はじめに-環境指標への道標 i |
執筆者および分担一覧 xii |
第1部 環境をとらえる 1 |
第1章 環境のダイナミクス 3 |
1.1 環境のダイナミクスとは 3 |
1.2 自然環境の地域的多様性 4 |
(1)地球の構成と地球生態系 |
(2)地球の内部 エネルギーが駆動する物質循環とその地域性 |
(3)地球の外部 エネルギーが駆動する物質循環とその地域性 |
(4)自然環境の階層構造 |
1.3 自然環境の長期基層変動 11 |
(1)第四紀(過去約170万年間)における自然環境の基層変動 |
(2)濃尾平野の地下に記録された第四紀後半(過去90万年間)の基層変動 |
(3)過去の環境動態を復元する |
1.4 巨大化する人間活動による自然環境の変容 17 |
(1)加速する人為地形改変 |
(2)深刻化するエネルギー問題と廃棄物問題 |
(3)地球温暖化予測 |
(4)地球温暖化が地球生態系へ与える影響 |
1.5 自然災害の発生予測と軽減 22 |
(1)自然現象と自然災害 |
(2)自然災害の地域偏在性と非日常性 |
(3)大地震の長期予測と北アナトリア断層の古地震調査 |
(4)居住圏の拡大と自然災害の変容 |
1.6 新しい自然観を求めて 28 |
参考文献 28 |
第2章 陸域生態系の構造 32 |
2.1 生物圏における物質循環と生態系の構造 32 |
(1)生態系の物質循環とエネルギーの流れ |
(2)地球上のバイオマスと森林生態系における炭素の循環 |
(3)土壌と無機養分の循環 |
(4)森林の衰退と酸性雨 |
2.2 生態系における植物の生理過程 39 |
(1)光条件 |
(2)温度条件 |
(3)水分条件 |
(4)中国黄土高原の砂漠化と樹木の乾燥適応 |
2.3 生態系における生物被害と共生 46 |
(1)マツ材線虫病(松くい虫被害) |
(2)菌根共生 |
2.4 まとめ 52 |
参考文献 54 |
第3章 海洋生態系の構造 56 |
3.1 生物にとっての海洋環境 56 |
(1)海洋の地形と海水の組成 |
(2)海洋の環境と陸の環境の違い |
3.2 海洋における物質循環の仕組み 60 |
(1)物質循環の考え方 |
(2)海洋を中心とした炭素循環 |
(3)炭素、窒素、リンの海洋での循環における相互作用 |
3.3 海洋生態系の特徴 67 |
(1)浅海域の底生生態系 |
(2)海洋の表層生態系における2つの食物連鎖 |
(3)深海底における生態系 |
3.4 海洋環境に及ぼす人間活動の影響 73 |
(1)陸域での人間活動による窒素循環と沿岸域の生態系への陸源窒素の影響 |
(2)陸からの窒素負荷に対する沿岸域の緩衝容量の大きさ |
参考文献 77 |
第4章 生態系区分と環境要因 79 |
4.1 生物と環境 79 |
4.2 生態的レベルと環境要因のスケール 80 |
(1)個体,個体群 |
(2)群集(群落) |
(3)群系,生態系 |
(4)生態的レベルと環境のスケール |
4.3 生態系のグローバル分化 85 |
4.4 撹乱要因と生態系の時空間配列 91 |
(1)生態系の成立 |
(2)生態系の配列パターン |
(3)環境傾度と生態系分化 |
(4)生態系の時空問的パターン |
4.5 生態系の利用と保全 99 |
参考文献 102 |
コラム1 世界を主導する沿岸調査・研究体制を目指して 104 |
コラム2 黒潮の運ぶもの 111 |
第2部 環境を評価する 117 |
第5章 閾値と人間の活動可能領域 119 |
5.1 環境の計測と評価 119 |
5.2 自然環境の枠組みと計測・評価の視点 119 |
(1)環境の枠組み |
(2)自然と生態系と自然環境 |
(3)地域環境と環境の入れ子構造 |
5.3 閾値と人間の活動可能領域 125 |
(1)環境の相変化と閾値 |
(2)人間の活動可能領域 |
5.4 オーストラリアのマレー・マリーの砂漠化 128 |
(1)砂漠化の閾値 |
(2)マレー・マリーの砂漠化の背景 |
(3)砂丘の再活動に関する閾値 |
(4)砂漠化した土地がユーカリ林に復帰する閾値 |
5.5 閾値を探りながら生きる 137 |
参考文献 139 |
第6章 環境の変動と人為改変 141 |
6.1 環境変動論への視座-東南アジアから考える 141 |
(1)モンスーンアジアにおける環境変動の諸相 |
(2)海水準変動と沿岸域の応答 |
6.2 環境変動の諸相 144 |
(1)完新世と環境変化 |
(2)歴史時代における河川環境のダイナミクス |
(3)東海水害にみる環境変化と近年の水害 |
6.3 環境変動と環境問題一環境変動と災害 154 |
(1)ベトナムの海岸侵食 |
(2)侵食評価と海岸侵食リスクマップ |
6.4 環境変動の評価 159 |
参考文献 160 |
第7章 自然環境の変遷と景観予測評価 162 |
7.1 自然環境の変遷 162 |
(1)国立公園の誕生 |
(2)自然環境の保護と保全 |
(3)自然環境の創成 |
7.2 自然環境と環境影響評価 174 |
(1)環境アセスメントの進展 |
(2)自然環境アセスメント |
7.3 自然環境における景観予測評価 178 |
(1)景観アセスメントのレベルと手順 |
(2)景観予測手法 |
(3)景観評価の方法 |
参考文献 187 |
コラム3 地球温暖化とは 188 |
コラム4 海洋生物資源をとりまく環境 191 |
第3部 環境を育てる 197 |
第8章 緑の育成 199 |
8.1 わが国の森林 199 |
8.2 森林の現代的意義 200 |
8.3 緑の育成-黄土高原における森林再生 202 |
参考文献 209 |
第9章 生物資源の持続的利用 210 |
9.1 生物資源とは 210 |
9.2 未知の植物生理活性物質の探索 211 |
(1)なぜカメルーンの熱帯多雨林を対象としたか |
(2)アジャップから抽出されたアレロパシー物質 |
(3)他のさまざまな活性作用 |
9.3 森林破壊と環境劣化 214 |
9.4 エチオピア高原における森林減少とその原因 215 |
(1)エチオピアの地理と気候条件 |
(2)潜在的森林面積の推定 |
(3)森林の減少をもたらした諸要因 |
9.5 森林の環境保全機能 220 |
9.6 天然林における持続的木材生産と環境保全 221 |
(1)択伐による天然林施業 |
(2)東京大学北海道演習林における天然林管理システム |
(3)択伐施業を中心とした天然林の持続的管理方法 |
(4)天然林の区分 |
(5)現存量および林分構造の把握 |
(6)成長量の推定と伐採許容量の決定 |
(7)選木の方法 |
(8)択伐林分の蓄積量変化 |
(9)森林管理に対する評価と課題 |
参考文献 230 |
第10章 自然環境の情報化 231 |
10.1 マルチメディア雑考 231 |
(1)メディアの技術進歩 |
(2)デジタル技術 |
10.2 自然環境の情報化の事例 234 |
(1)森林GIS |
(2)GIS-CG法による森林景観シミュレーション |
(3)森林映像モニタリング |
10.3 サイバーフォレスト研究 242 |
(1)目的 |
(2)展望 |
(3)ビデオ映像による気象モニタリングの有効性 |
参考文献 245 |
コラム5 海の森林破壊と海洋環境研究 246 |
コラム6 GISによる環境研究 251 |
おわりに-環境研究へのメッセージ 257 |
索引 265 |