1章 キラル化学とは―(大嶌幸一郎) 1 |
1.1 はじめに 1 |
1.2 化合物の立体配置の表示法 2 |
1.2.1 R-S表示法 2 |
1.2.2 立体構造の表示法―ニューマン(Newman)投影式とフィッシャー(Fisher)投影式 3 |
1.2.3 光学活性と施光性 5 |
1.2.4 ジアステレオマー 5 |
1.3 立体化学の歴史 6 |
1.3.1 立体化学のはじまり―パスツールによる酒石酸のナトリウムアンモニウム塩の光学分割 6 |
1.3.2 炭素の四面体構造と化合物の相対立体配置と絶対配置 7 |
1.4 光学活性化合物の入手法 9 |
1.4.1 物理的分離法 9 |
1.4.2 ジアステレオマー生成による光学分割 9 |
1.4.3 速度論支配による不斉誘導 12 |
a 速度論的分割 12 |
b 不斉合成 13 |
1.4.4 キラルプール 17 |
1.5 不斉の起源 18 |
1.5.1 不斉はどこで始まったのか 18 |
1.5.2 不斉増幅 19 |
1.5.3 不斉自己増殖反応 21 |
演習問題 22 |
2章 不斉還元―(大熊 毅) 25 |
2.1 はじめに 25 |
2.2 エナンチオ面選択の様式 27 |
2.3 ケトン類の不斉ヒドロメタル化 27 |
2.4 ケトン類の不斉水素化および水素移動型還元 32 |
2.5 オレフィン類の不斉水素化およびヒドロシリル化 40 |
2.6 イミン類の不斉水素化および水素移動型還元 44 |
演習問題 49 |
参考文献 51 |
3章 不斉酸化―工学的不斉合成―(垣内喜代三) 55 |
3.1 はじめに 55 |
3.2 不斉エボキシ化反応 56 |
3.2.1 香月―シャープレス法(AE) 56 |
3.2.2 配位性官能基をもたないオレフィンの不斉エボキシ化反応 61 |
3.3 不斉アジリジン化反応 65 |
3.4 シャープレス不斉ジヒドロキシ化反応(AD) 66 |
3.5 シャープレス不斉アミノヒドロキシ化反応(AA) 71 |
3.6 スルフィドのスルホキシドへの不斉酸化 73 |
3.7 おわりに 74 |
演習問題 75 |
参考文献 77 |
4章 不斉炭素―炭素結合形成―(林 民生・山崎 香) 79 |
4.1 はじめに 79 |
4.2 不斉クロスカップリング 80 |
4.3 不斉アリル位置換反応 84 |
4.4 ロジウム触媒不斉1.4―付加反応 88 |
4.5 おわりに 98 |
演習問題 98 |
参考文献 99 |
5章 不斉増幅と不斉自己増殖反応―不斉の起源にせまる―(硤谷 憲三) 101 |
5.1 はじめに 101 |
5.2 不斉増幅 103 |
5.2.1 不斉触媒と生成物の鏡像体過剰率の非線形関係 103 |
5.2.2 不斉触媒どうしの相互作用―非線形関係の機構 104 |
5.2.3 不斉触媒反応における不斉増幅の最初の例 105 |
5.2.4 ジアルキル亜鉛のアルデヒドへの不斉付加反応 106 |
a. アルデヒドの不斉アルキル化反応における不斉増幅 106 |
b. 不斉増幅の機構 107 |
5.2.5 不斉増幅が観察される種々の不斉触媒反応 107 |
a. α,β-不飽和ケトンへの不斉共役付加反応 107 |
b. ジアルキル亜鉛のイミンへの不斉付加反応 108 |
c. アルドール反応およびニトロアルドール反応 109 |
d. ディールス-アルダー反応 109 |
e. 酸化反応 110 |
f. 還元反応 110 |
g. 不斉シアノ化反応およびmeso-エボキシドの不斉開環反応 110 |
h. 不斉不活性化および不活性化 111 |
5.3 不斉自己増殖反応 112 |
5.3.1 不斉自己増殖反応とその特徴 112 |
5.3.2 最初の不斉自己増殖反応 113 |
5.3.3 鏡像体過剰率が高い不斉自己増殖反応 114 |
5.3.4 不斉の増幅を伴う不斉自己増殖反応 115 |
5.3.5 速度論的解析 116 |
5.3.6 不斉開始剤により誘起される不斉自己触媒反応 118 |
a. 不斉自己触媒反応によるキラル化合物の不斉認識 118 |
b. 不斉認識が困難かつ低鏡像体過剰率のキラル化合物を不斉開始剤とする不斉自己増殖反応 118 |
5.3.7 不斉自己増殖反応を用いる不斉の起源とホモキラリティーの関連づけ 120 |
a. 不斉自己増殖反応とキラル化合物のホモキラリティー 120 |
b. 円偏光を不斉源とするキラル化合物の高エナンチオ選択的不斉合成 120 |
c. 不斉無機結晶を不斉源とする不斉自己増殖反応 121 |
d. 不斉自己増殖反応を鍵とする自発的な絶対不斉合成 122 |
5.4 おわりに 123 |
演習問題 124 |
参考文献 124 |
6章 生体触媒による不斉合成―(中村 薫) 127 |
6.1 化学触媒と生体触媒 127 |
6.2 生体触媒の特徴 128 |
6.3 酵素の種類 130 |
6.4 代表的な生体触媒 132 |
6.5 不斉還元―立体選択性は非常に高い 133 |
6.6 生体触媒反応の立体制御 135 |
6.7 光学異性化―ラセミ体から光学活性体へ 136 |
6.8 加水分解―基質特異性が広い 137 |
6.9 有機溶媒中の酵素反応―有機溶媒も使える 139 |
6.10 生体触媒の工業的利用―光学活性化合物の合成には最適 141 |
6.11 新しい媒体―いろいろな溶媒が使える 143 |
6.12 最新の生体触媒―これまでとは違った生体触媒が 146 |
6.12.1 分子進化工学 146 |
6.12.2 遺伝子導入 147 |
6.12.3 抗体触媒 148 |
6.12.4 光合成生物 150 |
演習問題 151 |
索引 155 |
1章 キラル化学とは―(大嶌幸一郎) 1 |
1.1 はじめに 1 |
1.2 化合物の立体配置の表示法 2 |
1.2.1 R-S表示法 2 |
1.2.2 立体構造の表示法―ニューマン(Newman)投影式とフィッシャー(Fisher)投影式 3 |
1.2.3 光学活性と施光性 5 |