第1章 都市安全システムの機能と体制 |
1.1 都市安全システムとしての捉え方 1 |
1.2 本報告書の構成 2 |
第2章 震災の背景 |
2.1 地形地質上の特性 7 |
2.1.1 阪神地域の地形・地質の特徴 7 |
2.1.2 阪神地域の災害と地形・地質との関わり 13 |
2.1.3 まとめ 17 |
2.2 地域形成プロセス 19 |
2.2.1 はじめに 19 |
2.2.2 災害と都市景観の復興 19 |
2.2.3 地図にみる近代神戸の都市形成史 20 |
2.2.4 開かれた景観形成の素地を読む 22 |
2.2.5 都市景観再生に向けて 25 |
2.2.6 おわりに 26 |
2.3 社会経済的特性 26 |
2.3.1 はじめに 26 |
2.3.2 面積,土地利用,人口集中地区面積 26 |
2.3.3 人口,人口密度,世帯 27 |
2.3.4 産業 31 |
2.3.5 純生産,所得 32 |
2.3.6 人口流動 35 |
2.3.7 震災被害との関係に着目した時刻別・地域別人口分布に関する分析 36 |
2.4 都市整備上の特性 41 |
2.4.1 はじめに 41 |
2.4.2 市街化の概要と特性 42 |
2.4.3 都市施設の概況 44 |
2.4.4 面的基礎整備事業の履歴と特徴 45 |
2.4.5 まとめと考察 53 |
2.5 災害履歴と防災体制 55 |
2.5.1 地域における災害履歴 55 |
2.5.2 防災体制とその整備状況 57 |
2.5.3 防災体制の評価 60 |
2.6 地震と震動の特性 62 |
2.6.1 近畿地方の地震活動度 62 |
2.6.2 地震および地震動の特徴 63 |
2.6.3 被災地域の震度分布 65 |
第3章 市街地状況と被害発生要因 |
3.1 被害のマクロ統計 73 |
3.1.1 被害分析のためのシステムの概要 73 |
3.1.2 建築物の構造的被害の概要 75 |
3.1.3 建築物の火災による被害概要 85 |
3.2 統計資料からみた被災市区のマクロな地域特性 89 |
3.2.1 統計に基づく地域危険度評価研究と本節の目的 89 |
3.2.2 対象市区と用いた統計資料 89 |
3.2.3 マクロな地域特性と火災被害の関連 90 |
3.2.4 マクロな地域特性と建物被害の関連 95 |
3.2.5 被災市区のマクロな地域特性のまとめ 98 |
3.3 被害の地理的分布とその特徴 99 |
3.3.1 建築物の構造的被害に関する分析 99 |
3.3.2 建築物の火災被害に関する分析 103 |
3.3.3 地震による建築物の構造的被害と火災規模との関係 128 |
3.4 人的被害の発生状況 134 |
3.4.1 死亡者発生の概要 134 |
3.4.2 死亡者発生と建物被害等との関連分析 136 |
3.4.3 町通単位での死亡者率の分析 143 |
3.4.4 まとめ 150 |
第4章 市街地整備と防災安全性 |
4.1 市街地整備と被害特性 153 |
4.1.1 はじめに 153 |
4.1.2 基盤整備履歴別の道路整備水準 153 |
4.1.3 基盤整備履歴別の住宅の状況 157 |
4.1.4 基盤整備履歴別の住宅の被害状況 157 |
4.1.5 まとめ 157 |
4.2 淡路島における地域状況と被害特性 163 |
4.2.1 淡路島地域の被災状況と対象地区 163 |
4.2.2 市街地データベース 164 |
4.2.3 震災以前の市街地状況と被災実態 164 |
4.2.4 市街地状況からみた被災特性 171 |
4.2.5 おわりに 172 |
4.3 一般街路の被害と閉塞 173 |
4.3.1 はじめに 173 |
4.3.2 一般街路被害の把握方法 173 |
4.3.3 街路被害の状況 174 |
4.3.4 街路幅員からみた街路閉塞状況 179 |
4.3.5 街路閉塞の要因 182 |
4.3.6 街路閉塞の救助・消化・救援等の諸活動に対する影響 183 |
4.3.7 車両によってアクセスできない区域 184 |
4.3.8 まとめ 185 |
4.4 地下施設の被害と特徴 187 |
4.4.1 地下施設被害の概要 187 |
4.4.2 人間活動系地下施設の被害 190 |
4.4.3 交通系地下施設の被害 194 |
4.4.4 供給系地下施設の被害(共同溝) 196 |
4.4.5 まとめと今後に向けての課題 198 |
4.5 都市基盤施設の復旧・支援基地 199 |
4.5.1 復旧・支援基地 199 |
4.5.2 都市ガス復旧基地の設営 199 |
4.5.3 物資の確保 200 |
4.5.4 宿泊場所の確保 201 |
4.5.5 搬送ルート・手段の確保 202 |
4.5.6 復旧支援システム対策 203 |
4.5.7 水道施設の復旧と救援 203 |
4.5.8 食事および宿泊施設の確保 204 |
4.5.9 問題点および今後の課題 206 |
第5章 緊急・応急期の対応 |
5.1 緊急・応急期の位置づけ 209 |
5.1.1 はじめに 209 |
5.1.2 阪神淡路大震災までの緊急・応急対策の位置づけ 210 |
5.1.3 阪神淡路大震災がはたした役割 210 |
5.1.4 災害対応の時間的展開 211 |
5.1.5 災害対応を分析するための枠組み 212 |
5.1.6 災害対応で達成するべきの3つの目標 213 |
5.1.7 3つの目標を達成するための災害対策 214 |
5.1.8 災害対応のロジスティクス 216 |
5.1.9 意思決定過程としての災害対策 216 |
5.1.10 おわりに 218 |
5.2 緊急対応施設の被害と応急復旧 219 |
5.2.1 緊急対応施設の範囲 219 |
5.2.2 市役所等の施設 222 |
5.2.3 警察施設 224 |
5.2.4 神戸市の消防施設 228 |
5.2.5 医療機関 228 |
5.2.6 教育施設 230 |
5.2.7 緊急対応施設の機能保持 231 |
5.3 地方自治体と地方議会での緊急対応 232 |
5.3.1 はじめに 232 |
5.3.2 分析にあたって利用した資料 233 |
5.3.3 阪神・淡路大震災とノースリッジ地震の緊急対応の比較 234 |
5.3.4 被災者対応の比較 238 |
5.3.5 神戸市議会の対応 239 |
5.3.6 緊急対応の比較分析 241 |
5.4 災害時における情報伝達の課題―被災者の情報ニーズ― 243 |
5.4.1 はじめに 243 |
5.4.2 防災対策と情報 243 |
5.4.3 災害情報と「処理・加工・整理」 243 |
5.4.4 災害発生直後に必要な3大情報 244 |
5.4.5 被災者の情報ニーズ 244 |
5.4.6 大震災時における災害情報の課題 248 |
5.5 消防・救助活動の実態と防災対策上の問題点 251 |
5.5.1 はじめに 251 |
5.5.2 震災時火災 251 |
5.5.3 震災時の消防活動 252 |
5.5.4 震災時の救助事案 253 |
5.5.5 震災時の救助体制 254 |
5.5.6 阪神間の消防体制 254 |
5.5.7 消防活動上の問題 254 |
5.6 救助・救出活動 256 |
5.6.1 救助活動の概要 256 |
5.6.2 神戸市東灘区における救助活動 258 |
5.6.3 淡路島北淡町における救助活動 260 |
5.6.4 まとめ 261 |
5.7 災害医療の対応 262 |
5.7.1 はじめに 262 |
5.7.2 医療施設の災害準備状況 262 |
5.7.3 医療施設の被害状況 263 |
5.7.4 人的被害状況および治療成績 263 |
5.7.5 被災地内傷病者搬送状況および医療機関傷病者受入れ状況 264 |
5.7.6 被災地内の負傷者の流れと効率のよい応急救護所の設置 265 |
5.7.7 被災地内及び被災地外への傷病者搬送 265 |
5.7.8 災害時の医療情報 266 |
5.7.9 おわりに 266 |
5.8 供給・処理施設の応急対応 267 |
5.8.1 はじめに 267 |
5.8.2 電力供給施設 268 |
5.8.3 ガス供給施設 272 |
5.8.4 上水道施設 276 |
5.8.5 下水道施設 283 |
5.9 道路交通需要への対応 288 |
5.9.1 はじめに 288 |
5.9.2 交通管制施設の被災状況 288 |
5.9.3 交通規制活動 290 |
5.9.4 規制実施体制 298 |
5.9.5 交通規制実施上の問題点と対応策 299 |
5.10 被災建築物の被災度判定 300 |
5.10.1 被災度判定の目的と意義 300 |
5.10.2 被災建築物の危険度評価技術と判定制度の経緯 300 |
5.10.3 被災度判定の概要 302 |
5.10.4 1995年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)と被災建築物の危険度判定 303 |
5.10.5 カリフォルニア州における被災度判定技術と制度 306 |
5.10.6 被災度判定作業と関連,類似作業 307 |
5.10.7 被災度判定制度の課題 308 |
5.11 被災地域外からの公的支援 310 |
5.11.1 支援ということ 310 |
5.11.2 支援の概要 311 |
5.11.3 人的支援 313 |
5.11.4 物的支援 314 |
5.11.5 施設供与 317 |
5.11.6 まとめ 317 |
5.12 建設関連組織の対応 319 |
5.12.1 地震発生直後の建設関連組織の初動体制 319 |
5.12.2 建設関連組織(受注者側)の復旧支援活動 320 |
5.12.3 早期復旧への教訓 326 |
5.13 生活関連施設の復旧状況 328 |
5.13.1 はじめに 328 |
5.13.2 生活関連施設の被害と復旧状況の概要 329 |
5.13.3 地域でみた生活関連施設の復旧状況の調査 330 |
5.13.4 施設別にみた再開状況 332 |
5.13.5 施設再開時における問題点 337 |
5.13.6 復旧期における施設再開に向けての課題 337 |
5.14 商業施設等の被害と復旧 339 |
5.14.1 商業施設の被害 339 |
5.14.2 神戸市における地域商業施設の再開状況 341 |
5.14.3 地域商業施設への再開支援 342 |
5.14.4 神戸市内の地域商業施設復旧要因 343 |
5.14.5 まとめ 350 |
5.15 企業の応急復旧 352 |
5.15.1 はじめに 352 |
5.15.2 企業が被った地震被害 352 |
5.15.3 応急復旧 354 |
5.15.4 防災対策の変化 356 |
第6章 被災者行動と生活復旧支援 |
6.1 被災者の被害拡大防止活動 362 |
6.1.1 はじめに 362 |
6.1.2 住民の直後行動の概要 363 |
6.1.3 被災住民の被害軽減活動の概要 363 |
6.1.4 被害軽減貢献度に関連する要因の整理 365 |
6.1.5 被害軽減貢献度への影響要因 367 |
6.1.6 まとめ 368 |
6.2 被災後の空間的移動とその課題 370 |
6.2.1 発災後の時間経過と移動ニーズ 370 |
6.2.2 アンケート調査にみる移動ニーズ 370 |
6.2.3 道路被害と移動ニーズに伴う交通問題 378 |
6.2.4 災害時の空間的移動の管理 383 |
6.3 避難所の生活と運営 387 |
6.3.1 避難の概要 387 |
6.3.2 避難所の生活 387 |
6.3.3 避難所の運営 391 |
6.3.4 非公式避難所<テント村>の調査概要 393 |
6.3.5 テント村の定義と全体概要 393 |
6.3.6 テント村形成過程 394 |
6.3.7 まとめ 395 |
6.4 被災者の転居行動 396 |
6.4.1 はじめに 396 |
6.4.2 被災後の住宅選択 396 |
6.4.3 移転行動 398 |
6.4.4 必要な再建支援策 400 |
6.4.5 自力仮設での応急居住 400 |
6.4.6 まとめ 401 |
6.5 仮設住宅の建設と居住環境 403 |
6.5.1 応急仮設住宅の設置基準 403 |
6.5.2 阪神・淡路大震災の応急仮設住宅のタイプ 404 |
6.5.3 建設システム 406 |
6.5.4 居住者管理システム 410 |
6.5.5 事業用仮設住宅 412 |
6.6 緊急・救援物資の輸送 413 |
6.6.1 はじめに 413 |
6.6.2 救援物資の流れ 413 |
6.6.3 救援物資輸送上の問題点 417 |
6.6.4 食糧輸送の流れ 418 |
6.6.5 日常生活物資の輸送 418 |
6.6.6 今後の課題 419 |
6.7 災害ボランティアによる被災者支援活動 421 |
6.7.1 はじめに 421 |
6.7.2 ボランティア本部の活動 421 |
6.7.3 避難所におけるボランティア活動実態 426 |
6.7.4 阪神淡路大震災におけるボランティア活動の特徴 432 |
6.8 災害弱者の被災と支援 434 |
6.8.1 地震後の被災者の交通問題 434 |
6.8.2 視覚障害者のための防災支援システム 436 |
6.8.3 FAX記録に基づく視覚障害者の支援の要望と活動 438 |
6.8.4 阪神・淡路大震災における下肢障害者の避難行動 441 |
6.9 被災者の自立と心のケア 448 |
6.9.1 はじめに 448 |
6.9.2 防災学にとっての「こころのケア」 448 |
6.9.3 災害者ストレスの重層性 449 |
6.9.4 被災者の視点からの災害対応 450 |
6.9.5 建物被害が心に与えた影響 453 |
6.9.6 人的被害別にみた考察 453 |
6.9.7 建物被害別にみた考察 453 |
6.9.8 建物・人的被害と心の被害の関係 454 |
6.9.9 まとめ 455 |
6.10 生活情報の需給バランス 456 |
6.10.1. はじめに 456 |
6.10.2 神戸市からの情報提供手段の概要 457 |
6.10.3 被災者の情報ニーズとその推移 458 |
6.10.4 情報発信内容とその推移 460 |
6.10.5 震災復旧期の情報需給バランス 465 |
6.10.6 まとめ 466 |
第7章 復旧・復興期の対応 |
7.1 震災廃棄物の処理 470 |
7.1.1 震災廃棄物の区分 470 |
7.1.2 震災廃棄物の発生状況 470 |
7.1.3 震災廃棄物処理に対する行政の取組み 471 |
7.1.4 倒壊家屋等の解体・処理の流れ 472 |
7.1.5 建物等の解体・処理作業の状況 472 |
7.1.6 震災廃棄物の輸送 477 |
7.1.7 公共公益系施設における事例―鉄道― 488 |
7.2 供給処理施設の復旧・復興 488 |
7.2.1 供給処理施設の復旧・復興の位置付け 488 |
7.2.2 電力システムの復旧・復興 490 |
7.2.3 都市ガスシステムの復旧・復興 491 |
7.2.4 電話.通信システムの復旧・復興 493 |
7.2.5 上水道システムの復旧・復興 496 |
7.2.6 下水道システムの復旧・復興 497 |
7.3 復旧活動のシステムとしての防災GIS 499 |
7.3.1 はじめに―物理的課題と社会的課題のインターフェースとしての災害情報課題 499 |
7.3.2 災害情報処理の事例―Ⅰ:被災家屋の解体撤去業務のコンピュータ化による行政支援 501 |
7.3.3 災害情報処理の事例―Ⅱ:家屋瓦礫撤去調査 504 |
7.3.4 災害情報処理の事例―Ⅲ:研究的活用―西宮市における都市災害のGIS多重分析 504 |
7.3.5 防災情報システムの課題 506 |
7.3.6 むすび 507 |
7.4 復興計画・ビジョンとその策定過程 508 |
7.4.1 被災地の復旧・復興の時期区分 508 |
7.4.2 神戸市の都市復興への対応 509 |
7.4.3 西宮市の都市復興への対応 517 |
7.4.4 芦屋市の都市復興への対応 519 |
7.4.5 兵庫県の都市復興への対応 521 |
7.4.6 国における都市復興への対応 528 |
7.4.7 復興計画・ビジョンとその策定過程 529 |
7.5 経済復興への支援 533 |
7.5.1 経済被害の状況 533 |
7.5.2 経済復興への支援活動 537 |
7.5.3 支援活動の効果及び問題点 537 |
第8章 今後の都市安全システムに向けて |
8.1 震災の時空間的連鎖構造 546 |
8.1.1 震災の波及と連関 546 |
8.1.2 ライフライン被害の相互連関 549 |
8.2 災害の抑制要因 554 |
8.2.1 抑制要因に注目する意義 554 |
8.2.2 抑制要因の代表的な事例 555 |
8.2.3 抑制要因の時空間連関 566 |
8.2.4 抑制要因に学ぶ地震防災への教訓 567 |
8.3 都市安全システムへの教訓 570 |
8.3.1 社会基盤の耐震安全性改善への方策 571 |
8.3.2 安定した社会基盤としてのコミュニティ改善への課題 576 |
8.3.3 行政および住民のための地震情報システム 581 |
8.3.4 震災体験の継承 586 |
8.3.5 地震防災上の戦略的課題 589 |
8.4 課題と提言の整理 596 |
8.4.1 時空間マトリックスによる課題の整理 596 |
8.4.2 緊急時の個人・世帯,地域での問題 598 |
8.4.3 緊急時の自治体,国での問題 599 |
8.4.4 応急時の個人・世帯,地域での問題 599 |
8.4.5 応急時の自治体,国での問題 600 |
8.4.6 復旧復興時の個人・世帯,地域での問題 601 |
8.4.7 復旧復興時の自治体,国での問題 602 |
8.4.8 企業での問題 602 |
8.4.9 国際社会への対応での問題 603 |
8.4.10 全般的な問題 604 |