口絵 i |
まえがき xiii |
第Ⅰ部 バイオで拓く最新診断と治療 |
第1章 生きた丸ごとの生体で分子を測る 3 |
はじめに 3 |
1-1 分子計測の in vivo 展開 4 |
1-2 In vivo 分子イメージング 11 |
1-3 光診断への道 14 |
おわりに 15 |
引用文献 16 |
第2章 ナノマシンによるナノ医療 17 |
はじめに 17 |
多機能性エンベロープ型ナノ構造体 18 |
Programmed Packaging 18 |
制御法 22 |
核内動態制御法 25 |
おわりに 27 |
引用文献 28 |
第3章 EBウイルスがコードするnon-coding small RNAの発癌活性 31 |
はじめに 31 |
3-1 EBER 32 |
3-2 EBER による PKR 活性化阻害と IFN 抵抗性 33 |
3-3 EBER による増殖因子誘導 34 |
EBER による IL-10 発現誘導 34 |
EBER による IL-9 発現誘導と T/NK リンパ腫,IGF-1 発現誘導と胃癌,上咽頭癌 36 |
おわりに 37 |
引用文献 38 |
第4章 インテグリン・細胞外マトリックスの相互作用の分子機序解明と,それに基づく医薬開発 41 |
はじめに 41 |
4-1 OPN分子の構造と受容体 42 |
4-2 免疫疾患におけるOPNの発現とその機能 43 |
4-3 OPNと癌 46 |
おわりに 49 |
引用文献 50 |
第5章 エイズ・ヒト白血病ウイルスの分子生物学から感染動物モデルの開発に向けて 53 |
はじめに 53 |
5-1 ヒトレトロウイルスの特徴 54 |
HTLV-1の増殖戦略 54 |
HIVの増殖機構 56 |
複合型レトロウイルスをつくる機構 57 |
5-2 ウイルスの種特異性を決めるもの 60 |
HTLV-1の種特異性決定因子 60 |
HIVの宿主域決定因子と対レトロウィルス自然免疫 61 |
おわりに 65 |
引用文献 65 |
第Ⅱ部 最新の科学で創薬 |
第6章 糖鎖ナノケミカルバイオロジー 69 |
はじめに 69 |
6-1 糖鎖クラスター化合物による糖鎖-タンパク質相互作用制御 70 |
クラスター効果を利用したタンパク質高認識性水溶性糖鎖ポリマー 70 |
糖ペプチド型糖鎖クラスターによる糖鎖トポロジー糖密制御 71 |
糖鎖密度と配向を制御したタンデムリピート型糖ペプチド 74 |
6-2 水溶性ポリマーを利用した新規糖鎖合成法による糖鎖関連化合物ライブラリー構築 76 |
クライスター効果によるポリマー上での効率的糖転移酵素反応 78 |
モレキュラートランスポーターを用いた糖ペプチドのコンビナトリアル合成 81 |
6-3 糖脂質ポリマーによる二次元配向糖鎖クラスターの創製 83 |
糖脂質ポリマー膜を利用した糖鎖タンパク質固定化技術 83 |
糖脂質ポリマー膜に固定化した糖転移酵素反応のセンシング 87 |
糖鎖ポリマーナノパーティクルを用いた分子認識の検出 89 |
6-4 ナノパーティクルを利用した糖鎖ナノケミカルバイオロジー研究 91 |
糖鎖金ナノパーティクル上での糖転移酵素反応の(MA)LDI-TOFMSによる直接モニタリング 91 |
糖鎖ブロッティングポリマーナノバーティクルを用いたプロテイングライコミクス 93 |
おわりに 98 |
引用文献 99 |
第7章 疾患遺伝子の探索とその作用機作 103 |
はじめに 103 |
7-1 癌遺伝子と癌抑制遺伝子 103 |
7-2 パーキンソン病原因遺伝子である癌遺伝子DJ-1の機能と発症機構-創薬, そして細胞癌化との共通機構 107 |
7-3 網膜性色素変性症の原因遺伝子PAP-1の機能 113 |
おわりに 114 |
引用文献 114 |
第8章 スフィンゴ脂質の生理活性と代謝調節 117 |
はじめに 117 |
8-1 S1P研究の変遷 118 |
8-2 S1P受容体のシグナル伝達経路 119 |
8-3 S1P受容体の生理機能 121 |
8-4 スフィンゴシンキナーゼ 123 |
8-5 S1P分解酵素 123 |
8-6 細胞内S1Pの細胞内セカンドメッセンジャー仮説 124 |
8-7 代謝中間体としてのS1P 125 |
8-8 酵母におけるS1P類似体 126 |
おわりに 126 |
引用文献 127 |
第9章 組換え型モノクローナル抗体分子を利用するグリケーション後期反応生成物の探索と構造解析 133 |
はじめに 133 |
9-1 メイラード反応によるAGE修飾タンパク質の生成 134 |
9-2 遺伝子組換え技術により作製された抗体分子 136 |
9-3 ファージディスプレイ法によるAGE特異的scFvの作製 138 |
9-4 大腸菌を用いたAGE特異的scFvの調製 140 |
9-5 AGE特異的scFvのエピトープ構造解析 141 |
9-6 Biacoreを用いたAGE特異的scFvの抗原結合活性の解析 142 |
おわりに 143 |
引用文献 144 |
第10章 1分子観測によるアルツハイマー病関連因子の生細胞内機能解析 147 |
10-1 アルツハイマー病 147 |
10-2 アルツハイマー病の原因遺伝子 148 |
10-3 APPの生理機能Ⅰ 150 |
10-4 APPの生理機能Ⅱ 151 |
10-5 APP結合分子 152 |
FE65 152 |
JIP1b 153 |
10-6 1分子観測によるAPP生理機能解析 - FE65とAPP細胞内領域断片(AICD) 153 |
10-7 1分子観測によるAPP生理機能解析 - JIP1bとAPP 156 |
おわりに 159 |
引用文献 160 |
第Ⅲ部 バイオを使うものづくり |
第11章 DNAを鋳型として用いたボトムアップ型ナノテクノロジー 163 |
はじめに 163 |
11-1 ボトムアップ型ナノテクノロジー 163 |
11-2 DNAの分子鋳型としての特徴 164 |
11-3 DNAを鋳型とした色素の配列制御 165 |
11-4 DNAの伸長固定化 167 |
11-5 DNAを鋳型としたナノメッキ 168 |
おわりに 170 |
引用文献 171 |
第12章 筋肉タンパクによるゲルバイオマシンの創製 173 |
はじめに 173 |
12-1 生体における動力システム 174 |
筋肉の仕組み 174 |
アクチン・ミオシン 175 |
12-2 筋肉タンパクゲルの形成とその運動 176 |
アクチン・合成高分子ハイブリッドゲルの形成 176 |
ミオシンシートにおけるアクチンゲルの運動発現 178 |
アクチンゲルの運動性とその物性との相関 181 |
配向ミオシンゲルの作成とATPase活性 181 |
配向ミオシンゲル上におけるアクチンゲルの運動発現と運動特性 183 |
おわりに 185 |
引用文献 186 |
第13章 核酸医薬の創製をめざして 187 |
はじめに 187 |
13-1 周りをみれば「敵」ばかり 190 |
13-2 アプタマー医薬Macugenの構造から学ぶ 190 |
13-3 4'-チオ核酸 - 新規ヌクレアーゼ抵抗性核酸 192 |
4'-チオRNA(4'-sRNA)の性質 193 |
4'-チオCTPおよび4'-チオUTPを用いるSELEX法による血液凝固因子トロンピンに対するアプタマーの取得 194 |
sNsを含むsiRNAによる遺伝子発現制御 197 |
引用文献 198 |
第Ⅳ部 ナノサイエンスでバイオを操る |
第14章 自己組織化多孔質薄膜による細胞の増殖・分化・機能制御 201 |
はじめに 201 |
14-1 神経幹細胞と神経組織再生 203 |
14-2 ハニカムフィルムの作製と構造 204 |
14-3 ハニカムフィルム上の神経幹細胞の培養 205 |
14-4 免疫染色によるスフェロイドの同定 207 |
14-5 スフェロイドを形成する神経幹細胞の機能 207 |
14-6 再生医療のための神経幹細胞増殖法 210 |
14-7 ハニカムフィルムによる神経幹細胞分化・増殖制御機構 210 |
おわりに 212 |
引用文献 212 |
第15章 分子標的に特異的に作用する天然薬物の開発と創薬への利用 215 |
はじめに 215 |
15-1 分子標的に特異的に作用する天然薬物の探索 216 |
15-2 新規チューブリンアッセイ系の構築 222 |
15-3 超高感度レーザー走査顕微分光/操作システムの開発 223 |
おわりに 225 |
第16章 ナノバイオロジーによる単一細胞遺伝子発現解析 227 |
はじめに - なぜ細胞1個で解析しなければならないのか? 227 |
16-1 単一細胞の単離方法 228 |
16-2 単一細胞内のmRNAのコピー数(絶対数)を求めるためのリアルタイムPCR法 230 |
16-3 mRNAのコピー数(絶対数)の重要性と検量線 231 |
16-4 単一細胞内のmRNAの変動とタンパク質の変動 233 |
おわりに - 単一細胞内の極微量タンパク質の定量方法の開発をめざして 235 |
引用文献 237 |
第17章 神経系の発達・成熟・可塑性を制御する新規タンパク質ファミリーの発見とその機能解明 239 |
はじめに 239 |
17-1 神経細胞の分化と神経栄養因子の役割 240 |
17-2 交感神経細胞の発達にともなう神経栄養因子応答性の獲得と変化 241 |
17-3 骨形成因子とレチノイン酸の作用の発見 242 |
17-4 生体内における骨形成因子とレチノイン酸作用の検証 245 |
17-5 交感神経細胞の分化・成熟に関与する転写因子群 245 |
17-6 BRINPファミリー遺伝子の同定 247 |
17-7 BRINPファミリータンパク質の機能-細胞周期抑制-がん抑制因子 250 |
おわりに 252 |
引用文献 254 |
第Ⅴ部 病態解明 |
第18章 ペプチド抗原と脂質を認識する2種のT細胞免疫系 259 |
はじめに 259 |
18-1 2種の免疫系,自然免疫と獲得免疫 260 |
18-2 2種の獲得免疫系,液性免疫と細胞性免疫 261 |
18-3 T細胞免疫系の成立 264 |
18-4 T細胞の抗原認識にかかわる分子構造 266 |
18-5 NKT細胞の発見 268 |
18-6 NKT細胞の抗原認識と機能 270 |
引用文献 273 |
第19章 細胞外マトリックス・テネイシンファミリーの生理機能 277 |
はじめに 277 |
19-1 テネイシンファミリー発見の経緯 278 |
19-2 TNファミリーの分子進化 279 |
19-3 テネイシンファミリーの機能 281 |
テネイシンC 281 |
テネイシンR 282 |
テネイシンW 282 |
テネイシンX 283 |
コラーゲン繊維形成への関与 284 |
エーラス・ダンロス症候群の原因遺伝子としてのTNX 286 |
TNX欠損マウスにみられる病態解析 286 |
おわりに 290 |
引用文献 291 |
第20章 精巣と癌に高発現する遺伝子のポストゲノム研究 293 |
はじめに 293 |
20-1 D40遺伝子のクローニングの経緯 294 |
20-2 D40遺伝子・タンパク質の構造 295 |
20-3 精巣におけるD40の発現 295 |
精巣内でのD40タンパクの局在 297 |
アクロゾームにおけるD40タンパク質の発現 298 |
20-4 癌におけるD40遺伝子の発現 300 |
20-5 減数分裂とD40タンパク 301 |
おわりに 303 |
引用文献 303 |
第21章 構造と機能の解析による遺伝子情報の制御法の開発 305 |
はじめに 305 |
21-1 生体における細胞の増殖と細胞死アポトーシスの制御の重要性 306 |
21-2 AKTの活性化と生体ホメオスターシスの維持 307 |
21-3 プロトオンコジンTCL1の機能の解明 308 |
21-4 AKTキナーゼを分子標的とした抗癌治療 310 |
21-5 “Akt-in”の課題と展望 313 |
21-6 21世紀の生物学への展望 314 |
引用文献 315 |
第22章 ヘリコバクター・ピロリ感染と胃癌 317 |
22-1 胃癌におけるピロリ菌感染の役割 319 |
22-2 cagPAIとⅣ型分泌機構 319 |
22-3 Ⅳ型分泌機構のエフェクター分子としてのCagA 322 |
CagAの分子多型 323 |
CagAの生物活性 324 |
CagA-SHP-2相互作用 324 |
CagA-SHP-2相互作用の下流シグナル 327 |
CagA Csk相互作用を介するCagAのフィードバック制御 328 |
チロシンリン酸化非依存的CagA活性 329 |
22-4 癌タンパクとしてのSHP-2の役割 329 |
おわりに 331 |
引用文献 332 |
用語解説 335 |
索 引 343 |
編集委員・執筆者紹介 353 |