まえがき 3 |
第1章 頭脳に投資するファンド 15 |
1 知財ビジネスで利益を上げる“頭脳戦” 16 |
「発明促進」のカギはお金より「目利き」 16 |
発明・特許に投資するビジネス 24 |
五千億円を集め一千億円を還元 28 |
2 IVの正体 35 |
なぜ発明の市場がないのか 35 |
オープンイノベーションと方向性は同じ 42 |
インベンションキャピタルの「利回り」 47 |
経済危機が水平分業を加速 51 |
3 知財仲介ビジネスが向かう先 54 |
「発明市場」のイメージ 54 |
アジア向けに一千億円のファンドを創設? 57 |
知財仲介の新たな試み 60 |
知財仲介に金融を絡めたIPファイナンシング・ブリッジ 62 |
4 広がる連携 72 |
三十以上の日本の組織と契約 72 |
顧客ニーズ対応の助けに 75 |
国際出願に魅力を感じた大学 79 |
研究者のネットワーキング 83 |
5 知財仲介ビジネスの現状 90 |
トヨタもパテント・トロールの標的に 90 |
和解金六百五十億円の例も 95 |
特許訴訟回避の新サービスも登場 100 |
続々と生まれる知財仲介ベンチャー 102 |
第2章 株・金・土地から究極の投資先 107 |
1 特許制度の変遷 108 |
ガリレオの訴え 108 |
発明の利用促進にも重点 113 |
「所有権」から「財産権」へ 117 |
2 投資の歴史 123 |
投資の活発化とともにバブルも拡大 123 |
インベンションキャピタル=「発明投資」 130 |
3 オープン化の流れ 132 |
知財管理のあり方が変わる 132 |
TLOの実績はいまひとつ 141 |
「特許はオープンイノベーションの通貨」 143 |
第3章 特許ゴロかイノベーターか 151 |
1 専門家の理解を超えたビジネスモデル 152 |
「ある種の“黒船”がやってきた」 152 |
“高等のパテント・トロール”? 159 |
2 受け止め方は十人十色 168 |
特許の流通とイノベーションの促進は別物 168 |
「新手のネズミ講?」 171 |
第4章 知財大国米国、追う中国 177 |
1 知財大国米国の現状 178 |
米国が特許の出願件数で日本を逆転 178 |
七〇年代後半から知的財産権保護を強化 182 |
標準化を意識しだした米国 185 |
繰り返されてきたプロパテント、アンチパテントの時代 191 |
2 追い上げる中国 194 |
国際出願件数で華為技術がトップに 194 |
起業を後押しする清華大学 200 |
中国のしたたかな標準化戦略 203 |
第5章 世界の頭脳が収奪される-日本に残された戦略とは 213 |
1 日本の製造業の実力 214 |
ガラパゴス化の危機 214 |
研究開発効率が低いわけ 219 |
2 日本の知財戦略 225 |
知財評価の専門会社も出現 225 |
知財の中身の判断が重要 230 |
産業革新機構は米国ベンチャーに太刀打ちできるか 235 |
第6章 日米で同時に進む特許法改正 241 |
1 日本の特許法改正 242 |
国際標準の争奪戦にも配慮した「発明の利用促進」 242 |
ソフトに絡む発明をどう扱うか 247 |
2 米国の特許法改正 251 |
グローバル競争を強く意識 251 |
「世界特許」構想のインパクト 255 |
主要参考文献 259 |
あとがき 261 |