推薦の言葉 iii |
序文 v |
Ⅰ編 グリーンケミストリーの基本的考え方 |
1 グリーンケミストリーのめざすもの |
1.1 グリーンケミストリーの背景-現代が抱えるエネルギー,物質,環境の問題と化学の重要性 1 |
1.2 グリーンケミストリーとは 3 |
1.3 グリーンケミストリーの3つのねらい 4 |
1.4 グリーンケミストリー推進にあたっての留意点 5 |
1.4.1 グリーン度の総合評価.トレードオフとケースバイケース 5 |
1.5 グリーンプロセス 7 |
1.5.1 原子効率(原子経済)の向上 8 |
1.5.2 量論反応から触媒反応へ 9 |
1.5.3 危険な試薬を用いないプロセス 9 |
1.5.4 固体酸塩基触媒プロセス 9 |
1.5.5 異相溶液系触媒プロセス 10 |
1.5.6 分離精製プロセス 10 |
1.5.7 その他の触媒,反応媒体,実験のダウンサイジング 11 |
1.5.8 グリーンプロセスのポイント 11 |
1.6 グリーン原料の活用とリサイクル 11 |
1.7 グリーンエネルギー 12 |
1.8 グリーン化学製品 13 |
1.9 グリーンケミストリーの未来 14 |
コラムA. グリーン・サステイナブルケミストリーの背景と動向 17 |
2 グリーンサステイナブル化学原料-再生可能資源(バイオマス)の利用 |
2.1 グリーンサステイナブルケミストリーと化学原料 20 |
2.2 バイオマスの分類と最近の動向 24 |
2.3 バイオマスの工業的利用の現状 25 |
2.3.1 糖質系バイオマスの生産量と工業用途 26 |
2.3.2 油脂系バイオマスの生産量と工業用途 27 |
2.3.3 木質系バイオマス(リグノセルロース)の生産量と工業用途 29 |
2.3.4 廃棄系バイオマスの生産量と再利用の現状 31 |
2.4 バイオマスの化学資源化の課題と技術動向 31 |
2.4.1 バイオマス生産までの課題 32 |
2.4.2 バイオ基幹化学品設定の課題 33 |
2.4.3 基幹原料設定の課題 : 基幹化学品をどう作るか? 35 |
2.5 おわりに 37 |
コラムB. グリーンケミストリーの教育 39 |
3 グリーン化学製品-循環型炭素資源としてのプラスチック |
3.1 循環型社会のグリーンケミストリー 42 |
3.2 プラスチックの循環と社会への資源蓄積 42 |
3.2.1 プラスチックと地球資源 42 |
3.2.2 プラスチックの種類と生産量 44 |
3.3 プラスチックは循環する持続型の化学資源 46 |
3.3.1 プラスチックとグリーンケミストリー(GC) 46 |
3.3.2 プラスチック廃棄物の種類 47 |
3.3.3 繰り返し利用したあとの最終利用 48 |
3.3.4 プラスチックの管理 50 |
3.4 石油由来プラスチックと植物由来プラスチック 50 |
3.4.1 製造技術 50 |
3.4.2 期待と問題 51 |
3.5 プラスチックのリサイクルと技術 53 |
3.5.1 リサイクルの定義と3R 53 |
3.5.2 リサイクルは有機資源を再生して持続化する 54 |
3.5.3 リサイクル技術の現状と将来 54 |
3.6 社会的責任 58 |
3.6.1 企業の社会的責任,技術者の責任,研究者の責任,消費者の責任 58 |
3.6.2 機能性プラスチックの責任 59 |
3.7 再生利用を前提としたプラスチックづくりと生活スタイル 59 |
3.7.1 プラスチックのリサイクルは立派なモノ作り 59 |
3.7.2 素材の統一,リサイクル前提の製品設計 60 |
3.7.3 明日の生活スタイルをつくるプラスチック 61 |
3.8 おわりに 61 |
コラムC. エコマテリアル 64 |
4 グリーンケミストリーと分離技術 |
4.1 分離技術の種類 66 |
4.2 グリーンケミストリーの分離技術 68 |
4.3 グリーンケミストリーの分離プロセス 69 |
4.4 グリーンケミストリーにおける低炭素化 72 |
4.5 今後の展望 73 |
コラムD. マイクロリアクター 74 |
コラムE. 化学システムのミクロ集積化 78 |
5 ライフサイクルアセスメントとグリーンインデックス |
5.1 持続可能性と地球の2つの能力 80 |
5.2 ライフサイクルアセスメントの歴史と現況 81 |
5.3 ライフサイクルアセスメントの実施方法 81 |
5.3.1 積み上げ法の実施方法 82 |
5.3.2 積み上げ法実施における諸問題 83 |
5.3.3 産業連関表からの環境負荷の推定 85 |
5.4 ライフサイクルアセスメントにおける統合化手法 85 |
5.4.1 ライフサイクルインパクトアセスメントの概念 85 |
5.4.2 ライフサイクルアセスメントにリスクアセスメント的考え方を含ませる拡張 86 |
5.5 グリーンインデックスとグリーンケミストリー 87 |
5.5.1 グリーンを表現する尺度の必要性 87 |
5.5.2 考慮すべき項目 88 |
5.5.3 グリーンサステイナブルケミストリーネットワークにおける検討 88 |
5.6 今後の展望 91 |
コラムF. 生分解性ポリマー(バイオベースポリマー) 94 |
6 化学物質のリスク評価 |
6.1 はじめに 96 |
6.2 化学物質のリスクによる管理とは 96 |
6.3 化学物質のリスク評価 98 |
6.3.1 シナリオの設定 101 |
6.3.2 リスクの特定 101 |
6.3.3 暴露評価 102 |
6.3.4 ハザード評価 103 |
6.3.5 リスクの判定 106 |
6.3.6 不確実性と変動性 108 |
6.4 リスク管理とリスクコミュニケーション 109 |
6.5 最近の動向-リスク評価に絞って 110 |
6.5.1 国内の動き 110 |
6.5.2 海外の動き 112 |
6.6 おわりに 113 |
コラムG. 環境リスク論 115 |
Ⅱ編 グリーン化学合成 |
7 グリーン触媒-均一系錯体触媒 |
7.l ルイス酸代替中性金属錯体触媒 117 |
7.2 塩基代替中性金属錯体触媒-sp^3C-H結合活性化- 119 |
7.3 酸・塩基複合型代替触媒 122 |
7.4 sp^2炭素-水素結合の活性化 123 |
7.5 酸化触媒 124 |
7.6 今後の展望 129 |
コラムH. 固定化触媒 131 |
コラムI. コンビナトリアルケミストリーとラボオートメーション 134 |
8 グリーン固体触媒-選択酸化 |
8.1 酸化剤の選択 137 |
8.2 酸素分子による選択酸化 138 |
8.2.1 アルケン選択酸化によるグリーン化 138 |
8.2.2 アルカンの化学原料化 141 |
8.2.3 フェノールの新しい合成法 142 |
8.2.4 その他の液相酸化反応 143 |
8.3 過酸化水素酸化 144 |
8.3.1 過酸化水素酸化の特徴 144 |
8.3.2 TS-1触媒 145 |
8.3.3 その他のTi-ゼオライト触媒 147 |
8.3.4 チタン以外のメタロシリケート触媒 149 |
8.4 将来の含酸素化合物合成ルート 149 |
コラムJ. 光利用有機合成 152 |
コラムK. 光環境触媒 154 |
9 グリーン触媒-固体酸・固体塩基触媒の新しい展開 |
9.1 固体酸物質とその触媒反応 157 |
9.1.1 ゼオライト 157 |
9.1.2 メソポーラスシリケート 161 |
9.1.3 ヒドロキシアパタイト,γ-アルミナ 162 |
9.1.4 モンモリロナイト 164 |
9.1.5 ナノグラフェン系固体酸 166 |
9.2 固体塩基物質とその触媒作用 167 |
9.2.1 アルカリ土類酸化物 167 |
9.2.2 メソポーラスアルミナ 169 |
9.2.3 ハイドロタルサイト 169 |
9.2.4 担持フッ化カリウム 170 |
9.3 酸・塩基二元機能触媒作用 171 |
9.3.1 ハイドロタルサイト 171 |
9.3.2 ゼオライト(モレキュラーシブ) 172 |
9.4 おわりに 172 |
コラムL. シンプルケミストリー 175 |
10 バイオ触媒 |
10.1 バイオ触媒の特性 176 |
10.2 固定化バイオ触媒 177 |
10.2.1 固定化の意義 177 |
10.2.2 固定化法と固定化担体 178 |
10.2.3 固定化バイオ触媒の応用例 180 |
10.3 酵素の化学修飾とグリーン反応媒体中での利用 184 |
10.3.1 酵素のポリエチレングリコール修飾とその利用 184 |
10.3.2 酵素の脂質修飾とその利用 185 |
10.3.3 酵素のグリーン反応媒体中での利用 186 |
10.4 極限環境微生物と極限酵素 187 |
10.4.1 極限環境と極限環境微生物 187 |
10.4.2 極限酵素の応用例 188 |
10.5 今後の課題と展望 190 |
11 酵素触媒を用いるグリーン高分子合成 |
11.1 酵素と酵素触媒反応の特徴 192 |
11.2 多糖類の合成 193 |
11.2.1 加水分解酵素触媒による合成 193 |
11.2.2 転移酵素触媒による合成 194 |
11.3 ポリエステルの合成 195 |
11.3.1 リパーゼ触媒による開環重合 195 |
11.3.2 リパーゼ触媒による重縮合 198 |
11.4 芳香族化合物ポリマーの合成 198 |
11.5 ビニルポリマーの合成 200 |
11.6 ポリマーの修飾反応による高分子合成 200 |
11.7 今後の展望 202 |
12 グリーン反応媒体-水溶液中でのルイス酸触媒反応 |
12.1 水中で安定なルイス酸 205 |
12.2 ミセル系でのルイス酸触媒反応 211 |
12.3 水溶液中での触媒的不斉合成 214 |
12.4 今後の展望 217 |
13 グリーン反応媒体-超臨界流体 : 二酸化炭素の固定化 |
13.1 はじめに 219 |
13.2 反応場としての超臨界流体 219 |
13.3 超臨界二酸化炭素を用いる二酸化炭素の化学的固定化 220 |
13.3.1 超臨界二酸化炭素中におけるカルバミン酸生成 220 |
13.3.2 超臨界二酸化炭素と小員環アミンの共重合によるポリウレタン生成 222 |
13.3.3 カルバミン酸の不飽和結合への付加反応 223 |
13.3.4 カルバミン酸生成を経由する脱水反応 224 |
13.4 有機分子触媒による二酸化炭素活性化を経るカーボネート合成 225 |
13.5 まとめ 227 |
14 グリーン反応媒体-異相系とイオン液体 |
14.1 フッ素系有機溶剤 228 |
14.2 イオン液体の合成と性質 233 |
14.3 二相系合成反応と塩溶媒 236 |
14.3.1 イオン液体の再使用 236 |
14.3.2 アルキル化反応 236 |
14.3.3 アリル化反応 238 |
14.3.4 ディールス・アルダー反応 238 |
14.3.5 機能を付与したイオン液体 239 |
14.3.6 イオン液体中での酵素反応 239 |
14.3.7 デラセミ化反応 240 |
14.3.8 ベンゾイン縮合反応 240 |
14.3.9 ウィティッヒ反応 240 |
14.3.10 ドミノ型反応 241 |
付表 244 |
索引 247 |