はしがき 1 |
第一章安全の概念 15 |
■「安全」とは何か 16 |
あなたにとって安全とは 16 |
安全とは主観的判断である 17 |
誰にとっての安全か 20 |
「安全」とは「危険」の裏返しである 23 |
どのような危険があるか 26 |
説明責任と安心 28 |
安全のスケール効果 31 |
安全は無料ではない 34 |
■原子力の安全 37 |
原子力安全は境界問題である 37 |
原子力安全の特殊性 4 |
放射線防護の基本仮定 44 |
放射線防護の基本原則 46 |
原子力施設での対策 49 |
多重防護 51 |
多重防護をめぐる誤解 54 |
平和利用と安全 56 |
■リスクという概念 58 |
リスクとは何か 58 |
リスクの基本的性質 61 |
リスクの多面性 63 |
リスクの受忍性と容認性 65 |
個人的リスクと社会的リスク 67 |
第二章原子炉の安全 71 |
■はじめに 72 |
原子力施設・活動の種類~なぜ軽水炉を特に取り上げるか 72 |
■歴史的展望 74 |
はじめに信仰ありき 74 |
信仰から科学へ 78 |
■セーフティ・カルチュア 81 |
チェルノブイリ事故 81 |
形のないもの 83 |
神の御業 85 |
国家的気風 87 |
健全な批判 89 |
組織を挙げて 91 |
■安全確保の枠組み 93 |
平常時と事故時の安全 93 |
事故とは何か 96 |
原子炉の事故時の安全性 99 |
誰が責任を負うのか 102 |
■総合的安全目標 105 |
How Safe is safe enough? 105 |
安全目標 108 |
これまで安全目標はなかったのか 110 |
■段階別目標とその役割 111 |
どのような段階があるか 111 |
立地の目標と役割 114 |
わが国の立地審査指針 116 |
建設段階の目標と役割 119 |
運転段階の目標と役割 122 |
運転経験の活用 124 |
高経年施設 128 |
第三章安全設計 131 |
■はじめに 132 |
なぜ設計について詳しく論ずるのか 132 |
設計の段階 134 |
設計の責任範囲 136 |
■事故の性質 138 |
事故の原因~自然現象 138 |
事故の原因~人為的事象 141 |
事故の原因~内部事象と異常の拡大 146 |
事故シーケンスと支配因子 148 |
事故とは常に「不測の事故」である 150 |
■DBEという考え方 152 |
不測の事故にいかに対応するか 152 |
DBEというアプローチ 154 |
DBEの具体例 156 |
設計の責任範囲とDBEの設定 163 |
■設計における多重防護 165 |
安全性の三つのレベル 165 |
安全性の三つのレベルの背景 167 |
安全性の第一のレベル 168 |
安全性の第二のレベル 172 |
安全性の第三のレベル 174 |
三つのレベルはどう機能しているか 176 |
■原子力施設の安全機能分類と重要度 180 |
なぜ機能分類が必要か 180 |
何が必要な機能なのか 183 |
日本の分類の考え方 186 |
信頼性の確保と維持 188 |
単一故障の仮定 191 |
第四章シビアアクシデント 193 |
■はじめに 194 |
■事故の分類 196 |
DBEの分類と分類のベース 196 |
INES:国際原子力事象評価尺度 199 |
設計の範囲を超える事故 202 |
■シビアアクシデントの要因と経過 204 |
シビアアクシデントの定義 204 |
設計の範囲を超える要因 209 |
設計の範囲を超えるとどうなるか 212 |
格納容器の機能喪失 214 |
■アクシデント・マネージメント 217 |
設計の範囲を超えた事故にどう対処するか 217 |
わが国でのアクシデント・マネージメントの検討 220 |
わが国のアクシデント・マネージメントの内容 223 |
格納容器のベント 225 |
状況判断と意志決定 227 |
■シビアアクシデントと多重防護 230 |
シビアアクシデントに対する防護 230 |
シビアアクシデントと立地評価事故 231 |
立地と防災対策との関係 234 |
原子力防災のありかた 236 |
第五章確率論的安全評価 239 |
■はじめに 240 |
なぜ安全評価が必要か 240 |
■総合的安全評価 243 |
総合的安全評価はなぜ大切か 243 |
段階的目標は将来廃止すべきか 246 |
総合的安全性の尺度は何か 247 |
■確率とは何か 250 |
数学的確率と現実の確率 250 |
確率が適用できる条件 253 |
確率の推定 254 |
確率のモデル 257 |
原子炉事故と確率 259 |
確率が低い事象は現実に起こるか 261 |
確率が低い事故は無視してよいか 264 |
■確率論的安全評価(PSA)の基本的アプローチ 266 |
WASH-1400の公表 266 |
PSAのレベル 268 |
イベントツリ~WASH-1400成功の秘密 271 |
事故シーケンスの確率推定 274 |
PSAが明らかにしたこと 276 |
■PSAの問題点 279 |
不確定性~その1 279 |
不確定性~その2 282 |
完全性の問題 285 |
統計の性質 288 |
ETとFTの性質 291 |
分岐の独立の仮定 294 |
PSAの使い方 296 |
第六章人的因子 299 |
■はじめに 300 |
■人的因子の問題の背景 302 |
人間は諸悪の根源か 302 |
なぜ人的因子が最近重視されるのか 304 |
■意志決定と行動 307 |
人間の行動の分類 307 |
行動のための意志決定 309 |
期待される運転員像 312 |
求められる意志決定レベル 316 |
■適切な情報と状況判断 319 |
「巨大システム」 319 |
巨大システムにおける観測 321 |
情報提供のありかた 325 |
どのような情報を提供するか 327 |
■人にやさしい機械系 329 |
人間の誤りをどう防止するか 329 |
マインドセット 331 |
どこまで自動化するか 334 |
「人にやさしい機械系」とはどのようなものか 336 |
むすぴ 339 |