| はじめに-日本技術立国論を考える 11 |
| 1問われる”科学の精神” 11 |
| 2 第三世界の信頼をかち得る方向に 13 |
| 一 技術史の視点 科学的精神と詩のこころ 15 |
| まえがき-ある土木者像 15 |
| 1 土とテクノロジー 19 |
| 2 日本技術史の三つの段階 22 |
| 3 先駆者たちの技術思想-土着性・学際性・国際性 24 |
| 4 創造的知力と組織的生産力-技術発展の基礎 26 |
| 5 これからの技術と文化のために 32 |
| 付 知的市民運動としての産業考古学 34 |
| 二 文明のうえに文化を、知識より知恵を 製鉄技術史の周辺から 39 |
| 1 諭吉の驚き 39 |
| 2 文明と文化 41 |
| 3 知識より知恵を 43 |
| 4 もの知りより想像力を 45 |
| 5 知恵としての技術 46 |
| 6 イギリスとスウェーデン 49 |
| 7 『荘子』のことば 52 |
| 三 情報化社会の夜あけ 日本のグーテンベルク、本木昌造 54 |
| 1 諭吉と昌造 54 |
| 2 昌造の生い立ち 55 |
| 3 学際的技術者の出発 58 |
| 4 印刷文化の夜あけ 61 |
| 5 文字の美を活字に 66 |
| 6 次代の人びとの育成 68 |
| 四 図書館と文化 生活と技術との結びつき 70 |
| まえがき 70 |
| 1 人類の魂の宝庫 71 |
| 2 目に見えない大切なもの 73 |
| 3 近代図書館の源流 76 |
| 4 図書館の垣に沈下咲くころは 78 |
| 5 『図書館運動五十年』に寄せて 80 |
| 6 現実に眼を向けよう 83 |
| 五 民族文化の科学的・比較史的研究 三枝博音の人と思想 86 |
| 1 胃と飯と学問と 86 |
| 2 心豊かな唯物論思想家 87 |
| 3 比較文化論『西欧化日本の研究』 89 |
| 4 世界的な普遍性の広場 93 |
| 5 安藤昌益と三枝博音 96 |
| 六 東北技術文化の歴史的先進性 鉄が語るもう一つの日本史 101 |
| 1 考える歴史へ-私の出発 101 |
| 2 青銅器が先か、鉄器が先か 103 |
| 3 生活と技術を進めた鉄 105 |
| 4 西南日本古代人の知恵 107 |
| 5 庶民の鉱石-餅鉄 109 |
| 6 東北製鉄技術の先進性 111 |
| 7 明治期東北技術史の一段面-注目に値する仙人製鉄所 113 |
| 七 文化としての産業の三人の開拓者 創業者が自らを見通したとき 119 |
| 1 峠の思想 119 |
| 2 西日本の化学工業の祖-下村孝太郎 122 |
| 3 民間鉄鋼業の先駆者-今泉嘉一郎 124 |
| 4 くすり博物館の創設者-内藤豊次 127 |
| 5 終わりをどう結ぶか 129 |
| 八 戦争と平和のなかの技術 昭和時代を吟味する 131 |
| 1 昭和前期の背負った悲劇 131 |
| 2 戦争から平和へ 134 |
| 3 戦争は産業技術を進ませたか 138 |
| 4 近隣アジア諸国に眼を向けよう 144 |
| 付 中国の鉄鋼技術と文化に思う 148 |
| 九 足尾のこれからを考える 技術史研究の立場から 152 |
| 1 人類の歴史とのかかわりで 152 |
| 2 《足尾で学ぼう》の原点に立って-町ぜんたいが「鉱山と公害の博物館」の自覚を- 154 |
| 3 明治期の良心的な技術者たちの論考に学ぶ-国際鉱山都市フライベルクのあり方にふれて- 156 |
| 4 日本の銅生産と足尾製錬所の現状-問われるべき経済的メリットと国際競争力- 161 |
| 5 足尾町の将来像-銅山閉山後一〇年の歩みをふまえて- 165 |
| 付 田中正造をめぐる東南アジア留学生と日本 173 |
| 一〇 技術史教育の今日的課題 結びに代えて 181 |
| 1 つくることの喜びと意義 181 |
| 2 地域技術史と豊かな人間思想 184 |
| あとがき 189 |
| 初出書誌一覧 193 |
| 索引 |
