第1章 薄膜作製技術の歴史と意義(白木靖寛) |
1. はじめに 1 |
2. 薄膜の歴史 1 |
3. 薄膜の機能と応用 4 |
3.1 薄膜の特徴 5 |
3.2 薄膜特性の起源 6 |
3.3 薄膜機能の応用 7 |
第2章 計算化学による結晶成長制御手法(久保百司,高見誠一,宮本明) |
1. 結晶成長シミュレータの開発と結晶成長プロセスの原子レベル制御への応用 10 |
1.1 はじめに 10 |
1.2 新機能エレクトロニクス材料の結晶成長シミュレータの開発 11 |
1.3 MgO(001)面のホモエピタキシャル成長過程 12 |
1.4 自己組織化3次元ナノドットの形成機構の解明 13 |
1.5 ジョセフソントンネル接合実現のためのバッファー層の理論設計 15 |
1.6 化学反応を扱うことが可能な結晶成長シミュレータの開発 18 |
1.7 高速化量子分子動力学法の開発とそれに基づく結晶成長シミュレータの開発 19 |
1.8 新しく考案した高速化量子分子動力学法の理論的特徴 20 |
1.9 さらなる高速計算を実現する「部分対角化法」の開発とその理論的特徴 22 |
1.10 電子移動を伴う結晶成長ダイナミックスのシミュレーション 23 |
1.11 化学反応を伴う固体表面上での高分子鎖の成長ダイナミックス 24 |
1.12 おわりに 26 |
2. 結晶成長プロセスの原子レベル制御を実現するための「鼻薬(はなぐすり)の理論」構築 26 |
2.1 はじめに 26 |
2.2 「鼻薬の理論」構築のための方法論 28 |
2.3 触媒材料の結晶成長制御を実現するための「鼻薬の理論」構築 29 |
2.4 第一法則「電子の秩序的局在化」(電子レベル) 31 |
2.5 第二法則「単原子層制御の実現」(原子レベル) 31 |
2.6 第三法則「粒子成長制御と触媒活性制御」(マクロレベル) 32 |
2.7 「鼻薬の理論」に基づく高活性触媒の提言 33 |
2.8 エレクトロニクス材料の結晶成長制御を実現するための「鼻薬の理論」 33 |
2.9 「鼻薬の理論」構築における「逆転の発想」 34 |
2.10 おわりに 35 |
第3章 常圧プラズマCVD技術とその応用(湯浅基和) |
1. はじめに 37 |
2. 常圧プラズマ発生原理 38 |
3. 常圧プラズマの特徴 39 |
4. 常圧プラズマCVD技術 40 |
4.1 FPD用反射防止膜への応用 40 |
4.2 半導体・LCDプロセス対応 43 |
4.3 SiO2層間絶縁膜CVDへの応用 44 |
5. おわりに 51 |
第4章 ラダー電極を用いたVHFプラズマ応用薄膜形成技術(竹内良昭,山内康弘,髙塚汎,村田正義,真島浩,川村啓介,河合良信) |
1. はじめに 53 |
2. ラダー電極を用いたVHFプラズマの特性 54 |
3. アモルファスシリコン成膜への応用 61 |
3.1 成膜速度の周波数依存性 61 |
3.2 大面積成膜への応用 63 |
4. おわりに 75 |
第5章 触媒化学気相堆積法とその応用(増田淳,和泉亮,梅本宏信,松村英樹) |
1. はじめに 77 |
2. Cat-CVD法の概要 78 |
2.1 Cat-CVD法とPECVD法の差異 78 |
2.2 Cat-CVD法におけるガス分子の振舞い 81 |
3. Cat-CVD法の基礎原理 83 |
3.1 Cat-CVD法における堆積種の生成機構 83 |
3.2 堆積種の観測例 85 |
3.3 Cat-CVD法とPECVD法での膜堆積機構の差異 87 |
4. Cat-CVD装置構成の基礎 88 |
4.1 触媒体からの熱輻射の影響 88 |
4.2 触媒体からの金属汚染の抑制 92 |
4.3 面均一性の決定要因 94 |
4.4 大面積均一堆積の方法 97 |
5. Cat-CVD法で作製した薄膜の特性とデバイス応用 99 |
5.1 Cat-CVD法で作製したa-Si:H膜ならびにpoly-Si膜の特性とデバイス応用 99 |
5.2 Cat-CVD法で作製したSiNx膜の特性とデバイス応用 104 |
6. Cat-CVD法の今後の展開 107 |
6.1 最近の開発製品の例 107 |
6.2 Cat-CVD法の新規展開 109 |
7. おわりに 114 |
第6章 コンビナトリアルテクノロジー―集積化薄膜技術による材料開発の革新―(鯉沼秀臣,松本祐司) |
1. はじめに 120 |
2. レーザーMBEとセラミックスナノテクノロジー 121 |
2.1 レーザーアブレーション法 121 |
2.2 原子レベル薄膜成長制御の要素技術 123 |
3. コンビナトリアル薄膜作製技術の開発と応用 127 |
3.1 コンビナトリアル薄膜合成法の原理 127 |
3.1.1 成長温度傾斜法 129 |
3.1.2 2元系・3元系組成傾斜膜の作製 130 |
3.1.3 超格子薄膜のコンビナトリアル合成 133 |
3.2 コンビナトリアル薄膜合成の応用と新材料開発の研究例 135 |
3.2.1 薄膜成長条件の最適化 135 |
3.2.2 基礎材料物性の系統的データの収集 137 |
3.2.3 既知の材料物性の最適化 138 |
3.2.4 新材料の発見 139 |
4. おわりに 142 |
第7章 パルスパワー技術と応用(末松久幸,鈴木常生,江偉華,八井浄) |
1. はじめに 145 |
2. パルスパワーの発生 145 |
2.1 エネルギーの蓄積 146 |
2.2 パルスパワーの整形 147 |
3. パルスパワーの応用 149 |
4. パルスイオンビーム蒸着法(IBE法) 150 |
4.1 パルスイオンビームの発生 151 |
4.2 イオンビームアブレーションプラズマ 152 |
4.3 IBE法による薄膜作製 155 |
4.4 結晶質薄膜の室温作製 157 |
4.4.1 SrAl2O4:Eu,Dy 157 |
4.4.2 B12+xC3-x薄膜の作製 159 |
4.5 薄膜の基板依存性 160 |
4.5.1 TiFe薄膜 160 |
4.5.2 SrAl2O4:Eu,Dy薄膜 161 |
4.6 YBa2Cu3O7-δエピタキシャル薄膜の高速作製 162 |
5. パルス細線放電法による超微粒子の作製 164 |
6. おわりに 167 |
第8章 半導体薄膜の作製(梶成彦,川原孝昭) |
1. はじめに 170 |
2. 高誘電体ゲート絶縁膜 171 |
2.1 High-kゲート絶縁膜に対する要求 171 |
2.2 High-kゲート絶縁膜成膜技術 174 |
2.2.1 ALD法 174 |
2.2.2 MOCVD法 184 |
2.2.3 その他 185 |
2.3 今後の課題 185 |
3. 低誘電率層間絶縁膜 186 |
3.1 低誘電率層間絶縁膜に対する要求 186 |
3.2 低誘電率層間絶縁膜技術 188 |
3.2.1 母体の低誘電率化 189 |
3.2.2 空孔の導入 192 |
3.3 低誘電率膜の評価手法 195 |
3.4 銅の拡散防止絶縁膜 196 |
3.5 次世代Low-k膜(k<2.5)のインテグレーション 196 |
3.6 今後の課題 197 |
第9章 ナノ構造磁性薄膜の作製とスピントロニクスへの応用(猪俣浩一郎) |
1. はじめに 199 |
2. 金属人工格子と巨大磁気抵抗(GMR)効果 200 |
2.1 磁性薄膜研究の経緯 200 |
2.2 金属人工格子の作製法とその評価法 201 |
2.3 巨大磁気抵抗(GMR)効果 204 |
2.3.1 GMR効果のメカニズム 205 |
2.3.2 スピンバルブGMR 207 |
2.3.3 スピンバルブGMRのエンハンス 209 |
3. 強磁性トンネル接合(MTJ)とTMR効果 209 |
3.1 TMRの原理 209 |
3.2 トンネル接合の作製法とTMR特性 211 |
3.3 TMRのバイアス電圧依存性 213 |
3.4 TMRの耐熱特性 213 |
3.5 二重トンネル接合のTMR 214 |
4. ナノ構造磁性膜の応用 215 |
4.1 超高密度磁気ディスク技術 215 |
4.1.1 ハードディスクの面記録密度 215 |
4.1.2 磁気ヘッド 215 |
4.1.3 ディスク媒体 217 |
4.1.4 垂直磁気記録(Perpendicular recording) 217 |
4.2 不揮発性磁気メモリーMRAM 218 |
4.2.1 MRAMの構造と動作原理 218 |
4.2.2 MRAM開発の現状 219 |
4.2.3 MRAMの実用化課題 220 |
4.2.4 大容量化に向けて:MRAMのスケーリング 221 |
4.3 スピン量子ドット素子 223 |
第10章 強誘電体薄膜の作製とメモリ素子への応用(石原宏) |
1. はじめに 229 |
2. FeRAMの分類と特徴 231 |
2.1 キャパシタ型FeRAM 231 |
2.2 トランジスタ型FeRAM 232 |
3. FeRAM用強誘電体材料の現状 234 |
3.1 代表的な強誘電体材料の特性 234 |
3.1.1 Pb(Zr,Ti)O3(PZT) 234 |
3.1.2 SrBi2Ta2O9(SBT) 235 |
3.1.3 (Bi,La)4Ti3O12(BLT) 237 |
3.2 強誘電体材料の問題点と対応策 239 |
4. Bi2SiO5を添加した新規強誘電体薄膜 240 |
4.1 形成方法 240 |
4.2 BSO添加BIT膜の特性 241 |
4.3 超薄膜の形成 243 |
4.4 特徴のまとめ 245 |
5. BSO添加強誘電体膜の形成モデル 245 |
5.1 BSOの触媒作用 245 |
5.2 超高圧下でのペロブスカイト構造形成の可能性 247 |
6. BSO添加新規強誘電体膜の有用性 249 |
7. おわりに 251 |