序 |
序章 バイオ研究と化学結合 |
1 化学結合の種類と特徴 8 |
2 化学結合は電子雲の分布 10 |
3 化学結合は分子の構造、反応性を支配 12 |
4 化学結合は分子間にも働く 14 |
第Ⅰ部 化学結合の鍵は原子にある |
1章 原子のなりたち-化学を理解する突破口を開く 17 |
1 原子を構成するもの 18 |
2 電子のエネルギー-原子の化学的性質を決めるもの 22 |
3 電子殻と軌道-電子の居場所でエネルギーが決まる 24 |
4 電子配置のルール 28 |
5 電子配置と周期表 32 |
6 イオン化-電子の移動がエネルギーの放出や吸収を引き起こす 34 |
7 電気陰性度-分子の極性を決める指標 37 |
2章 放射線と同位体-その実体と生体への影響 39 |
1 同位体(アイソトープ)とは 40 |
2 原子はどう生まれたのか-核融合と核分裂 42 |
3 放射能の実体 44 |
4 放射線の危険性-量と時間と種類が問題 47 |
5 原子核反応と半減期 50 |
6 バイオで使う同位体 54 |
第Ⅱ部 化学結合でみえてくる分子の性質 |
3章 共有結合-生体分子を支える大黒柱 57 |
1 分子の種類 58 |
2 結合の種類 60 |
3 共有結合の本質-水素分子はなぜ結合するのか 65 |
4 σ結合とπ結合-有機化合物を作る基本結合 67 |
5 共有結合もイオン性をもつ 70 |
4章 分子の形-反応性を左右する電子状態 73 |
1 同じ原子同士の結合 74 |
2 軌道は混成する 76 |
3 sp3混成軌道とメタン 78 |
4 エタンの構造 81 |
5 sp2混成軌道とエチレン 83 |
6 sp混成軌道とアセチレン 86 |
7 アンモニアと水の共通点 87 |
8 三員環の構造-三角形でいられる理由 89 |
5章 不飽和結合-共役系が司る分子の性 91 |
1 共役二重結合のからくり 92 |
2 芳香族になる条件 94 |
3 C=X結合の構造-意外と複雑な二酸化炭素の結合 97 |
4 ヘテロ芳香族化合物-DNAの塩基を作るもの 100 |
5 置換基からみた分子の性質-OH基が酸になるとき 104 |
6 置換基効果-電子の動きが生まれるしくみ 110 |
6章 分子軌道法-化学結合を定量化する 113 |
1 軌道は関数で表される 114 |
2 反結合性軌道とは-分子軌道法のカナメ 115 |
3 結合エネルギーは定量化できる 117 |
4 エチレンでみる分子軌道の基本 120 |
5 共役化合物の分子軌道 122 |
6 分子軌道法で物性、反応性もわかる 124 |
7 芳香族の分子軌道-ベンゼンはなぜ安定なのか 128 |
8 HOMOとLUMO-分子の反応性を知るための指標 131 |
第Ⅲ部 分子間力を化学的に捉えてみよう |
7章 配位結合-錯体から学ぶその特性 135 |
1 配位結合とは-共有結合と似て非なる結合 136 |
2 錯体は配位結合を作る 139 |
3 ヘムとクロロフィルの構造 142 |
4 結晶場理論からみた錯体-d軌道は分裂する 145 |
5 錯体の電子状態-磁性や色彩を決めるしくみ 148 |
8章 分子間力-高次の分子を作る立役者 151 |
1 水素結合-水分子はなぜ会合するのか? 152 |
2 ファンデルワールス力-いつでも何処でも起こりうる引力 156 |
3 ππスタッキング-芳香環も互いに引き合う 158 |
4 電荷移動相互作用-分子間のイオン結合 160 |
5 疎水性相互作用-分子膜、細胞膜を構成する引力 162 |
9章 超分子-DNA、タンパク質を化学する 163 |
1 分子膜のしくみ-細胞膜はなぜ流動的なのか 164 |
2 タンパク質の立体構造 167 |
3 DNAの構造-AとT、CとGが組み合わさる理由 169 |
4 超分子構造を変化させるもの-pH、温度、濃度 171 |
5 超分子の医療への応用 175 |
参考図書 178 |
索引 179 |
コラム |
元素記号の由来 21 |
電子殻がK殻から始まるワケ 25 |
量子という考え方 26 |
電子殻と軌道の違い 27 |
多重度:電子配置の安定性の指標 31 |
魔法数 53 |
O=C=O結合の一歩進んだ解釈 103 |
共鳴法 126 |
分子間力の強度 161 |