序 的崎尚 |
概論 シグナル伝達研究の最前線-疾患発症の新たな分子機序解明と分子標的薬開発 的崎尚,岡田雅人,中島元夫 18(2318) |
1. シグナル伝達研究Ⅰ:因子から現象へ(第1章) |
2. シグナル伝達研究Ⅱ:現象から因子へ(第2章) |
3. シグナル伝達研究から創薬開発へ(第3章) |
第1章 シグナル伝達研究Ⅰ:因子から現象へ |
1. CaシグナルとSTIM1 馬場義裕,黒崎知博 26(2326) |
1.ストア作動性カルシウム流入(SOCE) |
2.小胞体Ca濃度センサー・SOCE活性化因子-STIM1 |
3.SOCEにおけるCa流入担当分子-Orai1(CRACM1) |
4.Caシグナルと疾患 |
5.肥満細胞の活性化におけるSTIM1の関与 |
2. MAPキナーゼ経路を介したストレス応答と疾患 武田弘資,西頭英起,一條秀憲 34(2334) |
1.ストレス応答性MAPキナーゼ経路 |
2.ストレス応答性MAPキナーゼと疾患 |
3.ストレス応答性MAP3Kと疾患 |
3. チロシンキナーゼシグナルとがん形質発現 小根山千歳,岡田雅人 41(2341) |
1.Srcファミリーチロシンキナーゼ |
2.Srcとがん形質 |
3.ラフトとがん形質発現 |
4. がんの浸潤形質獲得過程における低分子量Gタンパク質Arf6シグナル伝達 橋本茂,森重真毅,小川栄治,橋本あり,小野寺康仁,佐邊 壽孝 49(2349) |
1.がん細胞の浸潤形質獲得 |
2.がん細胞の浸潤形質と微小環境の変化 |
3.がん浸潤に関するArf6シグナル伝達経路の研究の現状 |
5. ユビキチン修飾によるタンパク質機能制御機構の分子基盤 岩井一宏 56(2356) |
1.ユビキチン依存的タンパク質分解系 |
2.選択的なユビキチン修飾機構 |
3.ユビキチン修飾系による分解以外の多彩なタンパク質機能制御機構 |
6. 活性酸素種(ROS)によるタンパク質の酸化還元修飾とシグナル伝達 三木裕明 62(2362) |
1.RCSの産生 |
2.シグナル伝達におけるROSの役割-毒物からセカンドメッセンジャーへ |
3.シグナル伝達におけるROSの標的分子 |
4.ROSと疾患の関連 |
7. 受容体型チロシンキナーゼRor2によるWntシグナルの制御 西田満,南康博 68(2368) |
1.RorファミリーRTKs |
2.Wnt5aによる古典的経路の抑制と活性化 |
3.細胞極性・移動制御におけるRor2の役割 |
8. オートファジーを制御するシグナル伝達経路 野田健司,吉森保 73(2373) |
1.酵母オートファジーを誘導するシグナル |
2.哺乳類オートファジーを誘導するシグナル |
3.mTORC1活性の制御機構 |
4.オートファジー活性の定量的アッセイ系 |
9. 細胞接着分子ネクチンと細胞内シグナル伝達-細胞接着から病態における役割まで 宮田宗明,力武良行,高井義美 81(2381) |
1.ネクチンを介する細胞内シグナル伝達と細胞間接着の制御 |
2.ネクチンを介する細胞内シグナル伝達と細胞極性形成の制御 |
3.細胞-基質問接着と細胞-細胞間接着の細胞内シグナル伝達のクロストーク |
4.ネクチンとネクチン様分子(Necl)-5,アファディンを介する細胞内シグナル伝達と細胞の増殖と運動の制御 |
5.ネクチンとアファディンを介する細胞内シグナル伝達と細胞の生存の制御 |
6.ネクチンの機能破綻と疾患 |
第二章シグナル伝達研究Ⅱ:現象から因子へ |
1. XBP1と双極性障害 加藤忠史 90(2390) |
1.一卵性双生児不一致例の研究 |
2.XBP1とは |
3.XBP1と双極性障害 |
4.XBP1とWFS1 |
5.神経細胞におけるXbp1の機能 |
2. タンパク質ポリグルタミン酸化酵素とポリグリシン化酵素の発見-新しい翻訳後修飾酵素群の同定とそのユニークな役割 池上浩司,瀬藤光利 95(2395) |
1.ポリグルタミン酸化・ポリグリシン化タンパク質の発見 |
2.ポリグルタミン酸化・ポリグリシン化タンパク質の局在 |
3.ポリグルタミン酸化酵素・ポリグリシン化酵素の発見 |
4.修飾シグナルの機能・役割 |
3. Dok-7シグナルと筋無力症 山梨裕司 103(2403) |
1.細胞内アダプター様分子Dok-7によるMuSKの活性化 |
2.Dok-7シグナルと神経筋接合部(NMJ)の形成 |
3.DOK7型筋無力症 |
4.Dok-7の機能モチーフとDOK7型筋無力症におけるその変異 |
4. PIRシグナルと免疫疾患 高井俊行,中村晃,遠藤章太 111(2411) |
1. ペア型受容体の特徴 |
2.PIRの特徴とMHCクラスI分子との結合 |
3.PIRシグナルと免疫恒常性の維持 |
4.ヒトLILRBと免疫疾患 |
5. 多発性硬化症へのセマフォリン分子群の関与 熊ノ郷淳 118(2418) |
1.Sema4Aと多発性硬化症 |
2.CD100/Sema4Dと多発性硬化症 |
3.Sema6Dの受容体Plexin-A1と多発性硬化症 |
4.Sema7Aと多発性硬化症 |
6. CD47-SHPS-1系による樹状細胞の機能制御 齊藤泰之,村田陽二,大西浩史,的崎尚 124(2424) |
1.CD47-SHPS-1系 |
2.樹状細胞の性質とサブセツト |
3.樹状細胞におけるSHPS-1 |
4.SHPS-1による自己免疫疾患の制御 |
5.SHPS-1による抗腫瘍効果の制御 |
7. STAT3シグナルと免疫疾患 峯岸克行,烏山一 132(2432) |
1.乾癬(psoriasis)におけるSTAT3の活性化 |
2.STAT3の遺伝子異常により発症する高lgE症候群 |
8. SOCS/STATによる発がんの制御 吉村昭彦,杉山由紀,樋渡清司,橋本雅之 137(2437) |
1.サイトカインのシグナル伝達 |
2.SOCSによるサイトカインシグナルの制御 |
3.STAT1,STAT3の腫瘍細胞における役割 |
4.がんとSOCS |
5.腫瘍促進か,腫瘍抑制か? |
9. へリコバクター・ピロリCagAによる細胞かん化メカニズム 齊藤康弘,紙谷尚子,畠山昌則 145(2445) |
1.ピロリ菌cagPAIと胃がん発症 |
2.CagAはリン酸化依存的にがんタンパク質SHP-2を脱制御する |
3.CagAはリン酸化非依存的に細胞極性およびタイトジャンクションを破壊する |
4.CagAチロシンリン酸化非依存的なβ-カテニンシグナルの脱制御 |
5.CagAは細菌性がんタンパク質である |
10. Aurora-Aの発がんにおける役割 張東威,佐谷秀行 153(2453) |
1.Aurora-A過剰発現によるアポトーシスの誘導 |
2.AUrora-A過剰発現による老化の誘導 |
11. Vasohibinによる血管新生のネガティブフィードバック調節 鈴木康弘,佐藤靖史 158(2458) |
1.Vasohibin発見の経緯 |
2.Vasohibinの遺伝子発現 |
3.Vasohibin-1のプロセッシングと機能ドメイン |
4.Vasohibin-1の抗腫潟効果 |
12. 血管平滑筋細胞から骨芽細胞への分化調節機構 田中亨,倉林正彦 164(2464) |
1.動脈硬化と骨分化誘導因子 |
2.骨分化のメカニズム |
3.VSMCの分化制御 |
4.Notchシグナルと動脈硬化 |
5.Runx2による動脈硬化病変形成のメカニズム |
13. 心不全発症における心筋内血管新生とp53,Hif-1による制御機序 岡亨,小室一成 170(2470) |
1.肥大心における血管新生による心機能維持 |
2.心筋低酸素とHif-1-血管新生シグナル |
3.p53によるHif-1と血管新生の抑制,そして心不全発症への関与 |
14. Dok1と肥満,インスリンシグナル 野口哲也,細岡哲也,春日雅人 176(2476) |
1.インスリンシグナル伝達の概観 |
2.肥満の発症におけるインスリンシグナルの役割 |
3.Dok1の構造と機能-これまでの知見 |
4.Dok1は脂肪細胞の肥大化を仲介するインスリン受容体基質である |
5.肥満の発症・進展におけるDok1の働き(仮説) |
15. アディポネクチン/アディポネクチン受容体とメタボリック症候群 山内敏正,門脇孝 184(2484) |
1.抗メタボリック症候群ホルモン-アディポネクチン |
2.アディポネクチンの機能 |
3.アディポネクチン受容体とその作動薬 |
4.メタボリック症候群におけるアディポネクチンとその受容体の意義 |
16. FoxOと膵β細胞 北村忠弘,北村ゆかり 191(2491) |
1.FoxO1の膵β細胞増殖における役割 |
2.FoxO1の膵β細胞ストレス抵抗性における役割 |
3.FoxO1の膵細胞分化,新生における役割 |
4.2型糖尿病とFoxO1 |
第3章シグナル伝達研究から創薬開発へ |
1. 創薬ターゲットとしてのプロテインキナーゼの網羅的解析 吉川智啓,三宅正人,藤田芳司 200(2500) |
1.分子標的薬としてのキナーゼ |
2.キナーゼを標的とした創薬分子の多様化 |
3.多様化・複雑化するキナーゼ標的探索 |
4.既存治療薬とのコンビネーションというアプローチ |
2. 細胞内シグナル伝達の可視化とその創薬への応用 大場雄介,津田真寿美 206(2506) |
1.細胞内シグナル伝達とその可視化 |
2.可視化技術の応用例(コンセプト) |
3. タンパク質-タンパク質相互作用(PPI)を阻害する低分子化合物の設計 細田雅人,松崎尹雄,肥塚靖彦 214(2514) |
1.タンパク質-タンパク質相互作用(PPI) |
2.分子設計 |
3.VEGF系阻害化合物 |
4.Notch系阻害化合物 |
4. 核内受容体を介した転写制御と創薬 仲島由佳,赤荻健介,小松蓉子,柳澤純 220(2520) |
1.核内受容体の構造と機能 |
2.核内受容体のHREへの結合様式 |
3.核内受容体による転写制御機構 |
4.核内受容体と疾患 |
5. リン脂質メディエーターによるシグナル伝達誘導と創薬への応用 室伏きみ子 227(2527) |
1.LPA |
2.cPA |
6. プロテインキナーゼを分子標的とするシグナル伝達阻害 中島元夫,ドリアーノ・ファブロ 235(2535) |
1.ゲノム創薬の標的分子としてのプロテインキナーゼ |
2.プロテインキナーゼ阻害薬の特異性と創薬デザイン上の問題点 |
3.低分子プロテインキナーゼ阻害剤の選択性と治療効果 |
4.シグナル伝達阻害剤の耐性の克服 |
5.シグナル伝達阻害の他の手段-ヒト化モノクローナル抗体 |
索引 244(2544) |
序 的崎尚 |
概論 シグナル伝達研究の最前線-疾患発症の新たな分子機序解明と分子標的薬開発 的崎尚,岡田雅人,中島元夫 18(2318) |
1. シグナル伝達研究Ⅰ : 因子から現象へ(第1章) |
2. シグナル伝達研究Ⅱ : 現象から因子へ(第2章) |
3. シグナル伝達研究から創薬開発へ(第3章) |
第1章 シグナル伝達研究Ⅰ : 因子から現象へ |