はじめに―転写と転写因子の歴史的展望 村松正實 1 |
●転写(transcription) とそのstoichiometry |
●真核生物の3つのRNAポリメリーゼ |
●プロモーター, エンハンサーおよび異なる転写因子群 |
●転写コアクチベータの登場 |
1. 基本転写因子と転写開始複合体 田村隆明 5 |
●転写の基本過程 |
●基本転写因子と転写開始機構 |
●基本転写因子超複合体および他の核ダイナミクスとの関連 |
2. TFⅡDを中心とした転写制御機構 安達宣明・堀越正美 12 |
●転写開始における主要反応段階―クロマチン構造変換反応, 転写開始反応 |
●転写基本因子の転写開始反応とクロマチン転写反応における位置づけ |
●TATAボックス結合因子の転写開始反応における位置づけ |
●転写基本因子の単離およびTFⅡD=TATAボックス結合因子としての同定 |
●クロマチン構造変換反応におけるTFⅡDの位置づけ |
●プロモーターの相違によるTFⅡDの機能的役割 |
●転写活性化のメカニズム |
●転写不活性化のメカニズム |
●細胞周期を通したTFⅡDの活性制御 |
●TFⅡDサブユニットの構造と機能 |
●クロマチン転写におけるTFⅡDの役割 |
●TFⅡD研究の将来像 |
3. 基本転写因子TFⅡAとTFⅡEの構造と転写機能 大熊芳明 26 |
●真核生物の転写開始は多く段階で制御を受けている |
●基本転写因子TFⅡAはTFⅡDのTATAボックスへの結合を促進する |
●ヒトTFⅡAは3サブユニットよりなり, TFⅡD-DNAと安定な複合体を形成する |
●基本転写因子TFⅡEはTFⅡHとともに転写開始複合体を活性化し,PolⅡによる転写の滑り出しを円滑にする |
●TFⅡEは2サブユニットが異なる構造を有し,転写で異なる機能を担っている |
4. TFⅡFの構造と転写における役割 北嶋 繁孝 35 |
●ⅡFの分子構造 |
●ⅡFの転写機能 |
5. TFⅡBおよびTFⅡHの構造と機能 久武幸司 41 |
●TFⅡB |
●TFⅡH |
6. 転写コアクチベーター 奥田晶彦 47 |
●転写コアクチベーターCBPの構造と機能 |
●B細胞特異的転写コアクチベーター |
●哺乳動物初期胚におけるユニークな転写調節 |
7. 配列特異的転写因子とその作用 楊 景堯・他 52 |
●配列特異的転写因子とは |
●転写因子の構造 |
●転写因子各論 |
8. クロマチン再構築因子と疾患 伊藤 敬 57 |
●クロマチン形成因子の精製同定 |
●遺伝子転写とヌクレオソーム再構築 |
●acf1遺伝子と疾患との関連の可能性 |
9. ステロイド受容体とその異常 井上 聡 64 |
●ステロイド受容体の構造と機能 |
●エストロゲン受容体αとβ |
●エストロゲン受容体と疾患 |
●アンドロゲン受容体とその異常 |
10. pRbファミリーが支配する転写制御―細胞種特異的な増殖・分化・癌化の機構 畠山昌則 71 |
●pRBならびにそのファミリーとしてのp107, p130 |
●pRBファミリーを介する転写制御機構 |
●pRBファミリーによる細胞種特異的細胞周期制御 |
●細胞分化におけるpRBファミリーの二元的役割 |
●リン酸化を介するpRBファミリー分子の機能制御機構 |
●p16-pRB経路と細胞癌化 |
●癌抑制蛋白ネットワーク |
11. あらたにわかってきた癌抑制遺伝子WT1の機能 仙波憲太郎 78 |
●WT1と疾患 |
●WT1による細胞増殖制御 |
●WT1の構造と活性 |
●WT1の活性調節 |
12. p53遺伝子の遺伝性変異の遺伝子型と表現型 戸口田淳也 83 |
●歴史的背景 |
●どのような変異が発生しているのか |
●どのような家系に発生しているのか |
13. VHL-エロガンBC複合体と von Hippel-Lindau病 麻生悌二郎 90 |
●VHL癌抑制遺伝子 |
●VHL-エロンガンB・C複合体の同定 |
●VHL複合体によるVEGFレベルの調節 |
●VHL複合体による標的蛋白質のユビキチン化 |
●VHL-エロンガンB・C複合体の立体構造 |
14. 転写因子による白血病発症機構 黒川峰夫・平井久丸 93 |
●AML1 |
●Evi-1 (ecotropic viral integration site-1) |
●RARα (retinoic acid receptor α) |
●SCL (stem cell leukemia/TAL-1, T cell acute leukemia-1) |
●RBTN2 (rhombotin 2/LMO2, LIM-only protein2) |
●E2A-PBX1 |
●E2A-HLF |
●MLL (myeloid-lymphoid leukemia/HRX/ALL-1) |
●HOX (ホメオボックス) |
●その他 |
15. PAX6変異による眼形成不全症 山田正夫 104 |
●PAX遺伝子群 |
●PAX6の単離 |
●PAX6の構造 |
●PAX6の変異と疾患 |
●ペアドドメインの構造と機能 |
16. BRCA1, BRCA2と発癌 矢野憲一・三木義男 110 |
●BRCA1とBRCA2 |
●BRCA1,BRCA2の異常と発癌 |
●BRCA1,BRCA2とDNA修復 |
●転写調節へのBRCA1,BRCA2の関与 |
17. ETS遺伝子ファミリーと癌 吉田幸一・藤永 恵 114 |
●ETS遺伝子ファミリー |
●ETS遺伝子ファミリーの機能 |
●白血病とETS遺伝子 |
肉腫とETS遺伝子 |
18. 転写コアクチベーターCBPの変異と常染色体優性遺伝病 石井俊輔 121 |
●コアクチベーターCBP |
●Rubinstein-Taybi症候群 |
●Rubinstein-Taybi症候群のマウスモデル |
●ショウジョウバエ変異体を用いた解析 |
●動物細胞での形態形成におけるCBPの役割 |
●他の疾患とのかかわり |
19. 転写制御による疾患への介入をめざして―キノン誘導体によるNF-kBの特異的抑制 半田 宏・清水宣明 128 |
●転写因子NF-kBと疾患 |
●NF-kB転写活性化能のE3330による特異的な抑制 |
●NF-kBのDNA結合能に関与するコファクター |
●E3330固定化粒子の作製 |
●アフィニティ精製によるE3330結合蛋白質の同定 |
●Ref-1のNF-kBに対する効果とE3330の影響 |
はじめに―転写と転写因子の歴史的展望 村松正實 1 |
●転写(transcription) とそのstoichiometry |
●真核生物の3つのRNAポリメリーゼ |