はじめに |
第1章 海は死につつあるか? 国連海洋法条約と漁業 1 |
1 海洋生態系と漁業 2 |
マグロの激減 |
漁業下落 |
生態系アプローチ |
2 持続可能な漁業の理論 14 |
最大持続漁獲量 |
経済的割引と乱獲 |
共有地の悲劇 |
3 マグロ問題 22 |
不確実性を考慮する |
魚の資源量推定と年級解析 |
不確実性を考慮した漁獲可能量制度 |
4 漁獲管理の新たな提案 30 |
漁獲枠取引制度 |
自主管理 |
第2章 生物を絶滅させないために 絶滅危倶種とその保全 37 |
1 現代は大量絶滅の時代か? 38 |
地球史に見る大量絶滅 |
地球上にある生物の種数 |
現代の絶滅の速さ |
イースター島の教え |
2 絶滅に至る三つの道 50 |
個体群の絶滅 |
確率事象としての絶滅 |
地域個体群の絶滅と再生 |
3 生物多様性の脅威となる六つの要因 60 |
人間活動によって失われる生物多様性 |
生息地の消失 |
乱獲 |
外来種などによる攪乱 |
環境汚染 |
人為的な気候変動 |
放置 |
第3章 「放置できない自然」を守る 野生鳥獣管理と外来種生物管理 77 |
1 ヤクシカと自然植生 78 |
植物分類学者の悲鳴 |
ヤクシカは増えている |
シカに食われる固有植物 |
放置できない自然 |
ヤクシカ管理計画私案 |
2 ヒグマの管理 91 |
人を襲うクマとの共存 |
「良い熊」と「悪い熊」 |
クマの大量出没 |
ウェンカムイ管理論 |
3 トドの管理と知床世界遺産 98 |
「海のギャング」トドの駆除 |
トドの絶滅リスク |
ワシントン条約と知床のトド |
4 マングース根絶作戦 107 |
外来生物の定義と法律 |
奄美大島マングース防除事業 |
根絶は経済的に割に合うのか? |
根絶の可能性の鍵 |
防除事業の空間生態学 |
5 カワウ対策事業 121 |
カワウの激減と増加 |
カワウ対策事業 |
合意形成と利害関係者 |
カワウ保護管理マニュアル |
6 風力発電と鳥衝突問題 128 |
再生エネルギーとしての風力発電 |
風力発電によるマガンの衝突リスク |
順応的リスク管理としての善後策 |
第4章 化学物質の生態リスクとは?化学物質の順応的管理 141 |
1 予防原則と化学物質 142 |
重金属の健康リスク |
一日摂食量調査 |
有機化学物質の健康リスト |
有機化学物質の生態リスク |
2 亜鉛の生態リスク 150 |
亜鉛の環境基準値 |
亜鉛規制のエンドポイント |
内的自然増加率の算出方法 |
個体群レベルの閾値の算出方法 |
3 重金属汚染と底生生物群集への影響 172 |
野外生物の調査 |
化学物質の順応的管理 |
第5章 なぜ生態系を守るのか? 環境問題を総合的に考える 177 |
1 米国生態学会委員会の主張 178 |
生態系管理の必要性 |
2 「自然の権利」運動への意見 181 |
「奄美自然の権利訴訟」について |
当該森林保全の生態学的意義 |
3 生物多様性保全の生態学的根拠 192 |
地球サミットの合意 |
生態系サービスの基底性、固有性、共有性、連続性 |
自然の価値の多元性 |
合意形成と文化的多様性 |
4 気候変動問題と環境正義に関する私の処世術 202 |
環境への影響の大きさを冷静に判断すること |
歴史的な視点で一貫性をもって考える |
深刻さと確からしさを区別して考える |
問題を総合的に考える |
おわりに 211 |
参考文献 215 |
索引 224 |
はじめに |
第1章 海は死につつあるか? 国連海洋法条約と漁業 1 |
1 海洋生態系と漁業 2 |
マグロの激減 |
漁業下落 |
生態系アプローチ |