プロローグ 5 |
第1章 量子計算でできること 12 |
1.1 コンピュータに解ける問題、解けない問題 12 |
最近のコンピュータの計算能力 12 |
コンピュータに「計算不可能な」問題とは? 13 |
旅行の荷造りは「解けない」問題? 16 |
ほかにもある「解けない問題」 18 |
1.2 スーパーコンピュータにも解けない因数分解 20 |
因数分解は難しい? 20 |
秘密の鍵を伝える 20 |
1.3 量子の力で超高速計算 24 |
因数分解は量子コンピュータで簡単に解ける 24 |
量子コンピュータには得意な問題がある 26 |
第2章 「量子」とはなにか 28 |
2.1 量子計算はなぜ「量子」計算? 28 |
2.2 光は粒? それとも波? 29 |
光とは何か 29 |
光の粒子説 30 |
波の性質 31 |
波と位相 33 |
光の波動説 34 |
光はほんとうに波? 36 |
2.3 アインシュタインの光量子 38 |
光電効果の発見 38 |
アインシュタインと光量子仮説 40 |
光のエネルギーには最小の単位がある 41 |
光量子で光電効果もすっきり説明 42 |
2.4 結局、光とは? 44 |
光のエネルギーには基本単位がある 44 |
光子に気がつかなかった理由 45 |
2.5 波の性質を持つ粒子 46 |
水素原子のなぞ 46 |
電子波と電子顕微鏡 48 |
物質も波の性質を持つ? 49 |
再び「量子」とは 52 |
第3章 量子の不思議 53 |
3.1 量子力学は難しい? 53 |
MIB(メン・イン・ブラック)と量子力学 53 |
どうしても必要な量子力学のエッセンス 55 |
3.2 不確定な関係 56 |
光の偏光と偏光フィルタ 56 |
光の偏光を区別する「偏光ビームスプリッタ」 58 |
光子の偏光 60 |
3.3 光と干渉 63 |
光を分ける半透鏡 63 |
干渉計の出力 64 |
経路の長さが等しいとき 66 |
干渉計と位相差 67 |
3.4 光子・確率波・重ね合わせ状態 68 |
半透鏡は光子を弾くのだろうか? 68 |
光子を干渉計に入射すると? 69 |
光子と確率波 71 |
重ね合わせ状態 73 |
重ね合わせ状態を「壊す」 73 |
光を当てずにものを見る? 76 |
3.5 まとめ 78 |
第4章 「量子」を使った計算機 79 |
4.1 量子コンピュータの誕生 79 |
量子コンピュータの生みの親ドイチュ 79 |
計算機も物理法則にしたがう 80 |
ファインマンと量子コンピュータ 81 |
重ね合わせ状態を用いた超並列処理 83 |
4.2 現在のコンピュータのしくみ:ビットと論理回路 85 |
ビットとは? 85 |
2進法とビット 86 |
モールス符号とデジタルカメラ 87 |
ビットと演算 91 |
コンピュ一夕の構成 91 |
2倍する具体的な手順 92 |
プログラム言語 95 |
論理ゲート 96 |
論理回路の例 99 |
4.3 量子ビットと量子コンピュータ 101 |
量子ビット 101 |
3次元で表される量子ビット 103 |
量子ビットの数式による表記方法 106 |
量子コンピュータの構成 109 |
4.4 量子ゲートと量子論理回路 112 |
量子ゲート 112 |
回転ゲート 113 |
アダマールゲート 115 |
制御ノットゲート 116 |
量子もつれ合い 119 |
可逆と不可逆 120 |
足し算用の量子回路 121 |
重ね合わせの計算結果を生かすには? 125 |
第5章 量子アルゴリズム 128 |
5.1 アルゴリズムと量子コンピュータ 128 |
アルゴリズム、プログラム、論理回路 128 |
量子コンピュータにプログラム言語はまだない 129 |
量子コンピュータのアルゴリズム 130 |
5.2 ドイチュ‐ジョサのアルゴリズム 132 |
ドイチュ‐ジョサの問題 132 |
ふつうのコンピュータで解こうとすると…… 134 |
ドイチュ‐ジョサの量子アルゴリズム 136 |
ドイチュ‐ジョサのアルゴリズムの中身 139 |
5.3 データベース検索のアルゴリズム 146 |
データ検索には時間がかかる 146 |
グローバーのアルゴリズム 148 |
グローバーの量子回路の中身 151 |
5.4 ショアのアルゴリズム 154 |
量子コンピュータで難所を突破! 154 |
準備1 ユークリッドの互除法 157 |
準備2 因数分解の手順 159 |
「γを求める方法」を求めて 161 |
フーリエ変換 163 |
量子フーリエ変換 167 |
ショアのアルゴリズムの中身 171 |
5.5 量子アルゴリズムと今後の展開 177 |
第6章 実現にむけた挑戦 178 |
6.1 量子コンピュータを作るには? 178 |
ビットとその担い手 178 |
量子ビットと担い手 181 |
量子コンピュータ実現の必要条件 183 |
6.2 光の粒で量子計算 184 |
光子の特徴 184 |
回転ゲートは半透鏡で 186 |
光子に対する制御ノットは究極の光デバイス 188 |
カリフォルニア工科大学の実験 189 |
私たちの挑戦1 ― ミクロな球を用いた量子位相ゲート 191 |
私たちの挑戦2 ― 半透鏡も量子位相ゲートに 193 |
光子を用いた量子アルゴりズム実験 195 |
6.3 分子中の核スピンを用いた量子計算 199 |
スピン 199 |
スピンと量子化 200 |
スピンと量子ビット 202 |
核スピン 203 |
核スピンを用いた量子コンピュータ 204 |
6.4 固体・集積化への路 211 |
量子集積回路を目指して 211 |
シリコン量子コンピュ一夕 212 |
超伝導量子ビット 216 |
6.5 デコヒーレンス 218 |
「重ね合わせ状態の破壊」あるいは「デコヒーレンス」 218 |
2つの状態間の位相差 219 |
原因は、追跡不可能な位相差のゆらぎ 220 |
量子計算に立ちはだかる壁、デコヒーレンス 221 |
6.6 デコヒーレンスに立ち向かう:量子誤り訂正符号 222 |
古典誤り訂正符号 223 |
量子誤り訂正符号 225 |
第7章 量子コンピュータの周辺に広がる世界と量子暗号 228 |
7.1 情報化社会と秘密通信 229 |
くらしに関わるセキュリティ 229 |
通信と盗聴 230 |
乱数列を用いた絶対安全な暗号化 232 |
光子を用いて乱数列を共有する 233 |
7.2 量子暗号と量子鍵配布 235 |
発明のきっかけ 235 |
量子鍵配布のしくみ1 送信者 237 |
量子鍵配布のしくみ2 受信者 239 |
量子鍵配布のしくみ3 鍵の共有 243 |
秘密鍵を使った絶対安全な通信 245 |
7.3 全知全能?の盗聴者VS.量子暗号 248 |
盗聴者ができること 248 |
最適な盗聴方法と、ビット反転 249 |
盗聴者を検出する! 253 |
量子暗号システムと現状 254 |
7.4 量子情報科学の今後 257 |
量子暗号の現状と今後 257 |
理論面での展開と量子情報科学 258 |
エピローグ 259 |
参考図書 264 |
さくいん 265 |
プロローグ 5 |
第1章 量子計算でできること 12 |
1.1 コンピュータに解ける問題、解けない問題 12 |