第1章 茶の種類と化学成分 |
1. 緑茶,烏龍茶,紅茶,黒茶の製法(山本(前田)万里) 1 |
1.1 はじめに 1 |
1.2 不発酵茶製造法 3 |
1.2.1 煎茶 3 |
1.2.2 玉露 4 |
1.2.3 碾茶(抹茶) 4 |
1.2.4 玉緑茶 4 |
1.3 半発酵茶製造法 5 |
1.3.1 包種茶 5 |
1.3.2 烏龍茶 5 |
1.4 発酵茶製造 5 |
1.4.1 オーソドックス製法 6 |
1.5 後発酵茶製造法 6 |
1.5.1 中国黒茶 6 |
1.5.2 竹筒酸茶 6 |
1.5.3 富山黒茶:バタバタ茶 7 |
1.5.4 阿波番茶 7 |
1.5.5 碁石茶 7 |
1.5.6 ミヤン 7 |
1.5.7 ラペ・ソー 7 |
2. 茶成分の分析法(木幡勝則) 8 |
2.1 水分 8 |
2.2 全窒素 10 |
2.3 遊離アミノ酸類 10 |
2.4 カフェイン 10 |
2.5 カテキン類 10 |
2.6 糖類 11 |
2.7 ビタミン類 11 |
2.8 色素類 12 |
2.9 有機酸類 12 |
2.10 無機成分 12 |
2.11 香気成分 12 |
2.12 その他 13 |
3. 茶成分の構造と生理活性(伊勢村護) 16 |
3.1 はじめに 16 |
3.2 茶カテキン 16 |
3.3 カフェイン 16 |
3.4 テアニン 17 |
3.5 GABA 18 |
3.6 茶高分子成分 18 |
3.7 香気成分 18 |
3.8 その他 18 |
3.9 おわりに 18 |
第2章 茶の生理活性 |
1. 茶カテキンのラジカル消去能の特徴(吉岡寿) 20 |
1.1 はじめに 20 |
1.2 ヒドロキシルラジカル消去速度の測定方法 21 |
1.3 茶カテキン及びその部分構造のモデル化合物とヒドロキシルラジカルとの反応 23 |
1.4 複数の環構造を持つポリフェノールの特徴 26 |
2. 抗ガン作用 27 |
2.1 血管新生阻害(加治和彦) 27 |
2.1.1 はじめに-癌組織の栄養補給源を絶つ 27 |
2.1.2 癌誘導血管新生の生物学 28 |
2.1.3 血管新生抑制剤研究の現状 29 |
2.1.4 ポリフェノール類によるウシ内皮細胞(BAEC)の管腔形成の阻害作用―in vitroによる検討 30 |
2.1.5 茶カテキンのヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の血管新生抑制の機構 33 |
2.1.6 in vivoモデルによる腫瘍誘導血管新生の抑制の観察 34 |
2.1.7 癌予防の食品の開発にむけて 35 |
2.2 疫学調査研究からみた緑茶の抗がん作用(笹月静,津金昌一郎) 38 |
2.2.1 緑茶と胃がん 38 |
2.2.2 緑茶と大腸がん 42 |
2.2.3 緑茶と乳がん 463 |
2.3 ウイルス発ガンの化学予防(園田俊郎) 46 |
2.3.1 ウイルスの持続感染,慢性炎症,フリーラジカルの産生,発ガンの連鎖 46 |
2.3.2 緑茶ポリフェノールによるウイルス感染細胞の抑制効果 48 |
2.3.3 緑茶ポリフェノールによるHTLV―1プロウイルスの減少効果 51 |
2.3.4 まとめ 52 |
3. 抗アレルギー作用(藤村由紀,山本(前田)万里,立花宏文) 55 |
3.1 はじめに 55 |
3.2 茶成分のIgE産生抑制作用 55 |
3.3 茶成分の炎症物質放出阻害作用 58 |
3.4 茶成分のIgE受容体の発現抑制作用 60 |
3.5 細胞膜との相互作用と茶成分の機能性 61 |
3.6 おわりに 62 |
4. 口腔感染症に対する抑制作用(髙田和子,平澤正和) 64 |
4.1 齲蝕予防効果 64 |
4.2 歯周炎予防効果 68 |
4.3 抗真菌作用 70 |
5. 抗MRSA作用(山田浩) 74 |
5.1 はじめに―MRSAとは?― 74 |
5.2 MRSAに対する抗菌活性ならびに抗生物質との併用による相乗効果 74 |
5.3 MRSA除菌を目的とした臨床試験 76 |
5.4 おわりに 77 |
6. 血清コレステロール低下作用(野澤歩) 80 |
6.1 茶とコレステロール 80 |
6.2 ガレート型カテキンのコレステロール吸収阻害機構 80 |
6.2.1 ガレート型カテキンと遊離型カテキン 80 |
6.2.2 食事とコレステロール 80 |
6.2.3 ガレート型カテキンのコレステロール吸収阻害作用 81 |
6.3 ヒトにおけるガレート型カテキンの効果 83 |
6.3.1 ガレート型カテキン摂取量と血清コレステロールとの関係 83 |
6.3.2 ガレート型カテキンの有効性 83 |
6.3.3 ガレート型カテキンの女性に対する効果の証明 84 |
6.4 ガレート型カテキンの効果的な摂取方法 84 |
7. 高血圧予防(根岸裕子,家森幸男) 87 |
7.1 はじめに 87 |
7.2 高血圧と酸化ストレス 87 |
7.3 茶ポリフェノールの抗酸化作用 89 |
7.4 血圧上昇抑制における茶ポリフェノールの関与 89 |
7.4.1 疫学的検討 89 |
7.4.2 実験的検討 90 |
8. 肥満予防・改善(長谷正) 95 |
8.1 はじめに 95 |
8.2 モデル動物における体脂肪低減効果と作用機序の検証 95 |
8.2.1 緑茶と緑茶成分 95 |
8.2.2 烏龍茶 99 |
8.3 ヒトにおける体脂肪低減効果の検証 99 |
8.3.1 緑茶と緑茶成分:茶カテキン 99 |
8.3.2 烏龍茶 102 |
8.4 おわりに 102 |
9. Anti-diabetic effects of green tea,catechins and EGCG:Traditional answer to an emerging international health crisis(Swen Wolfram) 105 |
9.1 Introduction 105 |
9.2 Anti-diabetic effects of green tea in vitro 107 |
9.2.1 Effects on hepatic glucose production 107 |
9.2.2 Effects on insulin secretion and action 107 |
9.2.3 Effects on oxidative stress and glucotoxicity 108 |
9.2.4 Effects on nutrient absorption 108 |
9.2.5 Effects on peroxisome proliferator―activated receptors 109 |
9.2.6 Summary 111 |
9.3 Anti-diabetic effects of green tea in vivo 111 |
9.3.1 Effects on hepatic glucose production 111 |
9.3.2 Effects on insulin secretion and action 112 |
9.3.3 Effects on oxidative stress and glucotoxicity 115 |
9.3.4 Effects on nutrient absorption 116 |
9.3.5 Effects on peroxisome proliferator―activated receptors 117 |
9.3.6 Anti-diabetic effects of EGCG 117 |
9.3.7 Bioavailability and metabolism of green tea catechins 122 |
9.3.8 Summary 123 |
9.4 Anti-obesity effects of green tea in humans 123 |
9.5 Conclusions 125 |
10. お茶による脳の老化予防(海野けい子) 135 |
10.1 はじめに 135 |
10.2 高齢化社会と脳の老化 135 |
10.3 脳の萎縮と老化促進モデルマウス 136 |
10.4 緑茶カテキンの摂取と生存率 137 |
10.5 加齢に伴う脳組織萎縮に対する緑茶カテキンの抑制効果 138 |
10.6 学習・記憶能の判定 138 |
10.7 DNA酸化傷害に対する緑茶カテキン摂取の効果 140 |
10.8 今後の展望 140 |
11. 血小板凝集抑制(菅谷純子,三輪匡男) 142 |
11.1 はじめに 142 |
11.2 茶成分による抗血栓作用 142 |
11.3 茶成分による起炎刺激で誘発した好中球・血小板混合細胞凝集抑制作用 143 |
11.4 茶成分による血小板凝集抑制機構について 146 |
11.5 茶成分による血小板脱凝集作用 149 |
12 肝障害抑制 151 |
12.1 動物肝炎モデル(伊勢村護) 151 |
12.1.1 ガラクトサミン肝炎 151 |
12.1.2 アルコール性肝障害 153 |
12.1.3 その他の肝障害モデル 154 |
12.1.4 今後の課題 154 |
12.2 C型慢性肝炎治療における緑茶の有用性(鮫島庸一,高柳正弘,舘佳彦,石津洋二) 156 |
12.2.1 はじめに 156 |
12.2.2 方法 157 |
12.2.3 結果 158 |
12.2.4 考察 160 |
12.2.5 結論 162 |
13. 組織障害予防(栗田拓朗,佐塚泰之,園部尚) 164 |
13.1 はじめに 164 |
13.2 アルコール起因性胃炎における緑茶の炎症抑制効果 164 |
13.3 大腸炎マウスにおける緑茶の炎症抑制効果 165 |
13.4 アスベスト繊維による細胞傷害 167 |
13.4.1 マクロファージ細胞の酸化性傷害 167 |
13.4.2 赤血球の酸化性傷害 168 |
13.5 緑茶による水晶体crystalline凝集抑制効果 168 |
13.5.1 In vitro紫外線誘導性γ-crystalline凝集における凝集抑制効果 169 |
13.5.2 セレン誘導性ラット白内障における水晶体混濁抑制効果 169 |
13.6 おわりに 170 |
14. 脳機能障害抑制(横越英彦,山田貴史) 174 |
14.1 はじめに 174 |
14.2 抗酸化ビタミン 174 |
14.3 カテキン 176 |
14.4 カフェイン 180 |
14.5 テアニン 181 |
14.6 おわりに 183 |
15. 月経前症候群抑制(小関誠) 185 |
15.1 はじめに 185 |
15.2 緑茶の成分テアニン 188 |
15.3 テアニンの生成・製法 188 |
15.4 月経前症候群抑制効果 189 |
15.4.1 試験のデザイン及び方法 189 |
15.4.2 調査 190 |
15.4.3 テアニンのPMS抑制効果 192 |
15.5 まとめ 194 |
16. 破骨細胞の機能を調節する緑茶成分EGCG(中川大,永井和夫) 196 |
16.1 はじめに 196 |
16.2 骨代謝と骨粗鬆症 196 |
16.3 破骨細胞 197 |
16.4 破骨細胞の機能を調節する天然化合物の探索 197 |
16.5 破骨細胞の機能にたいするカテキンの効果 198 |
16.6 EGCGによる破骨細胞の死の誘導機構 199 |
16.7 おわりに 203 |
第3章 緑茶関連の商品展開 |
1. 緑茶飲料,緑茶グッズ,サプリメント(藤森進,伊勢村護) 205 |
1.1 茶ドリンクに関するもの 205 |
1.2 飲用形態を工夫・改良したもの 206 |
1.3 茶に他の材料を混合したもの 207 |
1.4 緑茶を飲食品原料の素材としたものやサプリメント 208 |
1.5 飲食用以外の茶の多用途利用 210 |
2. ハイブリッドカテキン(HC)の機能と応用(永井陽子,宮松宏樹,吉田貴美,佐野昌隆) 213 |
2.1 はじめに 213 |
2.2 HC 214 |
2.2.1 HCとは 214 |
2.2.2 HCの製造法 214 |
2.2.3 バット法,SD法HCの評価 215 |
2.2.4 バット法,SD法HCの消臭性評価 218 |
2.2.5 バット法・SD法HCの抗菌性評価 218 |
2.2.6 バット法・SD法HCの抗酸化能評価 218 |
2.2.7 HC練り込みPPフィルターの寿命 219 |
2.3 フォトカテキン(PhC) 220 |
2.3.1 フォトカテキンの製造法 222 |
2.3.2 フォトカテキンPP複合モノフィラメントの製造法 222 |
2.3.3 フォトカテキンPP複合モノフィラメントフィルターの効果 224 |
2.4 ハイブリッド・フッ素カテキン 225 |
2.4.1 ハイブリッド・フッ素カテキンの製造法 225 |
2.4.2 ハイブリッド・フッ素カテキン塗料 226 |
2.4.3 ハイブリッド・フッ素カテキンの効果 227 |
2.5 セラミックスハニカム 229 |
2.5.1 加湿器用HCセラミックスハニカムの効果 229 |
2.5.2 空気清浄機用ビタミンC・HCセラミックスハニカムの効果 232 |
2.5.3 冷蔵庫用カテキンセラミックスハニカム 236 |
第4章 開発・応用例 |
1. 茶の遺伝子工学 239 |
1.1 カフェイン生合成に関与する酵素遺伝子(加藤美砂子) 239 |
1.1.1 カフェイン生合成経路 239 |
1.1.2 カフェインシンターゼの単離 240 |
1.1.3 カフェインシンターゼをコードする遺伝子 241 |
1.1.4 なぜテオブロミンを蓄積するチャが存在するのか 242 |
1.1.5 カフェインシンターゼのオーソロガス遺伝子 242 |
1.1.6 カフェインレス茶を作出するための分子育種 244 |
1.2 茶葉への遺伝子導入(丹羽康夫) 247 |
1.2.1 はじめに 247 |
1.2.2 チャ栽培における課題 247 |
1.2.3 植物遺伝子解析の進展 247 |
1.2.4 チャ樹の品種改良 248 |
1.2.5 既存法による遺伝子導入の問題点 249 |
1.2.6 新規レポーター遺伝子の開発 250 |
1.2.7 植物用改良型GFPの可視化法の開発 252 |
1.2.8 チャにおけるsGFP(S65T)遺伝子の有効性の検討 253 |
1.2.9 遺伝子導入のためのチャ組織の選定 253 |
1.2.10 オルガネラ局在型sGFP(S65T)遺伝子の活用 254 |
1.2.11 チャへの遺伝子導入 254 |
2. コレステロール生合成阻害剤の開発(阿部郁朗) 257 |
2.1 はじめに 257 |
2.2 緑茶由来新規スクアレンエポキシダーゼ酵素阻害剤 257 |
2.3 スクアレンエポキシダーゼ酵素阻害活性の最適化 261 |
2.4 スクアレンエポキシターゼ酵素阻害反応のメカニズム 262 |
3. カテキンを起点としたテロメア分子標的抗がん剤の開発(清宮啓之) 265 |
3.1 はじめに 265 |
3.2 がんの分子標的治療 265 |
3.3 がん分子標的としてのテロメラーゼ 266 |
3.4 茶カテキンのテロメラーゼ阻害作用 268 |
3.5 新規合成テロメラーゼ阻害剤の創製 269 |
3.6 おわりに 271 |
4. 茶培養細胞を用いた医薬品合成(竹元万寿美) 273 |
4.1 はじめに 273 |
4.2 茶(C.sinensis)培養細胞を用いた実験方法 273 |
4.3 環境調和型不斉合成法の開発 273 |
4.3.1 (S)-(+)-α-Phenyl-2-pyridylmethanol(1)の不斉合成 274 |
4.4 リグナン類の骨格構築法の開発 275 |
4.4.1 茶培養細胞のペルオキシダーゼ活性 276 |
4.4.2 ペルオキシダーゼ酵素によるジベンジルブタノリドの酸化的閉環反応 276 |
4.4.3 植物培養細胞を用いたジベンジルブタノリドの脱ラセミ化反応 277 |
4.4.4 植物培養細胞を用いた脱ジアステレオマー化反応 277 |
4.5 茶培養細胞を用いた各種桂皮酸の脱炭酸反応によるスチレンの合成法 278 |
4.6 酵素法によるアトロプ選択的ビアリールカップリング反応の開発 279 |
4.7 茶培養細胞を用いた中員環ケトラクタムの合成 280 |
4.8 おわりに 281 |
5. 緑茶カテキンの移植医療への応用(松村和明,玄丞烋) 283 |
5.1 はじめに 283 |
5.2 臓器・組織移植と保存液 283 |
5.3 角膜の保存 284 |
5.4 膵島の保存 286 |
5.5 血小板の保存 288 |
5.6 保存のメカニズム 289 |
5.7 移植免疫反応の阻害作用 290 |
5.8 内蔵肥厚防止効果 292 |
5.9 おわりに 293 |
6. カテキン重合体,ハイブリッドの生物活性(宇山浩) 295 |
6.1 はじめに 295 |
6.2 酵素触媒を用いる酸化カップリング 295 |
6.3 アルデヒドとの重縮合 297 |
6.4 アミノ基含有高分子への酵素的コンジュゲート化 299 |
6.5 おわりに 301 |
7. ホルムアルデヒド消臭機能(山口智佳,南条文雄) 304 |
7.1 はじめに 304 |
7.2 茶ポリフェノールとホルムアルデヒドの反応性について 305 |
7.2.1 植物ポリフェノール類とホルムアルデヒドの反応性 305 |
7.2.2 各種フラボノイド類とホルムアルデヒドの反応性 306 |
7.2.3 カテキン類の部分構造とホルムアルデヒドの反応性に関する検討 307 |
7.2.4 カテキン類とホルムアルデヒドの反応メカニズム 307 |
7.3 気相中におけるホルムアルデヒド除去機能 308 |
7.3.1 気相中における吸着量及び再放出量 309 |
7.3.2 加熱再放出の確認 310 |
7.4 応用例 311 |
7.4.1 合板 311 |
7.4.2 不織布 312 |
7.4.3 空気清浄機用フィルター 312 |
7.4.4 紅茶抽出物の応用 314 |
7.5 おわりに 314 |
8. 芳香族炭化水素の毒性発現抑制への可能性(福田伊津子,芦田均) 316 |
8.1 はじめに 316 |
8.2 芳香族炭化水素の毒性発現 316 |
8.3 芳香族炭化水素の毒性発現抑制の戦略 318 |
8.4 AhR形質転換抑制効果 319 |
8.5 薬物代謝酵素におよぼす影響 322 |
8.6 茶の飲用効果 323 |
8.7 おわりに 354 |
第1章 茶の種類と化学成分 |
1. 緑茶,烏龍茶,紅茶,黒茶の製法(山本(前田)万里) 1 |
1.1 はじめに 1 |
1.2 不発酵茶製造法 3 |
1.2.1 煎茶 3 |
1.2.2 玉露 4 |