セッションA 基調講演 |
生命、健康と糖鎖 谷口 直之(大阪大学微生物病研究所/理化学研究所) 12 |
糖鎖とは |
糖鎖はどんなはたらきをするのだろうか |
糖鎖のつくられ方 |
糖鎖の運命と病気 |
FUT8のはたらき |
糖鎖を利用したがんの早期診断 |
まとめ |
セッションB 脳・神経・筋肉と糖鎖 |
脳の損傷修復の鍵となる糖鎖 大平 敦彦(愛知医科大学) 22 |
中枢神経系の軸索再生とコンドロイチン硫酸糖鎖 |
神経幹細胞の機能調節におけるコンドロイチン硫酸糖鎖の関与 |
コンドロイチン硫酸糖鎖の神経細胞への作用 |
CS-Eによる興奮性神経細胞死の抑制機構 |
脳を守るときの糖鎖の役割 川嵜 敏祐(立命館大学) 30 |
はじめに |
神経回路形成と糖鎖 |
HNK-1糖鎖合成酵素の遺伝子クローニング |
HNK-1糖鎖合成酵素活性の調節機構 |
HNK-1糖鎖の機能解析 |
アルツハイマー病の発症における糖鎖 柳澤 勝彦(国立長寿医療センター研究所) 39 |
糖鎖に反応する抗体は神経を破壊する 楠 進(近畿大学) 43 |
1)ギラン・バレー症候群とは |
2)ギラン・バレー症候群の診断のための検査 |
3)フィッシャー症候群と抗GQ1b抗体 |
4)糖鎖に対する抗体の産生される機序 |
5)ギラン・バレー症候群の病態 |
6)GD1bを用いて上記の仮説が証明された |
7)ガングリオシド複合体に対する抗体 |
筋ジストロフィーの原因になる糖鎖の異常 遠藤 玉夫(東京都老人総合研究所) 49 |
筋肉は働き者 |
筋ジストロフィーとは? |
筋ジストロフィーの分類 |
細胞膜のジストロフィン-糖タンパク質複合体 |
新しい糖鎖の発見 |
O-マンノース型糖鎖のつくられ方と先天性筋ジストロフィーの原因遺伝子 |
その他の糖鎖異常による筋ジストロフィー |
おわりに |
セッションC がんと糖鎖 |
がんの糖鎖をかえる 本家 孝一(高知大学) 56 |
がんの予後と糖鎖抗原 |
大腸がんの悪性化にともなう糖鎖の変異 |
がん細胞におけるシアリル化と硫酸化の競合 |
がん細胞の糖鎖抗原をかえると転移は抑制されるか |
がんの進展における糖鎖のはたらき 神奈木 玲児(愛知がんセンター) 63 |
糖鎖を介したがん細胞の血管内皮への接着 |
早期がんにおける糖鎖遺伝子のエピジェネティックな発現抑制 |
糖鎖は遺伝子の発現抑制を反映する |
局所進行がんにおけるがんのプログレッションと糖鎖変化 |
がんの末期における血行性転移と糖鎖の機能 |
糖鎖を利用したがんの免疫療法 入村 達郎、伝田 香里、杉浦 大祐(東京大学) 72 |
はじめに:がんに対する自然免疫と獲得免疫 |
がん抗原 |
がんワクチンの背景と現状 |
MUC1のがん抗原としての重要性 |
樹状細胞表面レクチンの重要性 |
MUC1-DNAワクチンによる実験的ながん転移の治療 |
糖鎖異常が招くがんの危険な性質―特にシアリダーゼ異常に着目して 宮城 妙子(宮城県立がんセンター研究所) 78 |
ヒトシアリダーゼ遺伝子の種類 |
NEU1の発現とがんの転移能 |
NEU3のがんにおける異常亢進とその役割 |
NEU3の抑制によるがん治療 |
糖鎖をターゲットにしたがん治療の試み 古川 鋼一、浜村 和紀、高 賢樹、愛新覚羅 維、古川 圭子(名古屋大学/中部大学) 85 |
がん細胞において糖鎖異常が起こる仕組み |
がんにおける糖脂質糖鎖の役割(1)メラノーマにおけるGD3の役割 |
メラノーマの悪性形質(速い増殖、強い浸潤)をGD3がいかに |
がんにおける糖脂質糖鎖の役割(2)小細胞性肺がん(SCLC)における糖脂質GD2の役割 |
シグナル調節における脂質ラフトの重要性と糖脂質の制御的役割 |
GD3合成酵素のノックダウンによる腫瘍形質の抑制 |
セッションD 免疫・感染症と糖鎖 |
免疫反応の指令は糖鎖を介して伝わる 山下 克子(東京工業大学) 96 |
サイトカインの多様な生物活性 |
ヘパラン硫酸による線維芽細胞増殖因子とその受容体の複合体形成 |
インターロイキン2(IL-2)のはたらき |
IL-18によるサイトカイン産生とシグナル伝達 |
インフルエンザの感受性は糖鎖で決まる 鈴木 康夫(中部大学) 102 |
インフルエンザウイルスの特徴 |
鳥インフルエンザウイルスのヒトヘの伝播 |
世界流行のはじまり |
スペインインフルエンザの謎 |
抗インフルエンザ薬の開発に向けて |
ピロリ菌と戦う糖鎖 中山 淳(信州大学) 110 |
ピロリ菌とは |
ピロリ菌の増殖を抑える糖鎖とは |
ピロリ菌に対するαGlcNAcの作用 |
αGlcNAcによるピロリ菌の増殖・運動能の抑制機序 |
ピロリ菌におけるCGLの役割 |
リンパ球がはたらくときの糖鎖の役割 村松 喬(愛知学院大学) 118 |
免疫応答と糖鎖 |
リンパ球の移動と糖鎖 |
IgA腎症の発症には糖鎖がからんでいる 浅野 雅秀(金沢大学) 123 |
ヒトIgA腎症の発症機構 |
β4GalT-1欠損マウスにみられたIgA腎症 |
IgA腎症の発症機序 |
セッションE 糖鎖研究を支える最新技術 |
線虫の糖鎖研究はエレガントでドラマチック 野村 一也(九州大学/CREST・JST) 132 |
線虫とは |
線虫の利点 |
線虫の糖鎖遺伝子とヒトの糖鎖遺伝子 |
標的遺伝子のノックアウト法 |
糖鎖と神経回路形成のつながり解明に向けて |
初期胚での糖鎖のはたらき |
ショウジョウバエにより解明される糖鎖の役割 西原 祥子(創価大学) 138 |
なぜ、ショウジョウバエか |
細胞と糖鎖 |
ヒト糖転移酵素とショウジョウバエ糖転移酵素 |
糖転移酵素の役割 |
ショウジョウバエの翅発生と糖鎖 |
ヒトの疾病に関連した解析例 |
ウニや魚の糖鎖がヒトに役立つ話 北島 健(名古屋大学) 145 |
ポリシアル酸とは |
ポリシアル酸は脳の神経細胞にも存在する |
がんとポリシアル酸 |
マススペクトロメトリーにより糖鎖の異常を解明する 川崎 ナナ、橋井 則貴、山口 照英(国立医薬品食品衛生研究所) 151 |
糖鎖の異常を見つける比較定量法 |
糖鎖の比較定量法の応用 |
糖鎖比較定量法の再生医療への応用 |
核磁気共鳴(NMR)でわかる糖鎖のはたらき 加藤 晃一(名古屋市立大学/自然科学研究機構)158 |
NMRによるタンパク質の立体構造の解明 |
糖タンパク質のNMR |
NMRでわかる抗体の糖鎖のはたらき |
NMRを利用した糖鎖とタンパク質の相互作用解析 |
X線結晶構造解析によりわかる糖鎖のはたらき方 加藤 龍一(高エネルギー加速器研究機構) 168 |
タンパク質の「形を見る」X線結晶構造解析 |
ガレクチンとは何か |
マウスおよびヒト由来のガレクチン9の全体構造と会合状態 |
マウスとヒト由来のガレクチン9における糖鎖認識の違い |
糖鎖の作り方のレシピーは糖鎖遺伝子ライブラリー 成松 久(産業技術総合研究所) 176 |
プロテオームからグライコプロテオームへ |
糖鎖を構成する糖分子 |
糖転移酵素ライブラリーの構築 |
糖鎖ライブラリー自動合成 |
糖鎖ライブラリーの医療応用 |
セッションF 発生・再生と糖鎖 |
生物の形づくりを操るヘパラン硫酸鎖 木全 弘治(愛知医科大学) 186 |
ヘパラン硫酸鎖の生合成と多様構造 |
HSと因子の結合には各因子に特異的なHS構造が関与するか |
因子とHSとの特異結合が動物の形づくりにきいているか |
HS6-O-硫酸化酵素-1のノックアウトマウスが示す胎盤迷路層の異常血管形成 |
骨髄の特徴と糖鎖 片山 義雄(神戸大学) 198 |
造血幹細胞はダイナミックに移動する |
造血幹細胞を骨髄にためておく物質の分布 |
骨芽細胞ニッチは脳で制御されている |
造血幹細胞の動きを操る新しい糖鎖 |
脳の発達にかかわる糖鎖の役割 菅原 一幸(北海道大学) 205 |
コンドロイチン硫酸の脳内分布 |
コンドロイチン硫酸による神経突起の伸長 |
脳中のコンドロイチン硫酸結合タンパク質の同定 |
血液免疫細胞がはたらくときの糖鎖の役割 木下 タロウ(大阪大学) 211 |
血液免疫細胞と補体 |
自己赤血球を保護する因子 |
発作性夜間血色素尿症の発症機序 |
PNHで欠損しているタンパク質 |
GPIアンカー型タンパク質の生合成経路 |
PIG-A cDNAの導入によるPNH治療 |
セッションG 生活習慣病およびquality of lifeと糖鎖 |
糖鎖で肝臓の病気をなおす 三善 英知(大阪大学) 220 |
肝がんの診断法 |
AFP(αフェトプロテイン)とは |
肝がんでAFP-L3が増加する機序 |
糖鎖を使った肝幹細胞の分離 |
腎臓のはたらきと糖鎖 鈴木 明身(東海大学) 226 |
尿細管の再吸収機能 |
マウス腎臓での糖鎖発現 |
Gs/5遺伝子で制御される糖鎖の機能 |
インスリンの効き方は糖鎖が決めている 井ノ口 仁一(東北薬科大学) 232 |
脂肪細胞肥大によるインスリン抵抗性のメカニズム |
インスリンの作用メカニズム |
スフィンゴ糖脂質生合成経路と生合成阻害剤 |
肥大化脂肪組織ではGM3の発現が亢進する |
マイクロドメイン病とインスリン抵抗性 |
ガングリオシド発現異常に基づくインスリン抵抗性発症機構の解明と診断・治療への応用に向けて |
“糖鎖”健康食品は効くのか? 戸井田 敏彦(千葉大学) 238 |
前文 |
内容 |
演者紹介 243 |
セッションA 基調講演 |
生命、健康と糖鎖 谷口 直之(大阪大学微生物病研究所/理化学研究所) 12 |
糖鎖とは |
糖鎖はどんなはたらきをするのだろうか |
糖鎖のつくられ方 |
糖鎖の運命と病気 |