本書を読むにあたって i |
記号表 x |
序編:データ同化のあらまし 1 |
基礎編 |
1章 統計学からみたデータ同化 15 |
1.1 線形最小分散推定の応用 15 |
1.2 最尤推定の応用 20 |
コラム1. 海洋レジャーにも役立つ海洋同化と海況予報 26 |
2章 経験がとても役に立つ静的な同化手法 28 |
2.1 最も簡便な最適内挿法 28 |
2.2 少し高度な3次元変分法 38 |
2.2.1 基本的な導出 38 |
2.2.2 拘束条件の付加と変形による拡張性 42 |
2.3 誤差の概念と設定方法のポイント 45 |
2.3.1 データ同化の際に留意すべき誤差の概念 46 |
2.3.2 誤差行列の作成Ⅰ:コバリアンス・マッチング 48 |
2.3.3 誤差行列の作成Ⅱ:誤差の近似的な設定方法 49 |
2.4 データをモデルへどう挿入するのか? 54 |
コラム2. リニアモーターカーの磁気シールド設計 61 |
3章 データの入手につれて逐次的に同化するカルマンフィルター・スムーザー 63 |
3.1 はじめに 63 |
3.2 カルマンフィルター 65 |
3.2.1 モデル(力学的時間発展) 65 |
3.2.2 カルマンフィルターの強みである予報誤差の時間発展 67 |
3.2.3 カルマンフィルターの導出 68 |
3.2.4 非線形モデルで使用できる拡張カルマンフィルター 71 |
3.2.5 より幅広く推定できる適応フィルター 73 |
3.2.6 うまく仮定すると計算量を減らせる定常カルマンフィルター 74 |
3.3 時間を遡るスムーザー 76 |
3.3.1 固定点スムーザー 77 |
3.3.2 固定ラグスムーザー 78 |
3.3.3 固定区間スムーザー 79 |
3.3.4 定常スムーザー 81 |
3.3.5 外力の推定 82 |
3.4 応用能力に長けたアンサンブルカルマンフィルター・スムーザー 82 |
3.4.1 アンサンブルカルマンフィルター 83 |
3.4.2 アンサンブルカルマンスムーザー 87 |
3.5 実用化に向けた事例解説 88 |
3.5.1 仮想変位を利用したシステム行列の数値的な作成方法 88 |
3.5.2 行列を小さくして負荷を減らす縮小近似 89 |
3.5.3 結果の品質を判断する適合検査(事後検査) 91 |
コラム3. 生命保険事業とシミュレーション 93 |
4章 モデルとの整合性に優れたアジョイント法 96 |
4.1 アジョイント法の概要 96 |
4.2 アジョイント法の色々な導出方法 100 |
4.2.1 3次元変分法から4次元変分法への拡張 100 |
4.2.2 ラグランジュの未定乗数法の応用 103 |
4.2.3 微分積分学を用いた連続系での導出 107 |
4.3 結果の品質が判断できる解析誤差と検証 110 |
4.4 観測データの効果を判断する感度解析と特異ベクトル 113 |
4.5 アジョイント法とカルマンフィルターの関係について 116 |
4.6 アジョイントコードの作成手順(作り方のコツ) 119 |
コラム4. アジョイント法海洋解析データを用いた北太平洋アカイカ資源変動解析 126 |
5章 データ同化の2大系列「カルマンフィルター・スムーザーとアジョイント法」の比較-例題解説による「共通点と相違点」の体得- 129 |
5.1 同化手法の動作確認のための双子実験 129 |
5.2 例題1:基本中の基本である減衰項付き強制振動 131 |
5.2.1 問題設定1 131 |
5.2.2 カルマンフィルター・RTSスムーザーによる解法 132 |
5.2.3 アジョイント法による最適化 137 |
5.2.4 カルマンフィルター・スムーザーとアジョイント法の比較 142 |
5.3 例題2:1次元線形移流拡散モデルで簡単な流体運動を解く 143 |
5.3.1 問題設定2 143 |
5.3.2 カルマンフィルター・スムーザーによる解法 145 |
5.3.3 アジョイント法による最適化 148 |
5.3.4 カルマンフィルター・スムーザーとアジョイント法の比較 156 |
5.4 例題3:粘度項付きKdV方程式モデルを使って非線形問題を考える 158 |
5.4.1 問題設定3 158 |
5.4.2 カルマンフィルターによる解法 159 |
5.4.3 アジョイント法による最適化 162 |
5.4.4 カルマンフィルター・スムーザーとアジョイント法の比較 166 |
コラム5. 地震学におけるインバージョン解析とデータ同化 168 |
応用編 |
6章 簡便に使える静的データ同化手法の応用 181 |
6.1 観測データの取り扱いの重要性 182 |
6.1.1 同化に使用する観測データの品質管理 182 |
6.1.2 誤差相関スケール 185 |
6.2 拡張性のある3次元変分法の応用-付加的な拘束条件の重要性 187 |
6.2.1 非線形の付加項 187 |
6.2.2 非線形の観測演算子 188 |
6.3 実際に運用されている現業システムへの応用例 190 |
6.3.1 データ同化システムの特徴 190 |
6.3.2 海況予報への応用例 193 |
7章 カルマンフィルターの応用-日本海予測システムを中心として- 199 |
7.1 歴史的背景 199 |
7.2 日本海海況予報システム 202 |
7.2.1 日本海の海洋学的な特徴 202 |
7.2.2 データ同化システムの構成 202 |
7.3 データ同化の効果 205 |
7.3.1 海底地形の推定 205 |
7.3.2 海面水温データ同化 208 |
7.3.3 海面高度計データ同化 210 |
7.3.4 日本海の海況予報例:結果の公開と利用 218 |
7.4 社会への情報発信例 220 |
7.5 今後の課題 221 |
8章 アジョイント法の応用 223 |
8.1 はじめに:アジョイント法の特徴のまとめ 223 |
8.2 数値モデルの物理過程を利用した観測データの補間・統合 224 |
8.3 パラメータの最適推定による数値モデルの改良 230 |
8.4 数値天気予報のための初期値の作成とその効果 235 |
8.5 アジョイントモデルの応用機能:現象の逆追跡ができる感度解析 242 |
あとがき 247 |
付録A 使用した数学の基礎 249 |
A.1 線形代数の基礎 249 |
A.2 確率・統計の基礎 254 |
A.3 変分法の基礎 256 |
A.4 降下法 258 |
用語解説 261 |
参考文献 267 |
索引 277 |
著者一覧 284 |