はしがき |
序章 エネルギー経済事始 1 |
1 日本経済とエネルギー源 1 |
2 エネルギーの量を表す単位 8 |
3 ジュールやワットの意味 12 |
4 各種エネルギー源の発熱量 15 |
5 自然エネルギーの問題点 17 |
6 石油文明の産物としての原子力発電 25 |
7 地下資源の確認埋蔵量と可採年数 34 |
第I部 エネルギーとエコロジー-その歴史と展望 |
第1章 エネルギーの環境経済史 39 |
はじめに 39 |
1 環境史と環境経済史 41 |
2 天然ガスの炎との出会い 46 |
3 メソポタミア文明下の森林破壊 50 |
4 石炭の広範な利用と大気汚染 54 |
5 石油の利用のはじまり 60 |
6 西欧近代の入り口にクジラがもたらした灯火 63 |
7 石炭の火の動力への転化 69 |
8 木炭製鉄からコークス製鉄への移行とガス灯の出現 72 |
9 グアノの大量輸入から化学肥料農業へ 76 |
10 ケロシンの精製が招いた石油文明 79 |
11 石油化学工業の展開と核開発による地球汚染 85 |
おわりに 88 |
第2章 エネルギーと環境破壊 |
-Nox削減ができないはずがない- 91 |
1 酸性雨からの出発 92 |
2 地域独占の九電力体制 93 |
3 水俣病の背後にあるもも 95 |
4 国内炭滅ばした輸入炭 96 |
5 原発廃炉で問題点噴出 99 |
6 求められる発想の転換 102 |
補論 バイオマス・エネルギーとしての竹林 104 |
第3章 原子力開発の反エコノミー性 107 |
はじめに 107 |
1 経済的平和の極北としての原子力平和利用 108 |
2 三つの「無」を志向する近代社会 112 |
第4章 クラウジウスのみたエネルギー問題 119 |
1 エントロピー法則の樹立者 119 |
2 ポメラニア時代-一八二二~四〇年 120 |
3 ベルリン時代-一八四〇~五五年 122 |
4 チューリヒ時代-一八五五~六七年 125 |
5 ボン時代-一八六九~八八年 128 |
6 一一世紀へのメッセージ 129 |
第5章 ボランニー・熊沢蕃山・山田方谷 135 |
はじめに |
1 公・共・私の三領域の関係についての制度学 136 |
2 熊沢蕃山の水土論と山田方谷の藩札論 138 |
3 エコロジーとしての経済学 139 |
4 制度とプロセスが織りなすものとしての経済 141 |
5 経済における形式と実体 142 |
6 汎用貨幣、特定目的貨幣、そして住専問題 143 |
おわりに 144 |
第6章 ごみと自然観 147 |
はじめに 147 |
1 自然と所有-アダム・スミスの経済学 148 |
2 私有されているはずのごみの所有権放棄 151 |
3 所有権放棄願望の時代 153 |
4 大自然を所有できるか 155 |
おわりに 156 |
第7章 水系と林系のエコロジー 159 |
1 都市にこそ深山幽谷を 159 |
2 防災問題から見た林系と水系 161 |
3 煙害・鉱毒の不経済 163 |
4 魚付林の法と経済 166 |
5 武蔵野の雑木林と江戸の物質循環 171 |
6 人間が豊かにした環境 176 |
7 いま求められている創造的な発想 179 |
第II部 エコロジーと経済学をめぐる対話 |
第8章 エコロジー思想の源流・・・対談・鶴見和子 183 |
1 女性がはじめたエコロジー 183 |
2 江戸時代のエコロジー思想 190 |
3 民俗学・エコロジー・エントロピー 196 |
第9章 持続可能な発展と経済学の役割-工業化と都市化を越えて-・・・対談・宇沢弘文 207 |
1 社会的共通資本 207 |
2 農村をとり戻せ 210 |
3 経済学が切り捨ててきたもの 214 |
あとがき 217 |
初出一覧 219 |
参考文献 |
事項索引 |
人名索引 |