序文 3 |
第一章 「種」とはなにか、またその「起原」の意味するもの 18 |
種の定義 |
特別の創造 |
初期の種の転成論者 |
ダーウィン以前の科学界の見解 |
ダーウィン以前の問題 |
ダーウィンの影響による人々の意見の変化 |
ダーウィン学説 |
本題をどうあつかうかについての提言 |
第二章 生存闘争 32 |
生存闘争の重要性 |
植物のあいだの闘争 |
動物のあいだの闘争 |
生存をめぐる闘争の説明に役立つ実例 |
デンマークの森における樹木の遷移 |
パンパスで見られる生存闘争 |
生物の幾何級数的増加 |
動物の強大な繁殖力の事例 |
植物の急連な増加と広い分散 |
大きな繁殖力は急速な増加にはかならずしも必要としないこと |
きわめて近縁な動物や植物のあいだでしばしば見られるもっとも酷しい生存をめぐる闘争 |
生存闘争の倫理的側面 |
第三章 自然の状態における種の変異性 59 |
変異性の重要性とそれについての一般的な考え |
下等動物の変異性 |
昆虫の変異性 |
爬虫類の変異 |
鳥類の変異とその図示 |
かなりの量の変異を示す個体数の割合 |
哺乳類の変異 |
動物の体内器官の変異 |
頭蓋骨の変異 |
動物の習性の変異 |
植物の変異性 |
わずかしか変異しない種 |
結語 |
第四章 家畜と栽培植物の変異 100 |
変異の事実と人為淘汰 |
変異が一般的であることの証拠 |
林檎とメロンの変異 |
花の変認 |
家畜の変異 |
家鳩 |
順化 |
人為的選抜に都合の良い環境 |
変異の形成に有利な条件 |
第五章 変異による自然淘汰と適者生存 |
変化しない条件下における生存闘争の影響 |
変化する条件下における影響 |
昆虫類における形質の分岐 |
鳥類における形質の分岐 |
哺乳類における形質の分岐 |
分岐はそれぞれの地域の生物を極限に導く |
もっとも近縁の種がまったく別の地域に棲息する事実 |
生涯のさまざまな時期における環境条件への適応 |
存続する生物の下等な品種 |
高等動物のなかの下等な型の絶滅 |
自然淘汰による新種の起原に好適な条件 |
川鴉の起原と考えられること |
隔離の重要性 |
自然淘汰による体制の進歩 |
第五章までの総括 |
第六章 難点と反論 142 |
小さな変異の難点 |
必要とされたときに起きる正しい変異 |
重要な器官のはじまり |
乳腺 |
鮃の眼 |
眼の起原 |
役に立たない非適応的な形質 |
植物において最近拡大された有用性の範囲 |
動物において最近拡大された有用性の範囲 |
尾と角の用法 |
非適応的な形質の不安定性 |
デルブーフの法則 |
交雑のスワンピング効果 |
交雑を防ぐ隔離 |
隔離の効果に関するグリックの説 |
効果のない隔離の事例 |
第七章 種間交雑の不稔と雑種後代に通常見られる不稔性について 168 |
問題の提示 |
生殖機能の極端な感受性 |
正逆交雑 |
他家受精の個体差 |
二形花と三形花 |
種間雑種の妊性の例と変種間雑種の不妊の例 |
同系交配の影響 |
フース氏の反論 |
動物における種間雑種の妊性 |
植物における種間雑種の稔性 |
変種間雑種の不稔の例 |
交雑と生活 |
条件の変化の平行性 |
雑種性の事実に関する所見 |
生活条件の変化が原因の不稔、および他の形質とくに色彩と通常相関する不稔性 |
色彩と体質的特性の相関 |
選択的群集による変種の隔識 |
自然淘汰が不稔性と稔性にあたえる影響 |
生理的淘汰 |
雑種性に関する要約と結語 |
第八章 動物における色彩の起原と効用 203 |
ダーウィン理論が生物の色彩の問題について示した新しい見解 |
解決しなくてはならない問題 |
動物の色彩が一定であることの効用 |
色と環境 |
北極の動物が白いこと |
原則を証明する例外 |
砂漠、森、夜行性、海洋の動物 |
動物の色彩に関する一般論 |
変化する保護色 |
ポールトン氏の実験 |
特殊なあるいは地方的な色彩の適応 |
特別の物体に似せた保護的模倣 |
この模倣がどのようにして作り出されたか |
蝶の特殊な保護色 |
海産動物に見られる保護的類似 |
敵に脅威をあたえることによる防衛 |
誘惑色 |
鳥の卵の色彩 |
識別の手段としての色 |
ここまでの要約 |
色彩におよぼす場所や気候の影響 |
第九章 警告色と擬態 247 |
警告色の例 |
スカンク |
昆虫に見られる警告色 |
蝶 |
鱗翅目の幼虫 |
擬態 |
擬態はいかにして生じたか |
ドクチョウ科 |
模倣の完成 |
鱗翅目に見られるその他の擬態例 |
保護された(食べられない)属のあいだの擬態 |
その説明 |
法則の拡大 |
他目の昆虫に見られる擬態 |
蛇に見られる擬態 |
鳥に見られる擬態 |
擬態学説に対する反論 |
警告色と擬態についての結語 |
第一〇章 色彩と装飾の性徴 |
軟体動物と甲殻類における雌雄色 |
昆虫における雌雄色 |
蝶と蛾における雌雄色 |
色彩に雌雄差の生ずる原因と考えられること |
色彩の発達の原因と考えられる性淘汰 |
鳥類の雌雄色 |
烏の雌が暗色である理由 |
雌雄色と営巣習性の関係 |
その他の脊椎動物に見られる雌雄色 |
雄の闘争による性淘汰 |
自然淘汰に起因する性徴 |
雄鳥の装飾的羽毛と雌への影響 |
雄による装飾的羽毛の誇示 |
動物の色彩に関する学説 |
付属的な羽毛の起原 |
付属的な羽毛の発達とその誇示 |
雌選好の影響は自然淘汰によって失われる |
動物の色彩に関する一般法則 |
第一一章 植物の特殊な色 その起原と目的 320 |
植物の色彩の一般的なかかわり方 |
果実の色 |
堅果の意義 |
食べられる魅惑的な果実 |
花の色 |
他家受精をたしかなものとするための方法 |
これらの事実の解釈 |
昆虫媒に関する追加的な事実の要約 |
鳥による花の受粉 |
花の自家受精 |
難点と矛盾点 |
他家受精はかならずしも利益をもたらさない |
同系交配の有害な影響として考えられること |
花のあいだで生存闘争はどのように演じられているか |
昆虫による花粉媒介の産物である花 |
自然界の色に関する結語 |
第一二章 生物の地理的分布 358 |
説明を必要とする事項 |
分布を決定した諸条件 |
大洋の永続性 |
大洋域と大陸域 |
マグガスカルとニュージーランド |
一〇〇〇尋の線が教えるもの |
有袋目の分布 |
獏の分布 |
これらの事実はなにを証明するか |
島の生物が証明する分散力 |
鳥類 |
海上における鳥 |
海上における昆虫 |
高地における昆虫 |
植物の分散 |
風による種子の散布 |
風によって選ばれる無機物 |
風による散布説に対する反論 |
南半球に北の温帯植物が生育していることの説明 |
熱帯に最近低温の時期があったという証拠はない |
低温はこの事実の説明には必要でない |
風による種子の伝播を裏づける事実 |
第一三章 進化の地質学的証拠 395 |
われわれが期待できること |
動物の絶滅種で知られているものの数 |
地質学的記録が不完全な理由 |
進化の地質学的証拠 |
界、鰐、犀 |
馬の由来 |
鹿の角の発達 |
漸進的な脳の発達 |
各地方における化石と現生の動物の関係 |
大型動物の絶滅の原因 |
植物と動物における一般的な発達の証拠 |
植物の漸進的発達 |
外生植物が遅くなってから突然出現したことの原因と考えられること |
昆虫の地質学的分布 |
脊椎動物の地質学的遷移 |
第一四章 変異と遺伝に関する基本的な諸問題 430 |
基本的な難点と異論 |
ハーバート・スペンサー氏の生物進化の要因 |
不用と自然淘汰の停止の影響 |
野生動物における不用の影響として考えられること |
変異と淘汰による各休部の共適応に関する問題点 |
環境の直接作用 |
アメリカ学派の進化論 |
有蹄類の蹄の起原 |
動物の知性がおよぼすと想定される作用 |
環境の直接作用に関するゼンパーの見解 |
ゲッデス教授の植物の変異に関する理論 |
ゲッデス教授の学説への反論 |
刺の起原について |
用と不用の影響を圧倒する変異と淘汰 |
変異の発端を起こすと考えられる環境の作用 |
ヴァイスマンの遺伝学説 |
変異の原因 |
獲得形質は遺伝しない |
本能論 |
第一五章 ダーウィニズムの人間への適用 466 |
人間と動物の構造上の一般的な一致 |
人間と地の哺乳類との関係を示す人間の痕跡器官と変異 |
人間とその他の哺乳類の胚発生 |
人間と下等動物に共通の病気 |
人間にもっとも近縁の動物 |
人間と類人猿の脳 |
人間と類人猿の外的な差異 |
人間の動物的特徴に関する要約 |
人間の地質学的古さ |
人類の発生の地として考えられる場所 |
人間の道徳的知的性質の起原 |
連続性からの議論 |
数学的能力の起原 |
音楽的、美術的能力の起原 |
数学的、音楽的、美術的能力が自然淘汰の法則にもとづいて発達したものではないことの独白の証拠 |
訳者あとがき 499 |
索引 i |
序文 3 |
第一章 「種」とはなにか、またその「起原」の意味するもの 18 |
種の定義 |
特別の創造 |
初期の種の転成論者 |
ダーウィン以前の科学界の見解 |