はじめに 2 |
用語と単位 10 |
第Ⅰ部 環境危機の「よく聞くお話」は本当か? |
第1章 世の中、よくなってきているのだ 14 |
定番のお話 15 |
ものごとは改善している-が十分によくはない 16 |
誇張とよいマネジメント 18 |
大事なことはトレンドである 19 |
グローバルトレンドで判断する 20 |
長期トレンドと短期のリバウンド 22 |
なぜそれが重要なのか? 26 |
人間のニーズこそ核心となる 29 |
地球環境の現実と神話 31 |
ワールドウォッチ研究所の主張 32 |
WWF(世界自然保護基金)の宣言 37 |
グリーンピースの戦略 40 |
まちがったダメな統計と経済学 41 |
水は不足しているか 43 |
ピメンテルと世界の健康 その一 46 |
ピメンテルと世界の健康 その二 50 |
レトリックとダメな予想 56 |
現実はどうか? 62 |
現実と道徳 64 |
第2章 なぜ悪いニュースばかり流されるのか? 68 |
研究と偏り 71 |
◇ファイル棚とデータマッサージ 72 |
団体の利害関係 73 |
メディアの影響 76 |
歪んだ現実:散発的だけれど予想がつく 76 |
歪んだ現実:悪いニュースがニュース 78 |
歪んだ現実:対立と罪悪感のパターン 79 |
その帰結 80 |
第Ⅱ部 人類の福祉はどんな状態か? |
第3章 人類の福祉を計る 84 |
地上には何人いるのか? 85 |
人口構成の変化 88 |
人口過剰? 90 |
第4章 期待寿命と健康 93 |
期待寿命は延びている 93 |
発展途上国の期待寿命 95 |
乳児死亡率の低下 98 |
制圧された病気たち 100 |
結論 106 |
第5章 食糧と飢え 108 |
マルサスと「永遠に続く飢餓」説 109 |
かつてないほど食糧は増えている 110 |
かつてないほど値段は下がっている 112 |
緑の革命 113 |
◇相対的な改善? 絶対的な改善? 116 |
アフリカの実態 117 |
中国の実態 119 |
結論 120 |
◇インフレ調整済みGDPは豊かさの指標として適当か? 121 |
第6章 かつてない繁栄 124 |
貧困と分配 126 |
貧富の差は拡大しているか? 129 |
成長危機の真の原因 134 |
増えた消費財 138 |
教育水準の向上 141 |
増えた余暇 144 |
治安の向上 148 |
少なくなった災害と事故 150 |
第7章 第Ⅱ部の結論:かつてない人類の繁栄 153 |
第Ⅲ部 人類の繁栄は維持できるのか? |
第8章 ぼくたちは未来を食いつぶして現在の繁栄を維持しているのか? 156 |
資源-福祉の基盤 157 |
第9章 食べ物は足りているか? 159 |
少なくとも一人あたり穀物は減少しているが 161 |
生産性低下は心配すべきか? 163 |
収量の限界? 165 |
◇バイオマス(緑の物質) 170 |
ふつうの農民はどうか? 172 |
まだ収量の高成長が必要なのか? 172 |
穀物備蓄が減っている! 174 |
中国はどうか? 175 |
土壌流出は心配か? 179 |
魚はどうか? 182 |
結論 185 |
第10章 森林はなくなりかけているのか? 188 |
森林と歴史 191 |
森林破壊の一般的な見解 192 |
森林はどれだけ破壊されたか? 194 |
どれだけの森林があればいいのか? 196 |
結論 199 |
第11章 エネルギーは枯渇するか? 201 |
エネルギー上に築かれた文明 201 |
このままやっていけるだけのエネルギーはあるか? 203 |
石油危機とは何だったのか? 205 |
石油はどれだけ残っているのか? 206 |
楽観論者と悲観論者 210 |
使える石油はかつてなく多い 212 |
その他の化石エネルギー源 215 |
原子力エネルギー 218 |
再生可能エネルギー 220 |
太陽光エネルギー 225 |
風力エネルギー 227 |
エネルギー貯蔵 228 |
結論 229 |
第12章 エネルギー以外の資源 231 |
悲観論者は資源が枯渇するほうに賭け-そして負けた 231 |
下落する価格 232 |
セメント 235 |
アルミニウム 235 |
鉄 236 |
銅 239 |
金と銀 240 |
窒素、リン、カリウム 241 |
亜鉛 242 |
その他の資源 244 |
なぜ資源が増えたりするのか? 245 |
結論 247 |
第13章 水は十分にある 248 |
水は世界にどれだけあるのか? 249 |
三つの中心的な問題 252 |
水が足りない? 253 |
将来はもっと悪化する? 257 |
水をめぐる紛争が激しくなる? 259 |
結論 261 |
第14章 第Ⅲ部の結論:繁栄は続く 263 |
第Ⅳ部 公害は人間の繁栄をダメにするか? |
第15章 大気汚染 266 |
昔の大気汚染 266 |
何が危険なのか? 270 |
微粒子(粒子状物質) 272 |
鉛 278 |
二酸化硫黄 280 |
オゾン 283 |
窒素酸化物 284 |
一酸化炭素 285 |
発展途上国の所得と汚染の関係 286 |
結論 289 |
第16章 酸性雨で森は死んでいるか? 291 |
第17章 屋内の空気汚染のほうが深刻 297 |
発展途上国の屋内の空気汚染 297 |
先進国における屋内の空気汚染 299 |
第18章 アレルギーとぜん息 302 |
第19章 水質汚染 308 |
海の石油汚染 308 |
ペルシャ湾の石油 312 |
エクソン・バルディーズは相変わらず大惨事なのか? 313 |
沿岸の海水汚染 316 |
沿岸水の窒息 319 |
肥料による健康への影響 328 |
河川の汚染 330 |
第20章 廃棄物の捨て場はないのか? 336 |
第21章 大Ⅳ部の結論:公害の負担は減りつつある 343 |
第Ⅴ部 明日の問題 |
第22章 化学物質がこわい 348 |
ガンの死亡率 351 |
ガンの発生率 360 |
◇「八人に一人」と他の生涯リスク 362 |
農薬がこわい 367 |
◇リスク分析によって閾値を定める 369 |
農薬とガン 370 |
動物実験におけるガン 375 |
天然農薬と合成農薬 378 |
合成卵胞ホルモン(環境ホルモン) 385 |
合成卵胞ホルモンで精子は劣化したか? 387 |
◇有機農法の農民たち 391 |
合成卵胞ホルモンの「カクテル効果」 393 |
合成卵胞ホルモンと乳ガン 394 |
合成卵胞ホルモンは本当に心配すべきか? 397 |
結論:農薬を使うべきか? 398 |
第23章 生物多様性の問題 405 |
生物の種は全部でどのくらいあるのか? 406 |
生物多様性は本当に大事なのか? 408 |
どれくらいの種が絶滅しているのか? 409 |
四万種という主張 410 |
モデルによる裏付け 411 |
ぼくたちは何を失うのか? 413 |
モデルと現実 413 |
生物学者の反応 414 |
データをチェックしよう 415 |
義務を放棄する生物学者 417 |
結論:絶滅を派手に誇張したらどうなるのか? 419 |
第24章 地球温暖化 421 |
温室効果の基礎 423 |
長期の気候の動き 426 |
一八五六-二一〇〇年の気候 429 |
二酸化炭素は気温にどれくらい影響するのか? 434 |
微粒子の冷却効果 435 |
水蒸気フィードバック 439 |
雲のフィードバック 441 |
◇オゾンホール 446 |
他に原因はないのか? 451 |
シナリオは現実的なのか? 454 |
四〇の新シナリオ 457 |
農業への影響 468 |
海面上昇 471 |
人類の健康 474 |
異常気象 476 |
現在と未来の気候 485 |
温暖化のコスト 489 |
二酸化炭素削減のコスト 493 |
では、どうすればいいのか? 497 |
◇二重の儲け:環境を改善しておまけに儲ける? 502 |
◇反対論(1)二酸化炭素を削減して儲けよう 509 |
◇反対論(2)未来のお値段 511 |
◇反対論(3)大災厄がこわい 514 |
まとめ 517 |
どんな未来社会を好むのか 519 |
結論:怪談としっかりした政策 525 |
第Ⅵ部 世界の本当の状態 |
第25章 窮地なのか、進歩なのか? 532 |
定番話という壮大な寓話 533 |
世界の本当の状態 534 |
それなのにもっと心配するぼくたち 537 |
優先順位の設定とリスク 542 |
リスクの重みづけ 547 |
定番話のコスト 550 |
◇遺伝子組み換え食品:定番話の総集編 556 |
「慎重なる回避」原理を持ち出すときの注意 567 |
繁栄は続くのだ 571 |
謝辞 574 |
許諾 576 |
日本語版へのあとがき 577 |
訳者あとがき 581 |
注 586 |