第Ⅰ部 ジャーナリストに求められるスキルとその実践 |
第1章 科学記事の2つの顔-わかりやすさと正確性をめぐって- 18 |
馬場錬成 |
1.1 はじめに 18 |
1.2 実際の事例 : 待ったなしで来るノーベル賞発表 19 |
1.2.1 度肝を抜かれた福井博士の受賞 19 |
1.2.2 最初の評価は各紙の比較で出る 20 |
1.2.3 専門性の高い原稿は取材先しだい 22 |
1.3 わかりやすさと正確性―2つの顔を立てるには 23 |
1.3.1 取材から原稿執筆までの手順 23 |
1.3.2 記事を完成させている要因は何か 23 |
1.3.3 真実の情報を聞き出すポイント 24 |
1.3.4 2つの顔を立てるテクニック 25 |
第2章 科学を伝えるという仕事 27 |
青山聖子 |
2.1 はじめに 27 |
2.2 科学を伝える仕事の意味 27 |
2.3 科学雑誌の編集者は忙しい 29 |
2.4 サイエンスライターで食べていけるか 31 |
2.5 ちょっとさびしい研究機関広報 33 |
2.6 学生に何を教えるか 34 |
2.7 じつは少ない「科学コラム」 36 |
2.8 これからの仕事 37 |
第3章 「専門的であること」と「わかりやすさ」のバランス 39 |
西村吉雄 |
3.1 はじめに 39 |
3.2 専門用語は本来わかりやすくするためのもの 40 |
3.3 使うべき用語は読者に応じて変わる 41 |
3.4 科学ジャーナリズムと技術ジャーナリズム 42 |
3.5 「批判」に必要なことば―技術ジャーナリズムの場合 43 |
3.6 「批判」に必要なことば―科学ジャーナリズムの場合 45 |
第4章 科学技術関連ニュースの日英翻訳プロセスと留意点 47 |
小西和久 |
4.1 はじめに 47 |
4.2 科学技術関連情報の日英翻訳に関する基本的な留意点 48 |
4.2.1 記事の正確な理解 48 |
4.2.2 ハード・ニュースにおける逆ピラミッド型の徹底 49 |
4.2.3 その他の作業 50 |
4.3 簡潔明瞭な英文を書くための基本的な留意点 51 |
4.3.1 名詞構文への対応 51 |
4.3.2 文構成要素の誤結合への対応 53 |
4.4 科学技術関連報道の日英翻訳の実際 57 |
4.5 おわりに 63 |
第5章 世界語化した英語と日本人ジャーナリスト 65 |
石塚雅彦 |
5.1 何を目的とするか 65 |
5.2 基礎英語から 66 |
5.3 書かせて直す,直されて書く 67 |
5.4 書きたいこととパラグラフ 67 |
5.5 日本語記事を忘れろ 68 |
5.6 読んで書く 70 |
5.7 大量に読む 72 |
5.8 日本がどう報じられているか 74 |
5.9 一般誌の科学技術記事 75 |
5.10 英文メディアで働ける日本人,日本の英文メディア 76 |
第6章 すばらしき学生たち-集中講義「Science Jurnalism」を担当して- 78 |
Debra Ann Schwartz |
6.1 序 78 |
6.2 日本に渡るまで 79 |
6.3 講義の準備 85 |
6.4 模擬記者会見 90 |
6.5 困難だったこと 91 |
6.6 成功したこと,成功しなかったこと 94 |
6.7 ジャーナリスト志望の日本人学生に教えてみてどうだったか 98 |
第7章 科学技術報道における研究者と報道者のディスコミュニケーション 101 |
大石かおり |
7.1 はじめに 101 |
7.2 研究者へのインタビューから 102 |
7.2.1 研究者が感じるディスコミュニケーション 102 |
7.2.2 研究者から報道者への要望 108 |
7.3 報道者へのインタビューから 109 |
7.3.1 ディスコミュニケーションに対する反論 109 |
7.3.2 ディスコミュニケーションを生む背景 112 |
7.3.3 報道者と研究者の情報交換 115 |
7.3.4 報道者から研究者への要望 116 |
7.4 インタビューを終えて 116 |
第8章 ブログ「炎上」を体験した-神舟7号宇宙遊泳の捏造疑惑とネット時代の報道について- 120 |
松浦晋也 |
8.1 はじめに 120 |
8.2 自分がかかわった経緯 121 |
8.3 「このっ,バカ共が」に至るまで 122 |
8.4 対策を考える 128 |
8.5 分断,誠実,正論 129 |
8.6 議論の場所を移し,毎日まとめを行っていく 133 |
8.7 アクセスとネットの評判 134 |
8.8 今回の教訓 135 |
第9章 世界に通用する科学ジャーナリストを育てよう-映像実習に関するサイエンス映像学会の取り組み- 136 |
林 勝彦 |
9.1 科学ジャーナリスト教育の必要性 136 |
9.1.1 映像実習の最終ゴールとは 136 |
9.1.2 日本の科学コンテンツの質は低下しているか 138 |
9.1.3 科学ジャーナリスト教育の必要性 140 |
9.2 科学ジャーナリスト塾のあゆみ 144 |
9.2.1 塾の発展の歴史 144 |
9.2.2 サイエンス映像学会とは何か 146 |
9.2.3 大変革を迎えた第7期「映像実習」コース誕生 148 |
9.3 世界に通用する次世代ジャーナリストへ 150 |
第Ⅱ部 科学技術情報の流通革命をめぐって |
第10章 デジタル・ネットワーク時代における文化の豊かさを求めて-Creative Commons/Science Commonsの成果を検証する- 156 |
伊藤穣一・John Wilbanks・小林宏一 |
10.1 開会の挨拶 : 小林宏一 156 |
10.2 Creative Commonsの現状と将来 : 伊藤穣一 158 |
10.3 Science Commonsの現状と未来 : John Wilbanks 163 |
10.4 ディスカッション 167 |
第11章 変わりゆくメディアにおける科学ジャーナリズムと技術ジャーナリズム 176 |
11.1 はじめに 176 |
11.2 日本初のジャーナリズム大学院 177 |
11.3 科学技術ジャーナリスト養成の3つの課題 179 |
11.3.1 新しい大学教育のあり方 1841 |
11.3.2 科学技術の知識の習得 182 |
11.3.3 科学技術ジャーナリストの市場 183 |
11.3.4 ますます困難になるOJT 183 |
11.4 科学ジャーナリズムと技術ジャーナリズムのちがい 185 |
11.4.1 取材先と読者の関係 185 |
11.4.2 科学雑誌・技術雑誌のマーケット比較 186 |
11.5 ますます重要になる批判精神 187 |
11.6 質疑応答 188 |
第12章 科学ジャーナリストを養成する理由およびその方法 189 |
Baudouin Jurdant |
12.1 科学とジャーナリズムの共通点 189 |
12.2 科学とジャーナリズム教育の意義 191 |
12.2.1 自然科学の学生に社会科学を 192 |
12.2.2 科学論争を演じる 193 |
12.3 科学が文化と統合するときがきた 196 |
第13章 米国における科学ジャーナリズム : 過去,現在,そして将来 198 |
Marguerite Holloway |
13.1 はじめに 198 |
13.2 過去 201 |
13.3 現在 207 |
13.4 将来 218 |
第14章 中国における科学技術ジャーナリズム教育 224 |
周宋庭 |
14.1 中国の科学技術ジャーナリズム教育の現状 225 |
14.2 科学技術ジャーナリズム教育のパターン 225 |
14.2.1 科学技術ジャーナリズムの学部課程プログラム 226 |
14.2.2 科学技術ジャーナリズムの大学院教育 227 |
14.2.3 教育目標おあよびキャリア志向 227 |
14.3 科学技術ジャーナリズム教育に関する戦略とアプローチ 229 |
第15章 マスメディアの変容とローカルな科学技術ジャーナリズムの現場への影響 230 |
西村吉雄・Baudouin Jurdant・Marguerite Holloway・周宋庭・谷川建司 |
15.1 科学技術ジャーナリズムはなぜ必要なのか 231 |
15.2 非専門家が専門家と対等に話をすること 231 |
15.3 専門家・一般市民・コミュニティ 233 |
15.4 知識について話す可能性を伝達すること 234 |
15.5 科学技術ジャーナリストがもつべき素養 237 |
15.6 取材先と知的・人格的に対等になる 237 |
15.7 科学技術に対する苦手意識をなくす 238 |
15.8 科学技術ジャーナリズムの適切な規模 240 |
15.9 ますます重要性を増す生命倫理への議論 240 |
15.10 大学という場が果たすべき役割 242 |
15.11 ジャーナリストになることの意味 243 |
第Ⅲ部 MAJESTyの経験を未来につなぐ |
第16章 座談会 MAJESTyを育て,MAJESTyに育てられた5年間 246 |
那須川真澄・山田 耕・中村 理・田中幹人・吉戸智明・大石かおり・富田 誠・藩文慧キャロル |
16.1 MAJESTyのはじまり 246 |
16.2 新たに加わった力 249 |
16.3 文系の世界に飛び込んで 250 |
16.4 学生のカラー 252 |
16.5 多様な学生に何を教えるのか 254 |
16.6 修士論文なのか作品制作なのか 259 |
16.7 MAJESTyは社会に何を残したか 264 |
16.8 われわれの未来はいかに 269 |
第17章 座談会 早稲田大学のジャーナリズム教育はここから始まる 271 |
西村吉雄・小林宏一・若杉なおみ・谷川建司 |
17.1 多彩な教員が集う 271 |
17.2 目的意識の共有 274 |
17.3 文理融合を掲げて 276 |
17.4 科学技術そのものの教育 279 |
17.5 ジャーナリズム業界のいま 283 |
17.6 どんな学生を育てるべきか 285 |
17.7 これからもMAJESTyはつづく 289 |
索引 291 |
第Ⅰ部 ジャーナリストに求められるスキルとその実践 |
第1章 科学記事の2つの顔-わかりやすさと正確性をめぐって- 18 |
馬場錬成 |