総論 科学技術倫理とは何か[新田孝彦] 3 |
1 技術と倫理 3 |
2 高度技術社会の倫理的課題 8 |
3 科学技術倫理の位相 16 |
第Ⅰ部 技術者倫理 |
第1章 エンジニアリングの倫理[岩崎豪人] 28 |
1 社会的実験としての工学技術 28 |
2 工学技術との関わり方 31 |
3 工学技術と倫理 34 |
4 技術者倫理としての工学倫理 36 |
5 工学倫理の展望 44 |
第2章 専門職の倫理と技術者[伊勢田哲治] 47 |
1 社会から見た技術者-専門職をめぐる意識調査 47 |
2 専門職とは何か 49 |
3 技術者は専門職か 53 |
4 専門職倫理と倫理綱領 57 |
5 専門職倫理の根拠 59 |
6 専門職としての意識の重要性 62 |
第3章 技術倫理の諸問題と技術者倫理教育[札野 順] 65 |
1 はじめに 65 |
2 用語の定義 66 |
3 技術者倫理の根本問題としての「価値」問題 68 |
4 技術のコントロールと技術倫理プログラムの構築 71 |
5 技術者倫理教育の歴史と現状 72 |
6 技術プロフェッションと倫理綱領 77 |
7 倫理綱領から技術倫理プログラムへ 79 |
8 技術者倫理教育の問題点とその解決策 82 |
9 むすび 84 |
第4章 工学教育改革と技術倫理[調 麻佐志] 88 |
1 技術者資格の国際化を志向するJABEE 90 |
2 技術倫理の位置づけと課題 97 |
3 まとめ 101 |
第Ⅱ部 科学技術の知と倫理 |
第1章 工学の認識論[齊藤了文] 110 |
1 概観と見通し-工学倫理と工学の認識論の結びつき 110 |
2 工学知の帰結 115 |
3 工学の認識論に向けて 120 |
4 まとめ 128 |
第2章 スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発と技術者の倫理[蔵田伸雄] 131 |
1 科学技術倫理の問題としてのチャレンジャー号事故 131 |
2 打ち上げ前夜のテレビ会議 135 |
3 なぜチャレンジャー号打ち上げ実行の判断が下されたのか 141 |
第3章 技術の哲学と倫理-技術文化と公共性-[直江清隆] 149 |
1 技術者のモラルか技術の政治学か 151 |
2 技術文化と技術的実践 153 |
3 技術をめぐる語りと批判的参加 166 |
第4章 科学技術のリスク評価とリスク認知[石原孝二] 174 |
1 リスクの「科学的」な評価-定量的リスク分析 175 |
2 定量的リスク分析の技術的限界 178 |
3 リスク評価と社会 182 |
4 結び 190 |
第Ⅲ部 科学技術と社会とのコミュニケーション |
第1章 科学コミュニケーション-研究結果の「公表」をめぐって-[杉山滋郎] 198 |
1 はじめに 198 |
2 ニュートリノに質量がある? 203 |
3 「確実さ」ではなく「重要さ」 206 |
4 再び猫四〇〇号実験について-プロセスとしての科学研究 210 |
5 一般の人々に向けて発表するときも 212 |
6 まとめ 220 |
第2章 サイエンスショップ-市民社会をエンパワーする専門性-[平川秀幸] 223 |
1 知識社会における大学の社会貢献-もう一つのかたち 223 |
2 サイエンスショップとは何か 226 |
3 サイエンスショップのメリット 233 |
4 おわりに-科学技術倫理とサイエンスショップ 235 |
第3章 科学技術への市民参加-コンセンサス会議を中心に-[若松征男] 239 |
1 なぜ市民参加か 240 |
2 市民参加を可能とする方法 244 |
3 コンセンサス会議というゲーム 247 |
4 日本で行われたコンセンサス会議 251 |
5 コンセンサス会議の生まれた背景-参加型テクノロジー・アセスメント 253 |
6 科学技術への市民参加と「専門家」 259 |
第4章 なぜ科学技術の規制が必要か-制度論的考察-[小林傳司] 264 |
1 学問の自由と規制 267 |
2 社会の科学技術化と科学技術の社会化 271 |
3 人々の期待の変化とトランス・サイエンス 276 |
4 科学技術の規制から方向づけへ 280 |
あとがき[新田孝彦] 285 |
人名索引/事項索引 |