はじめに iii |
第1章 分子生物学の基礎 1 |
1.1 セントラルドグマを理解する 1 |
1.1.1 核酸の構造と機能 1 |
A. 核酸の構造 1 |
a. 核酸の化学構造 1 |
b. DNAの二重らせん構造 3 |
c. RNAの高次構造 6 |
d. DNAの高次構造 6 |
e. 核酸の存在様式 6 |
B. 核酸の機能とセントラルドグマ 9 |
a. DNAの機能 9 |
b. RNAの機能 9 |
c. セントラルドグマ 10 |
d. 遺伝子の基本的構造 11 |
1.1.2 DNAの複製・修復 12 |
A. DNA複製の基本原理 12 |
B. DNA合成酵素 15 |
C. DNA合成酵素以外の複製因子 17 |
a. 二本鎖DNAを巻き戻すために必要な複製因子 17 |
b. DNAを連結する酵素 19 |
c. DNAのスーパーコイルの状態を変化させる複製因子 19 |
D. DNA複製のプロセス 21 |
E. DNA修復機構 23 |
F. 除去修復のメカニズム 24 |
G. 突然変異 27 |
1.1.3 遺伝子発現の基礎 28 |
A. DNAから成熟RNAができるまで 29 |
a. RNAの性質 29 |
b. RNAとRNAのポリメラーゼの種類 29 |
c. RNAの転写にかかわるシスエレメント 29 |
d. 基本転写因子 29 |
e. RNAの修飾 30 |
B. 転写を制御するしくみ 32 |
a. 転写因子 32 |
b. クロマチン構造 34 |
C. 解析を行う方法の進歩 35 |
1.1.4 翻訳機構の理解 37 |
A. 翻訳装置としてのリボソーム 37 |
B. アミノ酸運搬分子としてのトランスファーRNA(tRNA) 39 |
C. 遺伝暗号はどう決められているか 41 |
D. 翻訳の基本的反応 41 |
a. 翻訳開始のしくみ 42 |
b. ポリペプチドの鎖伸長のしくみ 42 |
c. 翻訳の終止反応 45 |
d. 特殊な翻訳制御反応(IRES型翻訳開始) 45 |
E. タンパク質成熟のしくみ 45 |
F. タンパク質の細胞内輸送 46 |
1.2 細胞レベルの分子生物学 48 |
1.2.1 細胞周期制御 48 |
A. 細胞周期研究の経緯 48 |
a. 細胞周期の観察 48 |
b. 細胞周期の分子生物学的解析の始まり 48 |
c. 細胞周期研究の進展 49 |
B. 細胞周期とその制御メカニズム 49 |
a. 細胞周期のしくみ 49 |
C. 細胞周期を制御するしくみ 51 |
a. チェックポイントコントロール 51 |
b. キナーゼによる制御 51 |
c. タンパク質分解系による制御 52 |
D. 細胞周期の異常 53 |
1.2.2 細胞の分化 54 |
A. 細胞分化 54 |
B. 神経分化 55 |
a. 神経細胞(ニューロン)の分化過程 55 |
b. bHLH型転写因子によるニューロン分化 57 |
c. Notch-HESを介した神経分化制御 57 |
C. モデル細胞を用いた神経分化誘導機構の解析 59 |
a. 分化誘導モデル細胞としての胚性がん腫細胞株 59 |
b. P19細胞を用いた神経分化誘導機構の解析 59 |
D. 新規神経分化関連因子の探索 59 |
a. サブトラクション法によるTrip15/CSN2の同定 59 |
b. Trip15/CSN2によるニューロン分化促進 61 |
1.2.3 老化・がん化 63 |
A. 細胞の老化 64 |
a. 分裂寿命 64 |
b. 細胞老化の学説 65 |
c. テロメア短縮と細胞老化 66 |
B. がん化 68 |
a. がん化の多段階説 68 |
b. がん化への2つの道筋・機構 69 |
C. 細胞の老化と細胞のがん化との関連 69 |
a. 細胞の老化と不死化 69 |
b. 細胞老化は、がん抑制機構の一つ 70 |
1.3 個体レベルの分子生物学 72 |
1.3.1 発生と分化 72 |
A. 配偶子形成と受精 72 |
B. 卵割と胚葉形成 75 |
C. 器官形成初期の胚の基本構造 79 |
D. 主要な器官形成過程 80 |
a. 神経系の形成 80 |
b. 消火器系諸器官の形成 81 |
c. 泌尿器・生殖器系の器官形成 81 |
d. 四肢の形成 81 |
1.3.2 再生医学 83 |
A. 再生医学における幹細胞システム 83 |
B. 万能細胞としての胚性幹細胞 84 |
C. 生体内に存在する体性幹細胞 85 |
D. 幹細胞を用いた臨床応用化の第1ステージ 87 |
E. 今後の再生医学研究の展開 88 |
1.3.3 個体の老化 90 |
A. 老化の定義 90 |
B. 個体老化の学説 90 |
C. 人口動態統計から見た老化 91 |
D. 動物種の寿命(老化)と相関するもの 93 |
E. 老化速度・寿命に影響を及ぼす要因 93 |
a. 老化を促進する要因 93 |
b. 老化を遅延させる要因 94 |
第2章 バイオテクノロジーの基礎 97 |
2.1 ゲノム解析関連技術 97 |
2.1.1 遺伝子組換え技術 97 |
A. DNAとRNAの特性と基本的取り扱い技術 97 |
a. DNAの特性 97 |
b. RNAの特性 98 |
c. 基本技術 99 |
B. 遺伝子組換え技術に用いられる酵素 102 |
a. 制限酵素 102 |
b. DNA合成酵素 104 |
c. 核酸分解酵素 105 |
d. DNAリガーゼ 106 |
e. リン酸化酵素と脱リン酸化酵素 106 |
f. 逆転写酵素 106 |
g. RNA合成酵素 107 |
C. ベクター 107 |
a. プラスミドベクターとファージベクター 107 |
b. 形質転換 108 |
c. その他のベクター 108 |
D. DNAのサブクローニングとプラスミドの精製 108 |
2.1.2 塩基配列決定法 111 |
A. ジデオキシ法の原理 111 |
B. DNA自動シークエンサー 114 |
C. 塩基配列決定の化学 114 |
D. DNA塩基配列決定の実際 116 |
E. 新しい塩基配列決定法 117 |
2.1.3 ハイブリダイゼーション関連手法 118 |
A. サザンハイブリダイゼーション 119 |
B. ノーザンハイブリダイゼーション 120 |
C. コロニー(プラーク)ハイブリダイゼーション 121 |
D. insituハイブリダイゼーション 121 |
2.1.4 DNAマイクロアレイ 122 |
A. 遺伝子発現プロファイル解析の意義 122 |
B. 遺伝子発現レベルの解析法 123 |
C. DNAマイクロアレイの原理 126 |
D. DNAマイクロアレイによって何がわかるか 128 |
E. 遺伝子発現解析の課題 131 |
2.1.5 PCRとその応用 132 |
A. PCRの基礎 132 |
B. PCRで用いられるDNA合成酵素 134 |
C. PCRの実際 134 |
D. PCRの特性 135 |
E. PCR増幅DNAのサブクローニング 136 |
F. RT-PCR法 137 |
G. 定量PCRとリアルタイムPCR 137 |
H. ロングPCR 140 |
I. PCR以外のDNA増幅技術 140 |
2.2 タンパク質解析 142 |
2.2.1 タンパク質の発現 145 |
A. 大腸菌を用いたタンパク質発現系 146 |
B. 酵母を用いたタンパク質発現系 148 |
C. 昆虫細胞とバキュロウィルスを用いたタンパク質発現系 148 |
D. 動物細胞を用いたタンパク質発現系 151 |
2.2.2 タンパク質の精製 151 |
A. 細胞分画・可溶化 151 |
B. 硫安分画 152 |
C. 限外ろ過 152 |
D. 透析 153 |
E. カラムクロマトグラフティー 153 |
F. アフィニティークロマトグラフィー 155 |
2.2.3 タンパク質の分析 157 |
A. アミノ酸配列決定法(エドマン分解法) 157 |
B. SDS-PAGEを用いたタンパク質の分離 159 |
C. ウェスタンブロット法 159 |
D. 二次元電気泳動法 162 |
E. タンパク質の細胞内局在の網羅的な解析 162 |
F. これからのタンパク質解析の展望 165 |
2.3 遺伝学的解析手法 166 |
2.3.1 トランスジェニック技術 166 |
A. トランスジェニック生物とノックアウト生物 166 |
B. トランスジェニックマウス作製技術 167 |
C. ノックアウトマウス作製技術 168 |
D. 誘導型のトランスジェニックマウスとノックアウトマウスの作製 171 |
2.3.2 アンチセンスRNAとRNAi技術 172 |
A. アンチセンスRNA 173 |
B. RNAiの発見 174 |
a. RNAiとは 174 |
b. RNAiの発見 174 |
c. RNAiの性質 174 |
d. 哺乳類細胞でのRNAi 175 |
C. RNAiの実際の解析 176 |
a. 線虫における解析 176 |
b. ショウジョウバエにおける解析 177 |
c. RNAiの哺乳類細胞への適用 177 |
第3章 バイオインフォマティクスの基礎 179 |
3.1 ゲノム解析計画 179 |
3.1.1 ゲノム解析研究がめざしたもの 179 |
3.1.2 ゲノム解析の戦略 180 |
3.1.3 巨大DNA断片の塩基配列決定法 184 |
3.1.4 cDNAプロジェクトとゲノムそのものの塩基配列決定 184 |
3.1.5 モデル生物ゲノム解析研究の位置づけ 188 |
3.1.6 ゲノム解析情報を基盤とした分子生物学研究戦略 190 |
3.2 ゲノム解析情報の活用法 193 |
3.2.1 ゲノムアノテーションの付加 193 |
3.2.2 完全長cDNAによる遺伝子予測 196 |
3.2.3 計算科学的遺伝子予測 197 |
3.2.4 データフォーマットとアノテーション 198 |
3.2.5 相同性検索について 200 |
3.3 ゲノムデータベース 205 |
3.3.1 National Center for Biotechnology Information (NCBI) 206 |
3.3.2 University of California Santa Cruz (UCSC) 208 |
3.3.3 Ensembl 210 |
3.3.4 日本発のゲノム公開情報 211 |
3.3.5 公開データベースの統合的利用に向けて 217 |
3.4 システムバイオロジーの展開 219 |
3.5 ゲノム創薬・ゲノム医学の展開 223 |
3.5.1 ゲノム創薬とは 224 |
3.5.2 創薬標的分子の探索戦略 224 |
3.5.3 創薬研究とヒトゲノムの多用性 226 |
3.5.4 ゲノム医学 228 |
索引 231 |