第1章 核酸医薬の開発編 |
1. 核酸医薬の分子設計 |
1.1 セントラルドグマに学ぶセントラルドグマの制御方法(三好大輔、杉本直己) 1 |
1.1.1 はじめに 1 |
1.1.2 核酸の構造形成に重要な駆動力 2 |
1.1.3 最近接塩基対モデルを使った核酸構造の安定性予測 4 |
1.1.4 細胞内環境における核酸の分子設計 5 |
1.1.5 核酸医薬の合理的な分子設計 7 |
1.1.6 高機能で多機能な核酸医薬の開発に向けて 11 |
1.2 核酸アナログとsiRNAの配列設計(加藤敬行、宮内健常、鈴木 勉) 14 |
1.2.1 はじめに 14 |
1.2.2 核酸アナログの利用 14 |
1.2.3 siRNAの配列設計方法 17 |
1.3 人工核酸シャペロンの設計とナノバイオテクノロジーへの展開(丸山 厚) 26 |
1.3.1 はじめに 26 |
1.3.2 核酸シャペロン活性を有する高分子材料の設計 26 |
1.3.3 カチオン性くし型共重合体のシャペロン活性 28 |
1.3.4 より高い活性を持つシャペロン高分子の合理設計 31 |
1.3.5 共重合体の核酸解析への応用 32 |
1.3.6 共重合体を利用した核酸ナノマシーンの迅速化 33 |
1.3.7 おわりに 36 |
2. RNAサイレンシング経路の作用メカニズム(泊 幸秀) 38 |
2.1 はじめに 38 |
2.2 Argonaute 38 |
2.3 siRNA経路 39 |
2.3.1 生合成 39 |
2.3.2 RISCの形成 39 |
2.3.3 RISCの働き 41 |
2.4 miRNA経路 41 |
2.4.1 miRNAの生合成 41 |
2.4.2 miRNA-RISCの形成 42 |
2.4.3 miRNA-RISCの働き 43 |
2.5 RISCの標的mRNA認識 43 |
3. 核酸医薬の化学合成法 |
3.1 長鎖RNAの化学合成(大木忠明、矢野純一) 47 |
3.1.1 はじめに 47 |
3.1.2 CEM法を用いたRNA合成例 50 |
3.2 糖部架橋型核酸医薬の合成とその性質(小比賀 聡、今西 武) 55 |
3.2.1 はじめに 55 |
3.2.2 核酸の糖部架橋化のねらい 56 |
3.2.3 糖部をN型に固定したBNAの合成と性質 58 |
3.2.4 糖部をS型に固定したBNAの合成と性質 61 |
3.2.5 おわりに 64 |
3.3 リン原子修飾核酸の化学的創製(和田 猛) 67 |
3.3.1 はじめに 67 |
3.3.2 オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートDNAの立体選択的合成 69 |
3.3.3 オキサザホスホリジン法によるボラノホスフェートDNAの立体選択的合成 70 |
3.3.4 オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートRNAの立体選択的合成 71 |
3.3.5 オキサザホスホリジン法によるH-ホスホネートDNAの立体選択的合成 73 |
3.3.6 今後の展望 74 |
4. 核酸医薬のDDS技術 76 |
4.1 体内動態・細胞内動態・核内動態制御を可能とする核酸送達システムの開発(紙谷浩之、原島秀吉) 76 |
4.1.1 序論 76 |
4.1.2 体内動態制御 77 |
4.1.3 細胞内動態制御 78 |
4.1.4 核内動態制御 80 |
4.1.5 結語 83 |
4.2 核酸医薬のDDS開発-核酸複合型β-グルカンによる免疫細胞特異的DDSと免疫制御(小山芳一) 85 |
4.2.1 βグルカンとシゾフィラン(SPG) 86 |
4.2.2 核酸のSPGによる複合化と核酸分解酵素からの保護作用 87 |
4.2.3 βグルカンのパターン認識受容体:Dectin-1 88 |
4.2.4 ASODN/SPG複合体のin vitroおよびin vivo安定性 88 |
4.2.5 ASODN/SPG複合体による炎症実験モデル動物における評価 89 |
4.2.6 おわりに 89 |
4.3 核酸医薬封入PLGAナノ粒子の調製とそのDDS製剤、医療デバイスへの応用(辻本広行) 92 |
4.3.1 はじめに 92 |
4.3.2 PLGAナノ粒子の調製とDDS実用のためのナノコンポジット化 92 |
4.3.3 PLGA粒子を基盤キャリアとした応用技術 97 |
4.3.4 PLGA粒子を用いたナノメディシンの開発 100 |
4.3.5 おわりに 105 |
5. ヒトゲノム解析とバイオインフォマティックス(鈴木 穣) 109 |
5.1 要旨 109 |
5.2 はじめに 109 |
5.3 ゲノム配列決定と遺伝子予測 110 |
5.4 完全長cDNA計画とゲノムアノテーション 111 |
5.5 発現解析 114 |
5.6 新しいクラスの転写産物(ノンコーディングRNA・選択的スプライシング・選択的プロモーター) 115 |
5.6.1 ノンコーディングRNA 116 |
5.6.2 選択的スプライシング 116 |
5.6.3 転写開始点データと選択的プロモーター 117 |
5.6.4 ポストゲノム時代の問題提起へ 118 |
5.7 次世代シークエンサーを用いたゲノム解析 119 |
5.7.1 個人ゲノム配列から個別ガンの配列決定 119 |
5.7.2 アセンブルへの試み 120 |
5.7.3 cDNA解析と発現解析への応用 120 |
5.8 おわりに 121 |
第2章 核酸の機能性 |
1. アンチセンス核酸法(山吉麻子、村上 章) 124 |
1.1 緒言 歴史から現状へ 124 |
1.2 アンチセンス核酸の開発 126 |
1.2.1 化学構造 127 |
1.2.2 アンチセンス核酸法の作用機構 129 |
1.2.3 アンチセンス研究の配列デザイン 130 |
1.2.4 ドラッグデリバリー 131 |
1.3 アンチセンス核酸法の応用と現状 132 |
1.4 おわりに 134 |
2. RNA |
2.1 RNAサイレンシング機構とretrotransposon発現抑制(河村佳紀、塩見美喜子) 137 |
2.1.1 はじめに 137 |
2.1.2 RNAi 137 |
2.1.3 マウスpiRNAによるretrotransposon発現抑制 139 |
2.1.4 ショウジョウバエpiRNAによるretrotransposon発現抑制 140 |
2.1.5 マウス内在性siRNAによるretrotransposon発現抑制 142 |
2.1.6 ショウジョウバエ内在性siRNAによるretrotransposon発現抑制 143 |
2.1.7 おわりに 144 |
2.2 RNAi医薬とRNAi療法(鈴木正則) 146 |
2.2.1 はじめに 146 |
2.2.2 核酸医薬としてのsiRNAの特徴 146 |
2.2.3 RNAi医薬の開発とRNAi療法の現状 148 |
2.2.4 ncRNA医薬 153 |
2.2.5 克服すべき課題 155 |
2.2.6 おわりに 158 |
3. アプタマー(藤原将寿、宮川 伸、西山道久、中村義一) 162 |
3.1 はじめに 162 |
3.2 アプタマーの取得方法 162 |
3.3 ターゲット分子検出系への応用 163 |
3.4 アフィニティクロマトグラフィへの応用 164 |
3.5 医薬品への応用 165 |
3.5.1 医薬品としてのアプタマーの改変と薬物体内動態 165 |
3.5.2 アプタマー医薬品の開発の現状 166 |
3.5.3 考慮すべき副作用 172 |
3.5.4 DDSへの応用 173 |
3.6 おわりに 174 |
4. RNA医薬としてのリボザイムの現状と展望(井川善也) 176 |
4.1 はじめに 176 |
4.2 Smallリボザイムの構造 176 |
4.3 抗HIV-1治療薬としてのsmallリボザイム-HIVのライフサイクル 177 |
4.4 ウィルスRNAを標的とした抗HIVリボザイム 178 |
4.5 ホスト細胞の因子を標的とした抗HIVリボザイム 180 |
4.6 siRNAとの比較 181 |
4.7 抗HIV-RNAを用いたHAARTの可能性 181 |
4.8 アロステリック・リボザイム 182 |
4.9 Largeリボザイムの医薬応用 182 |
4.10 グループIイントロンを用いた遺伝子治療 183 |
4.11 グループIIイントロンを用いた遺伝子治療 184 |
4.12 リボヌクレアーゼPの創薬応用 184 |
4.13 おわりに 185 |
第3章 応用(使用例) |
1. アトピー性皮膚炎(中野創、玉井克人) 187 |
1.1 アトピー性皮膚炎とは 187 |
1.2 病態生理 187 |
1.3 治療とその問題点 189 |
1.4 オリゴヌクレオチドを用いたデコイ療法 190 |
1.4.1 概念 190 |
1.4.2 ADモデルマウスを用いたNDON軟膏外用療法 191 |
1.4.3 重症ADを対象としたNDON軟膏臨床試験 192 |
1.4.4 ADに対するNDON軟膏療法の第I相および第II相臨床試験 193 |
1.5 まとめ 194 |
2. 眼科疾患(小畑亮、玉置泰裕) 196 |
2.1 はじめに 196 |
2.2 加齢黄斑変性および脈絡膜新生血管に対する薬物治療の開発 197 |
2.3 抗VEGF薬の登場とVEGFアプタマー 199 |
2.3.1 VEGFなどの血管新生関連因子の研究の進展 199 |
2.3.2 VEGFアプタマー 201 |
2.4 加齢黄斑変性および脈絡膜新生血管に対するsiRNA薬の開発 202 |
3. 核酸医薬の血管疾患治療への応用(三宅隆、森下竜一) 207 |
3.1 要旨 207 |
3.2 はじめに 207 |
3.3 血行再建後の再狭窄予防 208 |
3.3.1 細胞周期をコントロールするアンチセンス法 208 |
3.3.2 増殖因子を抑制するアプタマー法 209 |
3.3.3 デコイ療法 209 |
3.4 核酸医薬による動脈瘤治療 212 |
3.4.1 NFκB・etsの動脈瘤への関与 212 |
3.4.2 キメラデコイの動脈瘤治療効果 213 |
3.5 今後の核酸医薬を用いた治療法 215 |
4. 核酸医薬による腎疾患の遺伝子治療(冨田奈留也、森下竜一) 217 |
4.1 はじめに 217 |
4.2 腎臓への遺伝子導入方法 218 |
4.2.1 ウイルスベクター 218 |
4.2.2 リポソーム法 219 |
4.2.3 HVJ-リポソーム法 29 |
4.2.4 メサンギウムベクター法 220 |
4.2.5 エレクトロポレーション法 221 |
4.2.6 超音波導入方法 221 |
4.3 腎疾患モデル動物におけるデコイ核酸医薬による治療 222 |
4.3.1 メサンギウム細胞増殖性腎炎モデル 222 |
4.3.2 半月体形成を伴う腎炎モデル 223 |
4.3.3 腎移植後拒絶反応の軽減 225 |
4.4 改良型デコイとしてのリボン型デコイ 225 |
4.5 おわりに 226 |
第4章 核酸医薬品の安全性評価(小澤健夫) |
1. はじめに 229 |
2. siRNA医薬品 230 |
2.1 RNAiの分子機構 230 |
2.2 RNAiによる遺伝子発現抑制 230 |
2.3 siRNAの配列選択 231 |
2.4 医薬品としてのsiRNA 232 |
2.5 siRNAの化学修飾およびデリバリーシステム(DDS:Drug Delivery System) 232 |
2.6 siRNAの安全性 233 |
2.7 siRNAの合成コスト 233 |
2.8 siRNAの特許 234 |
3. その他の核酸医薬品 234 |
3.1 アンチセンス医薬品 234 |
3.1.1 アンチセンス医薬品の遺伝子発現抑制 234 |
3.1.2 アンチセンス医薬品の臨床応用 235 |
3.1.3 アンチセンス医薬品の投与方法 235 |
3.1.4 Genasense(R)(一般名:oblimersen sodium)の開発 235 |
3.2 アプタマー医薬品 236 |
3.2.1 アプタマー医薬品の分子機能 236 |
3.2.2 Macugen(R)(一般名:pegaptanib sodium)の非臨床安全性試験 236 |
3.3 リボザイム医薬品 237 |
3.3.1 リボザイムの分子機能 237 |
3.4 デコイオリゴ医薬品 237 |
4. 核酸医薬の研究開発動向 238 |
4.1 siRNA医薬品 238 |
4.1.1 開発状況 238 |
4.1.2 日本における開発状況 238 |
4.2 アンチセンス医薬品 239 |
4.3 アプタマー医薬品 239 |
4.4 リボザイム医薬品 240 |
4.5 デコイオリゴ医薬品 240 |
5. 核酸医薬品開発における薬事規制から見た品質・安全性面の課題 240 |
6. 核酸医薬品への期待 242 |
第5章 医薬品開発の新たなトレンド(核酸医薬の動向)(清末芳生、ポストゲノム医薬品開発調査ワーキンググループ) |
1. はじめに 245 |
2. 核酸医薬開発の動向 246 |
3. アンチセンス医薬 246 |
4. RNAi医薬 248 |
5. miRNA医薬 250 |
6. アプタマー医薬 251 |
7. デコイ医薬 253 |
8. リボザイム医薬 253 |
第1章 核酸医薬の開発編 |
1. 核酸医薬の分子設計 |
1.1 セントラルドグマに学ぶセントラルドグマの制御方法(三好大輔、杉本直己) 1 |