ体外輸送 336 |
小胞輸送のしくみ 339 |
小胞輸送を解明するための実験手法 339 |
積荷の選択,被覆タンパク質,小胞の出芽 340 |
小胞の融合 341 |
リソソーム 344 |
リソソーム酸性加水分解酵素 344 |
エンドサイトーシスとリソソーム形成 345 |
ファゴサイトーシスとオートファジー 348 |
Key Experiment シグナル仮説 318 |
Molecular Medicine ゴーシェ病 346 |
11. 生体エネルギーと代謝 : ミトコンドリア、葉緑体、ペルオキシソーム 353 |
ミトコンドリア 353 |
ミトコンドリアの構造と機能 353 |
ミトコンドリアの遺伝子系 355 |
タンパク質の輸送とミトコンドリアの構築 356 |
酸化的リン酸化の機構 362 |
電子伝達系 362 |
化学浸透共役 364 |
内膜を横切る代謝物の輸送 367 |
葉緑体とその他のプラスチド 368 |
葉緑体の構造と機能 368 |
葉緑体ゲノム 369 |
葉緑体タンパク質の輸送と選別 370 |
その他のプラスチド 372 |
光合成 373 |
光化学系ⅠとⅡを経る電子伝達 374 |
循環型電子伝達 376 |
ATP合成 377 |
ペルオキシソーム 377 |
ぺルオキシソームの機能 377 |
ペルオキシソームの構築 380 |
Molecular Medicine ミトコンドリア病 : レーバー遺伝性視神経症 358 |
Key Experiment 化学浸透圧説 364 |
12. 細胞骨格と細胞運動 385 |
アクチンフィラメントの構造と組織化 385 |
アクチンフィラメントの形成と解体 385 |
アクチンフィラメントの組織化 390 |
細胞膜へのアクチンフィラメントの結合 392 |
細胞表面の突起 394 |
アクチン,ミオシンと細胞運動 396 |
筋収縮 397 |
アクチンとミオシンでできた非筋細胞の収縮装置 401 |
非筋ミオシン 403 |
突起の形成と細胞運動 403 |
中間径フィラメント 405 |
中間径フィラメントタンパク質 405 |
中間径フィラメントの形成 406 |
細胞内での中間径フィラメントの組織化 407 |
ケラチンとニューロフィラメントの機能 : 皮膚と神経系の疾病 409 |
微小管 412 |
微小管の構造と動的組織化 412 |
微小管の形成 414 |
細胞内での微小管の組織化 416 |
微小管モーターと運動 417 |
微小管モータータンパク質の単離 417 |
積荷輸送と細胞内組織化 418 |
繊毛と鞭毛 420 |
細胞分裂時の微小管再組織化 423 |
染色体の移動 425 |
Key Experiment 変異ケラチンの発現は皮膚の異常をひき起こす 410 |
Key Experiment キネシンの単離 420 |
13. 細胞膜 431 |
細胞膜の構造 431 |
リン脂質二重層 431 |
膜タンパク質 433 |
膜タンパク質の流動性 437 |
糖衣 438 |
小分子の輸送 439 |
受動拡散 439 |
促進拡散と輸送体タンパク質 439 |
イオンチャネル 441 |
ATP加水分解によって駆動される能動輸送 447 |
イオン勾配によって駆動される能動輸送 449 |
エンドサイトーシス 452 |
ファゴサイトーシス 452 |
受容体依存性エンドサイトーシス 453 |
エンドサイトーシスによるタンパク質の輸送 457 |
Molecular Medicine 蕊胞性繊維症 450 |
Key Experiment LDL受容体 456 |
14. 細胞壁、細胞外マトリックスと細胞間相互作用 463 |
細胞壁 463 |
細菌の細胞壁 463 |
真核細胞の細胞壁 465 |
細胞外マトリックスと細胞-マトリックス間相互作用 468 |
マトリックス構造タンパク質 468 |
マトリックス多糖 471 |
マトリックス接着タンパク質 472 |
細胞-マトリックス間相互作用 473 |
細胞間相互作用 476 |
接着結合 476 |
密着結合 479 |
ギャップ結合 481 |
プラスモデスム 482 |
Key Experiment インテグリンの同定 474 |
Molecular Medicine ギャップ結合病 482 |
第IV部 細胞機能の調節 |
15. 細胞のシグナル伝達 489 |
シグナル伝達分子とそれらの受容体 489 |
細胞間シグナル伝達の様式 489 |
ステロイドホルモンと核内受容体スーパーファミリー 490 |
一酸化窒素と一酸化炭素 492 |
神経伝達物質 493 |
ペプチドホルモンと増殖因子 494 |
エイコサノイド 495 |
植物ホルモン 495 |
細胞表面受容体の機能 497 |
Gタンパク質共役型受容体 497 |
受容体型チロシンキナーゼ 499 |
サイトカイン受容体と非受容体型チロシンキナーゼ 502 |
他の酵素活性と関連した受容体 503 |
細胞内シグナル伝達経路 504 |
サイクリックAMP経路 : 二次メッセンジャーとタンパク質リン酸化 504 |
サイクリックGMP 506 |
リン脂質とCa2+ 507 |
PI3-キナーゼ/Akt経路とmTOR経路 510 |
MAPキナーゼ経路 513 |
JAK/SIATとTGF-β/Smad経路 518 |
NF-κBシグナル伝達経路 520 |
Hedgehog,Wnt,およびNotch経路 520 |
シグナル伝達と細胞骨格 522 |
インテグリンとシグナル伝達 523 |
アクチン細胞骨格の制御 524 |
シグナル伝達ネットワーク 525 |
フィードバックとクロストーク 525 |
細胞シグナル伝達ネットワーク 527 |
Key Experiment Srcチロシンキナーゼ 500 |
Molecular Medicine がん : シグナル伝達とrasがん遺伝子 516 |
16. 細胞周期 533 |
真核生物の細胞周期 533 |
細胞周期の段階 533 |
細胞の成長と細胞外シグナルによる細胞周期の制御 535 |
細胞周期チェックポイント 537 |
DNA複製は細胞周期当たり1回に制限されている 538 |
細胞周期の進行を制御する因子 539 |
プロテインキナーゼと細胞周期制御 539 |
サイクリンファミリーとサイクリン依存性キナーゼファミリー 543 |
増殖因子とG1期Cdkの制御 547 |
DNA損傷チェックポイント 549 |
M期における現象 550 |
有糸分裂の段階 550 |
Cdk1/サイクリンB複合体と中期への移行 551 |
紡錘体形成チェックポイントと後期への移行 555 |
細胞質分裂 556 |
減数分裂と受精 558 |
減数分裂の過程 558 |
卵母細胞の減数分裂における制御 560 |
受精 563 |
Key Experiment MPFの発見 540 |
Key Experiment サイクリンの同定 544 |
17. 細胞死と再生 569 |
プログラム細胞死 569 |
アポトーシスという現象 570 |
カスパーゼ : アポトーシスの実行者 571 |
アポトーシスの中心的な制御因子 : Bcl-2ファミリー 572 |
アポトーシスを制御するシグナル伝達経路 575 |
幹細胞と成体組織の維持 579 |
分化した細胞の増殖 579 |
幹細胞 581 |
成体幹細胞の医療への応用 584 |
胚性幹細胞と治療的クローニング 585 |
胚性幹細胞 585 |
体細胞核移植 587 |
Key Experiment プログラム細胞死に必要な遺伝子の同定 576 |
Key Experiment 胚性幹細胞の培養 586 |
18. がん 593 |
がんの発生と原因 593 |
がんの種類 593 |
がんの発生 594 |
がんの原因 596 |
がん細胞の性質 597 |
培養下における細胞の悪性転換 600 |
がんウイルス 601 |
B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルス 601 |
SV40とポリオーマウイルス 602 |
パピローマウイルス 603 |
アデノウイルス 603 |
へルペスウイルス 604 |
レトロウイルス 604 |
がん遺伝子 605 |
レトロウイルスのがん,遺伝子 605 |
がん原遺伝子 606 |
ヒトのがんから見いだされたがん遺伝子 608 |
がん遺伝子産物の機能 612 |
がん抑制遺伝子 615 |
がん抑制遺伝子の同定 615 |
がん抑制遺伝子産物の機能 619 |
がんの発生におけるがん遺伝子とがん抑制遺伝子の働き 621 |
がん治療に向けた分子的アプローチ 622 |
予防と早期発見 622 |
分子診断 623 |
治療 624 |
Key Experiment がん原遺伝子の発見 608 |
Molecular Medicine STI-571:bcr/ablがん遺伝子を標的とするがん治療 625 |
章末問題の解答 633 |
用語解説 645 |
欧文索引 667 |
和文索引 679 |