まえがき |
本教材の使い方と構成 ⅰ |
第1章 典型規範 1 |
1.1 社会の形成 2 |
(1)信頼による連帯 3 |
(2)豊かさ 3 |
(3)価値 4 |
商品価値/資産価値/希少価値/美的価値 |
1.2 規範の構成 5 |
法/倫理/慣習/習俗/習律/道徳/行為/サンクション/動機/エートス 6 |
タブー/ソフト・ロー 8 |
1.3 「行為の科学」としての倫理 8 |
1.4 「行為の科学」を妨げる要因 9 |
1.5 「行為の科学」を複雑にする要因 9 |
(1)絶対的基準と相対的基準およびその一元化 9 |
宗教的理想と道徳的基準/道徳的判断基準への一元化 |
(2)異質な要請との組み合わせ 10 |
善・悪と必要・不必要/善・悪と敵・味方 |
(3)二重標準 11 |
シングル・スタンダード/ダブル・スタンダード/悪平等/タテマエとホンネ |
(4)心理的要因 12 |
社会的手抜き/集団愚者/スパイト行動/親和動機/群衆なだれ/プロセスの損失/ブレームの法則 |
第2章 責任の倫理 15 |
2.1 技術の倫理性 15 |
2.2 予防倫理 16 |
2.3 利害関係者 16 |
(1)コミュニティ 17 |
(2)クライアント 17 |
(3)パブリック 17 |
チャレンジャー号事件/技術者と公衆の倫理的姿勢の違い |
2.4 世代間倫理 19 |
(1)世代間倫理の経済合理性 19 |
(2)予防原則 20 |
予防原理/伝承の知恵/参加型技術評価 |
2.5 グローバル倫理 22 |
(1)ヒボクラテスの宣誓 23 |
(2)アメリカの倫理観 24 |
内部告発制度/競争入札/贈収賄 |
2.6 建築士の責任 25 |
(1)設計業務 25 |
設計上の必須事項/基本設計/実施設計/仕様書 |
(2)健全な設計・生産システム構築のための提言 26 |
設計者の専門性の明確化/設計者の役割分担と責任の明確化 |
2.7 技術士の責任 26 |
(1)信用失墜行為の禁止(第44条) 27 |
(2)秘密保持義務(第45条) 27 |
(3)公益確保の責務(第45条の2) 28 |
(4)技術士の名称表示の場合の義務(第46条) 29 |
(5)技術士補の業務の制限等(第47条) 29 |
(6)技術士の資質向上の責務(第47条の2) 29 |
2.8 APECエンジニアの責任 30 |
世界状況の理解と対応力/情報の創出と伝達方法の拡大への対応力 |
第3章 技術者の行動原則 32 |
3.1 知性経済社会 33 |
(1)デジタルパラドックス 34 |
(2)誰が情報を持つかによって変わる社会相 34 |
情報の個人所有が徹底した場合/情報がコミュニティで共有される場合/情報が特定のグループに占有される場合 |
3.2 社会リスク 35 |
(1)規範のパラドックス 36 |
(2)モラル・ハザード 36 |
(3)格差 37 |
世代間格差 |
(4)社会コスト 38 |
3.3 環境リスク 39 |
(1)環境破壊 39 |
(2)地球温暖化 39 |
3.4 持続可能性 40 |
(1)持続可能な発展 41 |
(2)持続可能な消費) 42 |
(3)持続可能のスキーム 43 |
3.5 ゲノム以降の秩序原理45 |
(1)シンボル性プログラム45 |
(2)社会科学 46 |
(3)形式知と暗黙知 47 |
(4)自然法則と経済法則 47 |
3.6 行動原則の準拠体系 47 |
(1)リスク管理の規範的整理 48 |
(2)事後制裁型規範としての典型倫理 49 |
(3)事前規制型規範としての予防倫理および監視 50 |
予防倫理/監視 |
(4)行動原則の構成 51 |
第4章 リスク管理責任 53 |
過誤/許容度 |
4.1 安全管理とリスク管理 55 |
リスク管理/安全管理/リスクに対する選択肢/リスク管理の課題抽出 |
4.2 ヒューマンエラー 56 |
(1)スキルベースのエラー 56 |
(2)ミステイク 57 |
ルールベースのミステイク/知識ベースのミステイク |
(3)ヒューマンエラー対策 57 |
4.3 インシデント分析 58 |
ハインリッヒの法則 58 |
4.4 安全対策についてのチェック 59 |
(1)経営者レベル 59 |
(2)管理者レベル 60 |
(3)個人レベル 60 |
4.5 持続可能技術についてのチェック 60 |
4.6 環境技術についてのチェック 61 |
第5章 説明責任 62 |
5.1 説明責任を必要とする技術選択 62 |
創造的中道法・創造的第3の解決法/偽装 63 |
5.2 説明責任を必要とする可能性のある建築行為 64 |
基・規準/建築の耐用年数/土地利用/都市景観 64 |
5.3 建築行為の透明化および責任の所在の明確化 66 |
設計/積算/調達/施工計画/施工・66 |
第6章 法令遵守 69 |
6.1 建築基準法 71 |
6.2 建築基準法施行令 71 |
6.3 高齢者、障害者等移動等円滑化促進法 71 |
6.4 住生活基本法 72 |
6.5 景観法 72 |
6.6 男女共同参画社会基本法 72 |
6.7 耐震改修促進法 73 |
6.8 住宅品確法 73 |
6.9 建設業法 74 |
(1)建築主・施工業者 74 |
建築主の義務/元請業者の義務/特定建設業者の義務/標識の設置と帳簿の備付け/一括下請けの禁止/現場の管理者/施工体制台帳 |
(2)工事契約 76 |
発注方式/工事請負契約方式/入札/工事契約書類/契約約款 |
6.10 都市計画法 78 |
6.11 消防法 78 |
6.12 製造物責任・PL法 78 |
6.13 独占禁止法 79 |
(1)談合 79 |
(2)カルテル 80 |
第7章 内部告発 81 |
(1)公益通報者保護法 |
公益通報の定義/通報の種類/保護の内容 82 |
(2)個人情報保護法 83 |
7.1 組織体の倫理 83 |
(1)企業倫理 84 |
企業論理/企業倫理/倫理綱領/組織体と個人倫理 |
(2)学協会倫理 85 |
定款/倫理規定/ピアレビュー/利益相反 |
本会の倫理綱領 86 |
本会の行動計画 86 |
論文・作品の発表の場におけるピアレビューに関する倫理規定(全文) 89 |
7.2 ABET・基本憲章 93 |
(1)ABETとJABEE 93 |
(2)ABET・基本憲章1 94 |
(3)ABET・ガイドライン1c 95 |
7.3 内部告発のための倫理的意思決定のステップ 95 |
7.4 倫理的意思決定プロセスの検証 97 |
(1)帰納法 98 |
(2)演緯法 98 |
第8章 技術の利用に伴うリスク管理に関する事例 100 |
事例1.生コンの加水 100 |
事例2.コンクリートのひび割れ 102 |
事例3.短かった鋼材 103 |
事例4.不足だったプレストレス 104 |
事例5.テーマパークの遊具落下事故で評定委員も送検 105 |
事例6.建築士の過労死を巡る訴訟 106 |
第9章 法令遵守/説明責任に関する事例 108 |
事例1.違法性に関わるコンブライアンスの事例 108 |
事例2.地震で一部崩壊のホテル 増築欠陥で所有者に1億円の賠償命令 109 |
第10章 倫理的意思決定に関する事例 111 |
事例1.法的に抵触する可能性は低いが倫理上問題のある事例 111 |
事例2.漏水対応と設計監理者としての倫理的立場 113 |
事例3.マンション建設巡り反対住民に有利な判決相次ぐ 115 |
事例4.住宅地の不同沈下で基礎にひび割れ 新築費に匹敵する改修費請求認める 116 |
第11章 典型倫理問題演習 119 |
第12章 技術者の責任問題演習 125 |
第13章 リスク管理問題演習 138 |
第14章 法令遵守・説明責任問題演習 140 |
第15章 倫理的意思決定問題演習 152 |
索引 167 |