第1章 「環境学」とは何か? 1 |
1.1 人は社会と自然に支えられている 2 |
人と環境の関係-人は環境の主体でありこれらは一体化している 2 |
人が不在の環境論は存在しない 3 |
「人は環境と一体化」の無視 4 |
繰りかえされる自然の軽視 6 |
1.2 「入会地の悲劇」 8 |
1.2.1 「入会地の悲劇」とは何か? 9 |
1.2.2 「入会地」に人はどのように対応してきたか? 10 |
1.2.3 入会地の悲劇の例 11 |
市民や農民がもたらす入会地の悲劇 12 |
企業がもたらす入会地の悲劇 13 |
自治体がもたらす税金の悲劇 13 |
国がもたらす税金の悲劇 14 |
工業国がもたらす国家間の悲劇 15 |
工業国がもたらす宇宙の悲劇 16 |
1.2.4 入会地の悲劇に共通すること 16 |
1.3 エコロジーは環境学を語らない 18 |
エコロジーと環境学はどこが異なるか 19 |
ディープエコロジー 20 |
生気論 21 |
第2章 地球を眺めてみよう 23 |
2.1 変貌する地球の表層-生物圏で何が起こっているのか? 24 |
生物圏の厚さ 24 |
増える荒原,減る森林そして増えない農地 25 |
2.2 地球の誕生から現在まで 27 |
地球の歴史と生物 27 |
地球の歴史を1年間に短縮すると? 28 |
2.3 土壌と微生物のやさしい話 30 |
土壌とは何か? 30 |
微生物とは何か? 31 |
微生物も食べて排池する 32 |
土壌の微生物は増殖できない!? 33 |
肥沃な土壌とは? 34 |
2.4 微生物による窒素の循環 36 |
窒素はなぜ生物に不可欠なのか? 36 |
窒素は生物圏に充満しているのになぜ窒素飢餓か? 37 |
窒素の循環 37 |
窒素循環の乱れ-硝酸汚染を例に 39 |
土壌や水界におけるNO3-過剰の弊害 39 |
2.5 生物圏の単位-生態系 41 |
2.5.1 生態系の構造 41 |
生態系の姿 42 |
食物連鎖 43 |
生態系の緑色植物のバイオマス 44 |
生態系の微生物および動物のバイオマス 45 |
2.5.2 生物系の働き-有機物の光合成による生産と呼吸による分解 47 |
生態系における有機物の光合成による生産 47 |
植物のバイオマスと光合成速度は比例しない 48 |
光合成速度と呼吸速度 48 |
生態系の定常状態 50 |
エネルギーの効率 50 |
2.5.3 豊かな生態系から学ぶ 53 |
第3章 どのように都市を持続させるか? 区画モデル 55 |
3.1 食料生産と環境保全は両立しない!? 56 |
森林・畑地・水田の働き 56 |
水田は食料を生産しながら環境を保全する 57 |
3.2 遷移から見た生態系の特性 58 |
生態系の遷移 58 |
多目的生態系 60 |
水田も多目的生態系である 61 |
3.3 区画モデル 62 |
区画モデルによる物質循環の完結 62 |
森林は環境を保全しながら人に食料を供給する!? 63 |
区画モデルの大きさ 64 |
区画モデルから見た日本の窒素循環-どこから来てどこへ行く? 64 |
どのように窒素循環を完結させるか? 66 |
第4章 食料 飽食と飢餓 69 |
4.1 食料の生産と配分の偏り 70 |
食料の配分と経済力 70 |
コメ貿易の自由化 71 |
自由化「反対」を検証する 71 |
自由化「賛成」を検証する 71 |
コメの値段 72 |
4.2 農業の工業化 73 |
緑の革命(green revolution)がもたらした光 75 |
緑の革命がもたらした陰 75 |
遺伝子組みかえ作物 77 |
4.3 WTO(世界貿易機関)は日本や世界に何をもたらすか 79 |
WTOがもたらす陰 79 |
WTOを見直そう 82 |
4.4 飢餓の背景に何が 83 |
ODAとは何か? 83 |
ODAは貧富の差そして飢餓を拡大する 84 |
ODAをどうすべきであろうか? 86 |
第5章 水資源 何が問題か? 89 |
5.1 多くても少なくても困る水-洪水防止と用水の確保 90 |
世界の水資源 90 |
日本の水資源 90 |
日本の降雨量は案外多い 92 |
ダムによる洪水の防止 93 |
森林・水田による洪水の防止 94 |
用水の確保 94 |
5.2 流出の平準化 96 |
流出の平準化法とその意義 96 |
ダム開発時代の終わり 98 |
5.3 きれいな水と汚れた水 98 |
きれいな水・おいしい水 99 |
地下水の多様な価値 99 |
汚れた水をきれいにする 100 |
活性汚泥法 100 |
処理水のさらなる浄化-窒素とリンの除去を 102 |
親水域の意義と条件 102 |
親水域の簡便な造りかた 104 |
第6章 ごみ 不要な物? 107 |
6.1 ごみとは何か? 108 |
同じものが「ごみ」となったり,「資源」となったりする 108 |
一般ごみとは? 109 |
6.2 日本のごみ処理行政-何が問題か? 110 |
「燃やして,埋める」は環境を汚染する 110 |
「燃やして,埋める」は巨額の税金を浪費する 112 |
日本のごみ処理行政は不法投棄を促進する 114 |
6.3 ごみの資源化の課題 115 |
6.3.1 紙ごみの資源化の課題 115 |
紙ごみはごみであり,資源でもある 116 |
努力の成果は公平に分けあおう 117 |
6.3.2 生ごみの資源化の課題 119 |
生ごみはごみであり,資源でもある 119 |
生ごみ堆肥化の意義 120 |
生ごみ堆肥化の過程と方法 120 |
住民による生ごみ堆肥化の輪はなぜ拡がらない? 122 |
生ごみの堆肥化一受け皿が無い? 123 |
6.3.3 容器ごみの資源化の課題 125 |
ペットボトルは安価か? 125 |
ペットボトルの処理方法の二転三転 126 |
6.4 EPR(拡大生産者責任)でごみ問題は解消する 127 |
6.4.1 EPRとは何か? 127 |
6.4.2 EPRはごみ問題を解消し雇用も生む 129 |
紙ごみのEPRによる資源化と雇用創出 130 |
生ごみの経済的インセンティブによる資源化と雇用創出 130 |
容器ごみのEPRによる資源化と雇用創出 131 |
廃家電のEPRによる資源化と雇用創出 133 |
EPRを無視したごみ処理行政の迷走 134 |
第7章 エネルギーと地球温暖化 137 |
7.1 二酸化炭素の排出と吸収 138 |
7.1.1 生物圏におけるCO2の発生と吸収 138 |
生物圏の炭素循環 138 |
CO2はどこへ行った? 139 |
7.1.2 日本におけるCO2の発生 140 |
日本のCO2の排出と吸収 140 |
京都議定書 142 |
7.1.3 日本の温暖化対策 142 |
原子力発電 143 |
道路整備 143 |
7.2 地球温暖化は人による地球の歴史の逆流である 144 |
なぜ寒帯に有機物は蓄積しているか? 145 |
寒帯に眠っている有機物を起こすな 146 |
7.3 再生可能エネルギーは二酸化炭素を増加させない 147 |
太陽熱温水器 148 |
エネルギー源としてのバイオマス 149 |
太陽光・風力発電 150 |
経済的インセンティブを! 151 |
7.4 入会地の二重苦を克服する 153 |
7.4.1 「悪い結果をもたらすことには増税措置」は「汚染者負担の原則」で公正に徹底できる 154 |
7.4.2「良い結果をもたらすことには減税措置」は経済的インセンティブで徹底できる 156 |
インセンティブの算定-ダムのコストとの比較から 157 |
炭粉を土壌に入れよう-カーボンニュートラルを超えて 158 |
長寿命の住宅の温暖化防止における意義 160 |
まとめ 162 |
参考文献 163 |
おわりに 167 |
索引 171 |
コラム一覧 |
コラム1.1 金持ちだけの街と「入会地」 6 |
コラム1.2 人は社会と一体化していることのさらなる例 7 |
コラム1.3 死の囲み(death square) 9 |
コラム1.4 儲かるのは誰か? 17 |
コラム1.5 高速道路通行料金の値下げ 18 |
コラム2.1 1人あたり100㎡あったら何をしますか? 26 |
コラム2.2 人間活動と地球の歴史 29 |
コラム2.3 もしもこの世から微生物がいなくなったら!? 32 |
コラム2.4 遺伝的能力は無限に発揮されるとはかぎらない 34 |
コラム2.5 なぜ土壌や水界にNO3-は蓄積するのか? 40 |
コラム2.6 面積に量は入らない 45 |
コラム2.7 微生物や動物を肉ダンゴにしたら? 46 |
コラム2.8 菜園から収穫できる野菜などの量は? 48 |
コラム2.9 植物は緑の光が嫌い? 51 |
コラム2.10 光エネルギーはどこへいった? 52 |
コラム3.1 廃棄物利用の匠の技 67 |
コラム4.1 イワシの値段 73 |
コラム4.2 ジャパンマネー 74 |
コラム4.3 農村の近未来図 76 |
コラム4.4 科学的事実と企業資金 78 |
コラム4.5 大国の品格 81 |
コラム4.6 借金の,元利が2倍になる年数の簡単な計算法 86 |
コラム5.1 山の宿の渓流 91 |
コラム5.2 屋根に降る雨の量はどれくらい? 93 |
コラム5.3 地下に雨が浸みこまなかったら? 95 |
コラム5.4 水没する地下鉄 97 |
コラム5.5 庄内平野の地下水 100 |
コラム5.6 排水処理をめぐる理不尽 103 |
コラム6.1 焼却炉をストップしたら,小児ぜんそくも激減した! 111 |
コラム6.2 裁判所の「予防」に対する基本認識 113 |
コラム6.3 サーマルリサイクル!? 113 |
コラム6.4 日本の材木の自給自足は可能 118 |
コラム6.5 市民ができる生ごみの賢い処理と有効利用法 121 |
コラム6.6 生ごみの堆肥化へ投げかけられる課題 124 |
コラム6.7 空き缶ごみ処理の責任 132 |
コラム6.8 デポジット制導入に消極的な日本 133 |
コラム7.1 人類は酸素不足で消滅する-ウソ? ホント? 141 |
コラム7.2 「製品1kgの製造に約1.5kgの石油が必要」 149 |
コラム7.3 マツタケは化石燃料を嫌う!? 151 |
コラム7.4 屋根の太陽光発電の量は? 152 |
コラム7.5 市民主導の温暖化防止策 153 |
コラム7.6 税金収入がなければ行なわれないこと 155 |
コラム7.7 CO2の排出権取引 160 |
コラム7.8 量的に評価しよう 161 |
第1章 「環境学」とは何か? 1 |
1.1 人は社会と自然に支えられている 2 |
人と環境の関係-人は環境の主体でありこれらは一体化している 2 |