序 はじめに 9 |
現代の交通計画における二つの特徴 10 |
モビリティ・マネジメントとは? 12 |
本書の構成 16 |
本書の基本的用語の解説 17 |
第1部 海外のモビリティ・マネジメント |
第1章 都市交通状況を実際に変えた大規模MM─世界の交通政策に影響を与えた豪州パースの「トラベル・スマート」 22 |
最も典型的なMMの成功事例 22 |
パース都市圏の概要 22 |
パース都市圏の都市交通戦略 23 |
トラベル・スマート計画 24 |
居住者対象のTFPの手順 27 |
トラベル・スマートの効果 33 |
「パース都市圏のトラベル・スマート」以後の世界のモビリティ・マネジメントの流れ 33 |
第2章 「一人ひとりとの会話」を重視した大規模MM─豪州アデレードにおける会話中心のTFP 35 |
「会話」によるコミュニケーションの有効性 35 |
アデレードの概要 37 |
アデレード市のモビリティ・マネジメント施策 38 |
アデレード市の「トラベル・スマート」プロジェクト 39 |
アデレードにおける「トラベル・スマート」の概要 40 |
「トラベル・スマート」におけるTFP手順 41 |
会話によるコミュニケーション 43 |
マスコミを通じたプロジェクト効果の広報 45 |
行動変容のための「プレゼント」の是非 45 |
「会話」によるコミュニケーションの効果 47 |
〈コラム〉MMにおけるインセンティブ付与事例 48 |
第3章 総合的なMMの展開─TDM・基盤整備・まちづくり施策を含めた英国とロンドンの事例 51 |
総合的なMMを展開する英国 51 |
英国における「ソフト施策」の経緯 52 |
「ソフト施策」の現時点における展開 55 |
ロンドンにおける包括的モビリティ・マネジメント 57 |
ロンドンのロードプライシング 59 |
ロンドンにおける大規模TFPの展開 62 |
ロンドンにおけるキャンペーン施策 65 |
モビリティ・マネジメントの総合的な展開に向けて 67 |
第4章 MMにおける交通事業者の顧客主義─ボローニャ市交通局におけるコミュニケーション戦略 68 |
交通事業における顧客主義 68 |
ボローニャ市交通局(ATCitta)の概要 71 |
〈コラム〉アテチ(ATCitta)設置の経緯と現況 72 |
アテチの顧客対応システムとモビリティ・センター 74 |
顧客対応システム 77 |
交通事業者によるMMの可能性 78 |
第5章 MMにおける「遊びごころ」─ウィーンのエモーショナル・キャンペーンと各国の好事例 81 |
ウィーン市のエモーショナル・キャンペーン 83 |
MMツールにおける「遊びごころ」の事例 87 |
「遊びごころ」で目指すもの─愛着の醸成 89 |
第2部 日本のモビリティ・マネジメント 91 |
第6章 「渋滞対策」のための住民対象MM─福岡における家庭訪問を主体とした取り組み 92 |
日本におけるモビリティ・マネジメントの展開 92 |
福岡国道事務所におけるMMを巡る状況 94 |
MMに向けた基礎的検討:対象地の選定(04年) 95 |
「モビリティ・マネジメント勉強会」の設置(05年) 96 |
プロジェクトのブランドイメージとロゴ 97 |
家庭訪問TFPの実施(05年) 97 |
自動車利用が2割以上削減 102 |
今回のプロジェクトの費用対効果B/C 103 |
福岡都市圏全体で行った場合の費用対効果B/C予測 104 |
福岡におけるモビリティ・マネジメントの展開 105 |
〈コラム〉郵送を主体とした居住者MM─広島国道事務所の取り組み 106 |
〈コラム〉マスコミを活用した居住者MM─京都国道事務所の取り組み 107 |
第7章 「都市交通計画」におけるMM─パーソントリップ調査に基づく福井都市圏の取り組み 108 |
都市の郊外化、公共交通の衰退、そして、クルマの依存傾向 108 |
「交通・まちづくり・コミュニケーション施策」の三位一体型の都市交通戦略 110 |
福井都市圏 112 |
福井都市圏パーソントリップ調査を巡る状況 113 |
福井におけるMMの第一歩─千世帯のTFP実験 114 |
福井都市圏PT調査におけるMM施策の位置づけ 115 |
福井都市圏都市交通体系 124 |
第8章 「公共交通利用促進」のためのMM─龍ケ崎市におけるコミュニティバス利用促進の取り組み 126 |
地方部の課題─公共交通モビリティの確保 126 |
龍ケ崎市の概要と利用促進MM実施の背景 128 |
コミュニティバス利用促進MM─その1・ニューズレターの配布 130 |
コミュニティバス利用促進MM─その2・TFPの実施 132 |
コミュニティバス利用促進MM─その3・意見要望に対する個別的返信 134 |
龍ケ崎市コミュニティバスへの利用者の意見要望に対する実際の返信例 136 |
コミュニティバス利用促進MM実験の効果 139 |
公共交通の利用促進MMの展開 140 |
第9章 MMにおける「都道府県」の役割─MM基本計画に基づく多面的・持続的な京都の取り組み 143 |
都道府県におけるモビリティ・マネジメント 143 |
モビリティ・マネジメントの基本計画と交通戦略 144 |
「かしこいクルマの使い方を考えるプロジェクト 京都」に至る経緯と政策環境 146 |
職場モビリティ・マネジメントの取り組み 147 |
学校教育モビリティ・マネジメントの取り組み 152 |
居住者モビリティ・マネジメントの取り組み 153 |
MMにおける都道府県の役割 156 |
〈コラム〉「バス路線番号統一化」と「バス路線図全戸配布」による大分県のMM 158 |
第10章 「事業所」におけるMM─通勤・通学を対象とした宇治と筑波大学の取り組み 159 |
事業所におけるモビリティ・マネジメントの特徴 159 |
宇治におけるモビリティ・マネジメントの背景 160 |
宇治におけるワンショットTFPによる取り組み 161 |
宇治におけるワンショットTFPの効果─公共交通の利用促進効果 164 |
宇治におけるワンショットTFPの効果─混雑緩和効果 164 |
「ノーカーデー」からの脱却 165 |
宇治における継続的モビリティ・マネジメントの展開 167 |
筑波大学─学内バスの利用促進 169 |
筑波大学新学内バス導入の背景と概要 169 |
筑波大学新学内交通システム 171 |
利用促進のためのコミュニケーション施策 171 |
オールインワンのチラシの概要 173 |
筑波大学におけるモビリティ・マネジメントの効果 177 |
大規模集客施設におけるモビリティ・マネジメント 178 |
事業所モビリティ・マネジメントの広がり 179 |
第11章 転入者を対象としたMM─高崎市と龍ケ崎市で大きな効果をもたらした取り組み 181 |
転入者MMの有効性 181 |
高崎市と龍ケ崎市における転入者対象MMの取り組み 183 |
公共交通情報提供の意義 184 |
転入者MMにおける配布物 186 |
転入者MMの効果 189 |
転入者MMの展開に向けた実務的課題 191 |
第12章 小学校におけるMM─秦野市とひたちなか市における交通問題を考えるMM授業 193 |
事例1─秦野市における「かしこいクルマの使い方を考える」小学校授業 196 |
秦野市の学校MM授業の進行 197 |
秦野市の学校MM教育のポイント─クルマ利用と環境保全の葛藤 198 |
事例2─ひたちなか市における「交通すごろく」を活用したジレンマ構造の本質的理解 201 |
ひたちなか市における「交通すごろく」を活用した授業 202 |
学校教育におけるMMの展開に向けて 206 |
参考文献 209 |
著者略歴 215 |