まえがき 5 |
第一章 難問 17 |
わかりにくい量子論の輝かしい成功 18 |
科学者は発見という名の競技場で自然とプレーする 19 |
電気・磁気と光 20 |
古典物理学中での「存在」 22 |
量子力学の中での「存在」 23 |
測定行為そのものの困難さ 23 |
観測をすることの意味 25 |
第二章 かくして物語は始まった 27 |
古典物理学のひび割れ 28 |
紫外発散の問題 29 |
プランクによるエネルギー量子の仮定 29 |
量子論の生みの苦しみ 30 |
量子構造は、どの段階で入り込むのか 31 |
光が波動であり、粒子であるというパラドックス 33 |
パラドックスの解決 34 |
数学の助けを借りて記述する 34 |
分光学の役割 36 |
バルマーによる研究 36 |
バルマー系列の発見 37 |
古典物理学における不連続性 38 |
プラムプリンの模型 39 |
太陽系模型 40 |
ボーアによる解決 41 |
ボーアの量子条件 43 |
ド・ブロイの登場 45 |
幾何光学と波動光学 46 |
水素原子の問題の解決 48 |
ハイゼンベルクのマトリックス力学 49 |
一九二五年-二流の人も一流の仕事ができた時代 50 |
第三章 量子力学の道具立て 53 |
商売道具 54 |
力学系の状態 54 |
量子力学的状態-第一番目の特徴 55 |
量子力学的状態-第二番目の特徴 55 |
結晶体を通過する光 59 |
結晶体を通過する光子 59 |
透過光の偏光 60 |
重ね合わせの原理 61 |
さらに重ね合わせの原理を 63 |
ベクトルの概念 64 |
ベクトルの数学的定式化 66 |
ベクトル空間の次元は、いくらでも拡張できる 67 |
複素ベクトル 70 |
量子力学の重ね合わせとベクトル和 71 |
波動力学とベクトルとの結びつき 72 |
実験の二段階 72 |
数学ジャングルの探検 73 |
演算子とは 75 |
観測結果の数値と演算子とはどんな関係があるのか 78 |
固有値が観測の数値に対応する 79 |
量子力学で情報量が限られている理由 81 |
劇のはじまり 83 |
シュレーディンガー方程式は連続変化を記述するはず 85 |
観測がおこなわれ、不連続が現れる 87 |
マクロな世界を見るためにマクロな実験器具が入ってくる 89 |
波束の発散 90 |
連続と不連続との二つの要素 91 |
量子力学の解釈 93 |
第四章 どちらの道を通ったか 95 |
情熱家R・P・ファインマン 96 |
スリットのあるスクリーンに向かって銃弾を打ち込む 97 |
弾丸のばらまかれ方で確率図が描ける 98 |
音波を発射してみると… 100 |
ミクロな物体-電子を発射すると… 102 |
電子はどちらのスリットを通過するのか 103 |
通過する電子を電球で照らすと 104 |
観測と実在 105 |
量子の世界で同一粒子は識別不可能 107 |
つまり、フェルミ粒子とボーズ粒子がある 109 |
確率振幅と確率 111 |
ファインマンによる経路積分の方法 114 |
ファインマン形式の語る答え 116 |
どのようにして古典力学につながるのか 118 |
第五章 知れば知るほどわからなくなる 121 |
ハイゼンベルクの不確定性原理 122 |
シュレーディンガーによる不確定性 123 |
ド・ブロイによる物質波 124 |
数学的見地で全きものを、物理的見地から検討しよう 125 |
思考実験 127 |
量子力学では「光子」の存在による制限が付く 130 |
顕微鏡の口径を狭くしても不確定性からは逃れられない 130 |
ハイゼンベルクに関する逸話 132 |
粒子-波動の双対性 133 |
どちらのスリットを通過したかわかるようにすると 134 |
座標とその共役な運動量との間の不確定性 135 |
球が小山を乗り越える場合 137 |
量子効果-トンネル効果 138 |
理論物理学は、二段階をへて作られる 140 |
ガモフによる原子核のアルファ崩壊の説明 141 |
ニールス・ボーアによる相補性の原理 142 |
相補性原理を哲学原理に使用する試み 143 |
不確定性は快いものではない 145 |
アインシュタインも論破され、不確定性は残った 146 |
重力場の理論を持ち出すのは、大げさに思えますが…… 148 |
アインシュタインも攻撃を諦めました 149 |
ブラウン運動中の確率的振る舞い 149 |
隠れた変数理論に対しフォン・ノイマンが反論 151 |
ボームのあまりに人為的な試み 153 |
日常論理にさえ影響を及ぼす 156 |
物理学も論理学も量子の世界から学ぶ 158 |
第六章 特定の値を取る 161 |
測定とは 162 |
どの段階で波束発散が起こっているのか 165 |
シュレーディンガーの猫 166 |
ウィグナーの友人 167 |
波束発散の問題に対する答え-その(1) 169 |
波束発散の問題に対する答え-その(2) 170 |
波束発散の問題に対する答え-その(3) 174 |
暗黒の宇宙では波束は発散しないのか 177 |
神を登場させるか 178 |
波束発散の間題に対する答え-その(4) 180 |
多重世界の提唱 180 |
どれが最有望か 182 |
知識の階層 183 |
第七章 量子力学の非局所性 187 |
アインシュタイン-ローゼン-ボドルスキーのパラドックス 188 |
十分に遠方にある粒子同士に瞬間的に力が働く 190 |
コペンハーゲン学派ははね返そうとする 192 |
アインシュタインの定式化 193 |
EPRの考え-勝てる戦いのルールを設定したから勝った 195 |
EPRの仮定を少し書き換えると 197 |
EPRの実験の詳細 198 |
ベルの不等式 201 |
実際の実験結果では、量子力学に軍配が上がりそう 202 |
波束発散は相対論と必ずしも矛盾しない 203 |
第八章 何を意味するのか? 205 |
量子力学は、物理世界に対して何を語るのか 206 |
実証主義 206 |
実証主義的プログラムだけでは科学は成り立たない 208 |
現実主義的立場 210 |
絶対世界の法則を捜すのが物理 211 |
波動関数の物理的意義 212 |
物理的実体は知性の上に現れる 214 |
波動関数にこそ物理学を語る形態がある 215 |
訳者あとがき 218 |
関連図書紹介 221 |
付録/さくいん 巻末 |
まえがき 5 |
第一章 難問 17 |
わかりにくい量子論の輝かしい成功 18 |
科学者は発見という名の競技場で自然とプレーする 19 |
電気・磁気と光 20 |
古典物理学中での「存在」 22 |