アインシュタイン、特殊相対論を横取りする |
はじめに |
プロローグ 歴史を書き換えることの困難 1 |
ポアンカレの生涯に関する研究の進展 |
若いアインシュタインの業績に関する疑問 |
個人の業績か、それとも多くの研究者による業績か? |
アイザック・ニュートンの重力理論 |
一つの理論が確立するまでのステップ |
特殊相対論の基礎を求めて |
第1章 心で感じる時間と時計で測る時間 19 |
過ぎていく時間の体験 |
聖アウグスチヌスは告白する |
パスカルの幾何学的精神 |
カントが純粋理性を批判する |
時計の時間 |
第2章 ガリレイの相対論 37 |
自然哲学における時間 |
地球が非常にゆっくりと回り始める |
ガリレイの船 |
ガリレイ変換 |
第3章 光が明快な理論を闇に引き込む 51 |
一九世紀における物理学の発展 |
光の純粋に運動学的な性質 |
光が物質になる |
波動が再び浮上する |
光の問題はエーテルで解決できるか? |
物理学の動揺 |
第4章 ローレンツがチャンスを逃す 71 |
光の伝播方程式の不変性 |
ローレンツの局所時間 |
ポアンカレの相対論以前に出たローレンツの最後の論文 |
第5章 ポアンカレが特殊相対論の基礎を築く 83 |
<仮説> 第一の公準:相対性原理の拡張 |
時間の測定は約束事である |
第二と第三の公準:空間と時間は絶対ではない |
ある座標系における物理的時間の定義 |
第四の公準:時間は一様である |
第五の公準:空間は一様で等方的である |
<仮説の帰結> 同時性の概念は絶対的ではない |
ポアンカレが特殊相対論の基本的変換を発見する |
時間の相対性 |
長さの相対性 |
速度の相対論的合成則 |
電磁気の方程式の不変性 |
ポアンカレが将来の相対論に向けての道を開く |
<実験的検証> 相対論という光を当てることですべてが明るみに |
光速に近い速さを持つ素粒子 |
<結論> 特殊相対論の基礎に関するまとめ |
第6章 アインシュタインがポアンカレの業績を横取りする 129 |
<仮説> 第一の公準:相対性原理 |
一つの座標系内での物理的時間の定義 |
光速が不変であるという公準 |
<仮説の帰結> 時計合わせに関する帰結 |
ローレンツ-ポアンカレ変換の取得 |
アインシュタインは根本的に新しいことを何も付け加えていない |
<結論> 先人の発表を意図的に隠す論文 |
第7章 並外れた二人の人物 149 |
アンリ・ポアンカレ:一八五四年~一九一二年 |
アルバート・アインシュタイン:一八七九年~一九五五年 |
一人の野心家が復讐に備える |
すべてが説明される |
アインシュタインがポアンカレと対決する |
ミンコフスキーがポアンカレの時空を横取りする |
エピローグ 一世紀が経過して 177 |
特殊相対論のもとになつた電磁気学 |
電磁気学から解放された相対論 |
特殊相対論の基本的公準 |
時間という概念はそれでも明らかになっていない |
参考文献 191 |
訳者あとがき 195 |