序 岡崎康司 |
1章 ゲノムの比較でわかること、わかったこと 岡崎康司 15 |
1 はじめに-ゲノムの解読後の研究課題 16 |
2 比較ゲノム学とは 17 |
3 機能ゲノム学とは 18 |
1)遺伝子の機能についての記述の仕方 |
2)塩基配列の比較によるホモロジー検索に基づく機能注釈 |
3)ホモロジー検索による機能注釈における注意点 |
4 比較ゲノムを用いた機能ゲノム解析 22 |
1)比較ゲノム学を用いたゲノムの機能の解析 |
2)モデル生物間で保存された類似性に着目した疾患遺伝子の同定 |
3)ホモロジー検索によって機能的な注釈をつけにくい遺伝子への機能注釈の方法 |
4)遺伝子間の機能的な関係の網羅的解析 |
5)ハイスループット解析技術の発展とバイオインフォマティクス |
5 この本の目的と概説 27 |
2章 遺伝子・タンパク質の機能を調べる (in silico編) 31 |
1 配列の比較により遺伝子の機能に迫る 粕川雄也 32 |
1-1 遺伝子クラスタリングにより遺伝子配列をグループ分けする (RTPSクラスタリング) 32 |
1)遺伝子とTU(transcriptional unit) |
2)トランスクリプト配列のクラスタリング法 |
3)RTPSクラスタリング法 |
4)RTPSクラスタリング結果の応用法 |
1-2 配列の類似性をもとにした機能情報の収集 39 |
1)クローニングした遺伝子の機能アノテーション |
2)配列類似性検索 |
3)配列類似性検索による機能アノテーション |
1-3 タンパク質ドメインをもとにした機能情報の収集 46 |
1)既知タンパク質ドメインの探索 |
2)既知タンパク質ドメインによる機能アノテーション |
1-4 機能情報の記述方法 49 |
1)機能情報の種類 |
2)機能の記述方法の統一化:GO |
3)その他の機能情報の記述方法 |
2 種々のデータベースを利用して遺伝子の機能に迫る 54 |
2-1 遺伝子の発現情報をデータベースから調べる 坊農秀雅 54 |
1)発現情報データベース |
2)データの解釈 |
2-2 遺伝子・タンパク質の機能を文献から調べる 仲里猛留 63 |
1)必要な文献をいかにうまく検索するか-PubMedなどを活用する |
2)必要な知識をいかに文献から抽出するか-文献データを用いたテキストマイニング |
3 タンパク質配列モチーフを探索する 川路英哉 73 |
3-1 タンパク質配列のモチーフ探索の重要性 73 |
3-2 新規モチーフ探索のアプローチ 74 |
1)PSI-BLASTを用いる手法 |
2)MDS法 |
3-3 新規モチーフ探索の実際 78 |
3章 特定の遺伝子・タンパク質の機能を生体で調べる 津久井通 岡崎康司 81 |
1 生体における機能解析のストラテジー 82 |
1-1 in vivo解析を始める前に 82 |
1-2 in silicoで得られたデータを活用する 87 |
1-3 生体における発現プロファイリングの検討 87 |
1-4 目的とする遺伝子の変異体はあるか? 89 |
1-5 致死性(Lethality)の検討 90 |
2 モデル生物を選択する 91 |
2-1 機能解析にモデル生物を利用するメリット・デメリット 91 |
2-2 S.cereviciae(出芽酵母)/S.pombe(分裂酵母) 94 |
2-3 C.elegans(線虫) 94 |
2-4 D.melanogaster(ショウジョウバエ) 95 |
2-5 Danino rerio(ゼブラフィッシュ)/Oryzias latipes(メダカ) 96 |
2-6 G.gallus(ニワトリ) 97 |
2-7 M.musculus(マウス) 98 |
2-8 H.sapiens(ヒト) 98 |
3 生体内の遺伝子を操作する-遺伝子改変動物を活用した機能解析 101 |
3-1生体内における遺伝子操作による機能解析法の種類 102 |
1)遺伝子付加-Gain of function 〔トランスジェニック(Tg)、ウイルスベクターなどによる導入〕 |
2)遺伝子欠失(相同組換え)-Loss of function(KO:Knock-out) |
3)遺伝子置換-Replacement(KI:Knock-in) |
4)ランダム変異導入法-Random mutagenesis(ENU/UVなどを含む) |
5)Conditional transgenesisの応用(組織・時期特異的な遺伝子改変) |
3-2 リバースジェネティクスによる遺伝子改変動物の利用-モデル動物を活用した疾患遺伝子の解析・検討 105 |
4章 ゲノムワイド大量実験情報に基づいて機能を調べる 107 |
1 マイクロアレイによる遺伝子発現プロファイルから機能を調べる 坊農秀雅 108 |
1-1 マイクロアレイデータ解析とは 108 |
1-2 遺伝子発現プロファイルから機能を調べる 109 |
2 トランスクリプトームから機能を調べる 113 |
2-1 発現プロファイルからプロモーター配列を解析する 寺井悟朗 113 |
1)phylogenetlc footprint法 |
2)発現プロファイルとプロモーター配列の特徴を結びつける解析 |
3)高等真核生物のプロモーター配列解析の可能性 |
2-2 多型を利用した遺伝子同定-ゲノムワイドな遺伝統計学的遺伝子同定の活用 谷口丈晃 121 |
1)形質関連遺伝子を同定するためのさまざまな手法 |
2)遺伝統計学的遺伝子同定の基礎知識 |
3)SNP同定プロジェクトおよびハプロタイプ同定プロジェクト |
4)ゲノムワイドな遺伝統計学的遺伝子同定 |
5)ヒト以外を対象とした多型活用の動向 |
6)ゲノムワイドな遺伝統計学的遺伝子同定への期待 |
2-3 アノテーションの関連解析-選択的スプライシングを例に 中尾光輝 129 |
1)関連性の抽出、アノテーションの関連性とは |
2)選択的スプライシングと関連するアノテーションの探索 |
3)比較ゲノム解析による選択的スプライシングの探索 |
4)タンパク質相互作用ネットワークにおける選択的スプライシングの影響 |
3 インタラクトームから機能を調べる 鈴木治和 136 |
3-1 プロテオームワイドにタンパク質相互作用を調べる 136 |
1)two-hybrid法 |
2)two-hybrid法を用いた大規模解析 |
3)質量分析を用いた複合体解析法 |
4)モデル動物から得られたタンパク質相互作用の比較ゲノム解析 |
3-2 ゲノムワイドにタンパク質-DNA相互作用を調べる 142 |
1)レポーターアッセイ法 |
2)クロマチン免疫沈降法 |
3)クロマチン免疫沈降法を用いたDNA結合タンパク質の研究 |
4 プロテオームから機能を調べる-プロテォミクスLIMS 小野塚昭 Johannes Floekner 147 |
4-1 プロテオミクスLIMSによる解析情報の主な流れ 148 |
4-2 プロテオミクスLIMSの必要性 152 |
4-3 プロテオミクスLIMSのシステム仕様 152 |
4-4 curation作業とマスターゲルの作成 155 |
4-5 発現解析 157 |
4-6 質量分析によるタンパク質同定 159 |
4-7 アノテーション 161 |
4-8 ICAT法によるタンパク質発現の定量分析 163 |
5 グライコーム、メタボローム-注目されるゲノムワイドな機能解析 坊農秀雅 166 |
5-1 グライコームとは 166 |
5-2 メタボローム 167 |
1)メタボロームとは |
2)トランスクリプトームに基づくマウス代謝経路再構築解析 |
5章 モデル生物から疾患遺伝子を探索する 171 |
1 フォワードジェネティクスとリバースジェネティクス 仲地豊 岡崎康司 172 |
1-1 ミュータジェネシスと形質のスクリーニング 172 |
1)形質から遺伝子を探る-遺伝学的手法の順と逆 |
2)ミュータジェネシスでさまざまな形質を誘発する |
3)モデル生物のミュ一タジェネシスによる形質スクリーニング |
1-2 ミュータジェネシスとジーンドリブンスクリーニング 176 |
1)リバースジエネティクスとは |
2)モデル生物とリバースジェネティクス |
2 疾患関連遺伝子のマッピング-染色体上にマッピングされた遺伝子を同定する 仲地豊 岡崎康司 180 |
2-1 形質と遺伝子の結びつけによる機能の同定 180 |
1)ポジショナルクロー二ング |
2)マッピング |
3)連鎖解析 |
4)マッピング後の解析 |
2-2 ポジショナルキャンディデートクローニング 184 |
2-3 モデル生物で得られた情報をもとにヒトの疾患関連遺伝子を探す 186 |
3 遺伝学とマイクロアレイの統合による疾患遺伝子の発見 二階堂愛 190 |
3-1 第一の革命-遺伝学とマイクロアレイの出会い、発現マッピング 190 |
1)発現マッピングとゲノムシークエンスとの出会い |
2)発現マッピングとインプリント疾患 |
3-2 第二の革命-発現量を量的形質として捉える、発現QTLマッピング 196 |
1)出芽酵母における発現QTLマッピング |
2)高等生物における発現QTLマッピング |
3-3 第三の革命-多型チップの登場 198 |
3-4 最後に-比較ゲノムの視点から 199 |
4 ヒト疾患研究にモデル生物を利用する 八木研 200 |
4-1 ヒト疾患研究におけるモデル生物利用の有用性 200 |
4-2 比較ゲノム学におけるモデル生物 201 |
1)モデル生物を利用するためには |
2)モデル生物を用いた比較ゲノム研究に用いられるツール |
4-3 モデル生物を用いたゲノム研究 205 |
1)酵母 |
2)線虫 |
3)ショウジョウバエ |
4)ゼブラフィッシュ |
4-4 モデル生物を利用したヒト疾患研究の例 209 |
1)循環器系 |
2)神経系 |
3)発生・分化、細胞内シグナル伝達 |
4)環境応答シグナル |
5)代謝系 |
索引 217 |
コラム |
機能する非コードRNA(ncRNA:non-coding RNA) 岡崎康司 28 |
RNA干渉(RNAi)による線虫の全ゲノム機能解析 岡崎康司 29 |
ヒトとチンパンジーの比較ゲノム学 岡崎康司 30 |
耐熱性細菌の比較ゲノム学 岡崎康司 30 |
文献やその他の情報を活用しよう:遺伝子・タンパク質の機能以外にわかること 仲里猛留 72 |
用語としての「リバースジェネティクス」 仲地豊 179 |
ファンクショナルクロー二ング 仲地豊 189 |
SNPを用いた線虫でのマッピング 仲地豊 189 |
序 岡崎康司 |
1章 ゲノムの比較でわかること、わかったこと 岡崎康司 15 |
1 はじめに-ゲノムの解読後の研究課題 16 |
2 比較ゲノム学とは 17 |
3 機能ゲノム学とは 18 |
1)遺伝子の機能についての記述の仕方 |