はじめに 吉本隆明 1 |
[I] 〈個〉としての病理現象 11 |
1 現場から 13 |
カウンセリングの方法 13 |
性格教育センターの特徴 20 |
森田療法にはフロイト的認識はない 26 |
カウンセラーはどこまで付き合うのか? 34 |
2 九割のひとがカウンセリングを必要とする時代 44 |
心のなかの三つの層 44 |
人類という絶望的な存在 51 |
3 〈不安〉はどこからくるか 59 |
気持を安心させる方法 59 |
カウンセリングの問題は無限世代までいく 71 |
4 母親と乳胎児期の関係 74 |
「T・Kさんの手紙」を読む 74 |
母と子の第一次的につくられる無意識の核 80 |
なにが母親の胎内て刷り込まれるのか 84 |
資本主義自体のカウンセリングを必要とする時代 94 |
病気をどこに委譲するか 97 |
性格にもとづく悩みの相談の「手紙」 101 |
[II]〈社会〉問題としての病理現象 111 |
1 老齢化社会と死 113 |
脳死は人の死か? 113 |
精神と肉体の老齢化は平行しな 118 |
〈老齢〉に気づく 122 |
老齢化の延長が〈死〉ではない 125 |
2 〈寝たきり〉老人への誤った理解 130 |
痴呆の心的状態 130 |
有効な老人専門のカウンセリング 132 |
老人問題は裏がえされた青少年問題である 136 |
行政上の老人問題 137 |
3 母親がつくる身体図式 142 |
中性化する無意識 142 |
胎児は「聴覚映像」として記憶 144 |
身体図式と現実との矛盾を、どう押し込められるか 146 |
どうしたら「言語以前の言語」の段階へ届くか 150 |
幼児教育問題と登校拒否 154 |
4 宗教現象と若者 166 |
どこに宗教にひかれる基盤があるか 166 |
ひきつける主唱者の〈超人〉体験 173 |
通用しない「〈欠乏〉を基準とした」〈倫理〉 182 |
麻原彰晃の極限の修行体験 188 |
〈倫理〉をつくれない段階での社会的事件 202 |
[III]転換期における病理の行方 209 |
1 「バブル現象」の核心 211 |
「バブル経済」は、いつ、どうして起こったか 211 |
不況でも生活水準は落ちない 220 |
新しい公害病 222 |
2 わが不況からの脱出法 235 |
支払いの「遅延」と強いられる二倍の労働量 235 |
世界最強の日本の民衆 238 |
大転換期の徴候か? 240 |
3 水平線上に見えてきた未知の〈倫理〉 242 |
「贈与論」のモチーフ 242 |
はっきりしている公害病の徴候 246 |
母系社会における男女の二重性 249 |
あとがき 田原克拓 258 |
参考文献 |
著者紹介 |