はじめに 3 |
1章 生命をシステムで解く 9 |
1.1 ゲノムは解読された。しかし…―ゲノムから「システムとしての生命」へ 10 |
1.1.1 すべての始まりとしてのヒトゲノム解読計画 10 |
1.1.2 ゲノムからオミックスヘ 13 |
1.1.3 生命をシステムとして理解する 17 |
1.2 生命とはいかなるシステムか 25 |
1.2.1 生命―再帰的関係において組織化されたシステム 25 |
1.2.2 体制を転移する生命 29 |
1.3 新しい生命へのアプローチ―生命を支える情報ネットワーク 38 |
1.3.1 生命における「情報という構造」 38 |
1.3.2 新しいシステム生命科学へ 42 |
2章 ゲノムの中に見えるシステム生命 47 |
2.1 ゲノムから生命へ 48 |
2.1.1 生命の出現からゲノムまで 49 |
2.1.2 ゲノムの構造 55 |
2.2 生命の祖先の歴史はゲノムだけが知っている 64 |
2.3 多重遺伝子族の集団としての進化 69 |
3章 生命はダイナミックなネットワークだ 79 |
3.1 生命のしくみを明らかにするネットワーク理論 80 |
3.2 友達の友達は友達だ―スモールワールドの理論 87 |
3.3 生命はインターネットだった―スケールフリーネットワークと生命 91 |
3.4 タンパク質間相互作用のネットワークの構造解明へ―タンパク質インターアクトームの構造 98 |
4章 単細胞生物が脳をもつ? 113 |
4.1 単細胞生物の脳としてのシグナル伝達系 114 |
4.2 シグナル伝達系の原型としての2成分制御系 118 |
4.3 2成分制御系から多様で複雑なシグナル伝達系へ 126 |
4.4 まとめ 141 |
5章 形作りに働く情報のネットワーク 143 |
5.1 カンブリア紀のステキな怪物たち 144 |
5.1.1 多細胞化の戦略―多細胞生物の出現 144 |
5.1.2 カンブリア爆発とそれ以前 146 |
5.1.3 カンブリア紀以前の多細胞生物 149 |
5.2 多細胞化のために越えるべき壁とは 153 |
5.2.1 多細胞生物の局所的な分子メカニズム 153 |
5.2.2 多細胞生物への過渡的形態 154 |
5.3 多細胞生物の形作りのボディプラン 157 |
5.3.1 胚葉構造の多重化と対称性 157 |
5.3.2 胚葉構造と体腔―二旺葉動物の誕生 158 |
5.3.3 左右相称体制の確立―三胚葉動物の登場 159 |
5.4 発生という形作りの実際 164 |
5.4.1 発生を決定する原理 164 |
5.4.2 すべてはショウジョウバエから始まった 165 |
5.5 発生システムの階層性と入れ子進化 176 |
5.5.1 発生の階層的な遺伝子制御構造 176 |
5.5.2 Hoxクラスタの階層的システム進化 177 |
5.6 まとめ 184 |
6章 生命=情報―生命は宇宙の塵から生まれた 185 |
6.1 エントロピーに立ち向かう生命 186 |
6.1.1 生命を宇宙的スケールのもとに見る 186 |
6.1.2 エントロピーと生命の不思議 187 |
6.1.3 熱サイクルのしくみと秩序への変換 189 |
6.1.4 エントロピーとその意味 191 |
6.2 情報と生命 199 |
6.2.1 生命の秩序―非平衡循環構造 200 |
6.2.1.1 生命は物理的系としては循環構造をもつ非平衡系である 200 |
6.2.1.2 生命は自己触媒系を含んだ自律的な反応ネットワークである 202 |
6.2.2 生命系の秩序―情報による組織化 202 |
6.2.2.1 「情報」の出現する自然の階層としての生命系 202 |
6.2.2.2 「情報による秩序形成」の基本的特徴 205 |
6.2.3 生命は進化的に複雑化する 207 |
6.2.4 生命の自己性 209 |
6.3 膨張宇宙論とわれわれ生命の未来 214 |
7章 生命システム理論からシステム医学へ 223 |
7.1 「生命をシステムとして理解する」理念が新しい医学を作り出す 224 |
7.2 ゲノム医療の展開 227 |
7.2.1 単因子性遺伝疾患と遺伝子診断 227 |
7.2.2 多因子性疾患と疾患感受性遺伝子の探索 227 |
7.2.3 SNPなどのゲノム多型情報と相対的リスク 228 |
7.2.4 薬剤感受性の遺伝情報と個別化治療 230 |
7.3 ゲノムからオミックス医療へ 232 |
7.3.1 オミックス情報に基づいた医療 232 |
7.3.2 オミックス医療の理念 233 |
7.3.3 オミックス医療を支える2つの柱―臨床オミックスとシステム病態学 237 |
7.3.4 システム病態学の原理 238 |
7.3.5 オミックス医療の現実化 240 |
7.4 オミックス医療へ向けて 242 |
7.4.1 オミックス医療の体系化のための基盤 242 |
7.4.2 疾患オミックスデータのシステム的解析 243 |
7.4.3 疾患システムバイオロジーによる疾患階層情報モデルの構築 244 |
7.4.4 オミックス・システム医療に向けた解析―肝細胞がんでの例 247 |
7.5 未来のオミックス医療の発展のシナリオ 250 |
結語―<生命=進化する分子ネットワーク>論の体系的構築を目指して 253 |
索引 255 |
はじめに 3 |
1章 生命をシステムで解く 9 |
1.1 ゲノムは解読された。しかし…―ゲノムから「システムとしての生命」へ 10 |