第1章 ライセンス・ビジネス概論 1 |
はじめに 2 |
1 二つのきっかけ 2 |
2 経営学的な五つの視点 5 |
① 視点1:ライセンス・ビジネスにおける特許権の金銭的価値 8 |
1 回避コストとの比較 8 |
2 金銭的価値は科学的価値ではなく経営的価値に依存 9 |
3 ビジネスの道具としての特許 10 |
4 ライセンス・ビジネスから予見される合理的行動 12 |
② 視点2:発明者自らが起業した場合の創業者利益 13 |
1 全株式の売却額 15 |
2 創業者利益 16 |
3 雇用契約における相当対価 17 |
③ 視点3:リソース・ベース理論(RBv)からみた特許権の貢献度 18 |
1 リソース・ベースの考え方 18 |
2 日亜化学のレントの源泉 24 |
3 隠された投資 26 |
④ 視点4:モチベーション理論からみた金銭的報酬 27 |
1 モチベーション理論と金銭的報酬 27 |
2 巨額な金銭的報酬がもたらすデメリット 34 |
⑤ 視点5:ライセンス契約を核としたアライアンス 37 |
1 青色LED訴訟のその後の末 37 |
2 アライアンス形成の1ピース 39 |
3 小括 40 |
第2章 経営戦略としてのライセンシング 47 |
はじめに 48 |
1 ライセンスとは 48 |
1 ライセンス契約の形態 48 |
2 ライセンス契約の一般的構成 49 |
2 ライセンス交渉のプロセス 52 |
1 ライセンス交渉の担当者-知財屋とライセンス屋 52 |
2 ストレート・ライセンス 55 |
3 クロス・ライセンス 58 |
4 ライセンスの回避 61 |
3 ライセンシー側の技術開発 64 |
1 独自技術vs.導入技術 64 |
2 戦後日本のライセンス生産 66 |
3 ライセンス生産のデメリット 69 |
4 束芝アンペックスのケース 71 |
4 ライセンサーとしての事業連携 73 |
1 資本関係を含む拠点確保型 74 |
2 ライセンス契約のみによる技術提携型 78 |
3 競争・協調並立の共同行為である相互独立型 80 |
5 ライセンスにできること 81 |
1 競争上の優位獲得 81 |
2 技術開発競争の抑制効果 83 |
3 ライセンスの限界と資本関係 84 |
4 下請け,きわめて日本的な問題 85 |
付録 特許権取得のための手続き 90 |
第3章 技術移転の考え方 95 |
はじめに 96 |
1 研究資金と特許の帰属-技術移転の先進国米国 96 |
1 潤沢な連邦政府資金があるからこそバイ・ドール法が生きる 96 |
2 そもそも個人所有主体だった日本の国立大学の特許 99 |
2 技術移転とTLO 103 |
1 米国のTLO-法律家中心の事務所からの脱皮が成功の鍵 103 |
2 マーケティング・モデル 110 |
3 日本企業と関係が深い米国の技術移転の例 112 |
1 FM音源と物理モデル音源 113 |
2 MPEG-2特許プール 117 |
4 受託研究重視のドイツ型技術移転 121 |
1 欧州の技術移転 121 |
2 マックス・プランク協会 123 |
3 フラウンホーファー協会 125 |
4 ブルーリスト機関/INM 128 |
5 TNO 129 |
5 日本の技術移転 130 |
1 デマンド・プル型の産学連携の下地 130 |
2 大学等技術移転促進法が火をつけたTLO設立ブーム 134 |
3 東京大学のTLO-CASTI 136 |
6 マーケッタビリティーの視点からの技術移転 141 |
1 ビジネスモデル特許 141 |
2 ビジネスモデル特許を取得することの意味 143 |
3 大学からの技術移転にベンチャー企業設立は必要か? 146 |
4 特許中心の大学発ベンチャーが失敗する理由 148 |
おわりに 154 |
第4章 ライセンス紛争とLinuxの奇跡 159 |
はじめに 160 |
1 Linuxの奇跡 162 |
2 Linuxの奇跡が起こる舞台設定1-UNⅨライセンスをめぐる攻防 165 |
l UNIXの誕生 165 |
2 UNIXとBSD 170 |
3 BSDの空白 174 |
3 Linuxの奇跡が起こる舞台設定2-GNUプロジェクト 178 |
1 GNUとGPL 178 |
2 パズルの最後のピースLinuxの登場 180 |
4 「オープン・ソースの定義」の登場 184 |
5 開発プロセス 188 |
1 モチベーション 188 |
2 WindowsNTとの類似点 191 |
第5章 ソフトウェア・ライセンスと開発スタイル 197 |
はじめに 198 |
1 バザール型ソフトウェア開発のロジック 200 |
1 著作権とライセンス 200 |
2 バザール型ソフトウェア開発のロジック 201 |
3 ソース公開だけではうまくいかない 202 |
4 バザール型開発モデルが有効に機能する条件 204 |
2 オープン・ソースの定義 206 |
3 フォーク(分派) 212 |
1 フォークとは何か 212 |
2 フォークの禁止の禁止-「一方的な契約終了条項」をめぐって 215 |
3 「優しい独裁」 216 |
4 重層的な間接制御 218 |
4 「オープン・ソース」とフリー・ソフトウェア運動 220 |
1 フリー・ソフトウェア運動とLinux 220 |
2 エッセンスを抽出したものがオープン・ソース 223 |
5 コピーレフト 225 |
1 「フリー」とは何か 225 |
2 「コピーレフト」とは何か 228 |
3 戦略としてのライセンシング 230 |
4 コピーレフトの終罵 232 |
索引 239 |
第1章 ライセンス・ビジネス概論 1 |
はじめに 2 |
1 二つのきっかけ 2 |
2 経営学的な五つの視点 5 |
① 視点1 : ライセンス・ビジネスにおける特許権の金銭的価値 8 |
1 回避コストとの比較 8 |