はじめに i |
[序章] 本書の主題と方法 3 |
[1] なぜ情報通信が重要か 4 |
[2] 制度としての技術 6 |
情報技術をどう分析するか 6 |
分析用具と作業仮説 8 |
[第1章] 情報処理のアーキテクチャ 11 |
[1] デジタル化とモジュール化 12 |
記号による記号の処理 12 |
モジュール化 17 |
[2] 情報のカプセル化 20 |
階層化とカプセル化 20 |
通信ネットワークのプロトコル 22 |
チューリングへの回帰 23 |
並行開発と情報カプセル化 25 |
[3] 柔軟性とオプション価値 27 |
不確実性と柔軟性 27 |
複数均衡と非凸性 29 |
オプション価値 31 |
[4] モジュールの設計 34 |
モジュールの大きさと調整コスト 34 |
プラットフォームのオプション価値 36 |
標準化の戦略 39 |
[5] 技術と社会の葛藤 41 |
[第2章] 技術と組織の設計 43 |
[1] 企業組織と所有権 45 |
企業の境界 45 |
モジュール化と調整コスト 48 |
[2] 長期的関係と「日本型」企業組織 50 |
契約の不完備性と長期契約 50 |
日本型モデル 52 |
[3] アーキテクチャ競争 54 |
意図せざる適応 54 |
業務設計と組織構造 55 |
インセンティヴと調整機能 58 |
[4] ネットワーク時代の組織 63 |
シリコンバレー型モデル 63 |
PCからインターネットへ 65 |
[5] 情報産業のガバナンス 67 |
[第3章] 半導体技術と産業構造 71 |
[1] トランジスタからマイクロプロセッサへ 72 |
量子力学の生んだ汎用素子 72 |
シリコンの書物 74 |
チップの中の汎用コンピュータ 76 |
[2] ムーアの法則の経済的帰結 78 |
[3] 汎用技術としての半導体 81 |
環境の不確実性と汎用技術 81 |
アーキテクチャと企業の境界 84 |
[4] 半導体産業の教訓 86 |
半導体産業の専門分化 86 |
インターフェイスの抽象化 88 |
日本半導体産業の盛衰 90 |
プラットフォーム戦略 92 |
[5] 今後の展望 94 |
[第4章] 情報の所有形態と効率性 97 |
[1] インターネットとオープンソース 98 |
ユーザーによるコントロール 98 |
オープンソース・ソフトウェア 100 |
[2] 情報の共有と結合 102 |
プラットフォームの形態 102 |
情報共有と所有形態 106 |
[3] オープン・プラットフォームの役割 110 |
OSSのインセンティヴ 100 |
オープン・イノベーション 112 |
[4] 非営利のガバナンス 115 |
弱いインセンティヴと情報共有 115 |
NPOの可能性 118 |
[第5章] デジタル情報のガバナンス 121 |
[1] 情報と財産権 123 |
歴史的な背景 123 |
所有権と著作権 124 |
[2] 経済システムと知識管理 127 |
独占とインセンティヴ 127 |
経済成長とスピルオーバー 130 |
[3] 情報の共有メカニズム 131 |
報奨制度 131 |
責任ルール 133 |
デジタル権利管理 137 |
[4] デジタル時代の秩序 139 |
[第6章] インターネット時代の通信政策 141 |
[1] 汎用技術としてのインターネット 143 |
[2] アンバンドリングの意味 145 |
インターネットの階層 145 |
設備ベースの競争と回線共用 148 |
[3] 規制の効果と限界 151 |
アルバンドル規制の限界 151 |
規制の手法 152 |
[4] 日本の経験 155 |
DSL の成功 155 |
電話網の崩壊 158 |
[5] 残された問題 160 |
[第7章] 電波開放のメカニズム 163 |
[1] 稀少性の神話 165 |
[2] 新しいデジタル無線技術 167 |
バケット無線 167 |
さまざまな多重化技術 170 |
[3] 電波規制の改革 172 |
プロトコルとしての電波 172 |
公共財としての電波の管理 174 |
[4] 逆オークション 175 |
移行の戦略 175 |
オークションの設計 177 |
考慮すべき事項 180 |
[5] 通信産業への影響 184 |
[終章] 制度設計の科学に向けて 187 |
[1] 制度設計の意味 188 |
[2] 本書の含意 190 |
効率性と柔軟性 190 |
均衡選択としての制度設計 192 |
デジタル情報と財産権 194 |
[3] 今後の課題 196 |
[付録] IPv6 は必要か 199 |
[1] 何が問題か 201 |
IP アドレスとは 201 |
アドレスは涸渇するか 202 |
[2] 見逃されている問題 205 |
ゆがんだ配分 205 |
アドレス空間の拡張は必要か 208 |
[3] IPv6の実用性 209 |
IPv6 で何ができるか 209 |
移行は可能か 212 |
IP の限界 214 |
[4] 急ぐ必要はない 215 |
参考文献 219 |
事項索引 231 |
人名索引 236 |