まえがき 廣田榮治 i |
執筆者一覧 iv |
第1章 フリーラジカルの生成と構造 |
1.1 はじめに 籏野嘉彦 3 |
1.2 フリーラジカルの生成 高励起分子の解離ダイナミックス 4 |
1.2.1 フリーラジカルを生成する諸過程について 籏野嘉彦 4 |
1.2.2 放射光励起による高励起分子の解離ダイナミックスに関する研究 籏野嘉彦 5 |
a) 光と原子・分子との相互作用 光学的振動子強度とその意味 5 |
b) 原子・分子のイオン化・励起 超励起状態の生成と緩和 6 |
c) 超励起分子の解離ダイナミックス 7 |
1.2.3 電子・分子衝突による分子の解離 籏野嘉彦 9 |
a) しきい電子衝撃分光 9 |
b) 電子エネルギー損失分光 10 |
文献 11 |
1.2.4 レーザー光励起によるラジカルの生成と検出 本間健二 11 |
a) 可視・紫外レーザーによるラジカルの検出 11 |
b) 光解離により生成するラジカルの検出 15 |
c) 反応により生成するラジカルの検出と反応ダイナミックス 18 |
文献 23 |
1.2.5 レーザー多重共鳴分光法を利用した電子高励起状態の構造と解離の研究 江幡孝之 23 |
a) COの電子状態 23 |
b) 高Rydberg状態の回転構造 25 |
c) 前期解離 26 |
d) 多重共鳴分光法 27 |
e) Rydberg状態の回転構造の解析 30 |
f) Rydberg状態の前期解離 30 |
g) これからの展望 34 |
文献 34 |
1.3 フリーラジカルのエネルギー準位と高分解能分光 遠藤泰樹 35 |
1.3.1 フリーラジカルの振動・回転エネルギー準位の特徴 35 |
a) フリーラジカルの電子状態 35 |
b) 微細相互作用を含む回転のHamiltonian 36 |
c) 微細相互作用を含む回転エネルギー準位 37 |
d) 分子振動との相互作用 39 |
e) 微細相互作用定数の解釈 40 |
f) 超微細相互作用 41 |
1.3.2 フリーラジカルの高分解能分光の実際 41 |
a) Fourier変換マイクロ波分光法とレーザー励起蛍光法 41 |
b) 炭素鎖フリーラジカルのマイクロ波分光 43 |
c) 炭素鎖フリーラジカルのレーザー分光 46 |
d) ラジカル錯体およびイオン錯体の純回転スペクトル 50 |
e) 遷移金属を含むフリーラジカル 51 |
1.3.3 フリーラジカルと電波天文学 52 |
文献 53 |
第2章 凝縮相におけるフリーラジカル |
2.1 はじめに 志田忠正 57 |
文献 57 |
2.2 マトリックス分離法によるフリーラジカルの研究 志田忠正・百瀬孝昌 57 |
2.2.1 固体パラ水素マトリックスを用いた極低温化学反応 57 |
a) フリーラジカル 57 |
b) マトリックス分離法 58 |
c) かご効果 59 |
d) ヨウ化アルキルの光解離反応 これまでの研究 60 |
e) 固体パラ水素マトリックス中のヨウ化メチルの光解離反応 61 |
f) 固体パラ水素マトリックス中のヨウ化エチルの光解離反応 64 |
g) まとめ 65 |
2.2.2 固体パラ水素マトリックスを用いた高分解能分子分光 66 |
a) 固体パラ水素の諸性質 66 |
b) パラ水素マトリックス 67 |
c) 実験方法 68 |
d) 固体パラ水素中の捕捉分子の分光 71 |
e) メタン 72 |
f) まとめ 81 |
文献 81 |
2.3 固体表面におけるフリーラジカルの反応 松本吉泰 84 |
2.3.1 表面反応の機構 85 |
2.3.2 熱反応におけるホット原子 85 |
a) ホット原子のエネルギー緩和 85 |
b) ホット原子の引き起こす脱離 88 |
2.3.3 光解離により生成されたホット原子の反応 90 |
a) 酸素再結合反応 90 |
b) メタン再結合反応 92 |
c) CO酸化反応 94 |
d) ホット酸素原子のエネルギー 94 |
2.3.4 Eley-Rideal型反応 95 |
a) H+Cl/Au(111) 96 |
b) H+H/Cu(111) 97 |
c) その他の例 99 |
2.3.5 まとめ 99 |
文献 99 |
第3章 大気の化学とフリーラジカル |
3.1 はじめに 鷲田伸明 103 |
文献 105 |
3.2 成層圏化学とフリーラジカル過程 山崎勝義 106 |
3.2.1 成層圏化学と連鎖反応機構 106 |
3.2.2 オゾン破壊連鎖過程の実証 108 |
3.2.3 酸素原子[O(1Dおよび3P)]の生成過程 116 |
3.2.4 CIOラジカルの高感度検出 119 |
文献 120 |
3.3 対流圏化学とフリーラジカル 鷲田伸明 121 |
3.3.1 はじめに 121 |
3.3.2 OHラジカル再生反応 ペルオキシラジカル(HO2,CH3O2)の検出とNOの反応 122 |
3.3.3 大気中のOHラジカル濃度を支配する素反応 OH+CO反応の中間体HOCOラジカルの検出と反応 125 |
3.3.4 置換メチルラジカルと酵素分子の反応 128 |
3.3.5 6m3光化学チャンバーを用いた植物起源炭化水素の光酸化反応機構とグローバルCO放出量の見積り 130 |
3.3.6 まとめ 134 |
文献 134 |
3.4 大気圏におけるラジカル計測 辻 和秀・渋谷一彦 135 |
3.4.1 フリーラジカルの「その場」計測 135 |
3.4.2 OHラジカルの「その場」計測 136 |
3.4.3 赤外-紫外二重共鳴蛍光計測法(IR-UV LIF法) 137 |
文献 138 |
3.5 エアロゾル表面でのフリーラジカル過程 幸田清一郎 139 |
3.5.1 はじめに 139 |
3.5.2 エアロゾル表面の反応と物質移動 140 |
a) エアロゾルへの取り込み係数 140 |
b) 取り込み過程のモデルと取り込み係数 140 |
3.5.3 取り込み係数の測定法 142 |
3.5.4 SO2の取り込み係数とその意味 143 |
3.5.5 OHラジカルの取り込み係数 145 |
3.5.6 おわりに 145 |
文献 145 |
3.6 大気化学とフリーラジカル過程の今後 鷲田伸明 146 |
文献 148 |
第4章 プラズマプロセスにおけるフリーラジカル |
4.1 はじめに 後藤俊夫 151 |
文献 153 |
4.2 フリーラジカルの計測技術 後藤俊夫 153 |
4.2.1 計測法の概要 153 |
4.2.2 レーザー吸収分光法 155 |
a) 赤外半導体レーザー吸収分光法(IRLAS) 155 |
b) イントラキャビティレーザー吸収分光法(ICLAS) 157 |
c) リング色素レーザー吸収分光法(RLAS) 157 |
4.2.3 レーザー誘起蛍光分光法 158 |
a) レーザー誘起蛍光分光法(LIF) 158 |
b) 変調レーザー誘起蛍光分光法(MLIF) 158 |
c) 多光子励起レーザー誘起蛍光分光法(MPLIF) 159 |
4.2.4 その他のレーザー分光法 159 |
a) コヒーレント反Stokes-Raman分光法(CARS) 159 |
b) レーザー共鳴イオン化分光法(RIS) 160 |
c) レーザー光galvano分光法(LOGS) 160 |
4.2.5 出現質量分析法(AMS) 160 |
文献 161 |
4.3 プラズマ中のフリーラジカルの特性と制御 後藤俊夫 162 |
4.3.1 CFxラジカル 162 |
a) プラズマ中のCFxラジカルの特性 162 |
b) CFxラジカル制御およびエッチング特性との相関 163 |
c) フリーラジカル注入によるエッチング反応制御 166 |
d) AMSによるCFxラジカル特性解析 168 |
4.3.2 SiHxラジカル 169 |
a) プラズマ中のSiHxラジカル特性 169 |
b) SiHxラジカルと微粒子形成 171 |
4.3.3 CHxラジカル 173 |
a) プラズマ中のCHxラジカル特性 173 |
b) フリーラジカル注入による薄膜機能性制御 175 |
4.3.4 その他のフリーラジカル 176 |
文献 177 |
4.4 フリーラジカルの表面反応 橘 邦英 178 |
4.4.1 気相からのラジカル輸送と表面反応 178 |
4.4.2 表面のインプロセス計測法 180 |
4.4.3 プラズマプロセスにおける表面反応 181 |
a) プラズマCVD 182 |
b) プラズマエッチング 183 |
文献 185 |
4.5 プラズマプロセスのモデリング 真壁利明 186 |
4.5.1 システム支配方程式 187 |
4.5.2 負イオンの存在とRFプラズマ構造 188 |
4.5.3 酸素-HFプラズマとシナジズム 191 |
4.5.4 負イオン密度とエネルギーの制御 192 |
文献 193 |
第5章 半導体物質表面の原子レベル観測とフリーラジカルによる構造制御プロセス |
5.1 はじめに 清水 勇 197 |
5.2 固液界面のSTM 指方研二,板谷謹悟 197 |
5.2.1 固液界面 197 |
5.2.2 STMの基本原理 199 |
5.2.3 電気化学STM装置 200 |
5.3 シリコン表面 指方研二,板谷謹悟 202 |
5.3.1 半導体/溶液界面 202 |
5.3.2 Si(111)表面 203 |
5.3.3 Si(110)表面 208 |
5.3.4 Si(100)表面 211 |
5.3.5 反応機構 213 |
文献 214 |
5.4 水素原子によるシリコン網目構造の緩和促進 化学アニーリング効果 清水 勇 214 |
5.4.1 はじめに 214 |
5.4.2 水素原子による「化学アニーリング効果」 216 |
5.4.3 「化学アニーリング法」で作製したa-Si:H膜の性質 221 |
5.5 分光エリプソメトリーによるシリコン構造形成プロセスの「その場観測」と水素原子による制御 清水 勇 223 |
5.5.1 分光エリプソメトリーによる「その場観測」とシミュレーション 223 |
a) 分光エリプソメトリーの測定装置 224 |
b) 測定結果の解析 225 |
5.5.2 低温エピタキシャル成長過程の観測 227 |
5.5.3 ガラス基板上でのシリコン構造形成初期過程の観測 229 |
5.5.4 水素原子によるシリコン構造緩和の促進(Layer-by-Layer:LBL法) 231 |
5.5.5 多結晶シリコン膜のエピタキシャル成長 233 |
5.5.6 多結晶シリコン薄膜デバイス作製 234 |
文献 236 |
<付録> フリーラジカル,分子イオンのマイクロ波,赤外スペクトル 廣田榮治 237 |
表1 原子 238 |
表2 水素原子を含む2原子分子 239 |
表3 水素原子を含まない2原子分子 242 |
表4 直線形多原子分子 247 |
表5 対称コマ分子 252 |
表6 非対称コマ分子 254 |
表7 原子分子イオン 259 |
索引 265 |