はしがき |
序章 環境政策におけるポリシー・ミックスの分析の意義 諸富 徹 1 |
-本書の問題意識とその構成- |
1 地球温暖化問題と温室効果ガス排出削減の必要性 1 |
2 環境政策手段の体系とそれが満たすべき条件 4 |
3 環境政策におけるポリシー・ミックス分析の意義 8 |
第Ⅰ部 ポリシー・ミックスの理論 |
第1章 「環境政策におけるポリシー・ミックス論」再考 浜本光紹 17 |
-ポリシー・ミックスの意義・利害得失・課題- |
1 ポリシー・ミックスをめぐって 17 |
2 ポリシー・ミックスの一般理論 18 |
3 なぜポリシー・ミックスなのか 19 |
4 ポリシー・ミックスと政策目標間のトレードオフ 27 |
5 ポリシー・ミックス論の課題 30 |
第2章 温暖化対策税を中心としたポリシー・ミックスの考え方 |
-より意味のある組み合わせのために- 朴 勝俊 33 |
1 複数の政策措置がなぜ投入されるのか 33 |
2 環境税を中心としたポリシー・ミックスの考え方:主な事例から 34 |
3 効率性からみた温暖化防止政策措置の選択基準 40 |
4 環境税の各種ポリシー・ミックスの意義と政策措置間の相互作用について 43 |
5 意味のあるポリシー・ミックスのために 46 |
第3章 温暖化対策におけるポリシー・ミックス 李 態研 49 |
-国内排出量取引、協定、環境税- |
1 日本の国内排出量取引制度導入に向けた動向 49 |
2 EUの温暖化対策におけるポリシー・ミックス 50 |
3 日本の温暖化対策としてポリシー・ミックスの可能性 52 |
4 マクロ経済への影響分析 56 |
5 主な結論と課題 62 |
第4章 環境補助金とポリシー・ミックスの政治経済学 李 秀散 68 |
-環境政策選択と環境補助金- |
1 環境政策の公共選択 68 |
2 日欧米の環境政策選択 69 |
3 環境政策の経済効果分析 71 |
4 環境政策選択の政治経済学 79 |
5 環境政策選択の実際と展望 81 |
第Ⅱ部 排出量取引制度の理論と実際 |
第5章 日本の温室効果ガス削減対策の課題 一方井誠治 87 |
-欧州排出量取引制度と日欧の企業行動に着目して- |
1 気候変動政策と排出量取引制度 87 |
2 日本の気候変動政策の現状と温室効果ガスの削減状況 87 |
3 欧州排出量取引制度の導入とその後の展開 91 |
4 アンケート調査等から見た日本企業の温室効果ガス削減行動の現状 94 |
5 聞き取り調査から見たEU企業の温室効果ガス削減行動の現状 98 |
6 変わりつつある世界の気候変動対策 101 |
7 日本の課題 103 |
第6章 重層的ガバナンスと政策変化 渡邉理絵 105 |
-ドイツにおける排出枠取引制度導入を事例に- |
1 ドイツ産業・エネルギー部門のCO2排出抑制対策 105 |
2 排出枠取引制度の導入経緯:アジェンダ設定―市場メカニズムと京都議定書 106 |
3 排出枠取引制度の導入経緯:排出枠指令案の提出 110 |
4 排出枠取引制度の導入経緯:欧州議会での議論 112 |
5 排出枠取引制度の導入経緯:環境閣僚理事会第1読会から指令採択まで 113 |
6 ドイツにおける排出枠取引制度導入の要因 116 |
第7章 複数政策と排出権取引の効率性 東 愛子 120 |
-買い手市場支配力影響の検証- |
1 排出権取引市場における市場支配力問題 120 |
2 排出権買手寡占市場 122 |
3 シミュレーション結果 133 |
4 複数政策と排出権取引の効率性 137 |
第Ⅲ部 技術革新とポリシー・ミックス |
第8章 環境政策手段の選択と技術革新 有村俊秀 145 |
-企業と政府の役割- |
1 環境政策と技術革新:ポーター仮説 145 |
2 環境R&Dの実態 147 |
3 計量モデル 149 |
4 説明変数:環境R&Dへの影響要因 150 |
5 分析結果:環境政策手段の影響 155 |
6 環境政策手段と技術革新:ポリシー・ミックスの必要性 158 |
第9章 再生可能エネルギー政策評価論 朝野賢司 161 |
-ドイツFIT(固定価格制度)を事例として- |
1 ドイツ固定価格制度の評価論争と政策評価の必要性 161 |
2 FITとRPSを中心とした再生可能電力政策手段 163 |
3 ドイツFITの政策評価 171 |
4 ドイツFITの政策評価と今後の研究課題 176 |
第10章 スウェーデンにおける環境保全投資助成プログラム |
-技術普及を促進したか?- 伊藤康 179 |
1 環境政策手段としての助成措置 179 |
2 助成を行う基準 180 |
3 LIPの概要 181 |
4 LIPの評価 186 |
5 まとめ:助成措置の限界を踏まえて 193 |
第Ⅳ部 地方環境税を中心とするポリシー・ミックス |
第11章 産業廃棄物税を中心としたポリシー・ミックス 笹尾俊明 199 |
-その意義と課題- |
1 産業廃棄物をめぐる政策課題 199 |
2 産業廃棄物税の現状とこれまでの論点 200 |
3 産業廃棄物税を中心としたポリシー・ミックスの現状と理論的整理 206 |
4 産業廃棄物税を中心としたポリシー・ミックスの意義 210 |
5 産業廃棄物税を中心としたポリシー・ミックスの課題 214 |
第12章 流域ガバナンスと水源環境保全 藤田 香 218 |
-森林・水源環境税の「費用負担」と「参加」が示唆するもの- |
1 森林・水源環境保全と流域ガバナンス 218 |
2 森林・水源環境税とは?:森林・水源環境税をめぐる議論の展開 220 |
3 地球温暖化政策と森林・水管理政策 223 |
4 分権化の進展と地方財政の悪化 225 |
5 地方環境税構想と森林・水源環境税のひろがり 226 |
6 税による費用負担と参加 235 |
7 市民参加を軸とした流域ガバナンスへの途 238 |
第13章 森林・水源環境税の政策手段分析 清水雅貴 245 |
-神奈川県の水源環境税を素材に- |
1 森林・水源環境税の政策手段分析 245 |
2 神奈川県の水源環境税における歳入面の分析 248 |
3 神奈川県の水源環境税における歳出面の分析 253 |
4 地方環境税における歳入・歳出の政策手段分析の意義 259 |
第14章 森林環境政策の政府間機能配分論とポリシー・ミックス |
-森林環境税を中心に- 川勝健志 262 |
1 森林環境税に関する研究の動向 262 |
2 森林環境政策としての森林環境税 263 |
3 森林環境税とは何か 266 |
4 森林環境政策の政府間機能配分論 270 |
5 分配問題と森林環境税を中心とするポリシー・ミックスの評価 274 |
6 森林環境税を中心とするポリシー・ミックスの意義と課題 281 |
終章 ポリシー・ミックス分析の発展に向けで 諸富 徹 285 |
-その展望と課題- |
1 本書の分析の結果としてわかったこと 285 |
2 ポリシー・ミックス分析の今後の課題 291 |
索引 293 |
はしがき |
序章 環境政策におけるポリシー・ミックスの分析の意義 諸富 徹 1 |
-本書の問題意識とその構成- |
1 地球温暖化問題と温室効果ガス排出削減の必要性 1 |
2 環境政策手段の体系とそれが満たすべき条件 4 |
3 環境政策におけるポリシー・ミックス分析の意義 8 |