口絵 i |
はじめに v |
第1章 元素で読み解く食物連鎖(加賀田秀樹) 1 |
1 はじめに 2 |
2 生物体を構成する元素と陸上生態系内での循環 2 |
(1)炭素循環 4 |
(2)窒素循環 5 |
(3)リン循環 5 |
3 生物がもつ化学量 7 |
(1)植物と昆虫の化学量 8 |
(2)植食性昆虫と肉食性昆虫の化学量 9 |
4 「食う側」と「食われる側」の化学量論 12 |
(1)葉組織-植食性昆虫 12 |
(2)材組織-材食性昆虫 16 |
(3)師管液-吸汁性昆虫 17 |
(4)植食性昆虫-肉食性昆虫 18 |
5 化学量論からみた陸上生態系 23 |
6 まとめと今後の展望 25 |
第2章 生物群集が支える湖沼生態系の物質循環(土居秀幸) 29 |
1 はじめに 30 |
2 湖沼生態系の生物群集と物質循環のつながり 32 |
(1)生物群集の違いが湖沼生態系の炭素循環を変化させる 32 |
(2)湖沼の炭素循環と陸域からの栄養補償 34 |
(3)生物群集を介した生息場所間の物質輸送 36 |
(4)新たな物質循環経路としてのメタン 39 |
3 生態化学量論と生物群集 40 |
(1)生産者と消費者の化学量バランス 40 |
(2)光エネルギー・化学量バランスと生物群集 42 |
4 生物群集が不連続的な富栄養化の状態に及ぼす影響 44 |
(1)富栄養化と生態系のレジームシフト 44 |
(2)不連続的な富栄養化 45 |
(3)富栄養化からの回復可能性の予測 46 |
5 地球温暖化が物質循環と生物群集に与える影響 48 |
(1)地球温暖化と生物群集 48 |
(2)地球温暖化による生物の出現タイミングの変化とその影響 49 |
6 まとめと展望 51 |
コラム 群集生態学の研究に用いる同位体解析(陀安一郎) 55 |
1 はじめに 56 |
2 安定同位体比を用いた食物網解析の原理 56 |
3 食物網解析における注意点と生物間相互作用 60 |
4 群集生態学における新しいツールとしての同位体と今後の発展課題 63 |
第3章 地上と土壌の相互作用-食物網,物質循環,物理的環境改変を結ぶ(宮下 直) 67 |
1 はじめに 68 |
2 植物・デトリタス・栄養塩を介した化学的関係 70 |
(1)植食者の影響 70 |
(2)土壌の根食者、菌紺菌と分解者の影響 75 |
3 植食者による土壌の物理的改変 77 |
(1)乾燥地帯の草原と家畜 77 |
(2)ツンドラの塩性湿地とハクガン 78 |
(3)森林とシカ 80 |
(4)土壌の劣化による生態系のレジームシフト 82 |
4 植物を直接介さない関係 84 |
(1)腐食流入 84 |
(2)地上捕食者による栄養塩流入の制御 86 |
5 まとめと展望 88 |
(1)相互作用の時空間スケールと安定性 88 |
(2)科学的影響と物理的影響 89 |
第4章 陸域と水域の生態系をつなぐ-流域動脈説の提唱(岩田智也) 91 |
1 生態系間を横断する物質 92 |
2 群集生態学における生態系間相互作用 93 |
3 生態系生態学における生態系間相互作用 96 |
4 生態系間相互作用のパターン 99 |
5 流域動脈説-栄養流を介した陸域と水域の相互作用 102 |
(1)流域動脈説 104 |
(2)他生性資源の流入にかかわる要因 104 |
(3)他生性資源の滞留にかかわる要因 109 |
(4)まとめ 110 |
6 生態系間を伝搬する人為影 111 |
第5章 群集-環境間のフィードバック-生物多様性と生態系機能のつながりを再考する(三木 健) 115 |
1 生物多様性と生態系機能研究の現在 116 |
2 生物の進化と生物多様性,生態系機能 118 |
(1)生物と生態系機能 118 |
(2)生物の進化-生物多様性-生態系の機能トライアングル 119 |
(3)さまざまな生体系機能を担う生物群 122 |
3 環境・群集・機能の相互関係 124 |
(1)環境条件-群集構造-生態系機能の三次元表示 125 |
(2)環境条件-群集構造-生態系機能の相互依存性 127 |
4 生物多様性と生態系機能のダイナミクス 132 |
(1)群集の環境適応過程 132 |
(2)環境-群集-機能のフィードバック 136 |
5 今後の課題 141 |
(1)生物多様性・生態系機能のダイナミクスと時空間スケール 142 |
(2)生物多様性の冗長性 143 |
6 おわりに 144 |
第6章 ランドスケープフェノロジー-植物の季節性を介した生物間相互作用(工藤 岳) 147 |
1 はじめに 148 |
2 植物群集の開花フェノロジー構造 151 |
(1)開花フェノロジー構造はどのように形成されるのか? 151 |
(2)冷温帯林生態系の開花フェノロジー構造 153 |
(3)高山生態系の開花フェノロジー構造 156 |
3 森林生態系のフェノロジーを介した生物間相互作用 158 |
(1)林床植物群集のフェノロジカルシンドローム 158 |
(2)森林生態系の送粉系ネットワーク 161 |
4 高山生態系における送粉系の季節動態と遺伝子流動 164 |
(1)開花時期と種子の生産 164 |
(2)開花フェノロジーの変異と遺伝子流動 168 |
5 地球温暖化がフェノロジー構造に及ぼす影響 171 |
(1)森林生態系の季節性攪乱 172 |
(2)高山生態系への影響 173 |
6 フェノロジー構造がもたらすさまざまな生物間相互作用 174 |
(1)結実磁気と種子散布 175 |
(2)実生の出現と時期 175 |
(3)開葉時期と被食のタイミング 176 |
7 まとめと今後の展望 177 |
第7章 気候変動にともなう沿岸生態系の変化-生物群集から考える(仲岡雅裕) 179 |
1 はじめに 180 |
2 地球規模の気候変動が沿岸海洋生物に与える影響 182 |
(1)温度の上昇 182 |
(2)海水面の上昇 183 |
(3)攪乱様式の変化 184 |
(4)二酸化炭素濃度の上昇にともなう海水成分の変化 185 |
3 生物群集の変化を複雑にする複合効果,間接効果,進化的反応 186 |
(1)生物気候エンベロープアプローチとその限界 186 |
(2)複数の環境要因間の複合効果 188 |
(3)気候変動にともなう種間関係の変化 188 |
(4)気候変動と局所的な環境劣化の複合効果 189 |
(5)海洋生物の分散プロセスを介した影響 191 |
(6)生物の進化的反応の影響 191 |
4 生物群集の変化が生態系に与える影響 194 |
(1)優占種およびキーストン種の変化の影響 194 |
(2)生物多様性の低下による生体系機能への影響 195 |
(3)海洋生物群集の変化が地球環境に与える影響 197 |
5 地球規模の気候変動の影響評価に向けた統合的アプローチの提唱 198 |
(1)野外モニタリング 198 |
(2)実験的アプローチ 200 |
(3)分散プロセスの研究 201 |
(4)統合による予測と評価 201 |
6 おわりに 202 |
終章 生物群集と生態系をむすぶ(仲岡雅裕・近藤倫生・大串隆之) 205 |
1 はじめに 205 |
2 生態系機能とは何か? 205 |
3 物質循環研究の発展は群集生態学の可能性をひろげる 209 |
4 時空間スケールをひろげる 211 |
5 環境・群集・生態系をつなぐ 213 |
6 新たな課題に向けて 215 |
(1)生体化学量論を用いた地球規模の気候変動の影響解析 215 |
(2)遺伝的多様性と生体系機能の関係 216 |
(3)動物による生態系の改変効果 217 |
7 社会的な課題への挑戦 218 |
引用文献 221 |
索引 249 |
口絵 i |
はじめに v |
第1章 元素で読み解く食物連鎖(加賀田秀樹) 1 |
1 はじめに 2 |
2 生物体を構成する元素と陸上生態系内での循環 2 |
(1)炭素循環 4 |