1章 高分子化学の基礎 |
1.1 はじめに 1 |
1.2 高分子の分類 2 |
1.3 高分子の分子量 4 |
1.3.1 平均分子量の計算 4 |
1.3.2 分子量の測定法 5 |
1.4 高分子の分子構造 6 |
1.4.1 高分子の一次構造 6 |
1.4.2 高分子の二次,高次構造 7 |
1.5 高分子のイメージ 7 |
1.6 高分子の一般的性質 8 |
1.7 高分子間に働く力 9 |
1.7.1 分散力(ファンデルワールス力) 9 |
1.7.2 静電相互作用(クーロン相互作用) 10 |
1.7.3 水素結合(Hydrogen Bonding) 10 |
1.7.4 電荷移動相互作用 11 |
1.7.5 疎水性相互作用 11 |
1.8 高分子の熱的性質 12 |
1.8.1 一般的熱物性 12 |
1.8.2 ガラス転移温度 12 |
1.9 高分子の合成(重合反応) 14 |
1.9.1 逐次重合 14 |
1.9.2 連鎖重合 17 |
演習問題 18 |
2章 糖質 |
2.1 糖質の化学 20 |
2.2 オリゴ糖 24 |
2.2.1 二糖 24 |
2.2.2 三糖以上のオリゴ糖と環状オリゴ糖 26 |
2.3 多糖 27 |
2.3.1 セルロース 27 |
2.3.2 ヘミセルロース 30 |
2.3.3 デンプン 30 |
2.3.4 グリコーゲン 31 |
2.3.5 キチン 31 |
2.3.6 アルギン酸 32 |
2.3.7 ムコ多糖(グリコサミノグリカン) 33 |
2.4 生体内の重要な複合糖鎖 34 |
2.4.1 糖タンパク質 34 |
2.4.2 プロテオグリカン 36 |
2.4.3 ペプチドグリカン 36 |
2.4.4 糖脂質 37 |
2.5 オリゴ糖・多糖の合成 37 |
2.5.1 グリコシド結合の形成 37 |
2.5.2 オリゴ糖 38 |
2.5.3 多糖 40 |
2.6 複合糖鎖モデルの合成 41 |
2.6.1 オリゴ糖を側鎖に有する高分子の合成 41 |
2.6.2 複合糖鎖モデル化合物の利用 44 |
2.7 オリゴ糖・多糖バイオマスの利用 45 |
2.7.1 食品分野での利用 46 |
2.7.2 化粧品分野での利用 46 |
2.7.3 医薬分野での利用 47 |
演習問題 48 |
3章 タンパク質 |
3.1 アミノ酸-タンパク質の構成単位 49 |
3.1.1 タンパク質構成アミノ酸の種類と構造 49 |
3.1.2 タンパク質に含まれる非標準アミノ酸 52 |
3.2 モノマー(アミノ酸)の性質 52 |
3.2.1 親水性と疎水性 53 |
3.2.2 電気的性質 53 |
3.3 ペプチドとタンパク質 56 |
3.3.1 ペプチド結合 56 |
3.3.2 単純タンパク質と複合タンパク質 57 |
3.4 タンパク質の立体構造入門-主鎖の折りたたみ方(コンホーメション) 57 |
3.4.1 ペプチド原子団 57 |
3.4.2 ラマチャンドランプロット 60 |
3.4.3 タンパク質の構造の階層性 62 |
3.5 タンパク質の高次構造の形成と相互作用 65 |
3.5.1 タンパク質の高次構造を支える五つの力 66 |
3.5.2 二次構造は主鎖間の水素結合によて形成される 68 |
3.5.3 三次構造・四次構造の形成をもたらす相互作用 73 |
3.6 タンパク質の変性 74 |
3.6.1 加熱 75 |
3.6.2 タンパク質の耐熱化 75 |
3.6.3 極端なpHへの曝露 75 |
3.6.4 変性剤の添加 76 |
3.6.5 物理的ストレス 77 |
3.7 タンパク質のコンホーメションは一次構造により規定される 77 |
3.8 四次構造形成とタンパク質機能の協同性 77 |
3.8.1 ミオグロビンの構造と酸素結合曲線 79 |
3.8.2 ヘモグロビンの構造と酸素結合曲線 82 |
3.8.3 協同性を説明する二つのモデル 83 |
3.8.4 アロステリック効果 85 |
3.8.5 ヘモグロビンの構造変化 85 |
3.9 タンパク質の物性と構造的特徴との関係 87 |
3.9.1 親水性と耐水性 87 |
3.9.2 電気的性質 88 |
3.9.3 硬性や弾性と硬タンパク質 89 |
3.9.4 ゾルゲール転移 92 |
3.9.5 変性タンパク質の秩序ある凝集 93 |
3.10 タンパク質化学実験の基幹技術 95 |
3.10.1 ペプチド・タンパク質の化学合成 95 |
3.10.2 一次構造の決定 95 |
3.10.3 二次構造の解析 99 |
3.10.4 立体構造の決定 99 |
3.10.5 分子量の決定 101 |
演習問題 104 |
4章 酵素 |
4.1 酵素とは何か 108 |
4.2 酵素の特異性と活性部位 109 |
4.3 酵素はタンパク質である 110 |
4.4 酵素は基質と複合体を形成する-ミカエルス-メンテンの式 112 |
4.5 速度論パラメーター 115 |
4.6 酵素の活性部位の誘導適合 116 |
4.7 酵素の立体特異性とその原因 117 |
4.7.1 キラル分子に対する立体特異性 117 |
4.7.2 プロキラル分子に対する立体特異性 118 |
4.7.3 酵素が立体特異性を示す理由 118 |
4.8 酵素触媒作用のしくみ 119 |
4.8.1 活性化エネルギーの下げ方 119 |
4.8.2 遷移状態((ES)≠)のエネルギーレベルを下げる 119 |
4.8.3 E+Sのエネルギーレベルを上げて活性化エネルギーを下げる 121 |
4.8.4 ESのエネルギーレベルを上げて活性化エネルギーを下げる 121 |
4.9 タンパク質の化学的性質の限界を補う-補助因子の役割と種類 122 |
4.10 タンパク質性触媒としての酵素の性質 125 |
4.10.1 酵素の不安定性と失活 125 |
4.10.2 酵素の熱安定性と反応温度依存症 125 |
4.10.3 低温活性酵素 126 |
4.10.4 反応のpH依存性と酵素のpH安定性 127 |
4.10.5 固定化による酵素の安定化 128 |
4.11 立体構造変化に基づく酵素活性の調節機構 129 |
4.11.1 アロステリック効果 130 |
4.11.2 アロステリック効果のメカニズム 131 |
4.12 酵素の機能進化-高分子だからこそ可能となった多様性 133 |
演習問題 134 |
5章 核酸 |
5.1 核酸とは何か 135 |
5.2 核酸は巨大分子である 136 |
5.3 DNAとRNAの化学構造 136 |
5.4 塩基の特性 139 |
5.5 核酸の一次構造・二次構造・三次構造・高次構造 141 |
5.6 DNAの立体構造 142 |
5.7 ワトソン-クリック構造から読み取れるDNAの生物学的役割 144 |
5.8 DNAはB型以外の構造もとりうる 144 |
5.9 DNAの高次構造 145 |
5.10 RNAの立体構造 147 |
5.11 核酸の変性と再生 147 |
5.12 DNAの複製 149 |
5.13 遺伝情報の流れ : タンパク質の生合成におけるDNAとRNAの役割 151 |
5.14 セントラルドグマ 153 |
5.15 リボザイム 154 |
5.16 核酸化学実験の基幹技術 155 |
演習問題 163 |
6章 高分子系生体材料の機能 |
6.1 高分子系生体材料の機能と物性 165 |
6.1.1 膜透過機能 165 |
6.1.2 界面物性 166 |
6.1.3 細胞接着の制御 167 |
6.1.4 生体物質の固定 168 |
6.2 高分子系生体材料の医療応用 169 |
6.2.1 生体適合性と高分子材料 170 |
6.2.2 透析膜への利用 171 |
6.2.3 ガス交換膜への利用 171 |
6.3 バイオセンサと生体材料 172 |
6.3.1 固定化酵素を利用したバイオセンサ 172 |
6.3.2 微生物(細胞)を利用したバイオセンサ 174 |
6.3.3 抗原・抗体反応を利用したバイオセンサ 175 |
6.3.4 マイクロバイオセンサ,マイクロバイオチップ 175 |
演習問題 177 |
7章 生体エネルギーと膜タンパク質 |
7.1 生命と膜タンパク質 178 |
7.1.1 生体エネルギーと膜タンパク質 178 |
7.1.2 生命の誕生と細胞の進化 179 |
7.1.3 エネルギー獲得方法の進化と光合成能の獲得 180 |
7.1.4 光合成細菌のエネルギー獲得システムとタンパク質 180 |
7.1.5 光合成エネルギー変換機構の解明とタンパク質の応用 181 |
7.2 生体エネルギー変換系のタンパク質 181 |
7.2.1 生体エネルギー変換における生体膜の役割 181 |
7.2.2 光合成と膜タンパク質 182 |
7.2.3 呼吸系の膜タンパク質 191 |
7.2.4 ATP合成酵素(ATPase) 196 |
演習問題 198 |
解答 200 |
索引 211 |