注:CO[2]の[2]は下つき文字 |
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第1部 ゼロリスク神話の弊害 |
1. ゼロリスクと情報伝達 |
1.1 本章(と本書) を始めるに当たって 1 |
1.2 ゼロリスク 4 |
1.2.1 リスクの簡単な定式化 4 |
1.2.2 確率 5 |
1.2.3 期待効用理論 5 |
1.2.4 Allais のパラドクスと不確実性からのゼロリスク 7 |
1.2.5 アジア病問題と結果の大きさからのゼロリスク 10 |
1.3 ゼロリスクをあおる情報伝達とその社会的影響 14 |
1.3.1 背景 14 |
1.3.2 所沢ダイオキシン報道 15 |
1.3.3 報道後の動向 16 |
1.3.4 ダイオキシンのリスク 18 |
1.3.5 ダイオキシン特措法の問題点 20 |
1.3.6 まとめ 23 |
章末問題 24 |
2. 日常生活に潜む都市のリスクとゼロリスク |
2.1 都市生活における日常的なリスク 25 |
2.1.1 夢をとるか,それともリスクを避けて生きるか 25 |
2.1.2 日曜日の朝 26 |
2.1.3 駅までの交通手段の選択 27 |
2.1.4 食の安全 28 |
2.1.5 遊園地で遊ぶか,遊ばないか 29 |
2.1.6 震災復興公園―防災か,防犯か 29 |
2.1.7 人だかりのリスクと屋外危険物落下のリスク 30 |
2.1.8 商業施設の中で 32 |
2.1.9 地下鉄内での事故と犯罪 32 |
2.1.10 災害に対応するための家具の配置と寝室 33 |
2.1.11 1 日の終わり 34 |
2.2 ゼロリスクの弊害 34 |
2.2.1 都市におけるリスク 35 |
2.2.2 リスクを軽減するために 36 |
2.2.3 われわれの人生は港にいる船か 38 |
2.2.4 リスクの評価 40 |
2.3 地震に関するリスクの評価 41 |
2.3.1 確率論的地震動の予測 41 |
2.3.2 各地の人口と地震発生確率に基づく影響度 41 |
2.3.3 建物属性と脆弱性 43 |
2.3.4 都市としての建物倒壊リスク 44 |
2.3.5 木造建物居住者の建物倒壊によるリスク 46 |
2.4 建物の耐震化とゼロリスク 47 |
章末問題 49 |
3. リスクと共存する情報セキュリティ |
3.1 情報化社会のリスク 50 |
3.1.1 「ゼロリスク」の社会とは 50 |
3.1.2 バイオメトリクスは万能か? 51 |
3.2 現代暗号の設計思想 53 |
3.2.1 安全性と利便性のトレードオフ 53 |
3.2.2 計算機の向上と推奨鍵サイズ 54 |
3.3 破られない暗号を作る 57 |
3.3.1 暗号の攻防史 57 |
3.3.2 破られたモノは何か 58 |
3.4 安全で実用的な暗号 59 |
3.4.1 数学的に厳密な安全性 59 |
3.4.2 安全性の証明 60 |
3.5 現実社会の問題 61 |
3.5.1 さまざまなリスク要因 61 |
3.5.2 総合的な運用が重要 63 |
章末問題 64 |
第2部 リスク判断の定量化と分析―正しい使い方・間違った使い方 |
4. 統計手法の使い方 |
4.1 リスク分析のバイアス 66 |
4.2 相関と検定 69 |
4.3 相関と因果関係 75 |
4.3.1 因果の逆転と擬似相関 75 |
4.3.2 時系列を見る 79 |
4.4 統計手法の弱点を知る 82 |
4.4.1 統計手法の盲点 82 |
4.4.2 データのみに基づく議論の限界 84 |
章末問題 86 |
5. ライフサイクルアセスメント |
5.1 何が本当に地球に優しいのか? 87 |
5.2 企業のLCA 活用 88 |
5.3 ライフサイクル評価の例 89 |
5.4 CO[2] 排出量とその内訳 90 |
5.4.1 日本のCO[2] 排出 90 |
5.4.2 家庭からのCO[2] 排出状況 92 |
5.5 自然エネルギー 93 |
5.5.1 太陽光発電と風力発電 93 |
5.5.2 バイオマスと収量 96 |
5.6 交通と自動車 99 |
5.6.1 交通手段と乗車率・積載率 99 |
5.6.2 自動車のCO[2] 排出 103 |
5.7 生活の中での削減効果 105 |
5.7.1 リユースと回収率 105 |
5.7.2 レジ袋の削減効果 108 |
5.7.3 待機電力のカット 109 |
章末問題 111 |
6. リスクプロファイルによるリスクの計量化 |
6.1 リスクプロファイルとはどのようなものか? 112 |
6.2 リスクプロファイルの作成方法 115 |
6.3 リスクプロファイルに対する解釈の仕方 117 |
6.3.1 リスクプロファイルからまず何を読み取らなければならないか? 117 |
6.3.2 立場が異なれば,解釈も異なる 120 |
6.3.3 「確率」に対する錯覚,「影響度」に対する錯覚 123 |
6.4 リスクプロファイルからリスク対応策に向けて:不確実性に対する配慮 126 |
章末問題 130 |
7. リスクの評価と受容 |
7.1 そのリスク評価は完全か? 131 |
7.1.1 ハザードの特定:想定外事象 132 |
7.1.2 生起確率の推定 139 |
7.1.3 影響の評価:人の適応行動とリスク補償 146 |
7.2 内的評価と外的評価との不整合 148 |
7.2.1 分野・時代依存性 148 |
7.2.2 評価基準のズレ 150 |
章末問題 153 |
引用・参考文献 154 |
索引 160 |