第1章 量子情報科学のための物理的基礎 1 |
1.1 古典物理学の発展 1 |
1.1.1 ニュートンからアインシュタインへ(観測者の登場) 1 |
1.1.2 電磁気現象からの電磁波へ(場の概念) 6 |
1.1.3 熱統計物理学(マクロとミクロの矛盾):エントロピーと非可逆性 8 |
1.1.4 統計力学のめざすところ(巨視的観測者の視点) 11 |
1.1.5 熱平衡とゆらぎ(ギブスのゆらぎ公式) 12 |
1.1.6 エルゴード仮説から定理へ(数理モデルの活用) 14 |
1.1.7 マクスウェルの悪魔 15 |
1.1.8 ブラウン運動(マクロとミクロの橋渡し) 17 |
1.2 量子力学の発展 19 |
1.2.1 熱輻射からの量子論へ 19 |
1.2.2 量子論から量子力学へ 21 |
1.2.3 不確実性関係から不確定性原理へ 23 |
1.2.4 不確実性原理から量子測定理論へ 24 |
1.2.5 量子測定過程をいかに表すか 26 |
1.2.6 量子重ね合わせの原理 27 |
1.2.7 EPRパラドックスからのEPR現象へ 28 |
1.3 量子情報科学に向けての基礎 30 |
1.3.1 スピンと量子情報ユニット 30 |
1.3.2 非局所性、量子相関、エンタングルメント 32 |
1.3.3 no-cloning定理 34 |
1.4 終わりに:湯川秀樹と量子情報 35 |
第2章 情報科学の歩み 36 |
2.1 通信科学の発展 36 |
2.1.1 熱統計力学からゆらぎ・雑音理論へ 36 |
2.1.2 統計学から信号検出理論へ 39 |
2.1.3 ウイーナーの通信理論 41 |
2.1.4 サイバネティックスの創始 43 |
2.1.5 情報の定量化 44 |
2.1.6 シャノンの情報理論 46 |
2.1.7 符号理論 49 |
2.1.8 初の情報理論に関する国際会議 51 |
2.1.9 通信科学における観測 53 |
2.1.10 通信工学と八木秀次 54 |
2.1.11 半導体デバイスの登場 56 |
2.2 コンピュータ科学の発展 57 |
2.2.1 夜明け前のコンピュータ 58 |
2.2.2 チューリングマシーン 59 |
2.2.3 ビットの処理過程としての論理回路 60 |
2.2.4 フォン・ノイマンと現代コンピュータ 61 |
2.2.5 非可逆計算から可逆計算へ 62 |
2.3 終わりに:可逆計算の意義 65 |
第3章 量子情報科学の数理の歩み 67 |
3.1 確率論の発展 67 |
3.1.1 近代確率論の誕生 67 |
3.1.2 確立過程 68 |
3.2 統計的通信理論の数理 72 |
3.2.1 信号検出理論における決定関数(識別可能性の限界) 72 |
3.2.2 シャノン以外の情報量 74 |
3.2.3 その後の情報理論の発展 76 |
3.3 量子情報科学の数学的基礎 76 |
3.3.1 量子確率論の基礎 76 |
3.3.2 量子統計とエントロピー 79 |
3.3.3 グリーソンの定理 81 |
3.3.4 量子信号空間の基礎:忠実度 81 |
3.4 量子確率論の一般化 82 |
3.4.1 量子複合系の記述 82 |
3.4.2 混合状態の純粋化 84 |
3.4.3 量子期待値の一般論 85 |
3.4.4 量子状態の操作的変化:オペレーション 86 |
3.4.5 射影命題の一般化と量子決定作用素 89 |
3.4.6 条件付きアイソメトリック過程 92 |
3.5 エンタングルメントの一般理論の発展 93 |
3.5.1 ベルの不等式 93 |
3.5.2 統計作用素の可分性 95 |
3.5.3 エンタングルメント測度 96 |
3.5.4 量子状態通信路とエンタングルメント忠実度 97 |
3.5.5 複合系と量子エントロピー理論 98 |
3.5.6 フォン・ノイマン代数から作用素代数へ 100 |
3.6 終わりに 101 |
第4章 量子情報科学の歩み 103 |
4.1 情報と物理の融合 103 |
4.1.1 量子情報プロローグ 103 |
4.1.2 通信科学における量子現象の探求 104 |
4.1.3 計算科学における量子現象:原始レベルによる計算 108 |
4.2 量子情報原理探求の礎 109 |
4.2.1 概念の進歩 109 |
4.2.2 量子測定の最適化 110 |
4.2.3 量子状態の制御 113 |
4.2.4 量子非破壊測定 117 |
4.3 シャノン情報の量子情報理論 119 |
4.3.1 基本モデルとその理論 119 |
4.3.2 量子状態通信路を含む一般的な通信路の問題 125 |
4.3.3 量子符号理論への道 128 |
4.4 量子信頼性関数の理論 130 |
4.4.1 離散アルファベット系 131 |
4.4.2 量子cut-off rateの理論 133 |
4.4.3 連続系への一般化 135 |
4.5 量子情報の量子情報理論 135 |
4.5.1 量子情報の定義 135 |
4.5.2 シャノン情報と量子情報の対比 140 |
4.5.3 量子情報の通信路容量 141 |
4.5.4 エンタングルメント情報 142 |
4.5.5 混合状態のエンタングルメント 144 |
第5章 量子情報科学の応用 148 |
5.1 量子コンピュータ 149 |
5.1.1 量子コンピュータの誕生 149 |
5.1.2 量子アルゴリズム 151 |
5.1.3 量子コンピュータの意義 153 |
5.1.4 量子ゲート回路による量子コンピュータの構成 156 |
5.1.5 量子ゲート回路 159 |
5.2 量子テレポーテーション(量子状態の転送) 159 |
5.2.1 原理 159 |
5.2.2 スクィズド状態を応用した量子テレポーテーション 164 |
5.3 量子暗号 165 |
5.3.1 暗号学の背景 166 |
5.3.2 量子鍵配送の原理 166 |
5.3.3 実用的なユーエンの方法 169 |
5.3.4 量子鍵配送の最終的な機能 171 |
5.3.5 その他の量子暗号 172 |
第6章 量子コンピュータの基礎理論 177 |
6.1 量子コンピュータ構成原理 177 |
6.1.1 量子情報ユニトと量子計算基底 177 |
6.1.2 基本量子ゲート回路 178 |
6.1.3 量子レジスターと測定 182 |
6.1.4 関数計算と並列性 183 |
6.1.5 量子アルゴリズムの具体例 186 |
6.1.6 量子誤り訂正符号 195 |
6.2 量子コンピュータの物理 203 |
6.2.1 量子ゲート回路の実現 203 |
6.2.2 コヒーレンスの劣化 209 |
6.2.3 その後の発展 213 |
エピローグ 216 |
索引 219 |
第1章 量子情報科学のための物理的基礎 1 |
1.1 古典物理学の発展 1 |
1.1.1 ニュートンからアインシュタインへ(観測者の登場) 1 |