まえがき x |
第I部 ヘミングウェイの世界 |
第1章 読み直されるヘミングウェイ【前田一平】 2 |
「男らしさ」の変容 |
1 マッチョと女たちの肖像 2 |
2 フィリップ・ヤングの影響-ヘミングウェイ研究の形成 5 |
3 「ケネディ図書館」発-豊かな性をさぐる 8 |
第2章 ヘミングウェイをクィアする 【谷本千雅子】 16 |
イン/アウト批評からの脱却 |
1 クローゼット・クィーンの出現 16 |
2 イン/アウト批評の落とし穴 21 |
3 クィア・リーディングの有効性 26 |
第3章 ヘミングウェイの南西島共和国【宮本陽一郎】 31 |
文学、革命、観光 |
1 コンク共和国のクーデター 32 |
2 革命の諸概念 35 |
3 一九三四年、夏 37 |
4 キー・ウエスト(一九三五年、秋)-世紀のハリケーン 39 |
第4章 ヘミングウェイのアフリカ【比嘉美代子】 46 |
理想郷の破壊要因と復活への試み |
1 理想郷としてのアフリカ 46 |
2 理想郷を破壊するもの-侵略者の宗教 49 |
3 理想郷の再現への試み 53 |
第5章 激動の時代の中で【島村法夫】 60 |
ヘミングウェイと主題としての戦争 |
1 時代を見つめる視座 60 |
2 大戦と大戦の狭間で 64 |
3 大戦、そして終戦後の世界 69 |
第6章 乾いた傷と濡れた傷【新関芳生】 75 |
スティグマから読む『日はまた昇る』 |
1 恥辱となる傷跡 75 |
2 傷跡をもつ者たち 77 |
3 身体と国家身体 80 |
4 フィエスタ-乾いた傷から濡れた傷へ 86 |
第7章 フレンチ・“セザンヌ”・コレクション 92 |
ガートル・スタインとパリのヘミングウェイ |
1 ジャンル横断の試み 93 |
2 スタインの教え、ヘミングウェイの挑戦 97 |
3 スタインのセザンヌ、セザンヌのモダニズム 104 |
第8章 ヘミングウェイとフォト・ジャーナリズム【長谷川裕一】 109 |
『エスクァイア』『ライフ』そして『老人と海』へ |
1 「伝説」の呪縛 109 |
2 ヘミングウェイ・ザ・セレブリティ 114 |
3 ヘミングウェイと『ライフ』 118 |
第II部 ヘミングウェイとアメリカ作家 |
第9章 ヘミングウェイとマーク・トウェイン【後藤和彦】 128 |
“女”をめぐるアメリカ文学的因縁について |
1 文学的因縁話 128 |
2 因縁、アメリカ文学流 131 |
3 〈女〉をめぐる因縁の行方 139 |
第10章 ソロー、ヘミングウェイ、T.T.ウィリアムス【伊藤詔子】 143 |
ネイチャーライティングから反自然誌へ |
1 ヘミングウェイ文学とエコクリティシズムへの挑戦 143 |
2 『ウォールデン』と「ビッグ・トゥー-ハーティッド・リヴァー」 147 |
3 『午後の死』と『リープ』と謎に満ちた自然 153 |
第11章 国籍離脱者と残留者のきずな【上西哲雄】 162 |
ヘミングウェイとフィッツジェラルドを結ぶもの |
1 ふたりの関係 162 |
2 『日はまた昇る』の補助線としての『グレート・ギャッツビー』 166 |
3 一九二〇年代の終わりに 173 |
第12章 ヘミングウェイとフォークナー【平石貴樹】 190 |
反発と継承 190 |
1 ヘミングウェイの影響力 194 |
2 ヘミングウェイの後継者たち 200 |
3 ふたつのアメリカ |
第III部 ヘミングウェイとFBIファイル【高野泰志】 |
ファイルの空白に見る隠された素顔 |
1 FBIファイルの謎 208 |
2 ヘミングウェイのもたらした情報 212 |
3 三〇年代のヘミングウェイ 218 |
4 グスタボ・デュラン 221 |
5 空白の一〇年間 225 |
6 晩年の追跡 229 |
7 隠れた素顔 232 |
第IV部 ヘミングウェイと日本作家 |
インタビュー 私とヘミングウェイ-小川国夫氏に聞く【今村楯夫】 242 |
解説 “戦後”の原風景と詩人-飯島耕一とヘミングウェイ【今村楯夫】 266 |
ヘミングウェイ基本文献【千葉義也】 10 |
図版出典一覧 8 |
事項索引 6 |
人名・作品索引 1 |
まえがき x |
第I部 ヘミングウェイの世界 |
第1章 読み直されるヘミングウェイ【前田一平】 2 |
「男らしさ」の変容 |
1 マッチョと女たちの肖像 2 |
2 フィリップ・ヤングの影響-ヘミングウェイ研究の形成 5 |