まえがき 3 |
1―情報産業論の系譜 11 |
1. 情報産業という概念の誕生 11 |
2. 脱工業化社会は工業不要の社会ではない 12 |
3. 第三の波,サービス化,ソフト化,ポストモダン,硅石器時代 14 |
4. コンピュータ・ネットワークが情報社会のインフラに 17 |
2―タテからヨコへ(1) ―自立分散した小集団が水平に結びつく 20 |
1. 垂直統合のタテ型しと自立分散のヨコ型 20 |
2. 設計―製造の分業と情報産業の成立 21 |
3. 情報ネットワークはアウトソーシングを有利にする 22 |
4. タテからヨコへ―コンピュータ産業の場合 24 |
3―タテからヨコへ(2) ―メディア産業の構造転換 29 |
1. メディアもタテからヨコへ 29 |
2. 1世紀を経たメディア秩序の解体と再構築 31 |
3. 旧来のメディアにもインターネットが進出 33 |
4―タテからヨコへ(3) ―半導体産業の新しいビジネス・モデル 36 |
1. アンバンドリング:ソフトウエアの自立 36 |
2. 半導体集積回路の設計と製造は常に矛盾 38 |
3. 半導体産業においてもヨコ型分業が定着 42 |
5―タテからヨコへ(4) ―生産システムのオープン化 45 |
1. 米国製造業復権と生産システムのオープン化 45 |
2. 部品と完成品の関係の変化 48 |
3. 自動車産業もタテからヨコへ 50 |
6―標準インターフェース,ネットワーク外部性,収穫逓増 53 |
1. ヨコ型の産業構造では標準インターフェースが不可欠 53 |
2. ネットワーク外部性 54 |
3. 収穫逓増の原理 56 |
7―情報産業の時代の研究開発(1) ―リニア・モデルから「この指とまれ」モデルへ 59 |
1. 研究開発のオープン化と「この指とまれ」モデル 59 |
2. マーケティングと標準形成を兼ねる 63 |
3. ベンチャー企業が主導権をとる 64 |
8―情報産業の時代の研究開発(2) ―中央研究所の時代の終焉 67 |
1. 工業の時代の初期の企業に研究所はなかった 67 |
2. リニア・モデルを信じた研究所黄金時代 69 |
3. 顧客や市場から切り離された研究開発は時代遅れ 71 |
4. 「特許でつくる」から「特許を売る」へ反転 73 |
9―情報産業の時代の研究開発(3) ―大学の役割の変化 76 |
1. 産学連携による「バーチャルなベル研究所」 76 |
2. 欧米は1980年ごろから産学連携の環境を整備 78 |
3. バブル経済に振り回された日本の軌跡 80 |
4. 大学軽視がいま裏目に 82 |
10―1970年代の転換(1) ―工業化から情報化,ポスト工業化へ 84 |
1. ドル・ショック,石油危機,そして公害 84 |
2. 鉄,石油が減り,シリコンが増える 85 |
3. 製造業が減り,サービス業が増える 88 |
4. 重化学工業から情報産業へ 91 |
11―1970年代の転換(2) ―階層格差の拡大 93 |
1. 「情報産業の時代」に貧富の差が広がる 93 |
2. 資産格差の継承,二世の時代へ 97 |
3. 教育の階層化と大学間格差の拡大 99 |
4. 不平等拡大は「情報産業の時代」の最大の問題 102 |
12―1970年代の転換(3) ―女性の時代とポストモダニズム 104 |
1. 女子労働の増加は「情報産業の時代」を象徴 104 |
2. 専業主婦がぜいたく品になる 108 |
3. 南仏海岸のトップレス,日本のテレビ・ギャル 109 |
4. ポストモダニズムは復古的 110 |
13―高齢化と人口減少 ―ネットワーク社会のワークスタイル 113 |
1. 21世紀初頭から日本人口は減少へ 114 |
2. 移動の難易が男女を分けた 116 |
3. 「狩猟社会→農耕社会」=「工業社会→情報社会」 118 |
14―メディア・ルネサンス ―ネットワーク社会のライフスタイル 120 |
1. ラジオ・テレビの受け手は「工業の時代」の大衆 120 |
2. メディアとしての電話 122 |
3. テレビが「無線放送」から離れてゆく 123 |
4. ライフスタイルもネットワーク指向か 125 |
15―大異を認め合いながら小同で協力しよう ―ネットワーク社会の協力スタイル 128 |
1. 自立分散した小集団がネットワークで水平に連携 128 |
2. 「情報産業の時代」は「農業の時代」に似てくる 130 |
3. 情報化社会の安定と創造性の源は人類の伝統 132 |
4. 大異を認め合いながら小同で協力しよう 134 |
参考文献 136 |
索引 137 |