第1章 総論-有機分子触媒の展望 柴﨑正勝 3 |
【不斉合成編】 |
第2章 多点認識型有機分子触媒の開発 柴﨑正勝,大嶋孝志 |
1 はじめに 7 |
2 新規多点認識型不斉相間移動触媒(TaDiAS)の設計 8 |
3 光学活性α-アミノ酸の合成(不斉アルキル化反応,不斉Michael付加反応) 9 |
4 触媒の回収・再利用 11 |
5 Aeruginosin 298-Aおよび誘導体の不斉合成への応用 12 |
6 光学活性α,β-ジアミノ酸の合成(不斉Mannich型反応) 13 |
7 (+)-Cylindricine C の短工程合成ルートの開発(エノンに対する触媒的不斉Michael付加反応) 14 |
8 おわりに 16 |
第3章 デザイン型キラル相間移動触媒を用いる実用的不斉合成プロセスの開拓 丸岡啓二 |
1 はじめに 19 |
2 光学活性α-モノアルキルアミノ酸の合成 20 |
3 光学活性α,α-ジアルキルアミノ酸の合成 21 |
4 スピロ型キラル相間移動触媒の単純化 22 |
5 直截的な不斉アルドール合成 24 |
6 ペプチド類の末端官能基化 24 |
7 リサイクル可能なフルオラスキラル相間移動触媒のデザイン 25 |
8 β-ケトエステル類の不斉アルキル化 26 |
9 ニトロアルカンの不斉共役付加 26 |
10 キラル相間移動触媒の単純化 27 |
11 ラセン型キラル相間移動触媒を用いるかさ高いα-アルキルアミノ酸の合成 28 |
12 不斉エポキシ化反応 29 |
13 マロン酸エステルの不斉共役付加反応 29 |
14 不斉ニトロアルドール合成 30 |
15 おわりに 31 |
第4章 キラル相間移動触媒を用いる不斉マイケル反応の開発 荒井秀 33 |
第5章 中性配位型有機触媒の開発 小川知香子,小林修 |
1 中性配位型有機触媒(Neutral-Coord inate Organocatalyst:NCO)の定義 42 |
2 新規NCOの開発 43 |
2.1 N-アシルヒドラゾンのアリルトリクロロシランを用いるアリル化反応における新規NCOの探索 43 |
2.2 スルホキシドの構造と活性の相関関係 44 |
2.3 反応条件の最適化 44 |
2.4 キラルスルホキシドの探索 46 |
2.5 光学活性ホモアリルアミンヘの誘導および絶対立体配置の決定 48 |
3 ホスフィンオキシドをNCOとするN-アシルヒドラゾンのアリル化反応の開発 49 |
4 キラルNCOを用いる効率的α~アミノ酸誘導体合成法の開発 52 |
5 結び 57 |
第6章 N-オキシド・ホスフィンオキシドを触媒とする不斉合成反応 中島誠 |
1 はじめに 59 |
2 N-オキシドを触媒とする不斉反応 60 |
2.1 アリルトリクロロシランによるアルデヒドの不斉アリル化反応 60 |
2.2 ワンポット法による不斉アリル化関連反応 64 |
2.3 四塩化ケイ素を用いたmeso-エポキシド不斉開環反応 65 |
2.4 トリクロロシリルエノールエーテルの不斉アルドール反応 66 |
3 ホスフィンオキシドを触媒とする不斉反応 66 |
3.1 アリルトリクロロシランによるアルデヒドの不斉アリル化反応 67 |
3.2 四塩化ケイ素を用いたmeso-エポキシドの不斉開環反応 68 |
3.3 トリクロロシリルエノールエーテルの不斉アルドール反応 68 |
4 おわりに 69 |
第7章 シンコナアルカロイドを用いる不斉Baylis-Hillman反応 畑山範 |
1 はじめに 71 |
2 β-ICD-HFIPA法 72 |
3 活性エステルHFIPA 73 |
4 β-ICDの合成法 74 |
5 β-ICDの構造と触媒活性 76 |
6 反応機構 77 |
7 キラルα-アミノアルデヒドの反応 79 |
8 不斉アザBay1is-Hi11man反応 81 |
9 β-ICD-HFIPA法を活用する天然物合成 82 |
9.1 Mycestericin E の合成 82 |
9.2 Epopromycin B の合成 82 |
10 おわりに 83 |
第8章 キラルブレンステッド酸を用いるニトロソアルドール反応 椴山儀恵,山本尚 |
1 はじめに 85 |
2 エナミンを求核剤とする位置選択的ニトロソアルドール反応 87 |
2.1 エノラート等価体としてのエナミン 87 |
2.2 位置選択性の発現 88 |
2.3 ブレンステッド酸による位置選択性の制御と反応促進効果 89 |
3 キラルブレンステッド酸触媒を用いる立体選択的ニトロソアルドール反応 91 |
3.1 キラルブレンステッド酸とアキラルエナミン 91 |
3.2 キラルカルボン酸を触媒とするエナンチオ選択的O-ニトロソアルドール反応 92 |
3.3 キラルアルコールを触媒とするエナンチオ選択的N-ニトロソアルドール反応 96 |
4 位置選択的かつ立体選択的ニトロソディールズ・アルダー型環状化合物合成への応用 98 |
4.1 連続型ニトロソアルドール・マイケル反応 98 |
4.2 光学活性トリスアリールシリルビナフトールを触媒とするN-ニトロソアルドール・マイケル反応 100 |
第9章 プロリン誘導体を用いたアルドール反応の新展開 林雄二郎 |
1 有機触媒を用いる直接的不斉アルドール反応について 106 |
2 反応のメカニズム 108 |
3 触媒の改良 109 |
4 反応の適用範囲 113 |
5 不斉の起源との関連 116 |
6 水中での不斉触媒アルドール反応 117 |
6.1 アルドール反応における水の役割 117 |
6.2 有機溶媒を用いない,水のみを溶媒とする不斉触媒アルドール反応 118 |
7 おわりに 120 |
第10章 酸・塩基複合型高活性キラル有機分子触媒の設計 石原一彰 |
1 はじめに 126 |
2 不斉Diels-Alder触媒の設計 126 |
3 不斉アシル化触媒の設計 131 |
4 不斉アルキル付加触媒の設計 133 |
5 おわりに 136 |
第11章 プロリン誘導体を有機分子触媒として用いる速度論的分割 折山剛 |
1 はじめに 137 |
2 アルコールの不斉アシル化 138 |
2.1 ラセミ第二級アルコールの速度論的分割 138 |
2.2 ラセミ第一級アルコールの速度論的分割 140 |
2.3 対称ジオール類の不斉アシル化による非対称化 142 |
3 その他の官能基変換による速度論的分割 143 |
4 炭素一炭素結合生成反応を伴う速度論的分割 145 |
第12章 プロリン誘導体を用いる不斉合成反応 小槻日吉三 |
1 はじめに 148 |
2 Mannich反応 148 |
3 Michael付加反応 150 |
4 α-オキシ化反応 153 |
5 α‐アミノ化反応 154 |
6 α‐スルフェニル/セレニル化反応 155 |
7 α-ハロゲン化反応 156 |
8 環化付加反応 157 |
9 その他の反応 158 |
9.1 C-C結合形成反応 158 |
9.2 エポキシ化反応 159 |
9.3 還元反応 159 |
第13章 チオ尿素系不斉有機分子触媒の創製 竹本佳司 |
1 はじめに 167 |
2 ウレア触媒を用いたニトロンヘの求核付加反応 168 |
2.1 TMSCNの付加反応 168 |
2.2 ケテンシリルアセタールの付加反応 169 |
3 多機能性ウレア触媒を用いた不斉反応 169 |
3.1 多機能性チオウレア触媒の合成 169 |
3.2 ニトロオレフィンヘの1,3-ジカルボニル化合物の不斉マイヶル反応 170 |
3.3 ダブルマイケル反応を用いた4-ニトロシクロヘキサノン誘導体の不斉合成 172 |
3.4 不飽和イミドヘの活性メチレン化合物の不斉マイケル反応 173 |
3.5 イミンとニトロアルカンの不斉aza-Henry反応 175 |
4 おわりに 178 |
第14章 機能性グアニジン触媒の創成 石川勉 |
1 はじめに 180 |
2 有機合成ツールとしてのグアニジン型化合物 181 |
2.1 構造的分類,合成例 181 |
2.2 キラルグアニジン 183 |
2.3 不斉合成への応用 183 |
2.3.1 有機塩基としての利用 183 |
2.3.2 キラルテンプレートとしての利用 188 |
3 おわりに 188 |
第15章 環状/鎖状グアニジン有機触媒による不斉炭素一炭素結合形成反応 長澤和夫,五月女宜裕 |
1 はじめに 191 |
2 五環性グアニジン触媒(環状アニジン化合物)の創製と不斉アルキル化反応の開発 191 |
2.1 環状グアニジン触媒の設計と合成 191 |
2.2 環状グアニジン触媒を用いる不斉アルキル化反応 193 |
3 グアニジン/チオウレア型有機触媒(鎖状グアニジン化合物)の創製と不斉へンリー反応の開発 195 |
3.1 鎖状グアニジン触媒の設計と合成 195 |
3.2 グアニジン/チオウレア型有機触媒9を用いるエナンチオ選択的へンリー反応 197 |
3.3 グアニジン/チオウレア型有機触媒9aを用いるジアステレオ選択的へンリー反応 199 |
3.4 グアニジン/チオウレア型有機触媒9aを用いるエナンチオ-ジアステレオ選択的へンリー反応 200 |
4 おわりに 202 |
第16章 有機分子触媒による不斉Friedel-Crafts反応 寺田眞浩 |
1 はじめに 204 |
2 イミニウムイオン形成による求電子剤の活性化 205 |
2.1 アミン触媒によるα,β-不飽和カルボニル化合物の活性化 205 |
2.2 イミニウムイオン形成に基づく不斉1,4-Friedel-Crafts反応 205 |
3 水素結合を介した求電子剤の活性化 208 |
3.1 キラルBrnsted酸触媒 208 |
3.2 キラルリン酸触媒の設計開発 209 |
3.3 不斉リン酸触媒による不斉1,2-アザFriedel-Crafts反応 211 |
3.4 キラルチオ尿素触媒による不斉Friedel-Crafts反応 213 |
3.5 キラルスルホンアミド触媒による不斉Friedel-Crafts反応 216 |
4 電子豊富多重結合の活性化を経る不斉Friedel-Crafts反応 216 |
5 おわりに 217 |
第17章 キラルブレンステッド酸触媒を用いた不斉合成反応 秋山隆彦 |
1 序 220 |
2 研究の背景 220 |
3 触媒のデザイン 221 |
4 マンニッヒ型反応 222 |
5 ヒドロホスホニル化反応 223 |
6 へテロDiels-Alder反応 224 |
7 他のリン酸誘導体 225 |
8 反応機構に関する考察 226 |
9 関連する研究成果 227 |
10 結語 229 |
第18章 酸-塩基型不斉有機分子触媒によるaza-Morita-Bay1is-Hillman反応 笹井宏明,滝澤忍,松井嘉津也 |
1 はじめに 231 |
2 二重活性化能を有する有機分子触媒の開発 235 |
3 アミノピリジル基を有する酸-塩基型不斉有機分子触媒の開発 236 |
4 動的軸性キラリティーを活用する酸-塩基型不斉有機分子触媒の開発 238 |
5 おわりに 242 |
第19章 アゾリウム塩を用いる極性転換反応 鈴木啓介,瀧川紘 |
1 はじめに 243 |
2 チアゾリウム塩を用いるベンゾイン生成反応 244 |
3 トリアゾリウム塩を用いるベンゾイン生成反応 246 |
4 交差ベンゾイン生成反応 248 |
4.1 二種類のアルデヒド間での反応 248 |
4.2 アルデヒドと電子求引性基によって活性化された二重結合との反応 249 |
4.3 アシルアニオン等価体とイミン,イミニウムとの分子間反応 251 |
4.4 アルデヒドとケトンとの分子内反応 252 |
5 分子内酸化還元反応を伴う分子変換 253 |
6 おわりに 256 |
第20章 シンコナアルカロイド類を触媒とするアミノ酸誘導体の速度論的光学分割反応の工業化 三上雅史,石井裕 |
1 はじめに 259 |
2 シンコナアルカロイド類を触媒とするアミノ酸誘導体の速度論的光学分割反応の工業化 260 |
2.1 不斉有機触媒の台頭 260 |
2.2 シンコナアルカロイド誘導体を利用した不斉合成反応 261 |
2.3 シンコナアルカロイド類を触媒とするアミノ酸誘導体の速度論的光学分割反応と環状酸無水物の非対称化反応 261 |
2.4 シンコナアルカロイド触媒の改良 264 |
2.5 プロパルギルグリシンの速度論的光学分割 266 |
3 おわりに 267 |
【非不斉反応編】 |
第21章 フラビン分子触媒によるグリーン酸化反応 今田泰嗣,直田健 |
1 はじめに 271 |
2 過酸化水素を用いる酸化反応 272 |
3 分子状酸素を用いる酸化反応 276 |
3.1 アミン,スルフィドの酸素酸化反応 276 |
3.2 分子状酸素によるBaeyer-Villiger反応 278 |
4 分子状酸素によるオレフィンの水素化反応 280 |
5 おわりに 282 |
第22章 有機ニトロキシルラジカル型高活性アルコール酸化触媒1-Me-AZADOの開発 岩渕好治 |
1 はじめに 284 |
2 研究の背景:TEMPOの酸化 284 |
3 ニトロキシルラジカルの化学 285 |
4 アルコール酸化能の発見とTEMPO酸化の発展 286 |
5 TEMPO酸化の特性と反応機構 287 |
6 有機ニトロキシルラジカルの安定性 288 |
7 アザアダマンタン型ニトロキシルラジカルの潜在的機能性 289 |
8 アザアダマンタン型ニトロキシルラジカルの構造-活性相関 292 |
9 おわりに 293 |
第23章 有機超強塩基触媒を用いる分子変換反応 根東義則 |
1 はじめに 296 |
2 脱プロトン化反応 297 |
3 ケイ素化求核剤の触媒的活性化 299 |
3.1 酸素-ケイ素結合の活性化 300 |
3.2 系内にケイ素化剤を添加する求核置換反応の新触媒システム 303 |
3.3 芳香族ケイ素化合物の触媒的活性化 305 |
3.4 触媒的Peterson型縮合反応 306 |
4 おわりに 308 |
第24章 アミン触媒の特徴を活かした汎用反応の実用的合理化 御前智則,田辺陽 |
1 はじめに 309 |
2 アミン触媒を用いるアルコールの効率的スルホニル化 309 |
2.1 発端 309 |
2.2 立体的嵩高さの小さい第三級アミンが有効 310 |
3 アミン触媒の特性を活かした実用的エステル化・アミド化・チオエステル化反応 311 |
3.1 はじめに 311 |
3.2 MeNSOCl/MeNR(R=Me,Bu)縮合剤を用いるエステル化・アミド化 312 |
3.3 p-TsCl/N-methylimidazole 縮合剤を用いるエステル化・アミド化・チオエステル化 312 |
3.4 水溶媒中でエステル化・アミド化:TMEDA/N-methylimidazoleのシナジー作用 314 |
3.5 アンモニウムトリフラート触媒(PFPAT)を用いる接触的エステル化・チオエステル化・マクロラクトン化反応 315 |
4 アルコール・ケトンの効率的シリル化におけるアミン触媒 316 |
4.1 TBAF触媒を用いる接触的シリル化 316 |
4.2 O-シリルベンズアミド(Si-BEZA)/PyH・OTf触媒を用いる接触的シリル化 317 |
4.3 TiC1-AcOEt or CHNO錯体を用いる効率的脱TBS化 317 |
4.4 シラザン/塩基触媒(NaHまたはDBU)を用いるケトンのシリル化:エノールシリルエーテルの触媒的合成 318 |
5 Ti-Claisen 縮合を機軸とする効率的アシル化反応におけるアミン触媒の効果 319 |
5.1 はじめに 319 |
5.2 交差型Ti-Claisen縮合の開発とその応用 319 |
5.3 不斉交差型Ti-Claisen縮合への展開 320 |
5.4 α,α‐ジアルキル置換エステルのC1aisen縮合 321 |
6 おわりに 322 |
第25章 有機酸触媒含有イオン液体を用いた糖質の合成反応 戸嶋一敦 |
1 はじめに 325 |
2 グリコシル化反応に適した有機酸触媒含有イオン液体の調製 327 |
3 有機酸触媒含有イオン液体の環境調和性を活用したグリコシル化反応 329 |
4 有機酸触媒含有イオン液体のデザイン性を活用したグリコシル化反応 331 |
5 有機酸触媒含有イオン液体を用いたC‐グリコシル化反応 334 |
6 おわりに 336 |
第1章 総論-有機分子触媒の展望 柴﨑正勝 3 |
【不斉合成編】 |
第2章 多点認識型有機分子触媒の開発 柴﨑正勝,大嶋孝志 |
1 はじめに 7 |
2 新規多点認識型不斉相間移動触媒(TaDiAS)の設計 8 |
3 光学活性α-アミノ酸の合成(不斉アルキル化反応,不斉Michael付加反応) 9 |