まえがき i |
第1章 「フランス百科全書」と「もの造りの手法」 1 |
1-1 「フランス百科全書」の全体像 1 |
1-2 ディドロ執筆の「趣意書」に見る「もの造りの手法」重視 3 |
1-3 ディドロ執筆の項目「技術(art)」の意義 5 |
1-3-1 前評判を高めたディドロの自信作 5 |
1-3-2 注目すべき歴史的意義 6 |
1-3-3 ベックマン「技術学」の生みの親 7 |
1-4 「百科全書」の出版経過と「もの造りの手法」 8 |
1-5 「百科全書」と農業・経済 10 |
1-6 「もの造りの手法」と生産カーフランス革命への底流 11 |
1-7 これまでの翻訳・紹介・研究 13 |
1-8 「百科全書図版」の翻訳・出版 14 |
1-9 訳語の問題 16 |
1-9-1 問題の所在 16 |
1-9-2 幾つかの重要な言葉 17 |
1-9-3 「序論」と構成から見て 21 |
[コラム] ゲーテの「“知”と真実」 23 |
第2章 歴史における生産・労働とそれへの眼差し(「もの造りの手法」のたどった道) 25 |
2-1 「生きることすなわち生産すること」だった時代 26 |
2-1-1 人間は道具を造る動物 26 |
2-1-2 有り合わせの石や木・石器・金属器 27 |
2-1-3 道具を造る道具 29 |
2-1-4 火の活用 29 |
2-2 階級社会では生産労働への蔑視が始まる 30 |
2-2-1 階級の発生 30 |
2-2-2 もの造り労働蔑視の始まり 31 |
2-2-3 中国では? 32 |
2-2-4 中国の技術の先進性 33 |
2-2-5 アラビア・イスラムの世界では? 34 |
2-2-6 「自由学芸」と「機械学科」 34 |
2-3 ルネサンスとアルセナーレの時代 35 |
2-3-1 ダンテの目 35 |
2-3-2 ダ・ヴィンチの天才とその足元 36 |
2-3-3 ヴェネツィアのアルセナーレ(造船廠) 37 |
2-3-4 体系的・総合的な技術書の出現 40 |
2-4 パトロン・国王などの技術から国力としての技術へ(絶対主政) 43 |
2-4-1 各国・各地のアカデミー 44 |
2-4-2 王立・特権マニュファクチュール 45 |
2-4-3 ギルド(同業者団体) 45 |
2-4-4 橋梁・運河などの整備 46 |
2-4-5 いよいよ「もの造りの手法」(アールメカニック)の登場 48 |
2-5 マニュファクチュールからブルジョアの誕生 49 |
2-5-1 ブルジョアの誕生と「百科全書」 49 |
2-5-2 「百科全書」の歴史的役割 50 |
2-6 現代における「もの造り」蔑視 51 |
2-6-1 「企業における研究」の二面性 51 |
2-6-2 「技術は科学の応用」論 53 |
2-6-3 「基礎・理論志向」の一面性 54 |
[コラム] エンサイクロペディアのパラドックス 58 |
第3章 「技術学」と生産力(「もの造りの手法」から生産力へ) 61 |
3-1 技術学と生産活動 61 |
3-1-1 技術学の最大の特徴 61 |
3-1-2 生産活動:もの造りにおける「規則」の重要性 63 |
3-2 技術学の歴史:「規則」から「技術学」へ 64 |
3-2-1 技術学以前の“技術学” 64 |
3-2-2 「百科全書」から技術学へ 65 |
3-2-3 技術学の誕生 66 |
3-2-4 技術学の進歩 70 |
3-2-5 技術学の現在 71 |
3-3 技術学と他の諸科学:技術学の位置づけ 72 |
3-3-1 技術学と科学 73 |
3-3-2 広義の科学・狭義の科学 73 |
3-4 技術学と工学・農学・医学(医療) 74 |
3-4-1 技術学と工学・農学 74 |
3-4-2 医療技術学 75 |
3-5 「技術」という概念をどう規定するか 76 |
3-5-1 言葉の由来 76 |
3-5-2 理論的先行研究 77 |
3-5-3 現実の“技術問題” 78 |
3-5-4 関連科学の理論 83 |
3-5-5 「技術学/技術学史」「技術史」との整合性 85 |
3-6 「知識」から「生産力」まで 87 |
3-6-1 労働 88 |
3-6-2 労働力と生産力 88 |
3-6-3 技術学から生産力まで 89 |
[コラム] 相川春喜の歩んだ道 91 |
第4章 「百科全書」とフランス革命 93 |
4-1 17-18世紀のフランス経済と王国の政策 94 |
4-1-1 17世紀のフランス経済とコルベールの重商主義 94 |
4-1-2 18世紀初頭のフランス経済と重商主義批判 97 |
4-1-3 18世紀のフランス経済-百科全書の時代 97 |
4-2 「百科全書」の支持者であったブルジョワジー 100 |
4-3 フランス革命に至る農業と農民の状況 102 |
4-3-1 領主支配の残存部分 102 |
4-3-2 地主・小作関係 103 |
4-3-3 農業生産物の増加と農業の近代化 104 |
4-4 工業の発達とさらなる発達を阻むもの 105 |
4-4-1 農村工業の発達 105 |
4-4-2 マニュファクテュールとその広がり 106 |
4-4-3 絶対王政下での技術の進歩 110 |
4-5 革命前夜のブルジョワジー、都市民衆、農民の状況 111 |
4-5-1 ブルジョワジーとその動向 111 |
4-5-2 農民の状況と要求 114 |
4-5-3 都市民衆の状況と要求 115 |
4-5-4 アンシアン・レジームの税制 116 |
4-6 革命による改革の内容 117 |
4-6-1 ブルジョワジーの指導性:第一段階(1789年)の諸改革 118 |
4-6-2 革命のブルジョワ的性格鮮明化-1790~91年の経済的自由化 121 |
4-6-3 ブルジョワ性の法的確定:91年憲法 122 |
4-6-4 ブルジョワジーの意図を乗り趣えて民主共和制へ:1792年8月10日の蜂起 123 |
4-6-5 ブルジョワ革命擁護の矛盾:1793年~94年7月 124 |
[コラム]“百科全書派ブルジョワジー” 130 |
第5章 「フランス百科全書」からひろがる連想 132 |
5-1 歴史上の“百科全書” 132 |
5-1-1 百科事典への歩み 133 |
5-1-2 「百科事典」の始まり 139 |
5-1-3 イスラムの「百科事典」 142 |
5-1-4 中国の「百科事典」 143 |
5-1-5 日本の「百科事典」 146 |
5-1-6 「フランス百科全書」に至る時代背景 147 |
5-1-7 「フランス百科全書」の先駆 150 |
5-1-8 「フランス百科全書」の登場とその特徴 153 |
5-2 現代と未来の“百科全書” 162 |
5-2-1 “ヴェイパーウエアー(Vaporware)” 162 |
5-2-2 「古書店には“宇宙”がある」 163 |
5-3 事典と知識の体系性 164 |
5-3-1 個々の知識と体系化された知識 164 |
5-3-2 一つの試み 165 |
5-1 知識の体系の意味 166 |
5-4-1 知識・学問の体系になぜ注目するか 166 |
5-4-2 樹枝型と魚骨型 168 |
5-4-3 総合的把握の時間型と階層型 170 |
5-5 一人ひとりの“百科全書” 171 |
5-6 知識と思考の存在意義 172 |
[コラム] 「理性の光」は何を指し示すか 175 |
あとがき 178 |
索引 182 |
・ギリシア語 182 |
・欧文 182 |
・和文 183 |
まえがき i |
第1章 「フランス百科全書」と「もの造りの手法」 1 |
1-1 「フランス百科全書」の全体像 1 |
1-2 ディドロ執筆の「趣意書」に見る「もの造りの手法」重視 3 |
1-3 ディドロ執筆の項目「技術(art)」の意義 5 |
1-3-1 前評判を高めたディドロの自信作 5 |