序章 宇宙の歴史からみた生命 1 |
元素の起源 1 |
宇宙のはじまり 1 |
星は元素の製造工場である 2 |
私たちは星の子である 2 |
生命とは 3 |
炭素と水の性質 3 |
この宇宙には地球型生命しか存在しない 3 |
生命の定義:DNAをもつこと 4 |
分子は語る(生体分子はいかに巧妙にデザインされているか) 5 |
分子の世界の宅急便とオングストローム世界のデザイナー 5 |
ラジカルの処理と仙人 8 |
エネルギーを蓄える(脂肪賛歌) 9 |
水を制御する(プロテオグリカン) 10 |
分子を収納する(ヒストン) 11 |
ゴムより伸びるタンパク質(エラスチン) 12 |
コストパフォーマンス(分子の世界の経済学) 13 |
のりしろをもったタンパク質 13 |
自然も7が好き(アンテナ分子と7本のらせん構造) 13 |
1章 細胞の種類と構造と働き 17 |
1.1 細胞の種類と大きさ 17 |
1.2 細胞内小器官 19 |
1.2.1 核 19 |
1.2.2 粗面小胞体 22 |
1.2.3 ゴルジ体 23 |
1.2.4 ミトコンドリア 23 |
1.2.5 ライソゾーム 26 |
1.2.6 パーオキソーム 27 |
1.2.7 葉緑体 28 |
1.3 その他の構造体 32 |
1.3.1 鞭毛・繊毛 32 |
1.3.2 神経細胞の軸索 34 |
1.3.3 植物の細胞壁 35 |
1.3.4 微生物の細胞壁 37 |
1.4 細胞の種類と働き 39 |
1.4.1 細胞の機能分担 40 |
2章 細胞膜の構造と機能 45 |
2.1 膜を構成する脂質 46 |
2.1.1 細胞膜の基本構造 46 |
2.1.2 コレステロールの役割 52 |
2.1.3 スフィンゴリン脂質 53 |
2.1.4 糖脂質 54 |
2.1.5 膜脂質のまとめ 55 |
2.2 膜タンパク質 55 |
2.2.1 膜タンパク質の特徴 55 |
2.2.2 糖鎖 56 |
2.3 膜反応の特徴 57 |
2.4 膜の流動性 57 |
2.5 膜の高次機能 58 |
2.5.1 エネルギー変換・物質輸送 58 |
2.5.2 神経インパルスの伝導 58 |
2.5.3 情報の授受・増幅・変換 59 |
3章 代謝と生命活動 63 |
3.1 代謝のみなもと(太陽) 63 |
3.2 代謝経路の設計思想 64 |
3.2.1 炭素-炭素結合の特徴 64 |
3.2.2 反応のレパートリーの拡大 65 |
3.2.3 反応効率 68 |
3.2.4 部品の共通化 70 |
3.2.5 ユニット工法 70 |
3.3 反応の種類とメカニズム 74 |
3.3.1 β-位切断 74 |
3.3.2 カルボキシル化(ABC) 75 |
3.3.3 脱炭酸反応(TDD) 75 |
3.3.4 転位反応(12R) 77 |
3.3.5 メチル化(SAM) 79 |
3.3.6 酸化還元反応(NFSH) 79 |
3.3.7 加水分解反応 83 |
3.4 生体成分の分類と代謝経路の概要 83 |
4章 糖代謝 87 |
糖の定義とグルコースの重要性 87 |
4.1 解糖系 92 |
4.1.1 リン酸化による活性化 92 |
4.1.2 糖骨格の2分割 92 |
4.1.3 ATPの合成 92 |
4.1.4 解糖系の制御 96 |
4.2 発酵 96 |
4.2.1 発酵の生理的意義 96 |
4.2.2 エアロビクスの利点 96 |
4.3 アセチルCoAの合成 97 |
4.3.1 ピルビン酸脱水素酵素複合体 97 |
4.3.2 アセチルCoAの性質 97 |
4.4 クエン酸回路(TCA cycle) 99 |
4.4.1 クエン酸の合成 100 |
4.4.2 クエン酸の変形 100 |
4.4.3 NADHとFADH2の生成 100 |
4.4.4 律速過程 101 |
4.5 酸化的リン酸化 101 |
4.5.1 エネルギー変換工場ミトコンドリア 101 |
4.5.2 ミトコンドリアの由来 102 |
4.5.3 電子伝達系 103 |
4.5.4 ATPの合成 104 |
4.5.5 熱発生反応 105 |
4.6 エネルギー輸送 105 |
4.6.1 ATPの膜透過問題 105 |
4.6.2 クレアチンリン酸 106 |
4.7 エネルギー消費系 106 |
5章 脂質代謝 109 |
5.1 脂質とは? 109 |
5.2 脂肪 109 |
5.2.1 脂肪とエネルギーの貯蔵 109 |
5.2.2 脂肪の構造 110 |
5.3 脂肪酸の生合成 110 |
5.3.1 アセチルCoA由来のC2ユニットの重合 111 |
5.3.2 アシル基運搬タンパク質 112 |
5.4 脂肪酸のβ酸化 113 |
5.4.1 脂肪細胞と肝細胞 113 |
5.4.2 脂肪酸の輸送法 115 |
5.4.3 β酸化の機構 115 |
5.5 ケトン体と肝臓の役割 115 |
5.6 極長鎖脂肪酸とパーオキソーム 117 |
5.7 脂質の輸送と貯蔵 118 |
5.8 他の脂質の生合成 118 |
6章 アミノ酸化謝 121 |
6.1 アミノ酸の働き1 121 |
6.2 アミノ酸の働き2 121 |
6.2.1 タンパク質の寿命 121 |
6.2.2 タンパク質の生合成 122 |
6.3 必須アミノ酸 124 |
6.4 アミノ酸の生合成 125 |
6.4.1 アミノ酸の炭素骨格 125 |
6.4.2 NH2の由来 125 |
6.4.3 窒素代謝とグルタミン合成酵素 126 |
6.5 アミノ酸の分解 127 |
6.5.1 アンモニアの生成問題 127 |
6.5.2 アミノ酸分解の生理的意義 127 |
6.6 アミノ酸中の窒素の代謝 128 |
6.7 アミノ酸の炭素骨格の代謝 128 |
6.7.1 TCAサイクルの借用 128 |
6.7.2 グルタミンとアラニンへの変換 128 |
6.8 アンモニアの処理法と水環境 130 |
6.9 尿素回路 130 |
6.10 アミノ酸由来の生体成分 133 |
7章 ヌクレオチドの代謝 135 |
7.1 ヌクレオチドの構造 135 |
7.2 RNAワールド 135 |
7.3 ペントースリン酸回路 136 |
7.3.1 リボースの供給 136 |
7.3.2 NADPHの供給 136 |
7.4 塩基の合成 137 |
7.4.1 プリン環(A,G)の合成 137 |
7.4.2 ピリミジン環(C,T,U)の合成 137 |
7.5 デオキシリボースの合成 139 |
7.6 サルベージ経路による合成 139 |
7.7 核酸の生合成と分解 139 |
7.7.1 合成 139 |
7.7.2 核酸の合成方向 142 |
7.7.3 分解 142 |
8章 ホルモン 143 |
8.1 情報ネットワークの概要 143 |
8.1.1 多細胞系の調和 143 |
8.1.2 制御系の概要 144 |
8.2 情報伝達方式 146 |
8.3 情報伝達分子 148 |
8.3.1 素材の特徴 148 |
8.3.2 合成法 150 |
8.3.3 化学的性質による分類 150 |
8.4 情報伝達機構 151 |
8.4.1 細胞表面の受容体の 活性化 151 |
8.4.2 遺伝子の転写制御 154 |
8.4.3 細胞質内酵素の活性化 154 |
8.5 情報の流れと統治形態 155 |
8.5.1 中央集権型 156 |
8.5.2 中央直轄型 161 |
8.5.3 地方分散型 168 |
索引 175 |
[かこみ記事] |
小胞輸送と神経毒 24 |
ビタミンと補酵素(Vitamins Are as Important as Love) 66 |
ビタミンB1と先入観 76 |
Love-me,Love-me-not 88 |
色と酸素 94 |
金田一少年の事件薄(バイオ編,魔の国立競技場の巻) 108 |
クレオパトラの鼻 132 |
コーヒーの化学 140 |
恋のしくみ 162 |
インシュリン物語 166 |
インシュリンと糖尿病 170 |
学問のすすめ 173 |
[図表] |
図1 基質と酵素表面の相補性 7 |
図2 ビタミンB12の構造 8 |
図3 脂肪の構造 9 |
図4 プロテオグリカン(水の粘性制御) 10 |
図5 DNAの二重らせんから染色体の構造まで 11 |
図6 エラスチン 12 |
図7 のりしろをもった新型タンパク質 14 |
図8 膜7回貫通型受容体 14 |
図1.1 細胞の種類,形,大きさ 18 |
図1.2 細胞内小器官の構造と機能 20 |
図1.3 葉緑体と光合成反応の概要 31 |
図1.4 微小管の構造 33 |
図1.5 グルコースのポリマー 36 |
図1.6 微生物の細胞壁(ペプチドグリカン層)の構造 38 |
図1.7 ユニークな細胞の例 41 |
図2.1 リン脂質の構造 46 |
図2.2 生体膜の基本構造 48 |
図2.3 生理活性脂質の生合成 50 |
図2.4 リン脂質由来のセカンドメッセンジャー 51 |
図2.5 セリン由来の脂質 54 |
図2.6 膜タンパク質 56 |
図2.7 神経細胞の働き 59 |
図2.8 コレラ毒素の作用機構 60 |
図3.1 ヌクレオチドハンドルを有する分子の例 69 |
図3.2 C5を単位とするユニット工法の産物 72 |
図3.3 C1キャリヤー 73 |
図3.4 ビタミンB12の構造と働き 78 |
図3.5 酸化還元の補酵素 81 |
図3.6 代謝経路の概要(代謝マップ) 84 |
図4.1 糖の種類と構造 90 |
図4.2 グルコースのポリマー 91 |
図4.3 解糖系と発酵 93 |
図4.4 ピルビン酸脱水素酵素複合体 98 |
図4.5 代謝マップ(アセチルCoAからTCAサイクルまで) 99 |
図4.6 ミトコンドリアの構造と酸化的リン酸化 102 |
図4.7 チトクロムc酸化酵素とATP合成酵素 104 |
図4.8 クレアチンリン酸とアルギニンリン酸の役割 107 |
図5.1 脂質代謝の概要 110 |
図5.2 脂肪の構造 111 |
図5.3 アセチルCoAの輸送と脂肪酸の生合成 112 |
図5.4 脂肪細胞とその働き 114 |
図5.5 脂肪酸のβ酸化 116 |
図6.1 アミノ酸(一文字表記)の合成経路 126 |
図6.2 糖の新生(筋肉と肝臓の連携プレイ) 129 |
図6.3 アンモニアの処理法 131 |
図6.4 尿素回路 132 |
図6.5 ヘムと塩基の生合成 133 |
図7.1 核酸の基本構造と塩基部分生合成の原料 138 |
図8.1 寒さから身を守る 145 |
図8.2 カテコールアミンによるグルコースの供給 146 |
図8.3 ギャップジャンクション 148 |
図8.4 ホルモンの前駆体とプロセッシング 151 |
図8.5 受容体とセカンドメッセンジャーを介する情報伝達系 152 |
図8.6 ステロイドおよび関連分子の構造と作用機構 155 |
図8.7 中央集権的なホルモンの世界 157 |
図8.8 ACTH系 158 |
図8.9 排卵の準備とLH系 160 |
図8.10 中央直轄型とオキシトシン 164 |
図8.11 カルシウム調節系 171 |
表8.1 単純な情報伝達分子の構造と原料 149 |