序章 原子力の国民理解における表層流と深層流 11 |
社会現象としての原子力 |
欧州主要国での世論調査結果 |
北欧諸国での世論調査結果 |
表層流としての世論調査結果 |
深層流の探究へ |
第Ⅰ部 科学技術と人文・社会科学の接点としての原子力 |
第一章 科学技術としての原子力の成立と挫折 21 |
第一節 原子力発電技術の成立 21 |
欧州と原子力 |
原子力による発電 |
平和のための原子力 |
商業用原子力発電所の開発と成功 |
原子力技術の広がり |
原子力発電所の進展と事故による挫折 |
第二節 原子力発電所の事故 26 |
TMI事故の経緯 |
TMI事故の被害 |
チェルノブイリ事故 |
チェルノブイリ事故の経緯 |
チェルノブイリ事故直後の国際社会の対応 |
チェルノブイリ事故の欧州諸国への影響 |
第二章 原子力反対の初期的理解の形成 34 |
第一節 社会現象としての原子力 34 |
原子力発電所の事故と報道 |
国際原子力事象評価尺度(INES) |
事故後の疫学調査 |
科学的な事実と社会の理解とギャップ |
第二節 人文・社会科学的な構造 41 |
反原子力運動の盛り上がり |
チャイナ・シンドローム |
核大国による核実験 |
反核運動の盛り上がり |
核実験と原子力発電のイメージ的重なり |
原爆技術と原子力発電技術 |
第三節 創造的認知と社会的認知 48 |
理解のモデル |
理解のモデルの多様性 |
創造的認知 |
日常生活での思考 |
原子力反対の理解のモデルの形成 |
原子力反対の社会的認知の形成 |
第Ⅱ部 欧州主要国の原子力 |
第三章 ドイツ社会の中の原子力 59 |
第一節 現代ドイツ社会の構造変化-敗戦と権力分散の徹底 59 |
ヴェルサイユ体制 |
ヒトラーの台頭と第二次世界大戦 |
ドイツの東西分割 |
西ドイツの統治機構 |
戦後政治の歩み |
緑の党の進出 |
統一ドイツの誕生 |
ドイツ社会と原子力 |
第二節 州から連邦に拡大する脱原子力政策 68 |
東西ドイツの統一と原子力 |
戦後の技術導入 |
原子力反対勢力の増大 |
州政府による高速炉開発への妨害 |
州政府によるMOX燃料加工事業への妨害 |
州政府から連邦政府へ |
連邦政府の脱原子力政策 |
段階的な脱原子力政策の実行 |
第三節 脱原子力政策の影響 78 |
地球温暖化問題の議論と対策 |
再生可能エネルギーへの補助 |
電力生産の構造 |
産業界への脱原子力政策の影響 |
脱原子力政策の見直しの動き |
SPDの支持低落と緑の党の州政府からの退場 |
大連立政権と脱原子力政策の継続 |
放射性廃棄物の処置 |
第四節 原子力に対するドイツ国民の世論 92 |
第四章 フランス社会の中の原子力 94 |
第一節 現代フランス社会の構造変化-第五共和制下の二頭制政治 94 |
第一次及び第二次世界大戦 |
終戦直後の第四共和制 |
ド・ゴールの第五共和制 |
ド・ゴールの時代 |
五月革命とド・ゴール後継政権 |
左翼勢力の伸展 |
左翼政権ミッテラン大統領の誕生 |
左翼ミッテラン大統領と保革共存 |
右翼政権シラク大統領と第三次保革共存 |
フランス社会と原子力 |
第二節 国の基幹産業としての原子力 106 |
戦後原子力開発の初期 |
ド・ゴールとその後継右翼政権の時代 |
原子力発電の急拡大 |
左翼社会党ミッテランの政権獲得戦略 |
反原発運動の停滞 |
原子力発電所建設へのブレーキ |
責任政党としての自覚 |
第三節 保革共存下での緑の党の影響 112 |
第三次保革共存と緑の党の連立参加 |
高速実証炉の閉鎖 |
原子力産業会社の再編 |
保革共存の解消と緑の党の退場 |
原子力発電所の新規建設計画 |
エネルギー基本法の制定 |
放射性廃棄物の処理処分方策の制定 |
第四世代炉の開発と建設計画 |
第四節 原子力に対するフランス国民の世論 122 |
第五章 イギリス社会の中の原子力 124 |
第一節 現代イギリス社会の構造変化-合意の政治と高福祉政策の破綻 124 |
イギリスの二大政党制 |
終戦直後の労働党政権の成立 |
合意の政治 |
戦後の高福祉制度の歪 |
サッチャー改革の登場 |
北海油田の開発 |
ニューレイバーの登場 |
イリギス社会糸の原子力 |
第二節 国主導の自主開発からサッチャー主義路線下の原子力へ 131 |
自主開発へのこだわり |
原子力を取巻く環境の変化 |
電気事業の民営化と原子力発電所 |
BE社問題 |
サッチャー主義の推進と原子力研究開発機関 |
イギリス社会の構造変化と原子力の停滞 |
第三節 原子力に対するイギリス国民の世論 141 |
第六章 イタリア社会の中の原子力 143 |
第一節 現代イタリア社会の構造変化-間接民主主義と直接氏主主義 143 |
戦後の共和国憲法の制定 |
イタリア社会と原子力 147 |
第二節 国民投票に基づく原子力からの撤退 147 |
原子力発電所の建設 |
環境運動とチェルノブイリ事故後の国民投票の実施 |
原子力撤退政策の進展 |
原子力撤退の影響と復帰の動き |
国外の原子力発電の確保 |
第三節 原子力に対するイタリア国民の世論 153 |
第Ⅲ部 原子力に対する国民理解の構造 |
第七章 欧州主要国での国民理解の構造 157 |
第一節 技術的不安と経済的不安 157 |
不安感 |
事故の不安 |
放射性廃棄物の不安 |
経済的不安 |
不安感の軽重 |
第二節 社会主義政党の政権獲得戦略と緑の党の役割 162 |
ドイツ社会民主党の党勢挽回戦略 |
ドイツ緑の党 |
ドイツ社会民主党の政権獲得戦略 |
フランス社会党の戦略 |
フランス緑の党の役割 |
イギリス労働党と緑の党 |
イタリアの国民投票とその後 |
政治と国民理解 |
第三節 社会主義政党の歴史的文脈 171 |
産業革命 |
労働運動と選挙権獲得 |
社会主義政党の誕生 |
イギリス労働党と労働組合 |
ドイツ社会民主党と労働組合 |
フランス社会党と労働組合 |
社会主義政党と反原子力 |
石炭産業と原子力 |
第四節 政策の一貫性 176 |
フランスの原子力政策の一貫性 |
イギリスの原子力政策の一貫性 |
責任政府と国民理解 |
第五節 技術的不安と信頼 180 |
社会的不安 |
規制当局への信頼感 |
安全規制の体制 |
地域情報委員会 |
規制当局からの情報 |
コミュニケーションと信頼感 |
第八章 検証:中北欧諸国の原子力と国民理解 189 |
第一節 オーストリアの原子力干渉政策 189 |
原子力からの撤退 |
原子力撤退後の反原子力政策 |
チェコへの内政干渉と外交問題 |
第二節 デンマークと再生可能エネルギー 193 |
デンマークの原子力問題 |
北欧電力網の存在 |
再生可能エネルギーの技術的問題 |
原子力撤退国の再生可能エネルギーへの期待 |
第三節 スウェーデンの脱原子力政策と国民理解 198 |
国民投票と脱原子力政策 |
脱原子力政策の推進と代替エネルギー探索の苦悩 |
国民投票後の世論変化の背景 |
第四節 フィンランドの原子力推進政策と国民理解 204 |
エネルギー自給の脆弱性 |
原子力増設計画 |
国民理解の変化 |
第九章 補足:国民性の歴史的文脈 207 |
国民性 |
フランク王国の分裂と欧州主要国の原型 |
イタリアでの住民反対運動 |
ドイツでの反対運動 |
国家統一と国民理解 |
イギリス革命 |
イギリス国民の保守性 |
フランス革命の特徴 |
フランスの政治的組織化 |
フランス人と原子力 |
終章 教訓工巨大科学技術と社会 218 |
国民理解の表層流と深層流 |
国民理解と段階的政策 |
国民理解とコミュニケーション |
国民の声と国民投票 |
三つの科学と工学 |
科学技術者と社会 |
参考文献 227 |
序章 原子力の国民理解における表層流と深層流 11 |
社会現象としての原子力 |
欧州主要国での世論調査結果 |
北欧諸国での世論調査結果 |
表層流としての世論調査結果 |
深層流の探究へ |